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第三章
29 あなたの幸せを願う ※シモン
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――新たなオルテンシア国王が王家以外から選ばれる。
それを知っているのは、国王陛下と自分、ルナリア様とフリアン様だけである。
新たな王は、王家に次ぐ地位である公爵家の子息フリアン様に決まった。
ルナリア様がアギラカリサ王国へ行くまでの間、補佐としてそばにいたのは、護衛の意味もあるが、学ぶためでもあった。
今日、ルナリア様がアギラカリサへ行くことが決定し、貴族たちにも知らされたが、誰からも異論はなかったのは、フリアン様が持つ穏やかな空気と幼い頃からの真面目さゆえだろう。
幼い頃から、公爵家の一人息子としてプレッシャーを与えられてきたはずだが、期待を裏切らないだけの能力を持っていた。
持っているが……
「フリアン様」
「ああ……。シモンか。ごめん。少しぼんやりしていた。ルナリアを見送りに行かないとね」
ルナリア様がレジェス殿下とともに行くことがわかり、恋に破れたフリアン様は、恋にトドメを刺されて落ち込んでいる。
けっこう前に、ルナリア様にプロポーズしたとティアが言っていたのを思い出す。
そろそろ立ち直ってもらえたらと思うのだが、まだギクシャクしているのだろう。
しかたがない。
ルナリア様はレジェス殿下に奪われたようなものだ。
レジェス殿下がいなかったら、ルナリア様の結婚相手はフリアン様のはずだったのだから。
「運命を変えるくらいの大きな力でしたね」
「運命を変える?」
「ルナリア様です。元々はワガママで無力な子供でした。そして、平凡だと思っていた」
「……シモン。その正直に言いすぎるところは気をつけたほうがいいよ」
「失礼しました」
だが、フリアン様も否定しなかった。
昔はそう思っていたと肯定しているようなものである。
妹のノエリアが王宮へ呼ばれた時、ルナリア様はいなかった。
友達を作ることさえ、セレステ様に妨害されていたのを気づかず、侍女たちにワガママ放題で王宮の奥で暮らしていた普通すぎる子供。
それが、第二王女ルナリア様のイメージだった。
――王家を滅ぼしてやる。女王にさせるものか。
王家への憎しみを糧にして生きてきた。
フリアン様が王になり、目的は果たされた。
果たされたというのに、達成感はなかった。
フリアン様に不満があるわけではない。
きっととても良い王になるだろう。
「自分の力で叶えるはずだった夢が、気づいたら他人の力で叶ってしまったから、なんというか……不完全燃焼な気分ですね」
「シモンの夢? なにか夢があるのか?」
「そうですね。今の夢はフリアン様が良い王となることです」
「……努力するよ」
素直な方で助かる。
これが、レジェス殿下なら『良い王とは?』の問答が延々と続いていた。
あんな面倒な男より、穏やかなフリアン様のほうが、私にとっては扱いやすい。
「それにしても、ルナリアはすごいな。レジェスの妃になり、アギラカリサの巫女となった。もう僕の手には届かない存在だ」
昨日、ルナリア様とレジェス殿下から話があってから、ずっとこうである。
――はぁ、若いですからねぇ……。簡単に踏ん切りはつきませんよね。
フリアン様には結婚を勧めたいところだが、自分も独身である。
宰相の仕事が忙しかったのもあるが――
「私は先に行きますよ」
――ルナリア様が旅立つまで、そばで見守っていたかった。
死んだ妹の代わりにされているなどと、ルナリア様にとっては迷惑なことだ。
ノエリアが生きていれば、また違った未来があっただろうか。
宰相になろうなどという野望もなく、妻を娶り、憎しみなど抱かずに穏やかに暮らしていた――?
