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黒猫と共に迷い込む
謎の美少女
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さすがに負ぶわれたまま街に入るわけにもいかないので、街が近くなった所で下ろして貰う。
なんだか、周りがとても静かだ…。
クロも気を使ってくれているのか、人の姿のままだ。寄りかかれる相手がいるというのは嬉しいものだ。
冒険者証がないのに、クロが門をすんなり通れたことは、まあ、今は考えないでも良いか。
幸運なのは、財布と冒険者証だけは自分で持っていた事くらいか。お金には困らない。でも…。
とにかく疲れていたので、宿屋に入ってベッドに倒れ込む。ずっと負ぶわれてはいたけど、精神的に疲れた。
食欲はあまりなかったけど、クロがまた出して来た携帯食料を無理矢理口に入れて、とにかく眠ることにした。頭がすっきりすれば、少しは何か考えられるかも知れない。
眠る時、クロが左に来てくれなかった。念の為に警戒していると。
枕元に座って頭を撫でてくれたけど、私は腕の中にいてくれた方が良かったな…。
いつもよりも静かな部屋で、静かに目を瞑った。
起きると、既に明るくなっていた。
「起きたかの」
いつもとは違う、クロが人の姿のまま。他に誰もいない部屋を見渡し、ちょっとうるっとくる。
少し前なら、皆におはようと言って、クロがベッドで朝の毛繕い。コハクがいた頃はコハクが洗面器を持って来てくれて、クレナイとハヤテが朝ご飯が待ち遠しいと騒いでいて、シロガネが自分で髪を梳いて今日も決まったなどと呟いて。顔を洗い終わって着替えも終わると、リンちゃんが頭の上にスタンバイ。じゃあ行こうかと声を掛けると、待ってましたとクレナイとハヤテが扉を開ける。だけど決して私の前に行こうとはしなかった。
そんな慌ただしい朝が、今日はない。
2人部屋で、隣のベッドは寝た形跡もない。クロは窓辺に寄りかかっていた。
「おはよう、クロ。寝てないの?」
「軽くは寝た。そう心配せぬでも大丈夫だの」
その寝たというのは、寝ている私の左脇に来たという事だろうか?
実は猫、寝ている人が寝返りをうとうとすると、パッと起きて潰されないように避難するのだ。そして人が寝返りを打った後、また人に寄り添って眠るのである。つまり、夜はそれほど熟睡していない。それほど飼い主と一緒に寝たいなんて…。可愛くてハアハアしちゃうよ。
猫の眠りは浅いというけど、本当だね。じゃなくて。
「寝てる時、何かあった?」
「いや。やはり国を超えたせいか、手出しは出来ぬようだの」
それなら良かった。でも、向こうが手を出せないということは、こっちも手を出せないということで。
「八重子、食欲は?」
ぐう
なんて正直なお腹なんでしょう。
とにかく何か腹に入れて、頭に栄養を回してから考えた方がいいだろうと、下に降りて朝軽めセットを注文。相変わらず人が少ないのはご愛敬。
お粗末なパンと卵焼きとサラダとウインナーらしきものをぱくつく。目の前でクロが同じものを口に入れているのが、なんだかとても違和感。
「なんだその目は。我が輩とて食べられるぞ」
だって、猫がサラダ…。
玉葱は入ってませんでした。あれ、玉葱って犬だけだっけ?
しかしこの量だとクレナイが足りないんじゃないか…、と考えてしまい、気分が落ち込む。
違う、今はいないんだ。皆。
サラダを美味しそうに食べるシロガネも、お肉を美味しそうに頬張るハヤテも、足りないと言いながらも3人前をペロリと平らげるクレナイも、それを見ながら微笑むリンちゃんも…。
「八重子、泣くのは部屋に戻ってからにしろ」
頑張って涙をせき止める。いかんいかん、悲しんでいる場合じゃない。
「皆、大丈夫かな…」
「・・・・・・」
ちゃんとご飯貰ってるだろうか。特にクレナイは良く食べるから。シロガネは野菜だけしか食べられないし、ハヤテも野菜よりは肉が好き。リンちゃんだって、時々皆に交じって蜂蜜を舐めていたりしたのに…。
いかんいかん、また涙が…。
最後に見た、皆の瞳を思い出してしまう。感情の消えた、ただの水晶玉のようなあの瞳…。
笑ったり怒ったり拗ねたりと、色々な表情をしていた皆の顔が、能面のようなのっぺりした顔に…。
「八重子、それ以上は食べてからにしろ」
気付いたら、食べる手が止まっていた。
「うん、そうだね…」
今は食べて、とにかく頭に栄養を回さないと!
余計な事を考えないように、とにかく口に運んだ。食べるんだ、そして考えるんだ。
皆を救い出す方法を。
絶対に助ける。絶対にあんな所に置いてけぼりにしない!
大丈夫、なんてったって、私にはすでにその存在がチートっぽいクロがいるんだ。なんとかなる!
