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緑の男
緑の男
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森の中、地図を見ながら唸るサーガ。
「う~ん、やっぱりおかしい!」
と地図から顔を上げる。
「順当に行けばもう次の村に着いてるはずなんだ!」
「そうなの?」
サーガが書き写した地図を頼りにここまで進んできたものの、何故か目的地に辿り着けないでいた。
「何処かで間違えた?」
「そんなはずは…」
方角はサーガが逐一森の上空から見定めている。方向を間違うはずはない。
あーだこーだと言い合うサーガとメリンダ。
そこでふとテルディアスは、キーナが側にいないことに気付く。
またちょっと目を離すとすぐ何処かへ行ってしまう娘は、いつの間にか3人から少し離れた木の下にいた。
「キーナ。あまり遠くへ行くな」
「にゅう」
森の中で迷子になったら洒落にならん。
テルディアスが近づくと、キーナが振り向き、
「ね、テル、コレ食べられるかな?」
と聞いてきた。
キーナの指さす木の上では、美味しそうな黄色い実がなっている。柑橘系の果物だろうか。
テルディアスがフードを脱ぎ、その果物をよく見ようと近寄る。
「・・・美味そうな香りがするな」
「でしょ」
近づけば、甘酸っぱいような良い香り。
「もらった食料も心許なくなってきてるし…」
つい先日立ち寄った、木の家に住む不思議な女性からもらった食料も、尽きかけてきていた。
また食糧難になるのは避けたい所である。
「フム」
テルディアスが近くの枝に成っていた実をもぎ取り、鼻に近づけ臭いを嗅ぐ。
美味しそうな匂いである。
試しにガブリと噛みついてみる。
皮を剥ぎ、実にかぶりつく。
むごむごと租借してみる。
「どお?」
キーナが興味津々に聞いてきた。
それに答えることなく、もう一口かぶりつく。
むごむごと味わう。
「美味しい?」
返事のないテルディアスに、怪訝な顔でキーナが尋ねる。
「キーナは食べない方が良い」
「なんで僕だけ?!」
全員食べられないではなく、キーナ限定で否定され、キーナしょんぼり。
「う~…。まだ怒ってるの~?」
「当たり前だろ」
ギロリと睨まれ、思わず苦笑い。
「アレのおかげで、余計に野宿する羽目になったんだぞ?」
「そ、そーでした…」
ぐりぐりとキーナのでこを指で押しまくる。
アレとは、もちろん罠満載の森に3人を嵌めたことである。
アレのおかげでサーガが動けなくなり、仕方なくそこで野宿する羽目になってしまったのであった。
つまり食料が少なくなってしまったのは、偏にキーナのせいでもある。
「!」
テルディアスが突然キーナを担ぎ上げ、その場から飛んだ。
「にゃ!」
2人が今までいた場所の地面から、突如木の根が襲いかかった。
間一髪でそれを避ける。
「な、何にゃ?!」
「分からん」
警戒する2人の背後に、影が立つ。
2人が振り向くと、そこには大柄な男が鉈を振り上げ立っていた。
それを2人に向かって勢いよく振り下ろす。
「ちっ!」
「ひええ!」
逃げる2人。
ところがその男は2人の後を追ってくる。
「なんで襲ってくるの?!」
「分からん! だが…、一つ思い当たることが…」
「あ…」
テルディアス丸出し状態であった。
この状態でキーナの側にいたとなると、もしかして勘違いした人がダーディンが人を襲っているように見えたかもしれない…。
毎度の事である。
いつもならばフードを取ることもないのだが、森の中と言うこともあり、気が緩んでいたのかもしれない。
「ご、誤解を解かなきゃ!」
「この状況で、聞く耳を持つ人間がいると思うか?」
人間を担ぎながら逃げるダーディン。
普通の人が見れば、捕まえた人間を食うために逃走しているとしか見られないだろう。
「や、やってみないことには…」
話す前に攻撃されるのが落ちであると思うけれども。
テルディアスの進行方向の地面が割れ、幾本もの木の根が飛び出し、行く手を邪魔してくる。
「ち。降りろ、キーナ」
「うん」
このまま逃げ続けるよりは、反撃した方が速そうだと、テルディアスはキーナを下ろし、追いかけてくる男に向かう。
追いついてきた男が鉈を振り下ろす。
テルディアスはそれを剣で受け止め、
(! こいつ…)
押し返したテルディアスが、男に向かって剣を突き出す。
ビクッとなってそれを避ける男。
すかさずテルディアスが男の腕を引っ張ると、男がバランスを崩した。
パン!
足払いをかけると、男が簡単にひっくり返ってしまう。
倒れた男の上にのしかかり、剣を目の前に突き出し、動かないようにすると、
「地縛!」
テルディアスが呪文を唱える。
すると木の根が地面から突き出して、男の手足を拘束してしまった。
「ふう…」
「お見事!」
キーナが拍手でテルディアスを迎える。
これで一先ずは大丈夫。ゆっくり逃げる時間も稼げる。
「大丈夫?」
「ああ…、戦い方は素人臭かったんだが…」
バン!
