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第三章 女王イリスの誕生
22話 「来襲!ヒトカス共!」
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ギリメカラ族と魔王エリカ軍団の戦いの詳細はすぐにラーデンブルグ公国へと伝えられた。
魔王エリカの動向は逐一報告するとの魔王バルドルとラーデンブルグ公爵クレアとの密約が有るからだ。
その見返りにラーデンブルグ公国は魔王エリカを正式に認めている。
魔王バルドルより来た報告をイリスに伝えるクレア。
イリスは黙って話しを聞いている・・・・
「・・・・・・・・・」
「心配するのは分かるがイリスよ、エリカは魔物らしく「獲物を狩った」のだ。
あまり気に病むではないぞ?」
今回は前回と違い「敵の王の頭を丸飲み」から非戦闘員諸共皆殺しまでしっかりと伝わっている。
初めて敵に対して苛烈な処刑を断行したエリカの精神状態を心配している魔王バルドルが予防線を張ったのだ。
これでエリカの精神状態が悪くなる様なら「エリカの精神安定剤のイリスを召喚」するつもりだ。
「・・・・・エリカが「人の社会に復帰」出来るか心配です・・・」
ポツリと呟くイリス。
報告を聞く度にエリカは人間から離れて魔物本来の姿へと戻って行っている気がしてならないイリス。
「それに、人族からエリカが恐れられないか不安です」
「確かに一族郎党皆殺しの上に全てを食べ尽くしてしまったからのう。
魔物では当たり前の一般的な行動なのだが人間には忌避感を持つ者が多かろうのう」
クレアの言う通り、確かに弱肉強食の真理を「野蛮」と感じる者も多いだろう。
これはエリカ自身もイリスと同様に不安に思っている事で人間から忌み嫌われてエリカの人としての精神は崩壊・・・・・・・するのか?
それでは少し魔王エリカの現状を覗いて見よう。
《え?取り引き?私と?》
いきなりエリカの巣穴に10数名の人間とエルフの商人が押し寄せて来てエリカと取り引きをしたいと申し出て来たのだ
「はい!是非ともエリカ様と取り引きしたく思いまして」
《何で私と?えーと?あの・・・・
「首狩り丸飲み皆殺し」の話しは人族にも伝わっているので私は人族から嫌われていると思っていました》
敵性勢力への牽制の為に敢えて情報を流しているエリカ。
「とんでもない!あの悪辣非道なギリメカラ族を滅ぼして下さったのです。
感謝する事はあっても誰もエリカ様を嫌う事はありません。
奴等に我々の仲間がどれだけ殺された事か・・・」
《そ・・・そうなんですね?》
詳しく話しを聞くとギリメカラ族は「快楽的殺戮者」だったらしく、わざわざ他の大陸まで出張して強盗殺戮を繰り返していたとの事。
あのゴルド王国からも「討伐対象」に指定されていたので余程だろう。
《ほ・・・本当に碌でも無い連中だったのですねぇ》
話しを聞いたエリカは自分の皆殺しの判断は間違えて無かったと思った。
「それにギリメカラの支配領域を獲得したエリカ様は取り引き相手としても有益なので他の商人に先を越される前にいち早く顔合わせの為に馳せ参じた次第であります」
現在の魔王エリカの支配領域は、ラーデンブルグ公国にある旧ドワーフ王国首都、現在エリカダンジョンと呼ばれている地域にミノタウルスの支配領域、そして今回、ギリメカラ族が支配して地域と、飛び石ではあるが面積的には四国と同程度と結構広大な領地を持っている。
《でも、私が貴方達に危害を加えるとか思わなかったんですか?》
一応エリカは人の理から外れた魔王・・・何をされても文句は言えない。
「おや?冷たいですねぇエリカ准将?あれだけ鉄の購入の時に顔を合わせた私を忘れるなんて寂しいですねぇ」
《え?・・・ああーーーーー?!トールさん!なぁにしてんですかぁ?!》
エルフの商人を良く見れば龍騎士隊イリスお抱え商人のトールさんだった。
めっちゃ顔見知りの登場に驚いたエリカ。
こんな所に居る訳がないと思っていたので全然気が付かなかったエリカ。
「我々はトール氏よりエリカ様の人柄を良くお聞きしておりましたので不安とか全くありませんでした」
《ええ~?こんな事して良いんですか?トールさん?
