72 / 194
黒猫と共に迷い込む
取ってこいだけど違う
しおりを挟む
その後、ブラッシングもしてあげて、そこそこ仲良くなって来た所で、メイドさんがお昼を運んで来てくれました。
そういえば、お腹空いたや。
折角なので召し上がって行ってくれと言われたので、シアと共にサンドイッチを摘まむ。
どうやらお取り込み中らしいということで用意してくれたらしい。ありがたや。
ハヤテやクレナイも一緒に摘まんで、シロガネだけ、
「我はこの芝生でも…」
などとアホなことを言っていたので、肉類を取ってサンドイッチをあげました。
人の姿でも草を食べられるのだろうか。とりあえず今はやめて。
お食事後は取ってこいを教えてあげる。
「こうやって、木の棒なんかを投げてあげるのよ」
一度鼻先に持っていって臭いを嗅がせる。
「そ~れ、取ってこ~い」
とぶん投げたら、ハヤテが走って行った。
しまった…。
そういえばハヤテに取ってこいを教えていたんだっけ。
「あるじー!」
にっこにこで棒を拾って来たハヤテの頭をナデナデする。
「貴女…、子供になんてことさせてるのよ…」
「いや、これは、違うのよ…」
そもそもハヤテは人じゃなくてーと言いたいけど、言えない。
「あるじ、もっとー!」
ハヤテがもっと投げろと催促してくる。
仕方がないので、投げてあげた。それを楽しそうに走って取りにいく。
フリードには別の木の棒を用意して、シアに投げてもらって遊んでもらいました。
幼児と犬が木の棒を追って走る庭…。
そうやって色々遊んでいたら、いつの間にか陽も傾き、夕飯の時間に。
今日はシアはお稽古事がお休みだったそうです。遊べて良かったね。
大分シアとフリードも仲良くなって来ている。良い傾向だ。
フリードはタングスさんと一緒に小屋に戻るそうです。できれば一緒にいてあげて欲しいのだけど、シアのお母さんが苦手なので、家の中には上げられないとのこと。
できるだけ毎日フリードと遊んであげることを約束して、一緒に食堂へ。
夕飯に招待されてるのだよとシアに言うと、それじゃあ一緒に行きましょうと手を引いてくれた。
うん、大分ツンデレのデレになってきてる。
シアに手を引かれていると、後ろからハヤテの視線が…。
右手にシア、左手にクロだと、ハヤテと手が繋げないのよね。
今だけ、我慢してくれ。
食堂に着くと、よく映画とかで見るあの長い机が。
上には小さなシャンデリアのような物。
でも先に付いてるのは蝋燭ではない。光を発しているあの宝石みたいなのは、魔道具とかなんだろうか?
シアに案内されて席に座ると、すぐに領主様とその奥様らしき人も来て着席した。
特にマナーは気にしないで良いと朗らかに言われた。いい人だ。
出て来た料理は、うん、凄かった。
フランスのコース料理みたいで、綺麗で美味しかった。
ハヤテは普通に食べ、シロガネは肉類は残し、それをクレナイが頂き、クレナイは美味いけど足りないと、文句を言っていた。
追加で肉が用意されたらしく、クレナイ用に大きなステーキが出て来た。
それもペロリと平らげてしまう。
「ふむ。まあ、満足してやろう」
あれだけ食べてまだ入るのか。
奥さんがちょっと青い顔しているよ。
食事も落ち着いた所で、シアが今日は泊まって行けと言い始めた。
宿も取ってあるし、断ろうとしたんだけど、領主様夫妻からも熱望されて、泊まることになった。
なんか、懐かれたな。
風呂があると言うことで皆でお風呂に。
もちろん、シロガネだけは別です。泣いてもだめ。
さすが領主の館というか、広いお風呂でした。
ハヤテ、泳いではいけません。
リンちゃんもお湯にちょっと触ったりして遊んでいた。
クロは脱衣所で待機。いつも通り。
シアとクレナイと3人でガールズトーク。
「殿方に求めるのは強さじゃな。妾よりも強くなければ認めん」
「今の時代、腕力だけじゃだめよ。ちゃんと知力もないと」
「私は~、気が合う人ならいいかな~」
2人が男の人に何を求めるかで盛り上がっていた。
楽しそうだね~。
寝る時も、私達の客室に、シアが押しかけてきた。
「寝るまでお話ししましょ!」
と私のベッドに座り込む。
しばらく雑談して、そろそろ寝ようという頃になっても、シアは帰ろうとしない。
もじもじしながら、
「せ、折角だから、一緒に寝ない?」
とちょっと顔を赤くして言ってくる。
ちくしょう。その顔可愛いな!
