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26 王宮の外へ
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暖炉の火が小さくなり、庭園の鳥の鳴き声が大きくなった頃、目を開けた。
隣で眠るギデオン様の寝顔を眺め、そっと体を離した。穏やかなギデオン様の寝顔を見ていると、決心が揺らぎそうになった。
「ごめんなさい。ギデオン様……」
涙をこらえて謝罪の言葉を口にした。
こんな私を妃にしてくれると言ってくれたことは一生忘れないと思う。
本当はここにいたい。
今まで役立たずなんて言われ続けてきた私を宝物みたいに扱ってくれたのはギデオン様達だけ。
何気ない日々が私にとって特別な日々だった。
「どうしても、私はベアトリーチェを見捨てられないんです。助けたら、すぐに戻ってきますから……。ギデオン様が戻ることを許してくれるのなら……」
裏切り者に厳しいギデオン様が許すとは思えなかった。
朝になり、私が姿を消したことに気づいたギデオン様は怒るだろう。怒って二度と私を妃どころか、王宮にだって入るなと言うかもしれない。
辛いのは私だけじゃない。
今、ベアトリーチェも悲しんでいるはず。
ベアトリーチェはオディロンを愛していた。それなのに裏切られ、捨てられて貢ぎ物にされるなんてひどすぎる。
せめて自由にしてあげたかった。
そして、ヴィオレットに謝罪しよう。
私も一緒に行き、許してもらえるようお願いするつもりだった。
「ベアトリーチェ……。無事だといいけれど……」
部屋を出て、すぐに私は犬の姿になった。
私の首にレースのリボンはなかった。あのレースのリボンはいつもギデオン様が結んでくれる特別なリボンだったから今はない。
ギデオン様との思い出の品はなにひとつ持って出ることは叶わず、辛かったけれど、思い出を振りきるようにして草むらに駆け込んだ。
庭園の茂みに隠れながら回廊を出て、眠そうに欠伸をしている衛兵の足元を抜ける。
まさか、犬がいるとは思っていないだろう。王宮に慣れた私が犬の姿になれば、外に出るのは難しいことでなかった。
今の私は以前と違って、犬の姿にも人間の姿にも変化できるようになっていた。
その理由が今ならわかる。
『パレ・ヴィオレット』に居た頃はキャンディを作って食べることが、私のささやかな幸せだった。
甘いキャンディを口にする時だけ幸せで、孤独だということもわからず、生きていた。
ギデオン様に出会うまでは。
出会って私は初めて足りない心を手に入れて、やっと一人前になったのだ。
「暇だなぁ」
「昔は暗殺者がやってきて賑やかだったけど、最近はもうおとなしいもんだ」
気を抜いている衛兵達の話し声が聞こえてくる。
外から王宮に入る監視の目は厳しくても、王宮から外へ出る監視の目は緩い。
門の外に出るのは難しいことではなかった。
王宮の外に出ると夜風が冷たく感じた。夜の闇に紛れたら、他の野良犬達と私はなにも変わらない。
私に行く当てがあるのだろうかと思うかもしれないけど、ちゃんと考えはある。
「港に行かないと!」
報告書によれば、オディロンは各地の港に停泊し、ベアトリーチェを連れて逃げ回っている。
隣国アシエベルグ王国へ向かうところなら、レムナーク王国の港にいてもおかしくない。
アシエベルグには『パレ・ヴィオレット』の手の者が潜んでいる確率が高く、アシエベルグの国王陛下に会うギリギリまで他国の港にいるはず。
レムナーク王国の王都は初めてだけど、山を背にして王都の町を走った。
『パレ・ヴィオレット』の岩ばかりのごつごつした山とは違い、低い緑の山が連なっている。
町のところどころには建物の隙間に緑の木々や花が咲き、オレンジの屋根や青の屋根、二階のベランダからは紫や濃いピンクの花が地上に届くまで成長している。
こんな時じゃなかったら、足を止めて眺めていたいと思うくらい綺麗な街並みだった。
