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力の使い過ぎ
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ズギン
「!」
ポーラから手を離し、半身を捻りながら後ろに倒れ込む。
「う…げぁ…が…」
猛烈な吐き気と頭痛と気持ち悪さと倦怠感に襲われる。胃の中の物が容赦なく上にせり上がって来て口から出ていく。
「うぇ…がはっ…」
「ふむ。己の上限を知る良い機会となったろうの」
視界の端に足が映った。人の足。そして聞き慣れた男の声。クロが人の姿に変わったらしい。
「うぐ…あ?」
なんで人の姿にと問いたくとも、吐き気と気持ち悪さと倦怠感のせいで上手く口が回らない。おまけに頭痛で頭を動かせない。
落ちた銃を拾い、俺の腰に差し込んだ。ポーラは俺の銃をいつの間にか、いや、キスしている間に取りだしていたのだろう。
「ほれ、お主の鞄を見せろ」
クロが俺の鞄から回復の弾を取りだし、俺にかけた。もちろん事前に俺が魔力を満たしていた奴だ。少しではあるが症状が軽くなる。
「なん…で?」
「お主には教えておったろう。妖しの力は人の身で使うには多少ではあるが負担を掛けると。特にお主のような精神支配系の力は脳に負担を掛ける。今回これだけの数に使えばそうなるのも無理はなかろう。本来ならば使っている途中でなにかしらの兆候はあったはずなのだがの。いろいろ夢中になりすぎて気付いていなかったようだの。緊張の糸が切れてやっと症状に気付いたというところかの」
「・・・・・・」
そういえば、幼い頃に力の修行をつけてもらったときに、何度かそんなことを言われていた覚えがある。
「人の身でこの力を使い過ぎるな」
と。
だからちゃんと魔法の方も勉強したんだっけか。
「時間もないであろう? 仕方ないから今回は我が輩が力を貸してやる。まったく、世話の焼ける子孫だの」
そういえばそろそろ見張りも交代の時間だ。多少なら誤魔化せるがあまりずれると言い訳も難しい。
クロが俺をひょいと肩に担ぎ上げる。
「ま…、ポーラ…」
「分かっとる分かっとる。一緒に担いでやってやるの」
反対の肩にポーラの体を担いだ。
「適当な場所にとりあえず移動するぞ」
そう言うとふらりと裏道に入り込んだ。
「人の臭い…」
「女の臭い…」
「血の臭い…」
あちらこちらから人ならざる者の声がする。血の臭いで集まって来たらしい。
「わしは目玉がええ…」
「わしは臓物じゃ…」
「手を寄越せ…」
「足を寄越せ…」
そんな声が響き渡る。リアルお化け屋敷とでも言おうか。ただし驚かすだけではなく実害が伴う。
「やかましい。これは我が輩のものだの。散れ!」
クロがそう言うと、気配が散り散りになって消えて行く。何気に妖しの世界では上位に食い込む力の持ち主らしい。普段は日向でだべってる黒猫なのだが。
「なんじゃ。黒猫の獲物か。それは残念だったのう」
俺はクロに抱えられているので見えないが、クロの前に何かが立ったのが分かった。
「一つ目入道殿。すまぬがこれはやれぬよ。今度また美味い酒でも持って行こう」
「おう、それは楽しみにしておこう」
気配が消え、クロが止めていた足を動かす。少しして通常空間に戻った。
「この辺りで良かろうの?」
俺を降ろし、すぐ側にある元ビルの山の側にクロが立った。いきなりぞぶりと地面の土が消え、大きな穴が現われる。その穴の中へと入り、ポーラの体を置いたようだった。
俺はなんとか立ち上がり、穴の側へと歩み寄る。
「まったく、嫌なものを思い出す…」
クロがそんなことを呟いた。長く生きているクロのことだ。誰かしらこんな風に見送ったことがあるのかもしれない。
「土を被せるぞ?」
穴の中を覗き込んでいる俺にクロが声を掛ける。
俺は眠っているようにも見えるポーラの顔をもう一度しっかりと見つめた。
「俺の方こそ、ごめんな…」
そして頭を引っ込めると少しずつ土が掛けられ、やがて周りより少し盛り上がった地面に戻った。
「墓標は、少し大きいかもしれぬが、これで良かろう」
「でかすぎだよ…」
目の前の山が墓標の代わりらしい。
「なあ、さっきの気配…」
「おお、一つ目入道殿かの? お主ももし出会ったなら酒でもくれてやれ。変に対峙しようとはするでないぞ」
「…酒で良いのか?」
それで回避出来るなら安いものだ。
「あちらのものは皆酒好きだの。上等な酒はいつも準備しとけと言っておろう。特にああいう元神の領域に足を突っ込んだような輩は下手に手を出すとお主では死ぬぞ」
うん、死ぬかと思ったよ。めっちゃ怖かったよ。あんなの1人で会いたくないよ。
妖の中には元々土着の神が変じて成った者もいるらしく、そういう者はかなり力が強いのだとか。1度は神として祀られていた者だ。怖くて当たり前かもしれない。
「さて、お主はまだまともに歩けなさそうであるし、仕方なし、我が輩が抱っこしていってやろうではないか」
クロがなんだか楽しそうな顔をしている。
「や、やめろ…、それだけは…」
「観念するのだの」
「姫抱っこだけはやめろー!」
男が男に姫抱っこされて誰が嬉しいか!!