もちろんだが、シアは美少女だ。
勝ち気そうなその瞳、少し丸いまだ子供っぽい顔。
奥さんも美人だったし、領主様もダンディーだったし、シアもきっと素敵な美女になるのだろう。
そんな可愛い子に、一緒に寝たいとせがまれたら?
「NO」とは言えないよね。
一応お家の人に了解は取ったのかと聞くと、大丈夫だとVサイン。
最初から寝るつもりだったね。
私のベッドに潜り込もうとするのを、ハヤテが割り込んできた。
「ハヤテもねうー!」
シアにばっかり構ってたせいか、ハヤテがヤキモチ。
しかし、このベッドもさすがにそんなに大きくないので、そしてハヤテは寝ると元の姿に戻ってしまうのもあって、ハヤテは別ベッド。
ぐずるハヤテを、また手を持ってやって、寝るまでいるからと安心させてやる。
うん。シアにはバレちゃうけど、この際仕方ない。
「シア。びっくりしないでね?」
「何が?」
ハヤテが寝息を立て始めて、そっと手を放すと、次の瞬間、ハヤテの姿がグリフォンに戻る。
「え?!」
やっぱりビックリしちゃったね。
「え~と、実を言うとね…」
ハヤテはグリフォン、シロガネはペガサス、クレナイはドラゴンだと説明していく。
多分すでにいろんな人にバレバレなんだろうけど、シアに、「2人だけの秘密ね」と口止め。
女の子ってそういうの好きだよね。
シアも「2人だけの秘密」というワードにぐっときたのか、「誰にも言わないわ!」と約束してくれた。
左側は先約があるからと、シアには右に寄ってもらい、クレナイとシロガネにもお休みと声を掛け布団に潜る。
その後も少しだけシアとお喋りをして、そのうちにいつの間にか、意識がなくなっていた。
そういえば、お腹空いたや。
折角なので召し上がって行ってくれと言われたので、シアと共にサンドイッチを摘まむ。
どうやらお取り込み中らしいということで用意してくれたらしい。ありがたや。
ハヤテやクレナイも一緒に摘まんで、シロガネだけ、
「我はこの芝生でも…」
などとアホなことを言っていたので、肉類を取ってサンドイッチをあげました。
人の姿でも草を食べられるのだろうか。とりあえず今はやめて。
お食事後は取ってこいを教えてあげる。
「こうやって、木の棒なんかを投げてあげるのよ」
一度鼻先に持っていって臭いを嗅がせる。
「そ~れ、取ってこ~い」
とぶん投げたら、ハヤテが走って行った。
しまった…。
そういえばハヤテに取ってこいを教えていたんだっけ。
「あるじー!」
にっこにこで棒を拾って来たハヤテの頭をナデナデする。
「貴女…、子供になんてことさせてるのよ…」
「いや、これは、違うのよ…」
そもそもハヤテは人じゃなくてーと言いたいけど、言えない。
「あるじ、もっとー!」
ハヤテがもっと投げろと催促してくる。
仕方がないので、投げてあげた。それを楽しそうに走って取りにいく。
フリードには別の木の棒を用意して、シアに投げてもらって遊んでもらいました。
幼児と犬が木の棒を追って走る庭…。
そうやって色々遊んでいたら、いつの間にか陽も傾き、夕飯の時間に。
今日はシアはお稽古事がお休みだったそうです。遊べて良かったね。
大分シアとフリードも仲良くなって来ている。良い傾向だ。
フリードはタングスさんと一緒に小屋に戻るそうです。できれば一緒にいてあげて欲しいのだけど、シアのお母さんが苦手なので、家の中には上げられないとのこと。
できるだけ毎日フリードと遊んであげることを約束して、一緒に食堂へ。
夕飯に招待されてるのだよとシアに言うと、それじゃあ一緒に行きましょうと手を引いてくれた。
うん、大分ツンデレのデレになってきてる。
シアに手を引かれていると、後ろからハヤテの視線が…。
右手にシア、左手にクロだと、ハヤテと手が繋げないのよね。
今だけ、我慢してくれ。
食堂に着くと、よく映画とかで見るあの長い机が。
上には小さなシャンデリアのような物。
でも先に付いてるのは蝋燭ではない。光を発しているあの宝石みたいなのは、魔道具とかなんだろうか?
