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8 生き延びてみせる!
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けれど、お兄様とアルドの体格差は大きい。
痩せたアルドの体では、一撃が重く堪える。何度も耐えられるはずがなく、体勢が崩れ、よろめいたアルドを見たお兄様はその隙を見逃さない。
剣を力一杯に振り下ろし、一気に決着をつける。
力で競り負けたアルドの剣は弾かれて、遠くへ飛んでいってしまった。
「私の勝ちね。アルド、今日のおやつのパンプキンパイは私が一番大きいのをもらうわ」
やっぱりお兄様の目的はおやつだった――以前のアルドなら生気のない目で相手を眺め、興味のない表情でふらりとどこかへ姿を消していた。
でも、今のアルドは違う。
悔しそうに唇を噛み、自分の小さな手のひらを黙って見つめている。
「アルド、気にしないでいいのよ。ヴィルジニアお姉様は馬鹿力だから」
大人げないにもほどがある。七歳のアルド相手に本気で剣を振るうなんて。
「馬鹿力なんてひどいわ。可愛い妹のために頑張ったのに」
「なら、私が一番大きいパンプキンパイをもらうわ」
「それはダメ」
「やっぱりパンプキンパイのためじゃないの」
私たちが言い争っているのを尻目に、アルドは地面に落ちた剣を拾い、その剣をお兄様の護衛に渡した。
「残念でしたね」
護衛から声をかけられたアルドは少しだけムッとしていた。
怒るアルドも珍しい。
七歳らしい反応に思わず、私は笑ってしまった。それも気に入らなかったのか、アルドははっきりとした口調でお兄様に言った。
「ヴィルジニア。また剣の稽古に付き合ってほしい」
「いいわよ」
アルドが負けた後、剣の稽古の約束をしたのはこれが初めてだ。
前回の時は最初からなにもかも諦めて、生きることすら億劫な様子だった。
勝つことに執着を感じられず、すべてに対して興味を示さなかった。
「七歳のアルドはまだ心まで死んでないね」
お兄様は私の横を通りすぎる時、小声で呟いた。もしかして、お兄様はそれを狙ったのだろうか。
なにもかも諦めたように生きていたアルド。あんなアルドをお兄様は二度と見たくないのかもしれない。
だから、今、アルドになにか目標になるものを与えた。
もっと強くなるという目標を。
「お兄様……」
やっぱりお兄様はすごい。
大きいパンプキンパイが食べたいから剣の勝負を挑んだのだろうと疑ってたけど、これはきっと私の勘違い。
お兄様はやっぱりすごい。
「私のパンプキンパイは一番大きいのにしてよ! 勝ったんだから!」
乳母にパンプキンパイを要求するお兄様を見て、抱いていた尊敬の念は一瞬にして消えた。
「はいはい。運動の後はおやつにしましょうね。今日のパンプキンパイはとびきり美味しいですよ」
乳母が侍女たちにお茶の準備をさせる。
リンゴの木の下にテーブルと椅子を置き、焼きたてのパンプキンパイとミルクが運ばれてきた。
「アルド、席に着きましょうか」
動かなかったアルドに声をかけると、ようやくうなずいて席に座る。
本当のアルドは負けず嫌いなのかもしれない。私たちは七歳のアルドを知らなかった。
本来なら、この時間はないはずのものだった。
ほんのわずかに変化した運命のおかげで、垣間見る幼い頃のアルド。
一緒に過ごせて嬉しい――そう思いながら、目の前のホットミルクを飲んだ。これが紅茶ではないことくらいたいしたことではないと自分に言い聞かせて。
「レティツィア」
「なあに? アルド、早く食べないとヴィルジニアにパンプキンパイを食べられちゃうわよ」
さっきの敗北がショックだったのか、まだアルドはなにも手をつけていなかった。
「ぼくはもっと強くなる」
お兄様が冗談で言った『妹は渡さない』という言葉を本気にしたようだった。
一番大きなパンプキンパイを食べたかったお兄様が適当に思いついたことを言っただけなのに、そんな真剣に受け止められるとは思わなかった。
でも、目標があったほうがいい。
とくにアルドには。
「そう。強くなるのを楽しみにしているわね」
「うん。待ってて。強くなって、ヴィルジニアからレティツィアを奪うから」
うんうんと、私とお兄様は可愛らしいアルドにうなずいた。
アルドはようやくパンプキンパイとミルクに手を伸ばして食べ始めた。
「アルド様。お楽しみ中、申し訳ありません。バルレリア王国から使者がいらして、王宮へお戻りになるようにと……」