けれど、今は石を敷き詰めた道を走るだけ。
「……潮の香りがする」
風に乗って、船の軋む音が聞こえて来る。
その音を目指し、走り続けると眼前に黒い海が現れた。
レムナーク王国王都の港は帆船が押し合うように並んでいた。柱のようなマストが何本も見え、私が知っている船の形とは違うマストが一本のものや横帆だけの船、様々な船がある。
「す、すごい船の数……」
重要な通商路でもあるのか、商人達の船が多い。船が多くても目立ちたがり屋だったオディロンの船を探すのは容易だった。
なぜなら、船の外装を赤く塗っていたから。
私掠船に襲われないという自信からなのか、武器商人としてのプライドからなのか、商船には似つかわしくない重そうな砲門が備えられている。
だから、他の船がどれだけいようと一目でわかる。
忙しく目を動かし、並ぶ船を確認していく。
「あった……!」
出港準備をしているのか、水夫達が忙しそうに働いていた。
夜の内に出港し、明朝にはアシエベルグの港に入るつもりなのかもしれない。
衛兵達の目を潜り抜けた要領で、水夫達の足元の真下を潜って船内へと入った。
波が船にぶつかるチャプチャプという音と風に船体が軋む音に気配を紛れさせて、ベアトリーチェが囚われていそうな船室を探す。
「ベアトリーチェ、どこ……?」
私が閉じ込められた鳥籠の大きさを考えると、小さな船室には入らないし、人の大きさの倍はあるのだから、いるとすれば広い船室しかない。
ドアの小さい船室を避け、大きな扉の隙間を覗きながら進む。
小さい声で呼びつつ、探していると部屋の前に酒瓶を抱え、眠りこけている男が一人いた。見張りの最中、退屈になって酒を飲んでしまったのだろう。
その部屋からはオレンジ色のランプの灯りがこぼれて見え、もしやと思い、中を覗き込んだ。
「ベアトリーチェ!」
銀の四角い檻の中には白い薄絹のドレスにキモノを羽織ったベアトリーチェが横たわっていた。
まさか、体が弱って?
ベアトリーチェに駆け寄り、檻のそばから話しかけた。
「しっかりして! 私よ、エルヴィーラよ」
「……エルヴィーラ?」
よろよろと起き上がり、ベアトリーチェは私を見る。
「そうよ。助けにきたの」
「本当? 私、エルヴィーラを騙したのに……」
ベアトリーチェは目を潤ませた。
海の上だからか、私の時のような鎖はなく、リボンや薔薇の花で飾られているだけだった。
「どうしてこんなことになっているの?」
「私のことをオディロン様は愛してくれていたけど、ヴィオレットの追手が厳しくて、オディロン様は私のことが重荷になって嫌気がさしたのよ」
「そう……」
ヴィオレットは裏切り者を許さない。
そんなところはギデオン様やライオネル、ジョシュアとよく似ている。だから、オディロンが考えていたよりもヴィオレットの追手は苛烈で凄まじかったに違いない。
「エルヴィーラ。鍵はそこの机の横にかかっているから取ってくれる?」
「まかせて」
両足で立って背伸びをし、カリカリと爪で鍵を何度か引っ掻いて揺らすと、鍵は音をたてて床に落ちた。
その鍵をくわえ、ベアトリーチェへと投げると、上手にベアトリーチェは受け取り、鍵を鍵穴へと差し込んだ。
「ベアトリーチェ、どう? 鍵は開いた?」
カチャリと鍵の開く音がして、ベアトリーチェが外に出る。
外に出ることが出来てホッとしたのか、しばらく、肩を震わせてうつむいていた。
「大丈夫? ベアトリーチェ?」
駆け寄って、ベアトリーチェを鼻でちょんちょんとつついた瞬間、体が宙に浮いた。
「えっ……? ええっ!」
私の体はベアトリーチェが入っていた檻の中へ放り込まれた。犬の体はころころと転がって、どんっと柵にぶつかった。
「い、いた……」
鍵がガチャリとかけられた音が耳に届き、ハッとして顔をあげた。
ベアトリーチェが鍵穴から鍵を引き抜くと、檻の中で無様に転がる私を冷たい目で見下ろした。
まさか―――私をまた騙して?
