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第一章
8 不安を消して ※R -18
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「菜々子は社長のこと、なんて呼んでいるんですか?宮ノ入さん、雅冬さん?」
凛々子はスーツの隙間から手を差し込み、胸に触れて言った。
「雅冬?」
一瞬、雅冬さんの険しい顔が緩んだ。
同じ顔、同じ声。動揺しない方がおかしい。
くすり、と凛々子は笑いながら、耳元に唇をあて囁いた。
「雅冬、好きなの」
ぎし、と座っている雅冬さんの上から覆い被さり、凛々子は自分のシャツのボタンをはずし、首に腕をからめたその時―――
「やめろ!」
雅冬さんはドンッと凛々子を突き飛ばした。
「あいつはこんな真似しない」
「私っ…社長の事が好きだから…振り向いてもらおうと思ったんです!だから、社長が気に入っている姉のふりをすれば、好きになってくれると思ったのに。ひどいですっ」
凛々子は顔を覆って、泣き出した。
それをぞっとするほど、冷たい目で見ていた。
「俺は騙されるのが嫌いだ。どれだけ、似せようと違うものは違う」
気配でわかると言っていたのを思い出した。
勘が良い雅冬さんを騙すのは難しいだろう。
「二度とこんな真似するな!」
凛々子は顔を赤くして、泣きながら社長室から出ていった。
「菜々子、また盗み聞きか」
そんなつもりはなかったのだけど、あまりの展開に足が動かなかった。
「あ、すみません。なんか、驚いて」
放心状態で秘書室から、社長室に入った。
「凛々子があんなことするなんて」
「おい、顔色がわるいぞ」
ずっとああやって、奪ってきたのだろうか。
なんのために?
私が凛々子になにをしたというんだろう。
手が震えた。
「大丈夫だ。さすが菜々子の真似をされたら、ヤバかったけどな」
「ごめんなさい」
「なんで、謝ってるんだ?」
「わからないです」
涙がこぼれた。
気づくと髪をなでられ、抱き寄せられていた。
「仕事の時間じゃなかったら、良かったんだよな?」
こちらの不安をかきけすように雅冬さんは笑っていた。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
腕が腰を掴み、体を引き寄せていた。
もうこの部屋に来ることはないと思っていたのに―――
まさか、こんな関係になって部屋に入るとは思ってもみなかった。
真上から顔を覗きこまれ、唇を重ねた。
「んっ…!」
至近距離で初めて見た顔を見詰める暇もなく、すぐに唇を奪われて、それどころではなくなった。
何度もちゅ、と音をたてて、ついばむようなキスをした。
恥ずかしくて、顔を背けると、手をどかされた。
「顔を見せろ。ちゃんと菜々子だってわかるように」
「雅冬さん」
ぼうっとした顔で見上げると、唇を深く貪られた。
「はっ、あ」
息がうまくできず、口を開けるとそこから、舌が入り込み、舌が口の中をなぞり、背筋がゾワリとして、崩れかけ、ぎゅっと雅冬さんのシャツを握りしめた。
太股をなで、下腹部に指が這う。
「あ、や、やあ…」
足が震え、力が抜けてしまいそうになる。
それを見て、雅冬さんは微笑みを浮かべ、体を抱えて寝室に連れて行くと、ベッドに体を横たえた。
「大丈夫だ」
太股を擦り、胸を撫で上げられ、指先が敏感な胸の先端に触れるたび、体をびく、と震わせた。
せつなげに膝をすりあわせ、悶えているのを楽しげに見詰めていた。