シアに案内されて席に座ると、すぐに領主様とその奥様らしき人も来て着席した。
特にマナーは気にしないで良いと朗らかに言われた。いい人だ。
出て来た料理は、うん、凄かった。
フランスのコース料理みたいで、綺麗で美味しかった。
ハヤテは普通に食べ、シロガネは肉類は残し、それをクレナイが頂き、クレナイは美味いけど足りないと、文句を言っていた。
追加で肉が用意されたらしく、クレナイ用に大きなステーキが出て来た。
それもペロリと平らげてしまう。
「ふむ。まあ、満足してやろう」
あれだけ食べてまだ入るのか。
奥さんがちょっと青い顔しているよ。
食事も落ち着いた所で、シアが今日は泊まって行けと言い始めた。
宿も取ってあるし、断ろうとしたんだけど、領主様夫妻からも熱望されて、泊まることになった。
なんか、懐かれたな。
風呂があると言うことで皆でお風呂に。
もちろん、シロガネだけは別です。泣いてもだめ。
さすが領主の館というか、広いお風呂でした。
ハヤテ、泳いではいけません。
リンちゃんもお湯にちょっと触ったりして遊んでいた。
クロは脱衣所で待機。いつも通り。
シアとクレナイと3人でガールズトーク。
「殿方に求めるのは強さじゃな。妾よりも強くなければ認めん」
「今の時代、腕力だけじゃだめよ。ちゃんと知力もないと」
「私は~、気が合う人ならいいかな~」
2人が男の人に何を求めるかで盛り上がっていた。
楽しそうだね~。
寝る時も、私達の客室に、シアが押しかけてきた。
「寝るまでお話ししましょ!」
と私のベッドに座り込む。
しばらく雑談して、そろそろ寝ようという頃になっても、シアは帰ろうとしない。
もじもじしながら、
「せ、折角だから、一緒に寝ない?」
とちょっと顔を赤くして言ってくる。
ちくしょう。その顔可愛いな!
もちろんだが、シアは美少女だ。
勝ち気そうなその瞳、少し丸いまだ子供っぽい顔。
奥さんも美人だったし、領主様もダンディーだったし、シアもきっと素敵な美女になるのだろう。
そんな可愛い子に、一緒に寝たいとせがまれたら?
「NO」とは言えないよね。
一応お家の人に了解は取ったのかと聞くと、大丈夫だとVサイン。
最初から寝るつもりだったね。
私のベッドに潜り込もうとするのを、ハヤテが割り込んできた。
「ハヤテもねうー!」
シアにばっかり構ってたせいか、ハヤテがヤキモチ。
しかし、このベッドもさすがにそんなに大きくないので、そしてハヤテは寝ると元の姿に戻ってしまうのもあって、ハヤテは別ベッド。
ぐずるハヤテを、また手を持ってやって、寝るまでいるからと安心させてやる。
うん。シアにはバレちゃうけど、この際仕方ない。
「シア。びっくりしないでね?」
「何が?」
ハヤテが寝息を立て始めて、そっと手を放すと、次の瞬間、ハヤテの姿がグリフォンに戻る。
「え?!」
やっぱりビックリしちゃったね。
「え~と、実を言うとね…」
ハヤテはグリフォン、シロガネはペガサス、クレナイはドラゴンだと説明していく。
多分すでにいろんな人にバレバレなんだろうけど、シアに、「2人だけの秘密ね」と口止め。
女の子ってそういうの好きだよね。
シアも「2人だけの秘密」というワードにぐっときたのか、「誰にも言わないわ!」と約束してくれた。
左側は先約があるからと、シアには右に寄ってもらい、クレナイとシロガネにもお休みと声を掛け布団に潜る。
その後も少しだけシアとお喋りをして、そのうちにいつの間にか、意識がなくなっていた。
0
お気に入りに追加
212
あなたにおすすめの小説
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?

最強令嬢とは、1%のひらめきと99%の努力である
megane-san
ファンタジー
私クロエは、生まれてすぐに傷を負った母に抱かれてブラウン辺境伯城に転移しましたが、母はそのまま亡くなり、辺境伯夫妻の養子として育てていただきました。3歳になる頃には闇と光魔法を発現し、さらに暗黒魔法と膨大な魔力まで持っている事が分かりました。そしてなんと私、前世の記憶まで思い出し、前世の知識で辺境伯領はかなり大儲けしてしまいました。私の力は陰謀を企てる者達に狙われましたが、必〇仕事人バリの方々のおかげで悪者は一層され、無事に修行を共にした兄弟子と婚姻することが出来ました。……が、なんと私、魔王に任命されてしまい……。そんな波乱万丈に日々を送る私のお話です。
完結【進】ご都合主義で生きてます。-通販サイトで異世界スローライフのはずが?!-
ジェルミ
ファンタジー
32歳でこの世を去った相川涼香は、異世界の女神ゼクシーにより転移を誘われる。
断ると今度生まれ変わる時は、虫やダニかもしれないと脅され転移を選んだ。
彼女は女神に不便を感じない様に通販サイトの能力と、しばらく暮らせるだけのお金が欲しい、と願った。
通販サイトなんて知らない女神は、知っている振りをして安易に了承する。そして授かったのは、町のスーパーレベルの能力だった。
お惣菜お安いですよ?いかがです?