私が驚き、なにも言えずにいると、ベアトリーチェは赤い唇をあげて笑う。愉悦を含んだ笑みは毒々しい花のように見えた。
隣で眠るギデオン様の寝顔を眺め、そっと体を離した。穏やかなギデオン様の寝顔を見ていると、決心が揺らぎそうになった。
「ごめんなさい。ギデオン様……」
涙をこらえて謝罪の言葉を口にした。
こんな私を妃にしてくれると言ってくれたことは一生忘れないと思う。
本当はここにいたい。
今まで役立たずなんて言われ続けてきた私を宝物みたいに扱ってくれたのはギデオン様達だけ。
何気ない日々が私にとって特別な日々だった。
「どうしても、私はベアトリーチェを見捨てられないんです。助けたら、すぐに戻ってきますから……。ギデオン様が戻ることを許してくれるのなら……」
裏切り者に厳しいギデオン様が許すとは思えなかった。
朝になり、私が姿を消したことに気づいたギデオン様は怒るだろう。怒って二度と私を妃どころか、王宮にだって入るなと言うかもしれない。
辛いのは私だけじゃない。
今、ベアトリーチェも悲しんでいるはず。
ベアトリーチェはオディロンを愛していた。それなのに裏切られ、捨てられて貢ぎ物にされるなんてひどすぎる。
せめて自由にしてあげたかった。
そして、ヴィオレットに謝罪しよう。
私も一緒に行き、許してもらえるようお願いするつもりだった。
「ベアトリーチェ……。無事だといいけれど……」
部屋を出て、すぐに私は犬の姿になった。
私の首にレースのリボンはなかった。あのレースのリボンはいつもギデオン様が結んでくれる特別なリボンだったから今はない。
ギデオン様との思い出の品はなにひとつ持って出ることは叶わず、辛かったけれど、思い出を振りきるようにして草むらに駆け込んだ。
庭園の茂みに隠れながら回廊を出て、眠そうに欠伸をしている衛兵の足元を抜ける。
まさか、犬がいるとは思っていないだろう。王宮に慣れた私が犬の姿になれば、外に出るのは難しいことでなかった。
今の私は以前と違って、犬の姿にも人間の姿にも変化できるようになっていた。
その理由が今ならわかる。
『パレ・ヴィオレット』に居た頃はキャンディを作って食べることが、私のささやかな幸せだった。
甘いキャンディを口にする時だけ幸せで、孤独だということもわからず、生きていた。
ギデオン様に出会うまでは。
出会って私は初めて足りない心を手に入れて、やっと一人前になったのだ。
「暇だなぁ」
「昔は暗殺者がやってきて賑やかだったけど、最近はもうおとなしいもんだ」
気を抜いている衛兵達の話し声が聞こえてくる。
外から王宮に入る監視の目は厳しくても、王宮から外へ出る監視の目は緩い。
門の外に出るのは難しいことではなかった。
王宮の外に出ると夜風が冷たく感じた。夜の闇に紛れたら、他の野良犬達と私はなにも変わらない。
私に行く当てがあるのだろうかと思うかもしれないけど、ちゃんと考えはある。
「港に行かないと!」
報告書によれば、オディロンは各地の港に停泊し、ベアトリーチェを連れて逃げ回っている。
隣国アシエベルグ王国へ向かうところなら、レムナーク王国の港にいてもおかしくない。
アシエベルグには『パレ・ヴィオレット』の手の者が潜んでいる確率が高く、アシエベルグの国王陛下に会うギリギリまで他国の港にいるはず。
レムナーク王国の王都は初めてだけど、山を背にして王都の町を走った。
『パレ・ヴィオレット』の岩ばかりのごつごつした山とは違い、低い緑の山が連なっている。
町のところどころには建物の隙間に緑の木々や花が咲き、オレンジの屋根や青の屋根、二階のベランダからは紫や濃いピンクの花が地上に届くまで成長している。
こんな時じゃなかったら、足を止めて眺めていたいと思うくらい綺麗な街並みだった。
けれど、今は石を敷き詰めた道を走るだけ。
「……潮の香りがする」
風に乗って、船の軋む音が聞こえて来る。
その音を目指し、走り続けると眼前に黒い海が現れた。
