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第3章
5 リアムの望みは?
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「お父様の誕生日を祝う気があるの? わざと身だしなみに手を抜いたのではなくて?」
私がヘレーナに張り合って、華やかに着飾るはずだと考えていたらしい。
前回、王宮で着たドレスは美しく、人目を引き、とても高価なものだった。
私が控えめなドレスで現れたのが、気に入らなかったようだ。
「いいえ。私は考えた上で、このドレスを選びました」
私の言葉に、へレーナは不思議そうな顔をした。
今日は黒の刺繍が施されたターコイズブルーのドレス。
魔石ではなく、銀のビーズを縫い込んだもの。
先日の光の魔石のドレスより、たしかに地味だ。
髪飾りも銀の髪飾りだけ。
けれど、私には考えがあって、このドレスを選んでいる。
私を空気のように扱っていたフォルシアン公爵に微笑み、淑女らしい挨拶をする。
「フォルシアン公爵。お誕生日おめでとうございます」
お祝いを述べた私に、フォルシアン公爵が一瞬だけ戸惑いの表情を浮かべた。
「リアム様より、今日のパーティーはフォルシアン公爵のお祝いだとうかがっております。ですから、主役はフォルシアン公爵で、私は脇役です」
ヘレーナとフォルシアン公爵は、私の服装の意図に気づいたようで、ハッとした表情をする。
「主役より目立ってはいけないと思い、控えめなドレスを選びました。けしてフォルシアン公爵家を軽んじ、地味なドレスを選んだわけではありません」
「そっ、そんなの……!」
へレーナが私になにか言い返そうとして、フォルシアン公爵が止める。
「魔道具対決の時も今と同じ違和感を覚えたのだが、氷の中から出てきた君は別人ではないかと感じた」
お辞儀をし、目を伏せたままだったからよかったものの、顔をあげていたら、私がサーラでないとバレていたかもしれない。
「これは自分の勘でしかないのだが、リアム様との婚約は嘘だと思っている。なぜなら、二人は恋人に見えず、共に戦う仲間のような空気があるからだ」
大正解――言い当てられ、動揺してしまった。
でも、リアムのほうは無表情である。
――どうやったら、そんな鋼の心臓に?
内心、ハラハラしている私に気づいているはずなのに、リアムはまったく動じてない。
その無表情から、なにも読み取れなかった。
「俺とサーラは婚約者になって日が浅い。そのせいだろう」
それどころか、しゃあしゃあとした態度で言ってのけた。
「リアム様は本気で【魔力なし】を婚約者になさるおつもりか?」
その言葉に、フォルシアン公爵の本心が見えた。
婚約の噂を聞き、へレーナを送り込んできたのは、【魔力なし】である私が、リアムの妃にふさわしくないと判断したからだとわかった。
「リアム様。失礼を承知で申し上げますが、ルーカス様には王になりたいという欲が見える。しかし、リアム様からは王になりたいという願望どころか、気持ちさえ感じられない」
リアムの温度のない青い目が、いつもより冷たく見えた。
「すべて、お前の勘だ」
ひんやりとした声が響く。
お祝いの場とは思えない空気が漂う。
「間違っているのであれば、否定してくださって結構」
二人の間に流れる空気は重く、このままここで、争うのではないかと思うほどだった。
明るいへレーナですら、黙ったままだ。
「フォルシアン公爵はリアムを誤解してます」
私はフォルシアン公爵に頬笑んで見せた。
「誤解? アールグレーン公爵令嬢はリアム様を理解していると?」
「私のことはサーラとお呼びください。アールグレーン家から勘当された身です。公爵令嬢と呼ばれるのは違和感があります」
「勘はいいほうなのだが、私の考えが間違っていると言いたいのかね?」
「もし、リアムが国王になりたくないのであれば、私と婚約しようなんて言い出しません」
リアムの本心はわからない。
でも、王になりたくないと思っているなら、なにがなんでも拒んでいたはずだ。
リアムの目が、フォルシアン公爵とへレーナ、そして招待された貴族たちへ向けられた。
「俺は同じ灯りの下、貴族も平民も同じように暮らせる国にしたいと思っている。火の魔石の輝きを取り戻した時、俺が王になったなら、そんな国を目指すと決めた」
少し前のことなのに懐かしい。
裏通りの人々が使うには贅沢な火の魔石。
贅沢が当たり前に変わったら、裏通りの夜はもっと明るく、治安もよくなるはずだ。
「そうですね。私も同じ気持ちです。私が婚約を承諾したのは、【魔力なし】の私でも、この国で幸せになれると証明したかったからです」
リアムの言葉を聞いて、きっと誰もが納得し、応援してもらえる――そう思っていた。
「ありえないわ。平民と同じ? あたしたちが?」
静まり返った大広間に響く否定の言葉。
それはヘレーナのものだった。
否定的なのは、へレーナだけではなかった。
「我々貴族と平民を同列に考えるとは、なんたる侮辱!」
「リアム様はヴィフレア王家をなんだと思っているのか」
フォルシアン公爵は私を嘲笑う。
「十年前、【魔力なし】の君がルーカス様の妃に認められたのはなぜだと思う? 四大公爵の血を引くからこそ、【魔力なし】であっても妃になれたのだ」
「そうよ。本当なら十年前、ルーカス様の妃に選ばれるのだって、例外中の例外だったんだから! アールグレーン公爵家とルーカス様に感謝するのね!」
――感謝? 浮気をされたのに感謝をしなくてはならないの?