「あっ! シモン先生!」
「ルナリア様。今、見送りに行こうとしていました」
元気に駆け寄ってくる姿は、ノエリアを思い出す。
星の紋が見えないようにするためか、額飾りをつけ、服はオルテンシア王国のものではなく、すでにアギラカリサのドレスに着替えていた。
オルテンシア王国のドレスと違い、軽めのドレスはルナリア様によく似合う。
「アギラカリサへ立つ前に、シモン先生にお礼を言いたかったんです」
「お礼ですか?」
「はい。私にとって、シモン先生は希望でした。いつも導いてくださり、ありがとうございました」
心から感謝しているのだとわかるくらい深々と頭を下げる。
「お礼など……」
お礼などいいから、ここにいてほしい。
もちろん、そんなことは言えない。
ルナリア様が女王にならないと言ったのは、十二歳のこと。
なぜかと問えば、レジェス殿下に恩を返したい。そばにいたいと言った。
――夢を叶え、次の場所へ旅立つのですから、喜ぶべきことです。
「えっと、それでですね……。一度だけでいいから、シモン先生をお兄様と呼んでもいいですか? 私、ずっとシモン先生をお兄様だったらいいなって思っていて……」
恥ずかしそうにルナリア様が言った。
「私もルナリア様のことは妹のように思っていました」
「本当ですか? とても嬉しいです。じゃ、じゃあ……お兄様」
ノエリアが『お兄様』と呼んだ気がした。
「お兄様。どうか、私がいなくなった後のオルテンシア王国をよろしくお願いします」
それは、ルナリア様が言っているとわかっているのに涙がこぼれた。
「シモン先生!?」
どうしていいかわからずに、慌てるルナリア様を見て、ノエリアとは違う。
ルナリア様なのだと――けれど、ルナリア様は私にとって、ノエリアと同じくらい大事な妹だった。
「あらまあ、シモン様も人の子ですわね。ルナリア様と別れるのが寂しくて泣いたのですか?」
ルナリア様を追いかけてやってきたティアが、ようやく追いついたようだ。
泣く姿をみられてしまった。
ハンカチを差し出し、ティアは励ますように背中をなでた。
「ルナリア様がいなくなって寂しいのは、みんな同じですわ。けれど、それ以上に幸せになってほしいと願っています」
「ティア、ありがとう。大好きよ」
ルナリア様がティアを抱き締め、名残惜しそうに二人は微笑みあった。
「レジェス様が王宮前でお待ちですわ。早く行きませんと」
「そうね! でも、ティア。馬車が見えなくなるまで見送ってよ?」
「はいはい。もう最後の最後まで甘えん坊ですね」
ルナリア様が幸せそうに微笑み、自分とティアに手を振って走っていった。
「もうっ! 廊下を走ってはいけないと何度も言ってるのに……。これだけは、直せないままでしたわね……」
さっきまで強気で言っていたティアだが、ルナリア様の姿が見えなくなると、声が小さくなった。
「嫁ぎ先について行かないのですね」
「ええ。私の両親は年老いてますし、私もオルテンシア王国から離れ、生活するのはちょっと……」
「それはよかった」
「よかった?」
「ティア。私と結婚していただけませんか?」
驚き、こちらを振り仰ぐ。
「私は貧乏な男爵の娘ですよ?」
「それを言うなら、自分は伯爵家の三男ですが?」
けれど、今の身分は違う。
ティアはルナリア様付きとなり、その功績を称えられ、王宮の侍女頭の地位を得た。
さらに国王陛下より王都に家と土地贈られ、そこに両親を住まわせている。
また、自分も宰相となり、国王陛下より爵位を与えられた。
「ルナリア様はご自分だけでなく、周りの人間まで変えてしまう。まったくすごい方です」
「シモン様もです」
ティアは笑う。
「あなたも私の人生を変えました」
たった一言でと言って笑うティアを見て、彼女となら幸せな家庭を築ける予感がしたのだった。
それを知っているのは、国王陛下と自分、ルナリア様とフリアン様だけである。
新たな王は、王家に次ぐ地位である公爵家の子息フリアン様に決まった。
ルナリア様がアギラカリサ王国へ行くまでの間、補佐としてそばにいたのは、護衛の意味もあるが、学ぶためでもあった。
今日、ルナリア様がアギラカリサへ行くことが決定し、貴族たちにも知らされたが、誰からも異論はなかったのは、フリアン様が持つ穏やかな空気と幼い頃からの真面目さゆえだろう。
幼い頃から、公爵家の一人息子としてプレッシャーを与えられてきたはずだが、期待を裏切らないだけの能力を持っていた。
持っているが……
「フリアン様」
「ああ……。シモンか。ごめん。少しぼんやりしていた。ルナリアを見送りに行かないとね」
ルナリア様がレジェス殿下とともに行くことがわかり、恋に破れたフリアン様は、恋にトドメを刺されて落ち込んでいる。
けっこう前に、ルナリア様にプロポーズしたとティアが言っていたのを思い出す。
そろそろ立ち直ってもらえたらと思うのだが、まだギクシャクしているのだろう。
しかたがない。
ルナリア様はレジェス殿下に奪われたようなものだ。
レジェス殿下がいなかったら、ルナリア様の結婚相手はフリアン様のはずだったのだから。
「運命を変えるくらいの大きな力でしたね」
「運命を変える?」
「ルナリア様です。元々はワガママで無力な子供でした。そして、平凡だと思っていた」
「……シモン。その正直に言いすぎるところは気をつけたほうがいいよ」
「失礼しました」
だが、フリアン様も否定しなかった。
昔はそう思っていたと肯定しているようなものである。
妹のノエリアが王宮へ呼ばれた時、ルナリア様はいなかった。
友達を作ることさえ、セレステ様に妨害されていたのを気づかず、侍女たちにワガママ放題で王宮の奥で暮らしていた普通すぎる子供。
それが、第二王女ルナリア様のイメージだった。
――王家を滅ぼしてやる。女王にさせるものか。
王家への憎しみを糧にして生きてきた。
フリアン様が王になり、目的は果たされた。
果たされたというのに、達成感はなかった。
フリアン様に不満があるわけではない。
きっととても良い王になるだろう。
「自分の力で叶えるはずだった夢が、気づいたら他人の力で叶ってしまったから、なんというか……不完全燃焼な気分ですね」
「シモンの夢? なにか夢があるのか?」
「そうですね。今の夢はフリアン様が良い王となることです」
「……努力するよ」
素直な方で助かる。
これが、レジェス殿下なら『良い王とは?』の問答が延々と続いていた。
あんな面倒な男より、穏やかなフリアン様のほうが、私にとっては扱いやすい。
「それにしても、ルナリアはすごいな。レジェスの妃になり、アギラカリサの巫女となった。もう僕の手には届かない存在だ」
昨日、ルナリア様とレジェス殿下から話があってから、ずっとこうである。
――はぁ、若いですからねぇ……。簡単に踏ん切りはつきませんよね。
フリアン様には結婚を勧めたいところだが、自分も独身である。
宰相の仕事が忙しかったのもあるが――
「私は先に行きますよ」
――ルナリア様が旅立つまで、そばで見守っていたかった。
死んだ妹の代わりにされているなどと、ルナリア様にとっては迷惑なことだ。
ノエリアが生きていれば、また違った未来があっただろうか。
宰相になろうなどという野望もなく、妻を娶り、憎しみなど抱かずに穏やかに暮らしていた――?