ルヴェロナの宰相がやって来て、楽しい時間の終わりを告げた。
宰相はアルドに同情の目を向けた。
戻れば、また厳しい教育と誰にも頼ることのできない生活が待っている。
アルドの父であるバルレリア王は最愛の側妃を亡くして以来、体調を崩し、あまり表に出てこないという噂だ。
幼いアルドの身の上を案じた宰相は白いひげを手で撫でながら、落ち着かない様子だった。
お人好しの宰相は、子供を売り渡すくらいの罪悪感に苛まれているのだろう。
「アルド様。どうぞ、またルヴェロナへいらしてください。ルヴェロナはいつでもアルド様を歓迎します」
「使いの者に戻りますと伝えてください」
アルドははっきりとした声で答えた。
さっきまでの楽しい空気は消えてしまったけれど、アルドに落胆した様子はない。
「承知しました」
宰相はほっとした顔で頭を下げ、王宮内へ戻っていった。
「ヴィルジニア。次に会う時まで、もっと強くなっておくよ」
「ええ。そうしてちょうだい。しっかりね」
アルドからの宣戦布告を受けたお兄様は二切れ目のパンプキンパイに突入し、この別れを楽しんでいるようだった。
私のほうは寂しい気持ちでいっぱいなのに――双子なのに性格も考え方も違う私たち。一致しているのは死を回避するという目的くらいかもしれない。
「アルド、また遊びに来てね」
「時間ができたら、レティツィアに会いに来るよ」
「ちょっと。私にも会いに来るって言いなさいよ」
「ヴィルジニアにも」
「オマケ扱いはやめてよ!」
アルドはお兄様を無視して、私の手をぎゅっと手を握しめた。
「レティツィア。優しくしてくれてありがとう。絶対、強くなって君のことはぼくが……俺が守るよ」
アルドは七歳だというのに、やっぱりバルレリア王国の王子なのだ。
別れの時も堂々としていて、立派だった。
侍女が持ってきたバルレリア王家の紋章入りのマントを身に付ける。
ここへやって来た時より、ずっと成長して見え、背中が頼もしい。
私にとって、弟のようなアルド。
できることなら、バルレリアでの環境が少しでもいいものになるよう祈った。
アルドが乗った馬車が見えなくなるまで窓から眺めて見送った。
「アルド……。大丈夫かしら」
「きっと大丈夫だよ」
お兄様は周囲から侍女たちがいなくなったのを確認すると、素で話しだした。
「アルドはやっぱり僕たちの友人だよ。あいつといる時のほうがクラウディオというより、楽しいし、気が合う」
「そうね」
アルドは一緒にいて楽しくて、弟みたいで可愛い。
前回もそうだった。その印象は変わらない。
お兄様も同じ思いで安心した。
「もちろん、死を回避することは諦めない。でも、アルドは僕たちの大事な友人だ。それだけは変わらないんだ」
「関わらないという選択肢を消して、違う方法で運命を変えるということね?」
「そうだ。僕はこれからクラウディオをたぶらかす」
「たっ、たっ、たぶらかっ……」
お兄様は激しく動揺した私に笑った。
笑いたいのはこっちのほうだ。だって、私たちの『今』は七歳なのだから。
「今すぐじゃない。この先の目標だ。レティツィア、お前も前回とは違う自分になれ。そうすることで運命は変わる」
「違う自分……」
前回の私は平凡な王女だった(今もだけど)。
農業国ルヴェロナの王女で、それなりに社交をこなし、他国の王女や令嬢たちと友好関係を築いていた。
気安く話せる明るい双子の王子と王女のイメージで通っていたと思う。
それを変える――
「私はクラウディオ婚約が決まるまでの間、影のようになって過ごすわ。そして、知識を蓄える! 前よりもバルレリアや他国の人間関係を把握して、お兄様が動きやすいようにフォローするっていうのはどう?」
「うん。それがいいかしれない。内気設定も生きるしね」
お兄様を際立たせ、目立たない影となることで、私はクラウディオ様の婚約者候補からはずされる。
そして、社交の時間を減らせば、以前より自由に動ける時間も増える。
「よし。妹よ。クラウディオの婚約者に誰が選ばれるのか、まずは十五歳まで、僕たちなりにやってやろうじゃないか」
殺されたのが十六歳の誕生日なら、私がクラウディオ様の婚約者になったのは十五歳の誕生日。
まずは第一関門の十五歳の誕生日――ここで婚約者に指名されなければ、大きく運命を変えることができる。
「ええ! お兄様。絶対に生き延びましょう!」
力強くお兄様にうなずき返す。
私たちはまだ七歳の体で、そして平和な世界の中にいるとはいえ、十五歳まで残り八年しかない。