呆然としている私に、フォルシアン公爵は言った。
「ルーカス様は正妃以外に、いずれ他の妃を娶る約束をし、君を迎えたのだよ」
「え……?」
それは初耳だった。
サーラが知り得なかった情報だ。
「だからこそ、君が妃になることを許された。そんなこともわからないのかね?」
ルーカス様とソニヤの裏切りを知っていながら、全員が黙認していた理由。
それはサーラが形だけの妃になることが決まっていたからだったのだ。
どおりで、アールグレーン公爵家が報復もせず、私にルーカス様の元へ戻れと命じるはずだ。
――サーラはいつも孤独だった。
私は【魔力なし】がこれほど差別され、馬鹿にされるものだと、身をもって体験していなかったから、甘く考えていたのだ。
いつもこんな扱いを受けていたから、サーラは自分の意見も言えずに、存在を卑下し続けてた。
氷に閉じ込められるその瞬間まで――
『私なんかが、ルーカス様の妃に選ばれるなんて、おかしいと思ってました』
サーラがルーカス様の浮気現場を目撃し、泣きながら言っていた言葉だった。
――なんてひどいの。
「変えていくべきだと思った」
批判が続く中、リアムが口を開いた。
「今、サーラを笑った者たちの気持ちを変えたい。【魔力なし】だけでなく、獣人たちも同じようにヴィフレア王国で暮せるような国を。それが俺の目指す国だ」
どんな国にしたいか――リアムが自分の気持ちを素直に語るのは、珍しいことだった。
だから、これは心からの言葉だ。
「リアム……。私もそんな国がいいです。ヴィフレア王国はそういう国がいいですよね!」
フランもラーシュも馬鹿にされない国にする。
リアムの言葉を聞いたら、きっと二人も喜ぶ。
けれど、それに賛同する人は誰もいなかった。
「ご冗談を。我々貴族は、理由もなく特権を与えられているわけではない。無力な民を竜や魔獣から守っているのは、我々貴族だ!」
フォルシアン公爵の一言がきっかけとなって、貴族たちはリアムを批判した。
「もっと感謝してほしいくらいですよ。我々の魔術が、魔獣や竜の脅威から【魔力なし】たちを守ってやっているのだから」
「無力な人々を守る代りに特権を与えられている。ああ、リアム様はお若いですからな。おわかりになられなくてもしかたがない」
「人生経験も浅く、女性の甘い言葉に騙されやすい」
「アールグレーン公爵家の血筋は口がうまくて困る」
――私がリアムを誘惑したと思われてます!?
ノルデン公爵を潰し、リアムを誘惑し、ヴィフレア王国を意のままに操る恐ろしい女。
――それが私?