「もうお婿に行けない…」
「誰も見ておらぬだろうがの」
それはそうだが、これは精神的な問題だ!
ドームの側までやってくると、俺が暗示を掛けた奴等が殲滅を終了していた。ぼーっとさせているのもなんなので、そのまま適当に朝までドームを叩き続けるよう指示しておく。
中に入るとぼんやりと見張りをしているガイアンドに眠りこけている4人の姿。クロは俺を下ろすとすぐに姿を消した。
「ガイアンド、そろそろ交代の時間だ」
頭がズグンと痛んだが、これで最後と痛みを我慢する。ガイアンドの催眠を解いてやると、はっとしたような顔になった。
「あ、ああ、そうだな」
トニーレオンとダルシュを起こす。2人もよく寝ていたことに内心驚いていたようだった。
外からはまだ壁を叩く音が絶え間なく続いている。
「じゃ、後はよろしくな」
体を横たえると疲れからか、すぐに意識はなくなった。
「先生、先生」
ロミーナの声で起こされた。目を開けるとロミーナとアリーフェア両人が俺の顔を覗き込んでいる。
「なんだ?」
時間を確認。すでに夜は明け始めている時間だろう。
「外が、静かなんです」
ロミーナの言葉に耳を澄ませる。確かにあれだけゴンガンうるさかった音がしなくなっている。
「少し前にちょっと騒がしくなったの」
アリーフェアが言う。
「空からの襲撃があったみたいなんです」
ロミーナはちゃんとソナーで確認していたようだ。
どうやら狙い通りに小鬼が翼竜のお腹を満たしてくれたようだ。
「よし、皆起こせ。すぐに出るぞ」
2人は頷くとすぐにトニーレオンとダルシュを起こしに動く。
ガイアンド、人気ないね。ガイアンドは俺が起こした。
一応小さな穴を作って周りの様子を確認。小鬼の死体は転がっているが動いている影はない。次に頭が出るくらい穴を開けて確認。動く者の気配はない。ソナーにも何も引っ掛からない。
「よし、行くぞ」
大きな穴を開け、外に出る。そのまま遠くに見えている森へと向かって全力でひた走る。
後ろの方で翼竜の鳴き声を聞いた気がしたが、襲われる事はなく森へと無事に辿り着いた。
木々の中に身を隠し、やっと一息つく。少し腹に入れ、また進み始める。休息は十分に取ったからな。
俺を先頭に女子、男子、ガイアンドと続く。とうとう6人になってしまった。この先何人生き残れるのか。
「切り裂く者」や「角突く者」などが姿を現わす。その姿にほっとするなど初めてのことだ。ちゃんと仕留めるがね。
(なんとなくだが…)
なんとなく、どことなく、いつも狩りに出ていた森に雰囲気が似ている気がする。
その感覚が間違いではないと分かったのは森を大分進んだ頃だった。
「先生! あれ!」
アリーフェアが喜色の声を上げる。俺もそれを見付け、へたり込みそうになった。
木々の間から見える白い壁。懐かしくも見慣れたホームの外壁だった。
「!」
ポーラから手を離し、半身を捻りながら後ろに倒れ込む。
「う…げぁ…が…」
猛烈な吐き気と頭痛と気持ち悪さと倦怠感に襲われる。胃の中の物が容赦なく上にせり上がって来て口から出ていく。
「うぇ…がはっ…」
「ふむ。己の上限を知る良い機会となったろうの」
視界の端に足が映った。人の足。そして聞き慣れた男の声。クロが人の姿に変わったらしい。
「うぐ…あ?」
なんで人の姿にと問いたくとも、吐き気と気持ち悪さと倦怠感のせいで上手く口が回らない。おまけに頭痛で頭を動かせない。
落ちた銃を拾い、俺の腰に差し込んだ。ポーラは俺の銃をいつの間にか、いや、キスしている間に取りだしていたのだろう。
「ほれ、お主の鞄を見せろ」
クロが俺の鞄から回復の弾を取りだし、俺にかけた。もちろん事前に俺が魔力を満たしていた奴だ。少しではあるが症状が軽くなる。
「なん…で?」