物語はまったり、のんびりと進みます。
※本作はカクヨム様にも掲載しております。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
スキル【僕だけの農場】はチートでした~辺境領地を世界で一番住みやすい国にします~
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
旧題:スキル【僕だけの農場】はチートでした なのでお父様の領地を改造していきます!!
僕は異世界転生してしまう
大好きな農場ゲームで、やっと大好きな女の子と結婚まで行ったら過労で死んでしまった
仕事とゲームで過労になってしまったようだ
とても可哀そうだと神様が僕だけの農場というスキル、チートを授けてくれた
転生先は貴族と恵まれていると思ったら砂漠と海の領地で作物も育たないダメな領地だった
住民はとてもいい人達で両親もいい人、僕はこの領地をチートの力で一番にしてみせる
◇
HOTランキング一位獲得!
皆さま本当にありがとうございます!
無事に書籍化となり絶賛発売中です
よかったら手に取っていただけると嬉しいです
これからも日々勉強していきたいと思います
◇
僕だけの農場二巻発売ということで少しだけウィンたちが前へと進むこととなりました
毎日投稿とはいきませんが少しずつ進んでいきます
神々の間では異世界転移がブームらしいです。
はぐれメタボ
ファンタジー
第1部《漆黒の少女》
楠木 優香は神様によって異世界に送られる事になった。
理由は『最近流行ってるから』
数々のチートを手にした優香は、ユウと名を変えて、薬師兼冒険者として異世界で生きる事を決める。
優しくて単純な少女の異世界冒険譚。
第2部 《精霊の紋章》
ユウの冒険の裏で、田舎の少年エリオは多くの仲間と共に、世界の命運を掛けた戦いに身を投じて行く事になる。
それは、英雄に憧れた少年の英雄譚。
第3部 《交錯する戦場》
各国が手を結び結成された人類連合と邪神を奉じる魔王に率いられた魔族軍による戦争が始まった。
人間と魔族、様々な意思と策謀が交錯する群像劇。
第4部 《新たなる神話》
戦争が終結し、邪神の討伐を残すのみとなった。
連合からの依頼を受けたユウは、援軍を率いて勇者の後を追い邪神の神殿を目指す。
それは、この世界で最も新しい神話。
一緒に異世界転生した飼い猫のもらったチートがやばすぎた。もしかして、メインは猫の方ですか、女神様!?
たまご
ファンタジー
アラサーの相田つかさは事故により命を落とす。
最期の瞬間に頭に浮かんだのが「猫達のごはん、これからどうしよう……」だったせいか、飼っていた8匹の猫と共に異世界転生をしてしまう。
だが、つかさが目を覚ます前に女神様からとんでもチートを授かった猫達は新しい世界へと自由に飛び出して行ってしまう。
女神様に泣きつかれ、つかさは猫達を回収するために旅に出た。
猫達が、世界を滅ぼしてしまう前に!!
「私はスローライフ希望なんですけど……」
この作品は「小説家になろう」さん、「エブリスタ」さんで完結済みです。
表紙の写真は、モデルになったうちの猫様です。

婚約破棄された上に国外追放された聖女はチート級冒険者として生きていきます~私を追放した王国が大変なことになっている?へぇ、そうですか~
夏芽空
ファンタジー
無茶な仕事量を押し付けられる日々に、聖女マリアはすっかり嫌気が指していた。
「聖女なんてやってられないわよ!」
勢いで聖女の杖を叩きつけるが、跳ね返ってきた杖の先端がマリアの顎にクリーンヒット。
そのまま意識を失う。
意識を失ったマリアは、暗闇の中で前世の記憶を思い出した。
そのことがきっかけで、マリアは強い相手との戦いを望むようになる。
そしてさらには、チート級の力を手に入れる。
目を覚ましたマリアは、婚約者である第一王子から婚約破棄&国外追放を命じられた。
その言葉に、マリアは大歓喜。
(国外追放されれば、聖女という辛いだけの役目から解放されるわ!)
そんな訳で、大はしゃぎで国を出ていくのだった。
外の世界で冒険者という存在を知ったマリアは、『強い相手と戦いたい』という前世の自分の願いを叶えるべく自らも冒険者となり、チート級の力を使って、順調にのし上がっていく。
一方、マリアを追放した王国は、その軽率な行いのせいで異常事態が発生していた……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる