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第五話 憧れの女学生らいふ~季節外れの雪と溶けない氷~
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ユキと有浄が去ってから、しばらくして逆方向から一生懸命走ってくる兎々子の姿があった。
「安海ちゃーん!」
自慢のリボンもきちんととかした髪もぐちゃぐちゃになっていた。
今は気にならないのか、店の前まで全力疾走で到着した兎々子は息を切らせ、ふらふらとしていた。
運動がそんなに得意ではない兎々子にしていい走りだったと思う。
「どうした?」
「ユキちゃんはっ!?」
「有浄と帰ったぞ」
「え? そ、そうなの……。せっかくおじいちゃんの部屋からマムシ酒持ってきたのに」
さすが妖怪タヌキじじい。
とんでもないものを飲んでいる。
いくら酒が好きだと言ってもマムシ酒まで飲むとはまだまだ長生きしそうだ。
「……見せなくていいからな」
「大丈夫よ。中身は液体だけでマムシは抜いてあるから。私だって、さすがにマムシが入った瓶をさわるのは無理……」
兎々子は戦利品とばかりに風呂敷包みを見せたが、ユキは帰って大正解だったな。
マムシ酒で元気になるとは思えない。
「ユキちゃんはよくなったの?」
「元気そうだった」
「そう!」
兎々子は嬉しそうに笑った。
結局、明日の朝まで待てずに習い事が終わった後、家を抜け出してここまで走って来たのだろう。
怖がりのくせに薄暗い中をよく来たものだ。
「兎々子。これをユキから預かった」
ユキが書いた手紙を兎々子に渡した。
「ユキちゃんから?」
白い薔薇が描かれた封筒に兎々子は表情を曇らせた。
「これ、ユキちゃんが一番好きだって言ってた便箋セット……」
兎々子は不安そうな顔で俺を見た。
「別れの挨拶ではないと思うぞ」
「それならいいけど……」
兎々子はよくない話なのかもしれないと思ったのか、なかなか読む勇気がでないようだった。
だが、中身が気になるのか浮かない顔をしながらも手紙の封を開けた。
「あっ……!」
兎々子が手紙を開けた瞬間、雪が舞った。
それは白い淡雪―――瞬きをするほんのわずかな時間であっという間に溶けて消えた。
目の錯覚だと思ったらしい兎々子は目を擦って確認していた。
「今の―――?」
「兎々子。なんて書いてあるんだ?」
「あっ、そうね」
ユキなりの兎々子へのお礼だったのだろうが、俺の他に人がいなくて助かった。
まだ兎々子だったから誤魔化せたが、近所のおばちゃんの目だけは俺の力ではどうにもならない。
「えーとね、ユキちゃんはお父さんの仕事の都合でここを少しの間、離れるんだって。倒れたのは暑さに弱い体質のせいで気にしないっでって書いてある」
「そうだろ? 元気になって帰ったから気にするなよ」
「うん……」
ユキが元気なことは嬉しいようだったが、手紙を読みながら兎々子はしょんぼりしていた。
「せっかくお友達になれそうだったのに……」
「兎々子とユキはもう友達だろ」
あやかしと共存共栄。
それも悪くないかと泣きそうな顔をした兎々子を見てそう思えた。
泣くのをこらえながら、兎々子は大切そうに手紙を着物の懐に入れた。
「安海ちゃん。これって、お別れじゃないよね? また会えるよね?」
「ああ。またひょっこり会いに行くるんじゃないのか」
「そうだよね!? 絶対にそうだよね……!」
うなずいた俺を見て兎々子は安心したように笑った。
夕闇の中、寺の鐘の音が響いた。
朝と夕の二回、近所の寺が鐘を鳴らす。
「黙って出てきたんだろ? 早く帰らないとおじさん達が心配するぞ」
「うん。そういえば、家から抜け出して通りに出た時、どこかへ飲みに行くおじいちゃんと出会ったの。安海ちゃんに会うなら、また酒饅頭を持ってきなさいって伝えるように言われたんだった。すっかり忘れてたわ」
「―――わかった。また作って持って行くって返事をしておいてくれ(予定はないがな)」
さすが妖怪タヌキじじいだ。
習い事が終わり、急いで家を飛び出していく兎々子を見ただけで俺のところに行くとわかるとは。
妖怪だけあって千里眼でも持ってるのか?
