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15 誓いの夜

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 会社近くにある高級マンションに着くと、瑞生たまきさんは暗証番号をいれて自動ドアを開いた。
 セキュリティは厳重で、監視カメラが至るところに設置され、エレベーターを使用するにも部屋のカードキーが必要らしい。
 靴がないので、私を抱きかかえたまま、マンションに入り、私の姿を見たコンシェルジュの人が驚いていた。

「なにか履くものを」

 瑞生さんの声に、ハッと我に返ったコンシェルジュが、一度引っ込み、すぐに戻ってきた。

「こちらをどうぞ」
「す、すみません」

 スリッパを出してくれて、それを履く。
 そのスリッパもホテルで使用するようなもので、履き心地は悪くない。

 ――使い捨てスリッパさえ、高級品ですか?

 八木沢さんはコンシェルジュの人に事情を説明している。
 私が二人に誘拐されてきたようにしか見えなかったから、確かに説明はいると思う。

「このマンションは宮ノ入で働く親戚も住んでいるが、気がねすることはない。会っても適当に挨拶しておけばいいからな」
「は、はい」
「まあ、社宅だ。本社近くに別宅があると便利だからな」

 つまり、本宅も別に持っているってことですか……
 さすが、巨大財閥宮ノ入グループ。
 規模が違い過ぎて、それ以上、深く尋ねる気になれなかった。

「部屋に飲み物と食べ物を頼む」
「かしこまりました」

 エントランスのフロントにいるコンシェルジュに頼めば、全部用意してくれるらしい。
 エレベーターは最上階まで止まることなく、一気に昇ると扉が開き、広いフロアに出た。
 そこはソファーやテーブルが置かれ、共用のスペースになっていた。
 高そうな絵画や壺、花が飾られ、フロアに入ったなり、良い香りが漂っている。
 部屋はそれも二つのみ。
 以前、雑誌で見た高級ホテルのペントハウス風の雰囲気がある。
 廊下の大きな窓から見える夜景が、とても綺麗だった。

「贅沢ですね」
「それだけ、稼いでいますから。会長は郊外の本邸に住んでいるので、本当に居心地がいいですね。空気もすがすがしい」

 八木沢さんにとって、祖父にあたる宮ノ入会長。
 一度もいいふうに言ったのを聞いたことがなく、どうやら二人は犬猿の仲らしい。

「こんなすごい場所に、私が来るとは思っていませんでした。こんな眺めも初めてで……」  
「いや、今日からここに住むんだからな?」 
 
 わかっているよなと、不安そうに瑞生さんは言った。
 つい数十分前まで、お風呂もない壊れかけた木造のアパートにいた私にとって、今の現実がなかなか受け入れられなかった。

 ――しかも、住むなんて夢以上の夢。
 
「美桜。気を付けろよ。隣の部屋には直真がいる。俺がいない時は絶対に開けるな」
「瑞生様……。自分への信用がないようですが」
「前科持ちは黙ってろ」

 瑞生さんの低い声に、八木沢さんは悲しい顔をした。
 八木沢さんにあんな顔させることができるのは、瑞生さんだけだと思う。
 鍵を開けて、部屋の中に入る。
 部屋の中は入るとすっきりしていて、必要な物だけ置いてあるという感じで、趣味とか好きなものなどは、パッと見ただけではわからない。
 柄もなにもないシンプルな部屋には、白の螺旋階段があり、上はロフトになっている。
 そこは瑞生さんの書斎なのか、外国語の本が置いてあった。
 散らかっているのは、そこくらいで、後は使用していないのと同じ状態だ。
 
「美桜さんの部屋はこちらですよ。衣類と日用品はすべて入っていますから、お好きに使ってください」
「よくサイズがわかりましたね……」

 下着まで顔色ひとつ変えずに、淡々と揃えたのかと思うと、八木沢さんはやっぱり恐ろしい人だ。
 八木沢さんは笑いながら得意気な顔をした。

「ああ、それは……」
「それは、なんだ?」
「いえ! なんでもありません」

 八木沢さんは瑞生さんに嫌われる前に退散しようと、これでお役御免とばかりに一礼した。

「では、自分はこれで。瑞生様。明日からのスケジュールに、変更が必要であれば、ご連絡ください」
「ああ」

 あのヤクザのようだった八木沢さんの本性は、鳴りを潜め、まったくの別人のよう。
 今は有能な秘書という雰囲気だった。
 八木沢さんが去ってから、すぐに部屋に食事と飲み物が届けられた。
 水やお茶、ジュースなどの種類豊富な飲み物。
 食事はローストビーフがメインで、添えにはソテーしたポテトとアスパラガス。サラダはスモークサーモンとチーズ。
 カニのクリームパスタは、本物のカニの濃厚な味がした。
 デザートは豪華に盛られたカットフルーツ――量の多さに目眩がした。

「ま、待ってください。こんなに食べられないです」
「食べられる分だけ食べればいいだろ?」

 その言葉に震え、どこぞの王侯貴族ですかと言いたくなったけど、これが、瑞生さんの当たり前。
 私と感覚が違いすぎる。

「明日から自炊します。絶対に!」
「自炊? 美桜もマンションのサービスを使えばいいだろ」
「サービス?」

 私にサービスのリストを見せてくれた。
 出張料理サービス、クリーニング、ルームクリーンサービス、リネン交換。
 生活に必要な家事全般を完璧にフォローしたサービスの数々に、言葉を失った。
 これがお金持ちの生活……
 冷めた目で瑞生さんを眺めてしまった。

「どうかしたか?」

 リストをぱたんと閉じて、私は言った。

「最低限の家事は、私がします」
「なぜ?」
「瑞生さん。こういう価値観の違いから、気持ちのすれ違いって始まるんですよね」 
「すれ違い!? く……。わかった。ただし、買い物に行く時はボディガードをつける」

 渋々、瑞生さんは譲歩して、うなずいた。

「料理はとても美味しいですけど、毎日食べていたら、特別な気持ちが薄れるでしょう?」
「そうか?」
「そうですよ」
「おにぎりは飽きなかったけどな。いつも特別だった」

 ごちそうと比べられて、恥ずかしくなった。
 私のおにぎりは、いつも適当でありあわせのものだった。
 でも、瑞生さんはそれを特別だったという。

「……瑞生さんのそういうところが、危険なんですよ」
「危険!? 今の俺のどこが危険だったんだ!?」
「そういう自覚してないところです」

 私にだけ見せている顔なのか、瑞生さんは時々とても素直で、私の心を一瞬で全部奪っていく。
 不思議そうな顔で、首をかしげていたけれど、無自覚なら、よけいに危険だ。
 自覚してしまったら、私はいつも瑞生さんに逆らえずに負けてしまう。
 だから、どうか私の心に余裕を残して――赤い顔をした私が、ワイングラスの水に映っていた。

 ◇◇◇◇◇

 私と瑞生さんの部屋は別々で、瑞生さんは今から仕事らしい。
 プライベートな時間は、本当に少ないのだと実感した。
 ブルーライトカットの眼鏡をかけたレアな姿で、ルームウェアなのにだらしなく見えない。
 白いTシャツの上に、セットアップの紺色のシャツを羽織り、同色のボトムス。
 パソコンを前にして、リビングのテーブルで難しい顔をしているけれど、つい魅入ってしまう。
 
「おやすみ」

 私の視線に気づいた瑞生さんが微笑む。

「お、おやすみなさい……」

 声が上ずってしまったかもしれない。
 恥ずかしくて、慌てて自分の部屋へ入った。
 ふかふかのベッドに横になってみたけれど、高級感がありすぎて落ち着かない。

 ――違う。落ち着かないのは、瑞生さんが近い場所にいるから。

 これは夢で、一度眠ってしまったら、二度とこんな素敵な夢を見れないかも。
 そう思うと、よけい眠れなかった。

「ちょっと落ち着くのに、水でも飲もう……」

 起きて部屋を出て、リビングを通る。
 リビングには瑞生さんがいて、ソファーで眠ってしまっていた。
 久しぶりの寝顔に笑みがこぼれた。

「瑞生さん? 風邪をひきますよ?」

 瑞生さんの顔を覗き込み、そっと髪を撫でる。
 人を圧倒するオーラを持っているのに、眠っている時は可愛らしくて無害に見える。
 それが不思議だった。
 桜の木の下で見た寝顔。
 すべて、あの時から、始まっていたのかもしれない。
 生まれて初めて、私は恋をした――

「寝込みを襲うなよ」

 私の指を捕まえ、瑞生さんが笑った。

「タヌキ寝入りですか?」
「眠ってた。でも、気配で気づいた」
「目を閉じていても、美桜は気配でわかる」
 
 私たちの間に流れる空気は、いつも静かで穏やかだった。
 でも、今は少し違っていた。
 私の指に自分の指を絡め、瑞生さんが視線を落とす。

「美桜の指は細いな」
「瑞生さんの手は大きいですね」

 黙って目を閉じ、お互いの気配を追う。
 重なる唇と肌に触れる髪の感触に、瑞生さんの存在がここだと教えてくれる。

「美桜」
「はい」
「怖い思いをさせて悪かった」

 私を抱きしめ、髪に顔を埋める。
 怖い思いをしたのは、私だけではない気がした。
 弱みを他人に悟られないよう教育されてきた瑞生さんは、私の前だけは素直で、無邪気で、人間らしい熱を感じる。

「瑞生さん。助けてくれてありがとうございます。今まで、誰もあの家から、私を助けることはできませんでした」

 なにもかも諦めて生きてきた私を強い力でさらえたのは、あなただけ。
 あげられるものは、なにもないと思っていた。
 でも、ひとつだけある。

『自分を差し出せばいい』

 八木沢さんの声が聞こえたような気がした。
 瑞生さんの不安を消すために、私からキスをする。
 唇を離すと、目を細めて、瑞生さんは嬉しそうに笑っていた。
 そして、次は瑞生さんから、キスをする。
 今までの優しいキスではなく、激しく食らうようなキス。
 
「俺から余裕を奪うなよ」
「瑞生さんこそ……ん……!?」

 言葉を言う前に、唇を重ねられ、床の上にもつれて倒れた。
 まるで、大型の獣に食われているような体勢。品のいい獣が、私のパジャマのボタンを外し、喉元に唇をあてる。 
 ネックレスのチェーンを指で持ち上げ、瑞生さんは私を見つめた。

「指輪だけは……ずっと身に付けていたから、取り上げられずに済んだんです」
「そうか」

 低い声が耳のすぐそばで聞こえ、ぞくりと体が震えた。
 喜びから、私に危害を加えた人間への怒りの色をにじませた声。怖いはずの低い声が、私を誘ってくる。

「た、瑞生さん……。あのっ……わ、私……初めてで……その……」
「手加減はする」

 ――今までのキスは手加減していたんですか?
 
 そう尋ねる前に唇を塞がれた。
 深く食らいつかれて、奥まで味わうように舌が中をなぞる。
 シャツを握りしめ、その激しさを受け止めた。

「ふっ……あ……」

 息を乱し、涙目になって喘ぐ私を、瑞生さんは極上の獲物を捕らえたかのように抱きしめる。
 軽々と私の体を抱きかかえ、自分の寝室へ連れていくと、ベッドの上へ横たわらせる。
 冷たい床より、瑞生さんの香りがするベッドのほうが、背中も痛くないし、心地よい。
 二人の体が重なり合い、白いシーツの中へ沈む。 
 すべて私の体が、瑞生さんに包まれている安心感。
 腕を伸ばし、瑞生さんを抱きしめた。

「美桜……。愛してる」

 切なげな表情で、私の体に何度もキスを落とす。
 その何度目かのキスの途中で、私の耳元で囁いた。

「奪われた時、全部壊してやろうかと思った」
「こ、わす……」

 熱い息が耳にかかり、大きな手は、ゆっくり私の胸を撫でる。

「ん……あ……」

 思考は甘く蕩け、手に意識が向いてしまう。

「そう。全部」

 残酷なはずの言葉を口にして、私の耳朶を甘く噛む。
 舌が耳の形をなぞり、じわじわ追い詰めて、感度をあげていく。
 一瞬で仕留めず、少しずつ――

「瑞生さん……、壊しちゃ……駄目ですよ?」
 
 強い力に流されてしまわないよう必死に言って、彼の頬を両手で包み込む。
 瑞生さんは感情を表に出さないよう教育されたからか、弱みをみせない。
 でも、心の中には激情が潜んでいる。
 
「美桜が俺を感情的にさせる」

 頬に触れた手を取り、その手のひらにもキスをする。
 
「今も」
「えっ……? い、今?」
 
 自分がなにをしたか、わからない。
 唇を塞ぎ、角度を変えて何度も激しいキスをされる。
 翻弄されているうちに、私の服ははぎとられ、夜の闇に肌を晒した。
 白い肌の上に、瑞生さんは唇を滑らせ、自分の印を刻みつけていく。
 肌の濡れた感触が、甘く私を苛んだ。
 ただ触れられているだけなのに、自分の感度が、少しずつ変化して、舌と指から与えられる快楽に、ずるずると堕ちていく。

「あっ……んんっ……」

 声が甘いものへ変わると、指はゆるゆると腹部から下へ移動し、敏感な部分をなぞる。
 初めて触れられる場所に、びくりと体を震わせ、身を強張らせた。

「瑞生さっ……ん……」

 私の恐怖を奪うように、唇を重ねて、頭の奥を痺れさせる。

「ん……ふぁ……」

 快楽を引きずり出す指の動きに、耐え切れず、淫らな嬌声を上げた。
 繰り返し感じる部分をなぞり、滴る蜜を指に絡める。
 こぼれた蜜を掬い取り、蕩けた中を浅くえぐる。
 それだけで、無知な私の頭も体も、高められた熱に浮かされ、甘い愛撫に溺れてしまう。

「だ……めっ……もう……」

 首を横に振り、必死に瑞生さんの逞しい体にしがみつく。
 指が動くたび、淫らな水音を鳴らし、指をくわえて離さない。
 自分の体なのに、自分じゃないような感覚。胎内がじくじくと疼き、浅い部分だけでは、物足りないと訴えている。
 
「美桜。駄目じゃないだろう?」
「あ……ん……」

 狂おしい快楽から救ってほしくて、瑞生さんの言葉に小さくうなずいた。

 ――全部、壊して。

 ぐっと指が奥まで込められた瞬間、体が大きく仰け反った。

「あっ……ああっ……!」

 目の前がちかちかして、体から力が抜けていく。
 初めての経験に、頭がついていかない。
 舌先がちろりと肌を舐め、ひくっと体が反応する。
 たったそれだけなのに、私の感度は最大にまで高められ、少しでも触れられたなら、それは快楽に変換されてしまう。

「あ……う……」

 力の抜けた体を抱え、瑞生さんは私の手に自分の手を重ねた。

「美桜……」
「瑞生さ……ん」

 キスをしながら、ゆっくり自分の中へ熱く硬いものが押し進められ、息苦しさを感じた。
 
「平気か?」
「だい……じょうぶ……です」

 息を吐き出し、キスを受け入れる。
 そのキスに溺れている間は、なにも考えずに済む。
 自分の体がどうなっているのか、わからないくらい熱い。
 私が初めてだからか、優しくゆるゆると動き、少しずつ慣らしていく。

「ん……あ、あぁ」

 指は同時に外を嬲り、さらに快楽を与えていく。
 時間をかけ、奥まで込められた時、私の意識は甘い快楽の中に、ほとんど沈んでいた。

「ふ……あ……ん……」

 言葉にならない喘ぎ声を繰り返し、与えられるキスを貪り、どろどろに溶かされていた。

「美桜」

 名前を呼ばれ、ハッとした。
 苦しそうに顔を歪ませ、汗をにじませているのに、瑞生さんは嬉しそうに笑う。
 この行為が、瑞生さんにとって、なにより特別なものであるのかのように。

「一生、大事にする」

 それは家族になろうという言葉。
 私は泣きながら、瑞生さんに抱きつき、お互いの熱が重なった時、瑞生さんをとどめていた理性は全部消えた。
 本当は激しい感情が隠されている。
 ガツガツと食らうような腰の動きに、体が揺さぶられ、あまりの激しさに声がかすれた。
 奥まで突かれる苦しさに、喘ぎながら、自分を求める貪欲な感情に喜びを覚えた。

「んっ……あっ……も、うっ……」

 何度目かの絶頂で、私のギリギリでとどまっていた意識が落ちていく。
 それと同時に、中に瑞生さんを感じた。

「もう……むり……です……」

 首を横に振り、泣き声をあげた私に、瑞生さんは愛おしげに髪をなでる。
 くたりと体をシーツに埋め、力なく目を閉じた。

「悪い。無理させたな」

 あたたかい手の感触に眠気が誘われる。
 自分の耳元に瑞生さんの息がかかった。
 私の目蓋に落とされた優しく甘いキス。
 ただのキスではなく、それは重い誓いを含んでいた。
 
「全て取り返してやろう」

 瑞生さんの低い声が聞こえてきたけれど、私は心地よい眠りに落ちて、目を開けることができなかった。
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