「あっ! シモン先生!」
「ルナリア様。今、見送りに行こうとしていました」
元気に駆け寄ってくる姿は、ノエリアを思い出す。
星の紋が見えないようにするためか、額飾りをつけ、服はオルテンシア王国のものではなく、すでにアギラカリサのドレスに着替えていた。
オルテンシア王国のドレスと違い、軽めのドレスはルナリア様によく似合う。
「アギラカリサへ立つ前に、シモン先生にお礼を言いたかったんです」
「お礼ですか?」
「はい。私にとって、シモン先生は希望でした。いつも導いてくださり、ありがとうございました」
心から感謝しているのだとわかるくらい深々と頭を下げる。
「お礼など……」
お礼などいいから、ここにいてほしい。
もちろん、そんなことは言えない。
ルナリア様が女王にならないと言ったのは、十二歳のこと。
なぜかと問えば、レジェス殿下に恩を返したい。そばにいたいと言った。
――夢を叶え、次の場所へ旅立つのですから、喜ぶべきことです。
「えっと、それでですね……。一度だけでいいから、シモン先生をお兄様と呼んでもいいですか? 私、ずっとシモン先生をお兄様だったらいいなって思っていて……」
恥ずかしそうにルナリア様が言った。
「私もルナリア様のことは妹のように思っていました」
「本当ですか? とても嬉しいです。じゃ、じゃあ……お兄様」
ノエリアが『お兄様』と呼んだ気がした。
「お兄様。どうか、私がいなくなった後のオルテンシア王国をよろしくお願いします」
それは、ルナリア様が言っているとわかっているのに涙がこぼれた。
「シモン先生!?」
どうしていいかわからずに、慌てるルナリア様を見て、ノエリアとは違う。
ルナリア様なのだと――けれど、ルナリア様は私にとって、ノエリアと同じくらい大事な妹だった。
「あらまあ、シモン様も人の子ですわね。ルナリア様と別れるのが寂しくて泣いたのですか?」
ルナリア様を追いかけてやってきたティアが、ようやく追いついたようだ。
泣く姿をみられてしまった。
ハンカチを差し出し、ティアは励ますように背中をなでた。
「ルナリア様がいなくなって寂しいのは、みんな同じですわ。けれど、それ以上に幸せになってほしいと願っています」
「ティア、ありがとう。大好きよ」
ルナリア様がティアを抱き締め、名残惜しそうに二人は微笑みあった。
「レジェス様が王宮前でお待ちですわ。早く行きませんと」
「そうね! でも、ティア。馬車が見えなくなるまで見送ってよ?」
「はいはい。もう最後の最後まで甘えん坊ですね」
ルナリア様が幸せそうに微笑み、自分とティアに手を振って走っていった。
「もうっ! 廊下を走ってはいけないと何度も言ってるのに……。これだけは、直せないままでしたわね……」
さっきまで強気で言っていたティアだが、ルナリア様の姿が見えなくなると、声が小さくなった。
「嫁ぎ先について行かないのですね」
「ええ。私の両親は年老いてますし、私もオルテンシア王国から離れ、生活するのはちょっと……」
「それはよかった」
「よかった?」
「ティア。私と結婚していただけませんか?」
驚き、こちらを振り仰ぐ。
「私は貧乏な男爵の娘ですよ?」
「それを言うなら、自分は伯爵家の三男ですが?」
けれど、今の身分は違う。
ティアはルナリア様付きとなり、その功績を称えられ、王宮の侍女頭の地位を得た。
さらに国王陛下より王都に家と土地贈られ、そこに両親を住まわせている。
また、自分も宰相となり、国王陛下より爵位を与えられた。
「ルナリア様はご自分だけでなく、周りの人間まで変えてしまう。まったくすごい方です」
「シモン様もです」
ティアは笑う。
「あなたも私の人生を変えました」
たった一言でと言って笑うティアを見て、彼女となら幸せな家庭を築ける予感がしたのだった。
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