もりもり口に入れて食べていると、私達のテーブルに人が近づいて来た。
「こんにちは。ちょっと聞きたい事があるんだけど、ここ、よろしい?」
フードで隠れていて見えないけど、声からして女性らしい。
「聞きたい事とは、なんだの?」
クロがその女性を睨み付けた。なんだか警戒してる感じ。
「そう警戒しないで。私は貴女達の敵では無いわ。光の御子について、何か聞いていなかったか聞きたいだけなのよ」
「光の御子? さあ、そんな事言っておったかの」
クロが食べ終わったお皿などを重ねている。私が終わったらすぐに席を立つ気だ。
すまん、この口の中の物、飲み込むの待ってくれ。
「私の勘違いならいいんだけど、迷い人について、ではなくて?」
その単語に、つい女性を睨み付けてしまった。いや、迷い人が皆あんなじゃないってのは分かってるんだけどね。
女性が私の視線を受けて慌てる。
「あ、もちろんだけど、私は迷い人ではないわよ。この世界の、ごく普通の一般人」
「一般人がそんなにフードを目深に被って、顔を隠すものなのかの?」
クロの言葉に、うっとなる女性。
確かに、なんで一般人が顔を隠すのだ? 何か罪を犯したとか、それとも、高貴な身の上で隠してるとか?
じろじろ女性を見ていると、女性も視線に耐えきれなくなったのか、モジモジし始める。
う~む、何気に見え隠れする体の線からして、均等の取れた若い女性。胸も主張しすぎることもなく、かと言って控えめすぎる事もない、何というかバランスの取れた体。
フードの隠し切れていない顎のラインからして、その上部は見えないが、可愛い系に部類する子ではなかろうか…。
「八重子、値踏みするでない」
すんません。
「あ、あの、それで、ちょっとでいいから、話をしたいんだけど…」
「タカマガハラとは関係ないのだの?」
「タカマガハラ? どっかで聞いたような…」
「隣のリュースルー国の貴族だの」
「ああ、そんなのがいたわねぇ」
ポンと手を打つ女性。
関係はないらしい。
光の御子という単語も気になるし、話だけならとOKを出す。
「あ、じゃあ、貴女方の泊まってる部屋に行きましょ? 聞かれたくないこともあるでしょう?」
やっぱり怪しい?
食事を終えて、部屋に戻る。もちろん女性も付いてきた。
部屋に入って扉を閉めて、何やら部屋のあちこちを確認して、
「これで大丈夫ね」
そう呟いて、フードを脱いだ。
その下から現われたのは…。
美少女。
ただ、その長い髪は真っ白だ。
「髪が気になるかしら? これは生まれつきなのよ」
そう言って少し困ったように笑った。よく見れば、目の色も薄いグレー。肌の色も白い。なんだか色々真っ白な子だ。
「で、貴女方、迷い人なんでしょう?」
いきなりズバッと来たぞ。
なんだか、周りがとても静かだ…。
クロも気を使ってくれているのか、人の姿のままだ。寄りかかれる相手がいるというのは嬉しいものだ。
冒険者証がないのに、クロが門をすんなり通れたことは、まあ、今は考えないでも良いか。
幸運なのは、財布と冒険者証だけは自分で持っていた事くらいか。お金には困らない。でも…。
とにかく疲れていたので、宿屋に入ってベッドに倒れ込む。ずっと負ぶわれてはいたけど、精神的に疲れた。
食欲はあまりなかったけど、クロがまた出して来た携帯食料を無理矢理口に入れて、とにかく眠ることにした。頭がすっきりすれば、少しは何か考えられるかも知れない。
眠る時、クロが左に来てくれなかった。念の為に警戒していると。
枕元に座って頭を撫でてくれたけど、私は腕の中にいてくれた方が良かったな…。
いつもよりも静かな部屋で、静かに目を瞑った。
起きると、既に明るくなっていた。
「起きたかの」
いつもとは違う、クロが人の姿のまま。他に誰もいない部屋を見渡し、ちょっとうるっとくる。
少し前なら、皆におはようと言って、クロがベッドで朝の毛繕い。コハクがいた頃はコハクが洗面器を持って来てくれて、クレナイとハヤテが朝ご飯が待ち遠しいと騒いでいて、シロガネが自分で髪を梳いて今日も決まったなどと呟いて。顔を洗い終わって着替えも終わると、リンちゃんが頭の上にスタンバイ。じゃあ行こうかと声を掛けると、待ってましたとクレナイとハヤテが扉を開ける。だけど決して私の前に行こうとはしなかった。
そんな慌ただしい朝が、今日はない。
2人部屋で、隣のベッドは寝た形跡もない。クロは窓辺に寄りかかっていた。
「おはよう、クロ。寝てないの?」
「軽くは寝た。そう心配せぬでも大丈夫だの」
その寝たというのは、寝ている私の左脇に来たという事だろうか?