とうとう指が濡れた蜜壺にちゅぷ、と音をたて、入り込んだとき、異物感に体を押し戻した。
「や、あ!」
「力を抜け。ひどくしないから」
後頭部を持ち上げ、髪を撫でながら、まるで、子供に言い聞かせるように言った。
指は中をバラバラと動き、体が跳ねる一点を探しだすとそこを執拗にぐちぐちと攻めたてた。
「あ…あっ、ああっ!」
「ここか?」
「だ、だめ!」
擦られるたびに甘い感覚が沸き上がり、下腹部からは水音がぐちゅぐちゅと絶え間なく、響いた。
「あ、ンンッ、んあっ……!」
指は容赦なく、激しく蜜壁を擦りあげて、声をあげさせ、逃げようと体を捻ると、指を増やされ、逃げ道を閉ざされてしまった。
ガクガクと震え、大きくのけ反ると、下腹部でなにかが、弾けた。
目の前がチカチカとして、体から力が抜けきり、くたりと腕を落とした手に唇が這う。
服を脱ぐ音のあと、力が入らない脚を抱えこまれ、花弁に熱く固いものが押しあてられた。
「菜々子。愛している」
熱っぽい顔で見下ろされ、その顔がたまらなくいとおしく、口づけをした。
それが、返事だった。
腰を押し付けられると、中に固いものが入り込み、ぐち、と音がした。
「あっ…、……ぁ、い……たい…」
「……っ!狭い、から、息を吐け」
息を吐くと、濡れた中に腰をゆっくりと沈め、少しずつ熱く固いものが埋め込まれていくのが分かった。
圧迫感に体が自然と濡れた部分を探り、中へと迎え入れ、全て入り込む。
苦しそうな雅冬さんの顔から汗がぽたりと落ちた。
「も…限界…だ」
ぐっと腰を強くつかまれた。
「ひっ、あっ、ああ」
中を熱く固いものが動き、激しく揺さぶられ、息がうまくできず、ぱくぱく口を開けると、深く唇を吸われた。
「ふあっ、あ!」
ぎゅっと中を締め付けると、熱いものがそそがれ、体を弓なりにしてそれを受け止めた。
一度、放っただけでは終わらず、激しく体をうちつけ、中を穿たれるたび、自分の形がわからなくなり、どこから、どこまでが自分なのか、わからない。
熱さを体中で感じながら、意識を飛ばしてしまった―――
凛々子はスーツの隙間から手を差し込み、胸に触れて言った。
「雅冬?」
一瞬、雅冬さんの険しい顔が緩んだ。
同じ顔、同じ声。動揺しない方がおかしい。
くすり、と凛々子は笑いながら、耳元に唇をあて囁いた。
「雅冬、好きなの」
ぎし、と座っている雅冬さんの上から覆い被さり、凛々子は自分のシャツのボタンをはずし、首に腕をからめたその時―――
「やめろ!」
雅冬さんはドンッと凛々子を突き飛ばした。
「あいつはこんな真似しない」
「私っ…社長の事が好きだから…振り向いてもらおうと思ったんです!だから、社長が気に入っている姉のふりをすれば、好きになってくれると思ったのに。ひどいですっ」
凛々子は顔を覆って、泣き出した。
それをぞっとするほど、冷たい目で見ていた。
「俺は騙されるのが嫌いだ。どれだけ、似せようと違うものは違う」
気配でわかると言っていたのを思い出した。
勘が良い雅冬さんを騙すのは難しいだろう。
「二度とこんな真似するな!」
凛々子は顔を赤くして、泣きながら社長室から出ていった。
「菜々子、また盗み聞きか」
そんなつもりはなかったのだけど、あまりの展開に足が動かなかった。
「あ、すみません。なんか、驚いて」
放心状態で秘書室から、社長室に入った。
「凛々子があんなことするなんて」
「おい、顔色がわるいぞ」
ずっとああやって、奪ってきたのだろうか。
なんのために?
私が凛々子になにをしたというんだろう。
手が震えた。
「大丈夫だ。さすが菜々子の真似をされたら、ヤバかったけどな」
「ごめんなさい」
「なんで、謝ってるんだ?」
「わからないです」
涙がこぼれた。
気づくと髪をなでられ、抱き寄せられていた。
「仕事の時間じゃなかったら、良かったんだよな?」
こちらの不安をかきけすように雅冬さんは笑っていた。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
腕が腰を掴み、体を引き寄せていた。
もうこの部屋に来ることはないと思っていたのに―――
まさか、こんな関係になって部屋に入るとは思ってもみなかった。
真上から顔を覗きこまれ、唇を重ねた。
「んっ…!」
至近距離で初めて見た顔を見詰める暇もなく、すぐに唇を奪われて、それどころではなくなった。
何度もちゅ、と音をたてて、ついばむようなキスをした。
恥ずかしくて、顔を背けると、手をどかされた。
「顔を見せろ。ちゃんと菜々子だってわかるように」
「雅冬さん」
ぼうっとした顔で見上げると、唇を深く貪られた。
「はっ、あ」
息がうまくできず、口を開けるとそこから、舌が入り込み、舌が口の中をなぞり、背筋がゾワリとして、崩れかけ、ぎゅっと雅冬さんのシャツを握りしめた。
太股をなで、下腹部に指が這う。
「あ、や、やあ…」
足が震え、力が抜けてしまいそうになる。
それを見て、雅冬さんは微笑みを浮かべ、体を抱えて寝室に連れて行くと、ベッドに体を横たえた。
「大丈夫だ」
太股を擦り、胸を撫で上げられ、指先が敏感な胸の先端に触れるたび、体をびく、と震わせた。
せつなげに膝をすりあわせ、悶えているのを楽しげに見詰めていた。
とうとう指が濡れた蜜壺にちゅぷ、と音をたて、入り込んだとき、異物感に体を押し戻した。
「や、あ!」
「力を抜け。ひどくしないから」
後頭部を持ち上げ、髪を撫でながら、まるで、子供に言い聞かせるように言った。
指は中をバラバラと動き、体が跳ねる一点を探しだすとそこを執拗にぐちぐちと攻めたてた。
「あ…あっ、ああっ!」
「ここか?」
「だ、だめ!」
擦られるたびに甘い感覚が沸き上がり、下腹部からは水音がぐちゅぐちゅと絶え間なく、響いた。
「あ、ンンッ、んあっ……!」
指は容赦なく、激しく蜜壁を擦りあげて、声をあげさせ、逃げようと体を捻ると、指を増やされ、逃げ道を閉ざされてしまった。
ガクガクと震え、大きくのけ反ると、下腹部でなにかが、弾けた。
目の前がチカチカとして、体から力が抜けきり、くたりと腕を落とした手に唇が這う。
服を脱ぐ音のあと、力が入らない脚を抱えこまれ、花弁に熱く固いものが押しあてられた。
「菜々子。愛している」
熱っぽい顔で見下ろされ、その顔がたまらなくいとおしく、口づけをした。
それが、返事だった。
腰を押し付けられると、中に固いものが入り込み、ぐち、と音がした。
「あっ…、……ぁ、い……たい…」
「……っ!狭い、から、息を吐け」
息を吐くと、濡れた中に腰をゆっくりと沈め、少しずつ熱く固いものが埋め込まれていくのが分かった。
圧迫感に体が自然と濡れた部分を探り、中へと迎え入れ、全て入り込む。
苦しそうな雅冬さんの顔から汗がぽたりと落ちた。
「も…限界…だ」
ぐっと腰を強くつかまれた。
「ひっ、あっ、ああ」
中を熱く固いものが動き、激しく揺さぶられ、息がうまくできず、ぱくぱく口を開けると、深く唇を吸われた。
「ふあっ、あ!」
ぎゅっと中を締め付けると、熱いものがそそがれ、体を弓なりにしてそれを受け止めた。
一度、放っただけでは終わらず、激しく体をうちつけ、中を穿たれるたび、自分の形がわからなくなり、どこから、どこまでが自分なのか、わからない。
熱さを体中で感じながら、意識を飛ばしてしまった―――
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