敵意に満ちた眼差しが、私を取り囲む。
リアムは暗い目をして、彼らを眺め、一言つぶやいた。
「……やはり変わらない」
リアムの諦めの声が、私の耳に届く。
奴隷から解放された狼獣人たちが増え、私の魔道具が人々の生活を変えても、変化のない貴族たち。
ヴィフレア王国の貴族たちは、誰一人としてリアムが望む国を実現しようと思う者はいなかった――私以外は誰も。
私がヘレーナに張り合って、華やかに着飾るはずだと考えていたらしい。
前回、王宮で着たドレスは美しく、人目を引き、とても高価なものだった。
私が控えめなドレスで現れたのが、気に入らなかったようだ。
「いいえ。私は考えた上で、このドレスを選びました」
私の言葉に、へレーナは不思議そうな顔をした。
今日は黒の刺繍が施されたターコイズブルーのドレス。
魔石ではなく、銀のビーズを縫い込んだもの。
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髪飾りも銀の髪飾りだけ。
けれど、私には考えがあって、このドレスを選んでいる。
私を空気のように扱っていたフォルシアン公爵に微笑み、淑女らしい挨拶をする。
「フォルシアン公爵。お誕生日おめでとうございます」
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「リアム様より、今日のパーティーはフォルシアン公爵のお祝いだとうかがっております。ですから、主役はフォルシアン公爵で、私は脇役です」
ヘレーナとフォルシアン公爵は、私の服装の意図に気づいたようで、ハッとした表情をする。
「主役より目立ってはいけないと思い、控えめなドレスを選びました。けしてフォルシアン公爵家を軽んじ、地味なドレスを選んだわけではありません」
「そっ、そんなの……!」
へレーナが私になにか言い返そうとして、フォルシアン公爵が止める。
「魔道具対決の時も今と同じ違和感を覚えたのだが、氷の中から出てきた君は別人ではないかと感じた」
お辞儀をし、目を伏せたままだったからよかったものの、顔をあげていたら、私がサーラでないとバレていたかもしれない。
「これは自分の勘でしかないのだが、リアム様との婚約は嘘だと思っている。なぜなら、二人は恋人に見えず、共に戦う仲間のような空気があるからだ」
大正解――言い当てられ、動揺してしまった。
でも、リアムのほうは無表情である。
――どうやったら、そんな鋼の心臓に?
内心、ハラハラしている私に気づいているはずなのに、リアムはまったく動じてない。
その無表情から、なにも読み取れなかった。
「俺とサーラは婚約者になって日が浅い。そのせいだろう」
それどころか、しゃあしゃあとした態度で言ってのけた。
「リアム様は本気で【魔力なし】を婚約者になさるおつもりか?」
その言葉に、フォルシアン公爵の本心が見えた。
婚約の噂を聞き、へレーナを送り込んできたのは、【魔力なし】である私が、リアムの妃にふさわしくないと判断したからだとわかった。
「リアム様。失礼を承知で申し上げますが、ルーカス様には王になりたいという欲が見える。しかし、リアム様からは王になりたいという願望どころか、気持ちさえ感じられない」
リアムの温度のない青い目が、いつもより冷たく見えた。
「すべて、お前の勘だ」
ひんやりとした声が響く。
お祝いの場とは思えない空気が漂う。
「間違っているのであれば、否定してくださって結構」
二人の間に流れる空気は重く、このままここで、争うのではないかと思うほどだった。
明るいへレーナですら、黙ったままだ。
「フォルシアン公爵はリアムを誤解してます」
私はフォルシアン公爵に頬笑んで見せた。
「誤解? アールグレーン公爵令嬢はリアム様を理解していると?」
「私のことはサーラとお呼びください。アールグレーン家から勘当された身です。公爵令嬢と呼ばれるのは違和感があります」
「勘はいいほうなのだが、私の考えが間違っていると言いたいのかね?」
「もし、リアムが国王になりたくないのであれば、私と婚約しようなんて言い出しません」
リアムの本心はわからない。
でも、王になりたくないと思っているなら、なにがなんでも拒んでいたはずだ。
リアムの目が、フォルシアン公爵とへレーナ、そして招待された貴族たちへ向けられた。
「俺は同じ灯りの下、貴族も平民も同じように暮らせる国にしたいと思っている。火の魔石の輝きを取り戻した時、俺が王になったなら、そんな国を目指すと決めた」
少し前のことなのに懐かしい。
裏通りの人々が使うには贅沢な火の魔石。
贅沢が当たり前に変わったら、裏通りの夜はもっと明るく、治安もよくなるはずだ。
「そうですね。私も同じ気持ちです。私が婚約を承諾したのは、【魔力なし】の私でも、この国で幸せになれると証明したかったからです」
リアムの言葉を聞いて、きっと誰もが納得し、応援してもらえる――そう思っていた。
「ありえないわ。平民と同じ? あたしたちが?」
静まり返った大広間に響く否定の言葉。
それはヘレーナのものだった。
否定的なのは、へレーナだけではなかった。
「我々貴族と平民を同列に考えるとは、なんたる侮辱!」
「リアム様はヴィフレア王家をなんだと思っているのか」
フォルシアン公爵は私を嘲笑う。
「十年前、【魔力なし】の君がルーカス様の妃に認められたのはなぜだと思う? 四大公爵の血を引くからこそ、【魔力なし】であっても妃になれたのだ」
「そうよ。本当なら十年前、ルーカス様の妃に選ばれるのだって、例外中の例外だったんだから! アールグレーン公爵家とルーカス様に感謝するのね!」
――感謝? 浮気をされたのに感謝をしなくてはならないの?
呆然としている私に、フォルシアン公爵は言った。
「ルーカス様は正妃以外に、いずれ他の妃を娶る約束をし、君を迎えたのだよ」
「え……?」
それは初耳だった。
サーラが知り得なかった情報だ。
「だからこそ、君が妃になることを許された。そんなこともわからないのかね?」
ルーカス様とソニヤの裏切りを知っていながら、全員が黙認していた理由。
それはサーラが形だけの妃になることが決まっていたからだったのだ。
どおりで、アールグレーン公爵家が報復もせず、私にルーカス様の元へ戻れと命じるはずだ。
――サーラはいつも孤独だった。
私は【魔力なし】がこれほど差別され、馬鹿にされるものだと、身をもって体験していなかったから、甘く考えていたのだ。
いつもこんな扱いを受けていたから、サーラは自分の意見も言えずに、存在を卑下し続けてた。
氷に閉じ込められるその瞬間まで――
『私なんかが、ルーカス様の妃に選ばれるなんて、おかしいと思ってました』
サーラがルーカス様の浮気現場を目撃し、泣きながら言っていた言葉だった。
――なんてひどいの。
「変えていくべきだと思った」
批判が続く中、リアムが口を開いた。
「今、サーラを笑った者たちの気持ちを変えたい。【魔力なし】だけでなく、獣人たちも同じようにヴィフレア王国で暮せるような国を。それが俺の目指す国だ」
どんな国にしたいか――リアムが自分の気持ちを素直に語るのは、珍しいことだった。
だから、これは心からの言葉だ。
「リアム……。私もそんな国がいいです。ヴィフレア王国はそういう国がいいですよね!」
フランもラーシュも馬鹿にされない国にする。
リアムの言葉を聞いたら、きっと二人も喜ぶ。
けれど、それに賛同する人は誰もいなかった。
「ご冗談を。我々貴族は、理由もなく特権を与えられているわけではない。無力な民を竜や魔獣から守っているのは、我々貴族だ!」
フォルシアン公爵の一言がきっかけとなって、貴族たちはリアムを批判した。
「もっと感謝してほしいくらいですよ。我々の魔術が、魔獣や竜の脅威から【魔力なし】たちを守ってやっているのだから」
「無力な人々を守る代りに特権を与えられている。ああ、リアム様はお若いですからな。おわかりになられなくてもしかたがない」
「人生経験も浅く、女性の甘い言葉に騙されやすい」
「アールグレーン公爵家の血筋は口がうまくて困る」
――私がリアムを誘惑したと思われてます!?
ノルデン公爵を潰し、リアムを誘惑し、ヴィフレア王国を意のままに操る恐ろしい女。
――それが私?
敵意に満ちた眼差しが、私を取り囲む。
リアムは暗い目をして、彼らを眺め、一言つぶやいた。
「……やはり変わらない」
リアムの諦めの声が、私の耳に届く。
奴隷から解放された狼獣人たちが増え、私の魔道具が人々の生活を変えても、変化のない貴族たち。
ヴィフレア王国の貴族たちは、誰一人としてリアムが望む国を実現しようと思う者はいなかった――私以外は誰も。
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