兎々子に酒饅頭の伝言を頼んだのは大事な孫娘になにかあったら許さんぞ、ちゃんと送り届けろよということだろう。
「家まで送っていく」
「いいの?」
「ああ」
薄暗い道を兎々子一人で帰したら、あの妖怪タヌキじじいがどこからか見ていて、後々嫌味を言ってくるに決まっている。
数人の子供達がまとまって走って帰っていく姿が見えた。
遊んでいて帰りが遅くなってしまい叱られるのがわかっているのか、こちらをちらりとも見ずに自分の家へと入っていく。
いくつもの『ただいま』の声がして、石畳の通りに並ぶ家々の窓から夕飯の匂いが漂ってくる。
焼き魚の焦げた香ばしい香りや煮物の出汁、砂糖や醤油の甘辛い匂い。
「ねえ、安海ちゃん。今年の夏も一緒に夏祭りに行こうね」
「ああ」
「今年も来年も再来年もずっとよ」
「それはいいが、たち売りの西瓜を食いすぎるなよ。食べすぎると腹を壊すからな」
「わ、わかってるわよ! 安海ちゃんの馬鹿! 朴念仁!」
兎々子は顔を金魚みたいに赤くして頬を膨らませた。
俺はなにか悪いことを言っただろうか。
送ってやっているというのに兎々子は怒りながら俺の前を歩いていった。
やれやれと思いながら空を見上げると、灰色の雲が消え、すっきりとした風が通り抜けていく。
そして風鈴売りが涼やかな音を鳴らし、石畳の通りを歩いているのを目にした。
家の主だろうか。
家の前で呼び止めて風鈴を一つ買っている。
風鈴売りは音を聴かせるため黙って売り歩く。
そのうち、金魚売りや朝顔売りがやってくる。
「夏だな」
町も空気も梅雨の終わりが近いことを告げていた。
【第五話 憧れの女学生らいふ~季節外れの雪と溶けない氷~ 了】
【第六話 夏の合戦~夜空の下の七夕流し~ 続】
「安海ちゃーん!」
自慢のリボンもきちんととかした髪もぐちゃぐちゃになっていた。
今は気にならないのか、店の前まで全力疾走で到着した兎々子は息を切らせ、ふらふらとしていた。
運動がそんなに得意ではない兎々子にしていい走りだったと思う。
「どうした?」
「ユキちゃんはっ!?」
「有浄と帰ったぞ」
「え? そ、そうなの……。せっかくおじいちゃんの部屋からマムシ酒持ってきたのに」
さすが妖怪タヌキじじい。
とんでもないものを飲んでいる。
いくら酒が好きだと言ってもマムシ酒まで飲むとはまだまだ長生きしそうだ。
「……見せなくていいからな」
「大丈夫よ。中身は液体だけでマムシは抜いてあるから。私だって、さすがにマムシが入った瓶をさわるのは無理……」
兎々子は戦利品とばかりに風呂敷包みを見せたが、ユキは帰って大正解だったな。
マムシ酒で元気になるとは思えない。
「ユキちゃんはよくなったの?」
「元気そうだった」
「そう!」
兎々子は嬉しそうに笑った。
結局、明日の朝まで待てずに習い事が終わった後、家を抜け出してここまで走って来たのだろう。
怖がりのくせに薄暗い中をよく来たものだ。
「兎々子。これをユキから預かった」
ユキが書いた手紙を兎々子に渡した。
「ユキちゃんから?」
白い薔薇が描かれた封筒に兎々子は表情を曇らせた。
「これ、ユキちゃんが一番好きだって言ってた便箋セット……」
兎々子は不安そうな顔で俺を見た。
「別れの挨拶ではないと思うぞ」
「それならいいけど……」
兎々子はよくない話なのかもしれないと思ったのか、なかなか読む勇気がでないようだった。
だが、中身が気になるのか浮かない顔をしながらも手紙の封を開けた。
「あっ……!」
兎々子が手紙を開けた瞬間、雪が舞った。
それは白い淡雪―――瞬きをするほんのわずかな時間であっという間に溶けて消えた。
目の錯覚だと思ったらしい兎々子は目を擦って確認していた。
「今の―――?」
「兎々子。なんて書いてあるんだ?」
「あっ、そうね」
ユキなりの兎々子へのお礼だったのだろうが、俺の他に人がいなくて助かった。
まだ兎々子だったから誤魔化せたが、近所のおばちゃんの目だけは俺の力ではどうにもならない。
「えーとね、ユキちゃんはお父さんの仕事の都合でここを少しの間、離れるんだって。倒れたのは暑さに弱い体質のせいで気にしないっでって書いてある」
「そうだろ? 元気になって帰ったから気にするなよ」
「うん……」
ユキが元気なことは嬉しいようだったが、手紙を読みながら兎々子はしょんぼりしていた。
「せっかくお友達になれそうだったのに……」
「兎々子とユキはもう友達だろ」
あやかしと共存共栄。
それも悪くないかと泣きそうな顔をした兎々子を見てそう思えた。
泣くのをこらえながら、兎々子は大切そうに手紙を着物の懐に入れた。
「安海ちゃん。これって、お別れじゃないよね? また会えるよね?」
「ああ。またひょっこり会いに行くるんじゃないのか」
「そうだよね!? 絶対にそうだよね……!」
うなずいた俺を見て兎々子は安心したように笑った。
夕闇の中、寺の鐘の音が響いた。
朝と夕の二回、近所の寺が鐘を鳴らす。
「黙って出てきたんだろ? 早く帰らないとおじさん達が心配するぞ」
「うん。そういえば、家から抜け出して通りに出た時、どこかへ飲みに行くおじいちゃんと出会ったの。安海ちゃんに会うなら、また酒饅頭を持ってきなさいって伝えるように言われたんだった。すっかり忘れてたわ」
「―――わかった。また作って持って行くって返事をしておいてくれ(予定はないがな)」
さすが妖怪タヌキじじいだ。
習い事が終わり、急いで家を飛び出していく兎々子を見ただけで俺のところに行くとわかるとは。
妖怪だけあって千里眼でも持ってるのか?
兎々子に酒饅頭の伝言を頼んだのは大事な孫娘になにかあったら許さんぞ、ちゃんと送り届けろよということだろう。
「家まで送っていく」
「いいの?」
「ああ」
薄暗い道を兎々子一人で帰したら、あの妖怪タヌキじじいがどこからか見ていて、後々嫌味を言ってくるに決まっている。
数人の子供達がまとまって走って帰っていく姿が見えた。
遊んでいて帰りが遅くなってしまい叱られるのがわかっているのか、こちらをちらりとも見ずに自分の家へと入っていく。
いくつもの『ただいま』の声がして、石畳の通りに並ぶ家々の窓から夕飯の匂いが漂ってくる。
焼き魚の焦げた香ばしい香りや煮物の出汁、砂糖や醤油の甘辛い匂い。
「ねえ、安海ちゃん。今年の夏も一緒に夏祭りに行こうね」
「ああ」
「今年も来年も再来年もずっとよ」
「それはいいが、たち売りの西瓜を食いすぎるなよ。食べすぎると腹を壊すからな」
「わ、わかってるわよ! 安海ちゃんの馬鹿! 朴念仁!」
兎々子は顔を金魚みたいに赤くして頬を膨らませた。
俺はなにか悪いことを言っただろうか。
送ってやっているというのに兎々子は怒りながら俺の前を歩いていった。
やれやれと思いながら空を見上げると、灰色の雲が消え、すっきりとした風が通り抜けていく。
そして風鈴売りが涼やかな音を鳴らし、石畳の通りを歩いているのを目にした。
家の主だろうか。
家の前で呼び止めて風鈴を一つ買っている。
風鈴売りは音を聴かせるため黙って売り歩く。
そのうち、金魚売りや朝顔売りがやってくる。
「夏だな」
町も空気も梅雨の終わりが近いことを告げていた。
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【第六話 夏の合戦~夜空の下の七夕流し~ 続】
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