背後で何かが破裂したような音。
テルディアスが振り向くと、男の手足を拘束していた木の根が裂けていた。
(やはりこいつ…。無詠唱で地の力を…?!)
呪文を唱えるような声は聞こえなかった。
男がゆっくりと立ち上がる。
手拭いを頭に巻き付けたその頭から見える髪の色、そしてその瞳の色…。
(緑の髪、緑の瞳、地の一族の者?!)
地の力の特徴的な色、緑。その色を体に宿すその男、そして無詠唱で地の力を使うとなると、地の一族しか考えられない。
男が鉈を構える。
「だめ!!」
そこにキーナが割って入った。
「テルを傷つけないで!」
男が目をパチクリさせた。
その子の後ろにいるダーディンを退治したいのに、退治するにはその子が邪魔で…。退く気配もなく、しかも何故かダーディンを庇っている風。
オロオロしだす男。
(戸惑ってる…。当然か…)
助けようとした者に止められているのだ。訳が分からずどうすれば良いのかと悩んでいるのだろう。
「キーナ! テルディアス!」
そこに事態に気付いたサーガとメリンダも駆け寄ってきた。
その2人の姿を見て、何故かオドオドと怯え始める男。
(オドオドし始めた?)
何か怖いものでもあったのだろうか?
近づいて来たサーガとメリンダがその男の髪と目の色に気付く。
「緑の髪、緑の瞳、まさか、地の一族か?!」
訳が分からずキョトンとなる男。
「え?」
言われてキーナ、初めて気付く。
「地の一族の人なの?」
キーナに問われ、男が思案し始めた。
何かを考えているのか、視線が右に左に動く。
考えが纏まったのか、男がこくりと頭を縦に振った。
キーナの顔が輝く。
「やったね! テル! コレで宝玉3つ目だ!」
「気が早い!」
まだ見つけてもいないし、場所が分かった訳でも無い。ただ手掛かりを発見しただけである。気が早すぎるだろう。
キーナが臆することなく男を見上げる。
「あの、聞いてもらいたい話があるの。少しお話し良いですか?」
いきなり話かけるんかいとテルディアス突っ込む間もなく、にっこりと男に笑いかけるキーナ。怖いもの知らずである。
男は少し思案した後、特に害はなさそうだと判断したのか、首を縦に振ったのだった。
「う~ん、やっぱりおかしい!」
と地図から顔を上げる。
「順当に行けばもう次の村に着いてるはずなんだ!」
「そうなの?」
サーガが書き写した地図を頼りにここまで進んできたものの、何故か目的地に辿り着けないでいた。
「何処かで間違えた?」
「そんなはずは…」
方角はサーガが逐一森の上空から見定めている。方向を間違うはずはない。
あーだこーだと言い合うサーガとメリンダ。
そこでふとテルディアスは、キーナが側にいないことに気付く。
またちょっと目を離すとすぐ何処かへ行ってしまう娘は、いつの間にか3人から少し離れた木の下にいた。
「キーナ。あまり遠くへ行くな」
「にゅう」
森の中で迷子になったら洒落にならん。
テルディアスが近づくと、キーナが振り向き、
「ね、テル、コレ食べられるかな?」
と聞いてきた。
キーナの指さす木の上では、美味しそうな黄色い実がなっている。柑橘系の果物だろうか。
テルディアスがフードを脱ぎ、その果物をよく見ようと近寄る。
「・・・美味そうな香りがするな」
「でしょ」
近づけば、甘酸っぱいような良い香り。
「もらった食料も心許なくなってきてるし…」
つい先日立ち寄った、木の家に住む不思議な女性からもらった食料も、尽きかけてきていた。
また食糧難になるのは避けたい所である。
「フム」
テルディアスが近くの枝に成っていた実をもぎ取り、鼻に近づけ臭いを嗅ぐ。
美味しそうな匂いである。
試しにガブリと噛みついてみる。
皮を剥ぎ、実にかぶりつく。
むごむごと租借してみる。
「どお?」
キーナが興味津々に聞いてきた。
それに答えることなく、もう一口かぶりつく。
むごむごと味わう。
「美味しい?」
返事のないテルディアスに、怪訝な顔でキーナが尋ねる。
「キーナは食べない方が良い」
「なんで僕だけ?!」
全員食べられないではなく、キーナ限定で否定され、キーナしょんぼり。
「う~…。まだ怒ってるの~?」
「当たり前だろ」
ギロリと睨まれ、思わず苦笑い。
「アレのおかげで、余計に野宿する羽目になったんだぞ?」
「そ、そーでした…」
ぐりぐりとキーナのでこを指で押しまくる。
アレとは、もちろん罠満載の森に3人を嵌めたことである。
アレのおかげでサーガが動けなくなり、仕方なくそこで野宿する羽目になってしまったのであった。
つまり食料が少なくなってしまったのは、偏にキーナのせいでもある。
「!」
テルディアスが突然キーナを担ぎ上げ、その場から飛んだ。
「にゃ!」
2人が今までいた場所の地面から、突如木の根が襲いかかった。
間一髪でそれを避ける。
「な、何にゃ?!」
「分からん」
警戒する2人の背後に、影が立つ。
2人が振り向くと、そこには大柄な男が鉈を振り上げ立っていた。
それを2人に向かって勢いよく振り下ろす。
「ちっ!」
「ひええ!」
逃げる2人。
ところがその男は2人の後を追ってくる。
「なんで襲ってくるの?!」
「分からん! だが…、一つ思い当たることが…」
「あ…」
テルディアス丸出し状態であった。
この状態でキーナの側にいたとなると、もしかして勘違いした人がダーディンが人を襲っているように見えたかもしれない…。
毎度の事である。
いつもならばフードを取ることもないのだが、森の中と言うこともあり、気が緩んでいたのかもしれない。
「ご、誤解を解かなきゃ!」
「この状況で、聞く耳を持つ人間がいると思うか?」
人間を担ぎながら逃げるダーディン。
普通の人が見れば、捕まえた人間を食うために逃走しているとしか見られないだろう。
「や、やってみないことには…」
話す前に攻撃されるのが落ちであると思うけれども。
テルディアスの進行方向の地面が割れ、幾本もの木の根が飛び出し、行く手を邪魔してくる。
「ち。降りろ、キーナ」
「うん」
このまま逃げ続けるよりは、反撃した方が速そうだと、テルディアスはキーナを下ろし、追いかけてくる男に向かう。
追いついてきた男が鉈を振り下ろす。
テルディアスはそれを剣で受け止め、
(! こいつ…)
押し返したテルディアスが、男に向かって剣を突き出す。
ビクッとなってそれを避ける男。
すかさずテルディアスが男の腕を引っ張ると、男がバランスを崩した。
パン!
足払いをかけると、男が簡単にひっくり返ってしまう。
倒れた男の上にのしかかり、剣を目の前に突き出し、動かないようにすると、
「地縛!」
テルディアスが呪文を唱える。
すると木の根が地面から突き出して、男の手足を拘束してしまった。
「ふう…」
「お見事!」
キーナが拍手でテルディアスを迎える。
これで一先ずは大丈夫。ゆっくり逃げる時間も稼げる。
「大丈夫?」
「ああ…、戦い方は素人臭かったんだが…」
バン!
背後で何かが破裂したような音。
テルディアスが振り向くと、男の手足を拘束していた木の根が裂けていた。
(やはりこいつ…。無詠唱で地の力を…?!)
呪文を唱えるような声は聞こえなかった。
男がゆっくりと立ち上がる。
手拭いを頭に巻き付けたその頭から見える髪の色、そしてその瞳の色…。
(緑の髪、緑の瞳、地の一族の者?!)
地の力の特徴的な色、緑。その色を体に宿すその男、そして無詠唱で地の力を使うとなると、地の一族しか考えられない。
男が鉈を構える。
「だめ!!」
そこにキーナが割って入った。
「テルを傷つけないで!」
男が目をパチクリさせた。
その子の後ろにいるダーディンを退治したいのに、退治するにはその子が邪魔で…。退く気配もなく、しかも何故かダーディンを庇っている風。
オロオロしだす男。
(戸惑ってる…。当然か…)
助けようとした者に止められているのだ。訳が分からずどうすれば良いのかと悩んでいるのだろう。
「キーナ! テルディアス!」
そこに事態に気付いたサーガとメリンダも駆け寄ってきた。
その2人の姿を見て、何故かオドオドと怯え始める男。
(オドオドし始めた?)
何か怖いものでもあったのだろうか?
近づいて来たサーガとメリンダがその男の髪と目の色に気付く。
「緑の髪、緑の瞳、まさか、地の一族か?!」
訳が分からずキョトンとなる男。
「え?」
言われてキーナ、初めて気付く。
「地の一族の人なの?」
キーナに問われ、男が思案し始めた。
何かを考えているのか、視線が右に左に動く。
考えが纏まったのか、男がこくりと頭を縦に振った。
キーナの顔が輝く。
「やったね! テル! コレで宝玉3つ目だ!」
「気が早い!」
まだ見つけてもいないし、場所が分かった訳でも無い。ただ手掛かりを発見しただけである。気が早すぎるだろう。
キーナが臆することなく男を見上げる。
「あの、聞いてもらいたい話があるの。少しお話し良いですか?」
いきなり話かけるんかいとテルディアス突っ込む間もなく、にっこりと男に笑いかけるキーナ。怖いもの知らずである。
男は少し思案した後、特に害はなさそうだと判断したのか、首を縦に振ったのだった。
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