国家商人なのに他の大陸と商売なんかして国から怒られないんですか?》
「バレなきゃ良いんですよ、こっちも商売ですからね。
それに・・・味噌類とか調味料とか枯渇して来ているんじゃないですか?
取り引きして頂けるならコッソリとラーデンブルグから横流・・・」
《ありがとうございます!よろしくお願いしますトールさん!!!》
食い気味に即答するエリカ。
最近、エリカの配下達は料理に目覚めて手持ちの調味料が見る見る消えていっているのだ、どっかから購入せんといかん!と頭を悩ましている最中だったのだ。
「では契約成立ですね」ニッコリと笑う商売人のトールさん。
エリカを良く知る人物から広がった人脈の輪はドンドン広がって魔王エリカの元には「ビジネスチャンスじゃああああ!」と目が¥になった商人達が押し寄せる様になってしまう。
それくらい魔王エリカの支配領域の鉱物資源には魅力があるのだ。
《ちょ・・・ちょっと待って下さい!現状この地域はまだ危険エリアなので人族の立ち入りを制限します!》
魔物統一戦争が勃発している地域にゾロゾロと来んな!危ない!と安全保障上の理由から新規営業を禁止した魔王エリカ。
《トールさんが言ってたのはこの事だったのね・・・》
押し寄せる商人達に対応を追われてグッタリとする魔王エリカ。
魔物達には《美味しいご飯を運んでくれる人達だから守る様に》と命令して商団の保護を行なっている。
商人達の来襲が落ち着いて来たと思ったら今度は別分野の連中が来襲して来た。
《どーして危ないからダメだって知っている貴方達まで来ちゃうんですか?!》
縄張りに不法侵入して来たエリカも良く知っているトレジャーハンターの一団を逮捕したエリカ。
「だって仕事だしなぁ・・・」
「報酬がバリ良いんすよぉ」
《もおおおお!それで?!依頼内容は?!》
「ギリメカラが隠したとされる財宝の発掘」
《あげます!財宝あげますから帰って下さい!
そして危ないから私が良いと言うまでこの周辺には立ち入らないで下さい!
良いですね?!約束ですよ?!
後!アレは呪われている財宝だから取り扱いは「自己責任」だと周知して下さいね!》
「大丈夫、大丈夫、依頼主はムカつく奴だから丁度良くね?」
「おお!そのまま処理しないで渡してやろうぜ!」
《だから!その前に先ずは貴方達が呪われると言っているんですぅ!!》
顔見知りのトレジャーハンター達にギリメカラ族から接収した呪われた財宝を渡して追い返したりもしていた。
エリカには全然落ち込む暇なんてありゃせんかった。
余談だが魔王エリカは滅ぼしたギリメカラ族の資源の全てを接収している。
その中でギリメカラ族と長年に渡る強盗行為によって得た莫大な財宝が有ったのだが、これがもう見事に呪われている事・・・
ギリメカラ族に殺された者達の怨念に加えて魔王エリカに滅ぼされたギリメカラ族の怨念が集約されて「特級呪物」と化していたのだ。
《マジであっぶね~》とエリカは地下に聖なる祭壇を作って封印したのだ。
トレジャーハンター達には軽度に呪われた財宝を渡した。
《良いですか?アレはマジヤバです・・・くれぐれもトレジャーハントしようぜ!なんて思わない様に仲間にも徹底して下さいね。
・・・・・・・・・・・・・・楽に100回は死ねるブツですからね?》
「お・・・おう」鬼気迫る様子のエリカにビビるトレジャーハンター達でしたとさ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ロテールぅ!知り合いが怖いよぉ~」
連日の知り合いの来襲に疲れたエリカは彼氏のロテール君に甘えまくる。
「大変だったな、後でアイツら〆ておくからな」
抱きついて離れないエリカの背中をヨシヨシと撫でるロテール君。
エリカが精神的に全然壊れないのはロテール君の存在が相当に大きい。
負に感情に囚われそうになるとすぐにロテール君がヨシヨシしてくれるので気持ちが上向くのだ。
そして一晩中エリカは「人間として」徹底的にロテール君とイチャつき倒したのだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
しかしその後も人族・・・いや!最早ヒトカスだ!ヒトカス共の来襲は止まらない!
