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第七話 闇色のしっぽと祭囃子~夏の夜船~
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風呂屋を後にし、石畳の通りを歩いて逸嵩と一緒に店に戻った。
『千年屋』は今日一日店を閉めるつもりで店先の木製の樽には西瓜が浮かべてあった。
水に浮かべられた西瓜は竹から落ちてくる水を弾き、緑と黒の皮に水があたり軽い水音をたてている。
『店主の都合により本日休業』
そんな張り紙を堂々と張り出し、今日の風呂屋のために昨日から西瓜を買って準備したのは湯上りのおやつにするためだった。
それと、張り紙を無視して今日もやって来るであろう二人と西瓜を食べるつもりで用意した。
有浄と兎々子が来るだろうと昨日のうちに黒糖羊羹も作っておいたのだが、逸嵩が来るとは予想外だった。
逸嵩に黒糖羊羹を分厚く切り、麦茶を出した。
鮎を持ってきてくれた功績は称えねばならない。
「こないだの竹筒羊羮もあっさりしていてうまいと思ったが、どっしりとした羊羮もうまいな。これ、黒糖か?」
「そうだ」
逸嵩は羊羹をさっさと食べ終わると俺が用意した七輪に炭を入れた。
「やっぱ魚を焼くなら七輪だよな」
逸嵩は手慣れた様子で鮎を串に刺し、表面が白くなるまで塩を振る。
あとは皮に焦げ目がついてぱりっとするまでじっくり待つのみだ。
俺は縁側に座り、団扇で扇ぎながら庭の逸嵩に話しかけた。
「逸嵩。今日は仕事に行かなくていいのか?」
「たまには俺も休もうと思ってな。周りから働きすぎだと言われて困っている」
それは否定しない。
逸嵩が忙しいのは人づてに聞いている。
「仕事が休みなのはいいが、結婚したばかりだろ。子爵家にいたほうがよかったんじゃないのか」
「息がつまる。だいたい考えてみろよ。俺はそんな大層な生まれでも育ちでもない。安海も知ってるだろ? 鮎を食うのにお上品に箸で身をほぐすなんて食った気がするか」
そういう理由で俺のところに来て七輪で焼いているのか。
串に刺さった鮎を眺め、なるほどとうなずいた。
「なあ、逸嵩。さっきの話なんだが、有浄はどこの夏祭りにいたんだ?」
「一之森が出没する夏祭りがどことは言えない」
「どういう意味だ?」
「内緒って言う意味じゃないぞ」
逸嵩は気まずそうに靴の先で庭の砂を掻いた。
蝉の声がうるさく、昼も近くなると木陰も小さくなり、涼める部分はあまりない。
庭を這う蟻も冷たい土を探しているのか、ふらふらして見えた。
「あいつが出没する夏祭りが多すぎて、どこだと限定して言えないってことだ」
そう言うと逸嵩は暑かったのか背広の上着を縁側に放り投げた。
そして引き続き七輪の炭の様子を眺めていた。
子爵家で七輪を自ら使うことがないせいか、逸嵩は目を細めて炭の赤い炎を楽しげに見つめている。
「俺は学生の頃から何度も一之森と夏祭りで顔を合わせていた」
「初耳だな」
「最初はただの偶然だと思っていたから気にしていなかった。それが毎年、そこらの夏祭りであいつの姿を目にしていることに気づいた」
「ほとんどの夏祭りにいるってことか?」
「ほとんどじゃない。夏祭りがある場所すべてに足を運んでいる」
「全部!?」
俺が驚くと逸嵩は気まずそうに頬をかいた。
「いや、俺も調べるつもりはなかったんだけどよ。つい、気になって部下にあいつの後を追わせたんだよな。それでわかった。毎年、夏の時期になると必ず夏祭りに行く。それも一人でだ」
知らなかった。
いや、少しは気づいていた。
この時期になると夕飯を一緒に食べることがなく、誘っても大抵断られていた。
ただ仕事が忙しいのかもしれないと思って気にしていなかったが―――夏祭り?