限られた時間の中、私たちの運命への挑戦はすでに始まっていた。
痩せたアルドの体では、一撃が重く堪える。何度も耐えられるはずがなく、体勢が崩れ、よろめいたアルドを見たお兄様はその隙を見逃さない。
剣を力一杯に振り下ろし、一気に決着をつける。
力で競り負けたアルドの剣は弾かれて、遠くへ飛んでいってしまった。
「私の勝ちね。アルド、今日のおやつのパンプキンパイは私が一番大きいのをもらうわ」
やっぱりお兄様の目的はおやつだった――以前のアルドなら生気のない目で相手を眺め、興味のない表情でふらりとどこかへ姿を消していた。
でも、今のアルドは違う。
悔しそうに唇を噛み、自分の小さな手のひらを黙って見つめている。
「アルド、気にしないでいいのよ。ヴィルジニアお姉様は馬鹿力だから」
大人げないにもほどがある。七歳のアルド相手に本気で剣を振るうなんて。
「馬鹿力なんてひどいわ。可愛い妹のために頑張ったのに」
「なら、私が一番大きいパンプキンパイをもらうわ」
「それはダメ」
「やっぱりパンプキンパイのためじゃないの」
私たちが言い争っているのを尻目に、アルドは地面に落ちた剣を拾い、その剣をお兄様の護衛に渡した。
「残念でしたね」
護衛から声をかけられたアルドは少しだけムッとしていた。
怒るアルドも珍しい。
七歳らしい反応に思わず、私は笑ってしまった。それも気に入らなかったのか、アルドははっきりとした口調でお兄様に言った。
「ヴィルジニア。また剣の稽古に付き合ってほしい」
「いいわよ」
アルドが負けた後、剣の稽古の約束をしたのはこれが初めてだ。
前回の時は最初からなにもかも諦めて、生きることすら億劫な様子だった。
勝つことに執着を感じられず、すべてに対して興味を示さなかった。
「七歳のアルドはまだ心まで死んでないね」
お兄様は私の横を通りすぎる時、小声で呟いた。もしかして、お兄様はそれを狙ったのだろうか。
なにもかも諦めたように生きていたアルド。あんなアルドをお兄様は二度と見たくないのかもしれない。
だから、今、アルドになにか目標になるものを与えた。
もっと強くなるという目標を。
「お兄様……」
やっぱりお兄様はすごい。
大きいパンプキンパイが食べたいから剣の勝負を挑んだのだろうと疑ってたけど、これはきっと私の勘違い。
お兄様はやっぱりすごい。
「私のパンプキンパイは一番大きいのにしてよ! 勝ったんだから!」
乳母にパンプキンパイを要求するお兄様を見て、抱いていた尊敬の念は一瞬にして消えた。
「はいはい。運動の後はおやつにしましょうね。今日のパンプキンパイはとびきり美味しいですよ」
乳母が侍女たちにお茶の準備をさせる。
リンゴの木の下にテーブルと椅子を置き、焼きたてのパンプキンパイとミルクが運ばれてきた。
「アルド、席に着きましょうか」
動かなかったアルドに声をかけると、ようやくうなずいて席に座る。
本当のアルドは負けず嫌いなのかもしれない。私たちは七歳のアルドを知らなかった。
本来なら、この時間はないはずのものだった。
ほんのわずかに変化した運命のおかげで、垣間見る幼い頃のアルド。
一緒に過ごせて嬉しい――そう思いながら、目の前のホットミルクを飲んだ。これが紅茶ではないことくらいたいしたことではないと自分に言い聞かせて。
「レティツィア」
「なあに? アルド、早く食べないとヴィルジニアにパンプキンパイを食べられちゃうわよ」
さっきの敗北がショックだったのか、まだアルドはなにも手をつけていなかった。
「ぼくはもっと強くなる」
お兄様が冗談で言った『妹は渡さない』という言葉を本気にしたようだった。
一番大きなパンプキンパイを食べたかったお兄様が適当に思いついたことを言っただけなのに、そんな真剣に受け止められるとは思わなかった。
でも、目標があったほうがいい。
とくにアルドには。
「そう。強くなるのを楽しみにしているわね」
「うん。待ってて。強くなって、ヴィルジニアからレティツィアを奪うから」
うんうんと、私とお兄様は可愛らしいアルドにうなずいた。
アルドはようやくパンプキンパイとミルクに手を伸ばして食べ始めた。
「アルド様。お楽しみ中、申し訳ありません。バルレリア王国から使者がいらして、王宮へお戻りになるようにと……」
ルヴェロナの宰相がやって来て、楽しい時間の終わりを告げた。
宰相はアルドに同情の目を向けた。
戻れば、また厳しい教育と誰にも頼ることのできない生活が待っている。
アルドの父であるバルレリア王は最愛の側妃を亡くして以来、体調を崩し、あまり表に出てこないという噂だ。
幼いアルドの身の上を案じた宰相は白いひげを手で撫でながら、落ち着かない様子だった。
お人好しの宰相は、子供を売り渡すくらいの罪悪感に苛まれているのだろう。
「アルド様。どうぞ、またルヴェロナへいらしてください。ルヴェロナはいつでもアルド様を歓迎します」
「使いの者に戻りますと伝えてください」
アルドははっきりとした声で答えた。
さっきまでの楽しい空気は消えてしまったけれど、アルドに落胆した様子はない。
「承知しました」
宰相はほっとした顔で頭を下げ、王宮内へ戻っていった。
「ヴィルジニア。次に会う時まで、もっと強くなっておくよ」
「ええ。そうしてちょうだい。しっかりね」
アルドからの宣戦布告を受けたお兄様は二切れ目のパンプキンパイに突入し、この別れを楽しんでいるようだった。
私のほうは寂しい気持ちでいっぱいなのに――双子なのに性格も考え方も違う私たち。一致しているのは死を回避するという目的くらいかもしれない。
「アルド、また遊びに来てね」
「時間ができたら、レティツィアに会いに来るよ」
「ちょっと。私にも会いに来るって言いなさいよ」
「ヴィルジニアにも」
「オマケ扱いはやめてよ!」
アルドはお兄様を無視して、私の手をぎゅっと手を握しめた。
「レティツィア。優しくしてくれてありがとう。絶対、強くなって君のことはぼくが……俺が守るよ」
アルドは七歳だというのに、やっぱりバルレリア王国の王子なのだ。
別れの時も堂々としていて、立派だった。
侍女が持ってきたバルレリア王家の紋章入りのマントを身に付ける。
ここへやって来た時より、ずっと成長して見え、背中が頼もしい。
私にとって、弟のようなアルド。
できることなら、バルレリアでの環境が少しでもいいものになるよう祈った。
アルドが乗った馬車が見えなくなるまで窓から眺めて見送った。
「アルド……。大丈夫かしら」
「きっと大丈夫だよ」
お兄様は周囲から侍女たちがいなくなったのを確認すると、素で話しだした。
「アルドはやっぱり僕たちの友人だよ。あいつといる時のほうがクラウディオというより、楽しいし、気が合う」
「そうね」
アルドは一緒にいて楽しくて、弟みたいで可愛い。
前回もそうだった。その印象は変わらない。
お兄様も同じ思いで安心した。
「もちろん、死を回避することは諦めない。でも、アルドは僕たちの大事な友人だ。それだけは変わらないんだ」
「関わらないという選択肢を消して、違う方法で運命を変えるということね?」
「そうだ。僕はこれからクラウディオをたぶらかす」
「たっ、たっ、たぶらかっ……」
お兄様は激しく動揺した私に笑った。
笑いたいのはこっちのほうだ。だって、私たちの『今』は七歳なのだから。
「今すぐじゃない。この先の目標だ。レティツィア、お前も前回とは違う自分になれ。そうすることで運命は変わる」
「違う自分……」
前回の私は平凡な王女だった(今もだけど)。
農業国ルヴェロナの王女で、それなりに社交をこなし、他国の王女や令嬢たちと友好関係を築いていた。
気安く話せる明るい双子の王子と王女のイメージで通っていたと思う。
それを変える――
「私はクラウディオ婚約が決まるまでの間、影のようになって過ごすわ。そして、知識を蓄える! 前よりもバルレリアや他国の人間関係を把握して、お兄様が動きやすいようにフォローするっていうのはどう?」
「うん。それがいいかしれない。内気設定も生きるしね」
お兄様を際立たせ、目立たない影となることで、私はクラウディオ様の婚約者候補からはずされる。
そして、社交の時間を減らせば、以前より自由に動ける時間も増える。
「よし。妹よ。クラウディオの婚約者に誰が選ばれるのか、まずは十五歳まで、僕たちなりにやってやろうじゃないか」
殺されたのが十六歳の誕生日なら、私がクラウディオ様の婚約者になったのは十五歳の誕生日。
まずは第一関門の十五歳の誕生日――ここで婚約者に指名されなければ、大きく運命を変えることができる。
「ええ! お兄様。絶対に生き延びましょう!」
力強くお兄様にうなずき返す。
私たちはまだ七歳の体で、そして平和な世界の中にいるとはいえ、十五歳まで残り八年しかない。
限られた時間の中、私たちの運命への挑戦はすでに始まっていた。
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