「お主には教えておったろう。妖しの力は人の身で使うには多少ではあるが負担を掛けると。特にお主のような精神支配系の力は脳に負担を掛ける。今回これだけの数に使えばそうなるのも無理はなかろう。本来ならば使っている途中でなにかしらの兆候はあったはずなのだがの。いろいろ夢中になりすぎて気付いていなかったようだの。緊張の糸が切れてやっと症状に気付いたというところかの」
「・・・・・・」
そういえば、幼い頃に力の修行をつけてもらったときに、何度かそんなことを言われていた覚えがある。
「人の身でこの力を使い過ぎるな」
と。
だからちゃんと魔法の方も勉強したんだっけか。
「時間もないであろう? 仕方ないから今回は我が輩が力を貸してやる。まったく、世話の焼ける子孫だの」
そういえばそろそろ見張りも交代の時間だ。多少なら誤魔化せるがあまりずれると言い訳も難しい。
クロが俺をひょいと肩に担ぎ上げる。
「ま…、ポーラ…」
「分かっとる分かっとる。一緒に担いでやってやるの」
反対の肩にポーラの体を担いだ。
「適当な場所にとりあえず移動するぞ」
そう言うとふらりと裏道に入り込んだ。
「人の臭い…」
「女の臭い…」
「血の臭い…」
あちらこちらから人ならざる者の声がする。血の臭いで集まって来たらしい。
「わしは目玉がええ…」
「わしは臓物じゃ…」
「手を寄越せ…」
「足を寄越せ…」
そんな声が響き渡る。リアルお化け屋敷とでも言おうか。ただし驚かすだけではなく実害が伴う。
「やかましい。これは我が輩のものだの。散れ!」
クロがそう言うと、気配が散り散りになって消えて行く。何気に妖しの世界では上位に食い込む力の持ち主らしい。普段は日向でだべってる黒猫なのだが。
「なんじゃ。黒猫の獲物か。それは残念だったのう」
俺はクロに抱えられているので見えないが、クロの前に何かが立ったのが分かった。
「一つ目入道殿。すまぬがこれはやれぬよ。今度また美味い酒でも持って行こう」
「おう、それは楽しみにしておこう」
気配が消え、クロが止めていた足を動かす。少しして通常空間に戻った。
「この辺りで良かろうの?」
俺を降ろし、すぐ側にある元ビルの山の側にクロが立った。いきなりぞぶりと地面の土が消え、大きな穴が現われる。その穴の中へと入り、ポーラの体を置いたようだった。
俺はなんとか立ち上がり、穴の側へと歩み寄る。
「まったく、嫌なものを思い出す…」
クロがそんなことを呟いた。長く生きているクロのことだ。誰かしらこんな風に見送ったことがあるのかもしれない。
「土を被せるぞ?」
穴の中を覗き込んでいる俺にクロが声を掛ける。
俺は眠っているようにも見えるポーラの顔をもう一度しっかりと見つめた。
「俺の方こそ、ごめんな…」
そして頭を引っ込めると少しずつ土が掛けられ、やがて周りより少し盛り上がった地面に戻った。
「墓標は、少し大きいかもしれぬが、これで良かろう」
「でかすぎだよ…」
目の前の山が墓標の代わりらしい。
「なあ、さっきの気配…」
「おお、一つ目入道殿かの? お主ももし出会ったなら酒でもくれてやれ。変に対峙しようとはするでないぞ」
「…酒で良いのか?」
それで回避出来るなら安いものだ。
「あちらのものは皆酒好きだの。上等な酒はいつも準備しとけと言っておろう。特にああいう元神の領域に足を突っ込んだような輩は下手に手を出すとお主では死ぬぞ」
うん、死ぬかと思ったよ。めっちゃ怖かったよ。あんなの1人で会いたくないよ。
妖の中には元々土着の神が変じて成った者もいるらしく、そういう者はかなり力が強いのだとか。1度は神として祀られていた者だ。怖くて当たり前かもしれない。
「さて、お主はまだまともに歩けなさそうであるし、仕方なし、我が輩が抱っこしていってやろうではないか」
クロがなんだか楽しそうな顔をしている。
「や、やめろ…、それだけは…」
「観念するのだの」
「姫抱っこだけはやめろー!」
男が男に姫抱っこされて誰が嬉しいか!!