実は猫、寝ている人が寝返りをうとうとすると、パッと起きて潰されないように避難するのだ。そして人が寝返りを打った後、また人に寄り添って眠るのである。つまり、夜はそれほど熟睡していない。それほど飼い主と一緒に寝たいなんて…。可愛くてハアハアしちゃうよ。
猫の眠りは浅いというけど、本当だね。じゃなくて。
「寝てる時、何かあった?」
「いや。やはり国を超えたせいか、手出しは出来ぬようだの」
それなら良かった。でも、向こうが手を出せないということは、こっちも手を出せないということで。
「八重子、食欲は?」
ぐう
なんて正直なお腹なんでしょう。
とにかく何か腹に入れて、頭に栄養を回してから考えた方がいいだろうと、下に降りて朝軽めセットを注文。相変わらず人が少ないのはご愛敬。
お粗末なパンと卵焼きとサラダとウインナーらしきものをぱくつく。目の前でクロが同じものを口に入れているのが、なんだかとても違和感。
「なんだその目は。我が輩とて食べられるぞ」
だって、猫がサラダ…。
玉葱は入ってませんでした。あれ、玉葱って犬だけだっけ?
しかしこの量だとクレナイが足りないんじゃないか…、と考えてしまい、気分が落ち込む。
違う、今はいないんだ。皆。
サラダを美味しそうに食べるシロガネも、お肉を美味しそうに頬張るハヤテも、足りないと言いながらも3人前をペロリと平らげるクレナイも、それを見ながら微笑むリンちゃんも…。
「八重子、泣くのは部屋に戻ってからにしろ」
頑張って涙をせき止める。いかんいかん、悲しんでいる場合じゃない。
「皆、大丈夫かな…」
「・・・・・・」
ちゃんとご飯貰ってるだろうか。特にクレナイは良く食べるから。シロガネは野菜だけしか食べられないし、ハヤテも野菜よりは肉が好き。リンちゃんだって、時々皆に交じって蜂蜜を舐めていたりしたのに…。
いかんいかん、また涙が…。
最後に見た、皆の瞳を思い出してしまう。感情の消えた、ただの水晶玉のようなあの瞳…。
笑ったり怒ったり拗ねたりと、色々な表情をしていた皆の顔が、能面のようなのっぺりした顔に…。
「八重子、それ以上は食べてからにしろ」
気付いたら、食べる手が止まっていた。
「うん、そうだね…」
今は食べて、とにかく頭に栄養を回さないと!
余計な事を考えないように、とにかく口に運んだ。食べるんだ、そして考えるんだ。
皆を救い出す方法を。
絶対に助ける。絶対にあんな所に置いてけぼりにしない!
大丈夫、なんてったって、私にはすでにその存在がチートっぽいクロがいるんだ。なんとかなる!
もりもり口に入れて食べていると、私達のテーブルに人が近づいて来た。
「こんにちは。ちょっと聞きたい事があるんだけど、ここ、よろしい?」
フードで隠れていて見えないけど、声からして女性らしい。
「聞きたい事とは、なんだの?」
クロがその女性を睨み付けた。なんだか警戒してる感じ。
「そう警戒しないで。私は貴女達の敵では無いわ。光の御子について、何か聞いていなかったか聞きたいだけなのよ」
「光の御子? さあ、そんな事言っておったかの」
クロが食べ終わったお皿などを重ねている。私が終わったらすぐに席を立つ気だ。
すまん、この口の中の物、飲み込むの待ってくれ。
「私の勘違いならいいんだけど、迷い人について、ではなくて?」
その単語に、つい女性を睨み付けてしまった。いや、迷い人が皆あんなじゃないってのは分かってるんだけどね。
女性が私の視線を受けて慌てる。
「あ、もちろんだけど、私は迷い人ではないわよ。この世界の、ごく普通の一般人」
「一般人がそんなにフードを目深に被って、顔を隠すものなのかの?」
クロの言葉に、うっとなる女性。
確かに、なんで一般人が顔を隠すのだ? 何か罪を犯したとか、それとも、高貴な身の上で隠してるとか?
じろじろ女性を見ていると、女性も視線に耐えきれなくなったのか、モジモジし始める。
う~む、何気に見え隠れする体の線からして、均等の取れた若い女性。胸も主張しすぎることもなく、かと言って控えめすぎる事もない、何というかバランスの取れた体。
フードの隠し切れていない顎のラインからして、その上部は見えないが、可愛い系に部類する子ではなかろうか…。
「八重子、値踏みするでない」
すんません。
「あ、あの、それで、ちょっとでいいから、話をしたいんだけど…」
「タカマガハラとは関係ないのだの?」
「タカマガハラ? どっかで聞いたような…」
「隣のリュースルー国の貴族だの」
「ああ、そんなのがいたわねぇ」
ポンと手を打つ女性。
関係はないらしい。
光の御子という単語も気になるし、話だけならとOKを出す。
「あ、じゃあ、貴女方の泊まってる部屋に行きましょ? 聞かれたくないこともあるでしょう?」
やっぱり怪しい?
食事を終えて、部屋に戻る。もちろん女性も付いてきた。
部屋に入って扉を閉めて、何やら部屋のあちこちを確認して、
「これで大丈夫ね」
そう呟いて、フードを脱いだ。
その下から現われたのは…。
美少女。
ただ、その長い髪は真っ白だ。
「髪が気になるかしら? これは生まれつきなのよ」
そう言って少し困ったように笑った。よく見れば、目の色も薄いグレー。肌の色も白い。なんだか色々真っ白な子だ。
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