「あいつに限って夏祭りが大好きってわけじゃないだろう」
「そんな話は聞いたことないな」
「そうか。俺はあいつがなぜ夏祭りに行くのかずっと理由を考えていた。だが、俺にはあいつがなにを考えているかわからなかった」
「俺に迷惑をかけることだけを考えていることは確かだ」
冗談(ほとんど本気)で俺はそんなことを言ったが、いつも有浄は夏の昼間、気だるげにしていたのを思い出した。
夏は暑くて苦手なだけかと思っていた。
「それでだ。一之森の考えはわからなくとも俺はひとつの仮定に思い至ったってわけだ。気を悪くするなよ? あくまで仮定なんだからな」
「ああ」
「安海のじいさんとばあさんがいなくなったのは夏だったと俺は記憶している」
「そうだが……」
つまり、逸嵩が部下まで使って調べていたのは俺のじいさんとばあさんの行方を有浄が知っているんじゃないかと疑って監視していたということか。
勘のいい逸嵩だ。
それはそこそこ当たっているのかもしれない。
長い間、有浄が夏祭りに現れる理由を逸嵩は考えていたのだろうが、答えは出ず、仮定として出た自分なりの答えを俺に伝えるしかなかった。
そういういことだろう。
「俺はあいつのことは嫌いじゃない。だが、得体が知れない男だと思っている」
パチッと炭が音をたてた。
赤い火の粉が散る。
「俺もな、綺麗な仕事ばかりをしているわけじゃない。だから、あえて言わなかった」
「なんの仕事をしてるんだ? 議員だろ?」
「俺の本当の仕事は国の発展のための開発事業だ」
「議員より逸嵩に似合っているよ」
「俺もそう思っている。でもな、発展のためには土地が必要なんだ。余っている土地がな。それで、まあ、余っている土地ってなるといわく付きか人の住んでない場所ってことになる」
「どんな場所だ?」
「神社や祠や町にある地蔵やら、邪魔になるものを排除して新しくそこに道路を引き、建物を建てる」
太郎の神社跡の更地が頭に浮かんだ。
そこはもう新しい建物が建っていて神社があったことを覚えている者がどれだけいるだろうか。
そして、入らずの森での姿と消えていくあやかし達。
俺が見たのはほんの一部だが、有浄はもっと多くのあやかしを目にしているのかもしれない。
「一之森にはきっと俺達と違うものが見えているんだろうな。それで俺を嫌っているんだろうが、俺には俺のやるべきことがある。信念ってやつだ」
「そうだな……」
俺はそう返事をするしかなかった。
ただの一般人で和菓子職人の俺は世の中で起きていることを逸嵩ほど理解しているわけじゃない。
そして、逸嵩は自分がこうだと思ったことを曲げずに貫くことも知っている。
簡単に止められるような男ではない。
「それでだ。俺の仕事上、いわくつきの場所を触るとおかしなことが起きることが何度かあった」
「触ると障るからな」
これは冗談ではない。
逸嵩は苦笑で返した。
「祟りってやつだろ。一之森も同じことを言っていた。だから、やめろとも言っていたか。まあ、やめられないんだが。それで俺の上司は一之森を呼んでなんとかしてもらっていた。帰る頃には大抵のおかしなことは収まる」
「一応、神主だからな」
「おい。もう少し危機感を持てよ。俺は安海に忠告しにきたんだぞ」
「俺に忠告?」
「あまりあいつに関わるなってことを言いにきた。お前までどこかに連れてかれたらかなわん」
逸嵩は俺のじいさんとばあさんが有浄にさらわれたんじゃないかと思っているらしい。
さすがにそれはない。
俺は笑いをこらえながら言った。
「逸嵩。あいつは人攫いなんかするような奴じゃない。忙しい部下を使ってまで調べなくても大丈夫だ」
「信頼してるんだな」
「長い付き合いで腐れ縁だからな。逸嵩。鮎は焼けたか? 昼飯にしよう」
すでに朝飯とは呼べず、ちょうど正午のドンが鳴った。
それを合図に逸嵩は険しい顔をわずかに緩めた。
本気で逸嵩は有浄に俺のじいさんとばあさんが攫われたと思っているらしい。
そして、俺も攫われてどこかに連れていかれる。
そんな筋書きが逸嵩の中で出来上がっているようだった。
『千年屋』は今日一日店を閉めるつもりで店先の木製の樽には西瓜が浮かべてあった。
水に浮かべられた西瓜は竹から落ちてくる水を弾き、緑と黒の皮に水があたり軽い水音をたてている。
『店主の都合により本日休業』
そんな張り紙を堂々と張り出し、今日の風呂屋のために昨日から西瓜を買って準備したのは湯上りのおやつにするためだった。
それと、張り紙を無視して今日もやって来るであろう二人と西瓜を食べるつもりで用意した。
有浄と兎々子が来るだろうと昨日のうちに黒糖羊羹も作っておいたのだが、逸嵩が来るとは予想外だった。
逸嵩に黒糖羊羹を分厚く切り、麦茶を出した。
鮎を持ってきてくれた功績は称えねばならない。
「こないだの竹筒羊羮もあっさりしていてうまいと思ったが、どっしりとした羊羮もうまいな。これ、黒糖か?」
「そうだ」
逸嵩は羊羹をさっさと食べ終わると俺が用意した七輪に炭を入れた。
「やっぱ魚を焼くなら七輪だよな」
逸嵩は手慣れた様子で鮎を串に刺し、表面が白くなるまで塩を振る。
あとは皮に焦げ目がついてぱりっとするまでじっくり待つのみだ。
俺は縁側に座り、団扇で扇ぎながら庭の逸嵩に話しかけた。
「逸嵩。今日は仕事に行かなくていいのか?」
「たまには俺も休もうと思ってな。周りから働きすぎだと言われて困っている」
それは否定しない。
逸嵩が忙しいのは人づてに聞いている。
「仕事が休みなのはいいが、結婚したばかりだろ。子爵家にいたほうがよかったんじゃないのか」
「息がつまる。だいたい考えてみろよ。俺はそんな大層な生まれでも育ちでもない。安海も知ってるだろ? 鮎を食うのにお上品に箸で身をほぐすなんて食った気がするか」
そういう理由で俺のところに来て七輪で焼いているのか。
串に刺さった鮎を眺め、なるほどとうなずいた。
「なあ、逸嵩。さっきの話なんだが、有浄はどこの夏祭りにいたんだ?」
「一之森が出没する夏祭りがどことは言えない」
「どういう意味だ?」
「内緒って言う意味じゃないぞ」
逸嵩は気まずそうに靴の先で庭の砂を掻いた。
蝉の声がうるさく、昼も近くなると木陰も小さくなり、涼める部分はあまりない。
庭を這う蟻も冷たい土を探しているのか、ふらふらして見えた。
「あいつが出没する夏祭りが多すぎて、どこだと限定して言えないってことだ」
そう言うと逸嵩は暑かったのか背広の上着を縁側に放り投げた。
そして引き続き七輪の炭の様子を眺めていた。
子爵家で七輪を自ら使うことがないせいか、逸嵩は目を細めて炭の赤い炎を楽しげに見つめている。
「俺は学生の頃から何度も一之森と夏祭りで顔を合わせていた」
「初耳だな」
「最初はただの偶然だと思っていたから気にしていなかった。それが毎年、そこらの夏祭りであいつの姿を目にしていることに気づいた」
「ほとんどの夏祭りにいるってことか?」
「ほとんどじゃない。夏祭りがある場所すべてに足を運んでいる」
「全部!?」
俺が驚くと逸嵩は気まずそうに頬をかいた。
「いや、俺も調べるつもりはなかったんだけどよ。つい、気になって部下にあいつの後を追わせたんだよな。それでわかった。毎年、夏の時期になると必ず夏祭りに行く。それも一人でだ」
知らなかった。
いや、少しは気づいていた。
この時期になると夕飯を一緒に食べることがなく、誘っても大抵断られていた。
ただ仕事が忙しいのかもしれないと思って気にしていなかったが―――夏祭り?
「あいつに限って夏祭りが大好きってわけじゃないだろう」
「そんな話は聞いたことないな」
「そうか。俺はあいつがなぜ夏祭りに行くのかずっと理由を考えていた。だが、俺にはあいつがなにを考えているかわからなかった」
「俺に迷惑をかけることだけを考えていることは確かだ」
冗談(ほとんど本気)で俺はそんなことを言ったが、いつも有浄は夏の昼間、気だるげにしていたのを思い出した。
夏は暑くて苦手なだけかと思っていた。
「それでだ。一之森の考えはわからなくとも俺はひとつの仮定に思い至ったってわけだ。気を悪くするなよ? あくまで仮定なんだからな」
「ああ」
「安海のじいさんとばあさんがいなくなったのは夏だったと俺は記憶している」
「そうだが……」
つまり、逸嵩が部下まで使って調べていたのは俺のじいさんとばあさんの行方を有浄が知っているんじゃないかと疑って監視していたということか。
勘のいい逸嵩だ。
それはそこそこ当たっているのかもしれない。
長い間、有浄が夏祭りに現れる理由を逸嵩は考えていたのだろうが、答えは出ず、仮定として出た自分なりの答えを俺に伝えるしかなかった。
そういういことだろう。
「俺はあいつのことは嫌いじゃない。だが、得体が知れない男だと思っている」
パチッと炭が音をたてた。
赤い火の粉が散る。
「俺もな、綺麗な仕事ばかりをしているわけじゃない。だから、あえて言わなかった」
「なんの仕事をしてるんだ? 議員だろ?」
「俺の本当の仕事は国の発展のための開発事業だ」
「議員より逸嵩に似合っているよ」
「俺もそう思っている。でもな、発展のためには土地が必要なんだ。余っている土地がな。それで、まあ、余っている土地ってなるといわく付きか人の住んでない場所ってことになる」
「どんな場所だ?」
「神社や祠や町にある地蔵やら、邪魔になるものを排除して新しくそこに道路を引き、建物を建てる」
太郎の神社跡の更地が頭に浮かんだ。
そこはもう新しい建物が建っていて神社があったことを覚えている者がどれだけいるだろうか。
そして、入らずの森での姿と消えていくあやかし達。
俺が見たのはほんの一部だが、有浄はもっと多くのあやかしを目にしているのかもしれない。
「一之森にはきっと俺達と違うものが見えているんだろうな。それで俺を嫌っているんだろうが、俺には俺のやるべきことがある。信念ってやつだ」
「そうだな……」
俺はそう返事をするしかなかった。
ただの一般人で和菓子職人の俺は世の中で起きていることを逸嵩ほど理解しているわけじゃない。
そして、逸嵩は自分がこうだと思ったことを曲げずに貫くことも知っている。
簡単に止められるような男ではない。
「それでだ。俺の仕事上、いわくつきの場所を触るとおかしなことが起きることが何度かあった」
「触ると障るからな」
これは冗談ではない。
逸嵩は苦笑で返した。
「祟りってやつだろ。一之森も同じことを言っていた。だから、やめろとも言っていたか。まあ、やめられないんだが。それで俺の上司は一之森を呼んでなんとかしてもらっていた。帰る頃には大抵のおかしなことは収まる」
「一応、神主だからな」
「おい。もう少し危機感を持てよ。俺は安海に忠告しにきたんだぞ」
「俺に忠告?」
「あまりあいつに関わるなってことを言いにきた。お前までどこかに連れてかれたらかなわん」
逸嵩は俺のじいさんとばあさんが有浄にさらわれたんじゃないかと思っているらしい。
さすがにそれはない。
俺は笑いをこらえながら言った。
「逸嵩。あいつは人攫いなんかするような奴じゃない。忙しい部下を使ってまで調べなくても大丈夫だ」
「信頼してるんだな」
「長い付き合いで腐れ縁だからな。逸嵩。鮎は焼けたか? 昼飯にしよう」
すでに朝飯とは呼べず、ちょうど正午のドンが鳴った。
それを合図に逸嵩は険しい顔をわずかに緩めた。
本気で逸嵩は有浄に俺のじいさんとばあさんが攫われたと思っているらしい。
そして、俺も攫われてどこかに連れていかれる。
そんな筋書きが逸嵩の中で出来上がっているようだった。
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