レムナーク王国王都の港は帆船が押し合うように並んでいた。柱のようなマストが何本も見え、私が知っている船の形とは違うマストが一本のものや横帆だけの船、様々な船がある。
「す、すごい船の数……」
重要な通商路でもあるのか、商人達の船が多い。船が多くても目立ちたがり屋だったオディロンの船を探すのは容易だった。
なぜなら、船の外装を赤く塗っていたから。
私掠船に襲われないという自信からなのか、武器商人としてのプライドからなのか、商船には似つかわしくない重そうな砲門が備えられている。
だから、他の船がどれだけいようと一目でわかる。
忙しく目を動かし、並ぶ船を確認していく。
「あった……!」
出港準備をしているのか、水夫達が忙しそうに働いていた。
夜の内に出港し、明朝にはアシエベルグの港に入るつもりなのかもしれない。
衛兵達の目を潜り抜けた要領で、水夫達の足元の真下を潜って船内へと入った。
波が船にぶつかるチャプチャプという音と風に船体が軋む音に気配を紛れさせて、ベアトリーチェが囚われていそうな船室を探す。
「ベアトリーチェ、どこ……?」
私が閉じ込められた鳥籠の大きさを考えると、小さな船室には入らないし、人の大きさの倍はあるのだから、いるとすれば広い船室しかない。
ドアの小さい船室を避け、大きな扉の隙間を覗きながら進む。
小さい声で呼びつつ、探していると部屋の前に酒瓶を抱え、眠りこけている男が一人いた。見張りの最中、退屈になって酒を飲んでしまったのだろう。
その部屋からはオレンジ色のランプの灯りがこぼれて見え、もしやと思い、中を覗き込んだ。
「ベアトリーチェ!」
銀の四角い檻の中には白い薄絹のドレスにキモノを羽織ったベアトリーチェが横たわっていた。
まさか、体が弱って?
ベアトリーチェに駆け寄り、檻のそばから話しかけた。
「しっかりして! 私よ、エルヴィーラよ」
「……エルヴィーラ?」
よろよろと起き上がり、ベアトリーチェは私を見る。
「そうよ。助けにきたの」
「本当? 私、エルヴィーラを騙したのに……」
ベアトリーチェは目を潤ませた。
海の上だからか、私の時のような鎖はなく、リボンや薔薇の花で飾られているだけだった。
「どうしてこんなことになっているの?」
「私のことをオディロン様は愛してくれていたけど、ヴィオレットの追手が厳しくて、オディロン様は私のことが重荷になって嫌気がさしたのよ」
「そう……」
ヴィオレットは裏切り者を許さない。
そんなところはギデオン様やライオネル、ジョシュアとよく似ている。だから、オディロンが考えていたよりもヴィオレットの追手は苛烈で凄まじかったに違いない。
「エルヴィーラ。鍵はそこの机の横にかかっているから取ってくれる?」
「まかせて」
両足で立って背伸びをし、カリカリと爪で鍵を何度か引っ掻いて揺らすと、鍵は音をたてて床に落ちた。
その鍵をくわえ、ベアトリーチェへと投げると、上手にベアトリーチェは受け取り、鍵を鍵穴へと差し込んだ。
「ベアトリーチェ、どう? 鍵は開いた?」
カチャリと鍵の開く音がして、ベアトリーチェが外に出る。
外に出ることが出来てホッとしたのか、しばらく、肩を震わせてうつむいていた。
「大丈夫? ベアトリーチェ?」
駆け寄って、ベアトリーチェを鼻でちょんちょんとつついた瞬間、体が宙に浮いた。
「えっ……? ええっ!」
私の体はベアトリーチェが入っていた檻の中へ放り込まれた。犬の体はころころと転がって、どんっと柵にぶつかった。
「い、いた……」
鍵がガチャリとかけられた音が耳に届き、ハッとして顔をあげた。
ベアトリーチェが鍵穴から鍵を引き抜くと、檻の中で無様に転がる私を冷たい目で見下ろした。
まさか―――私をまた騙して?
私が驚き、なにも言えずにいると、ベアトリーチェは赤い唇をあげて笑う。愉悦を含んだ笑みは毒々しい花のように見えた。
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