「もうお婿に行けない…」
「誰も見ておらぬだろうがの」
それはそうだが、これは精神的な問題だ!
ドームの側までやってくると、俺が暗示を掛けた奴等が殲滅を終了していた。ぼーっとさせているのもなんなので、そのまま適当に朝までドームを叩き続けるよう指示しておく。
中に入るとぼんやりと見張りをしているガイアンドに眠りこけている4人の姿。クロは俺を下ろすとすぐに姿を消した。
「ガイアンド、そろそろ交代の時間だ」
頭がズグンと痛んだが、これで最後と痛みを我慢する。ガイアンドの催眠を解いてやると、はっとしたような顔になった。
「あ、ああ、そうだな」
トニーレオンとダルシュを起こす。2人もよく寝ていたことに内心驚いていたようだった。
外からはまだ壁を叩く音が絶え間なく続いている。
「じゃ、後はよろしくな」
体を横たえると疲れからか、すぐに意識はなくなった。
「先生、先生」
ロミーナの声で起こされた。目を開けるとロミーナとアリーフェア両人が俺の顔を覗き込んでいる。
「なんだ?」
時間を確認。すでに夜は明け始めている時間だろう。
「外が、静かなんです」
ロミーナの言葉に耳を澄ませる。確かにあれだけゴンガンうるさかった音がしなくなっている。
「少し前にちょっと騒がしくなったの」
アリーフェアが言う。
「空からの襲撃があったみたいなんです」
ロミーナはちゃんとソナーで確認していたようだ。
どうやら狙い通りに小鬼が翼竜のお腹を満たしてくれたようだ。
「よし、皆起こせ。すぐに出るぞ」
2人は頷くとすぐにトニーレオンとダルシュを起こしに動く。
ガイアンド、人気ないね。ガイアンドは俺が起こした。
一応小さな穴を作って周りの様子を確認。小鬼の死体は転がっているが動いている影はない。次に頭が出るくらい穴を開けて確認。動く者の気配はない。ソナーにも何も引っ掛からない。
「よし、行くぞ」
大きな穴を開け、外に出る。そのまま遠くに見えている森へと向かって全力でひた走る。
後ろの方で翼竜の鳴き声を聞いた気がしたが、襲われる事はなく森へと無事に辿り着いた。
木々の中に身を隠し、やっと一息つく。少し腹に入れ、また進み始める。休息は十分に取ったからな。
俺を先頭に女子、男子、ガイアンドと続く。とうとう6人になってしまった。この先何人生き残れるのか。
「切り裂く者」や「角突く者」などが姿を現わす。その姿にほっとするなど初めてのことだ。ちゃんと仕留めるがね。
(なんとなくだが…)
なんとなく、どことなく、いつも狩りに出ていた森に雰囲気が似ている気がする。
その感覚が間違いではないと分かったのは森を大分進んだ頃だった。
「先生! あれ!」
アリーフェアが喜色の声を上げる。俺もそれを見付け、へたり込みそうになった。
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