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43 雨の夜 ※R-18

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激しい雨が降っていた。
窓の外から、雨音が耳に届くほどひどい雨だったけれど、まるで雨に二人が閉じ込められているような気がして、なぜか心地よく感じていた。
抱き締められたまま、横になり、気まぐれにキスをする。
暗い部屋にはルームランプの小さなオレンジ色の光だけが遠くに灯されていて、まるで水槽の中にいるような夜だった。
「私、壱哉さんのためになにかできることありますか」
元気を出して欲しくてそう言うと、壱哉さんは微笑んだ。
「それじゃ、日奈子からキスを」
「私からですか?わ、わかりました」
緊張気味に壱哉さんの頬に自分から触れた。
「そ、それじゃ、その、僭越ながら」
顔に何度もキスを落とした。
「日奈子、唇に」
壱哉さんは笑って言った。
「は、い」
自分から壱哉さんの唇に触れた。
私の拙いキスに焦れったくなったのか、壱哉さんは頭を押さえて、深く舌を中にいれて絡めた。
「っ!あ、っ」
舌でなぞられただけなのに体が震え、壱哉さんの腕をつかんだ。
壱哉さんが私にしてくれるのと同じようにキスを繰り返すと、愛おしげに私の髪をかきあげて言った。
「昔から優しいね、日奈子は」
「優しいのは壱哉さんです。いつも、私を助けてくれて」
「そんな優しい人間じゃない」
そう言うと、胸に唇を這わせ、指が脚をなでた。
「日奈子。いつもと違うことしようか」
「え?」
体をうつ伏せにされ、振り返ると、壱哉さんは悪い顔をしていた。
「なにをするんですか?」
「大丈夫。力を抜いて」
指が後ろから中をえぐった。
「あっ!」
ビリッと痺れたような感触に脚がビクッと震えた。
今のなに―――?
「ひ、ぁっ!?」
息がかかったかと思えば、舌が中をなぞっていた。
姿が見えないせいか、よけいにいつもより指に感覚が集中して、体が反応してしまい、太ももに蜜がつたってこぼれた。
「あ、あっ、ごめんなさっ」
「謝らなくていいから、もっと感じて」
「そ、んなのっ、あっ、ああっ」
だめですと言いかけて、舌が深く中をかき回したせいで、達してしまいそうになり、シーツをきつく握りしめた。
背後から覆い被さるように抱き締められて、まるで私の体の全てを支配されている―――そんな錯覚に陥りそうになる。
背後から、熱く硬いものが触れた。
「い、壱哉さっ」
「怖い?」
「い、え」
本当は怖い。
でも、今日は壱哉さんの好きにして欲しいと思った。
それが、私にできる精一杯だから。
首を横に振ると、中に熱く硬いものが浅く入って感じる部分に何度も触れさせた。
「ひあ、あっ、あ」
「いつもより、濡れてる」
う、嘘。
振り返ろうとした瞬間、ぐちゅっと一際大きい水音をさせて、深くまで体を貫いた。
「あっ、ああっ」
感じる部分がこすれて、怖くて体を逃がすように前に行こうとすると、引き寄せられ、奥まで入ってしまった。
「んっ…。あっ…… 」
「苦しい?」
「へ、いきです」
息を乱して、シーツに顔をうずめ、なんとかこの甘い刺激に耐えていると、壱哉さんが腰を揺すった。
「あっ!だ、だめ、今、まだっ」
動かされたら、私―――おかしくなる。
それがわかっているのか、激しく打ちつけられ、目の前がチカチカと点滅し、声をあげた。
「んっ、あっ、ああっ」
達して力の抜けた体を抱き抱えると、ぐっと奥まで突かれて、お腹に熱いものがあたった。
「や、あ!ふ、かい」
「日奈子」
背後から、唇を重ねるのと同時にお腹の中に熱いものが流れ込んできた。
「あっ―――」
衝撃に身を震わせていると、前を向かされて、力が抜けた脚を抱えられて身動きがとれない。
「壱哉さ、ん」
「顔がみたい」
「は、恥ずかしいです」
髪や体にキスをして、こそばゆさに身を悶えさせると壱哉さんは苦しげに笑った。
「日奈子、動かれるときつい」
「ご、ごめんなさい」
「いいけど、我慢できなくなる」
「が、我慢なんてしなくていいです。もっと―――」
そう答えたのが、まずかったのが、壱哉さんは脚を抱えると激しく動き始め、意識がとびそうなくらいの刺激が脳髄に響いた。
「あ、ひぁ、ああっ」
小刻みに中をえぐられ、達した体はまた熱くなり、背中にしがみつた。
「や、あ、また、いっ、いっちゃ、う」
「いいよ」
耳元でそう囁かれるのと同時に中に熱いものが注がれたのを感じた―――
「あ―――」
目を閉じようとしても、また新たな刺激が加えられ、意識を取り戻させる。
「い、壱哉さ、ん。もう」
「辛い?」
「ち、違っ、んっ」
そう私に聞き返している間も中をえぐった。
「な、なか、熱くて、私と壱哉さん、どちらなのか、わからない―――あっ、んっ」
激しく動かされ、シーツを握りしめた。
「な、んでっ、あっ」
「日奈子が煽るからだ」
「だ、めっ」
いつもよりも早い動きについていけない。
ぐらぐらと揺さぶられながら、必死にしがみついた。
激しすぎる―――その激しさはまるで、心の中にある不安をかき消してしまいたいとでもいうように強く打ち付けた。
ずっと壱哉さんは私を離さず、朝まで体を抱き締めたままだった―――
    
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