一応は冒険者ギルドや商業ギルドへも正式に通達を出したのだが、あんまり効果が無かった・・・
《だから危ねえから戦場に許可無く入って来んなっつてんだろうがぁ!!》
言う事を聞かないヒトカス共にエリカの言葉も荒くなるのも仕方がない事だろう。
「ひいいいい!!ごめんなさーーーい?!」
《本当に食べるわよ!》
仕方ないので・・・
《王様!気色悪いです!とっても、とぉーっても気色が悪いですぅ!》
《よし!ここまで気色悪いならイケる!!》
と、グリフォンの子供達に大不評だった「巨大ナマハゲ」に扮して驚かして見たりと色々な侵入者の対策をして見た。
しかし・・・・
「エリカよ?フェンリル王の説得も忘れるでないぞ?」
《・・・・・・・そう言うバルドルさんは何故エルフの学者さんをここに連れて来ているのですか?》
「「「「「「魔王エリカ様!!周辺の遺跡研究の為に滞在の許可を!!」」」」」」
どっかで見た事ある、真魔族領に300年間も居座ったエルフのマッドサイエンティスト共がバルドルと共に来襲して来た。
《まぁ・・・自己責任なら構わないですけど・・・
おい・・・私の所に厄介払いをしに来やがったな?おいコッチを向けバルドル》
こうして魔王エリカの元に愉快な仲間が増えたのだった・・・
☆
『どうですか?エリカは私の苦労が少しは分かりましたか?』
《うるせえ!パシリ女神!なんでメチャクチャ嬉しそうなんだ?!》
『だって同じ苦労をしている人って貴重なんですよ?』
《確かに・・・人の言う事を聞かない奴は滅びれば良いと思います》
『《滅びろ!人の話しを聞かないヒトカス共!!》』
「ねえねえ?エルフの商人さんや学者さん達が魔王エリカ軍団に参加して良いなら私も参加したい!」
『《イリスは絶対にダメ!》』
「なんでさ?!」
色々と設定的な事情があんだよ!
魔王エリカの動向は逐一報告するとの魔王バルドルとラーデンブルグ公爵クレアとの密約が有るからだ。
その見返りにラーデンブルグ公国は魔王エリカを正式に認めている。
魔王バルドルより来た報告をイリスに伝えるクレア。
イリスは黙って話しを聞いている・・・・
「・・・・・・・・・」
「心配するのは分かるがイリスよ、エリカは魔物らしく「獲物を狩った」のだ。
あまり気に病むではないぞ?」
今回は前回と違い「敵の王の頭を丸飲み」から非戦闘員諸共皆殺しまでしっかりと伝わっている。
初めて敵に対して苛烈な処刑を断行したエリカの精神状態を心配している魔王バルドルが予防線を張ったのだ。
これでエリカの精神状態が悪くなる様なら「エリカの精神安定剤のイリスを召喚」するつもりだ。
「・・・・・エリカが「人の社会に復帰」出来るか心配です・・・」
ポツリと呟くイリス。
報告を聞く度にエリカは人間から離れて魔物本来の姿へと戻って行っている気がしてならないイリス。
「それに、人族からエリカが恐れられないか不安です」
「確かに一族郎党皆殺しの上に全てを食べ尽くしてしまったからのう。
魔物では当たり前の一般的な行動なのだが人間には忌避感を持つ者が多かろうのう」
クレアの言う通り、確かに弱肉強食の真理を「野蛮」と感じる者も多いだろう。
これはエリカ自身もイリスと同様に不安に思っている事で人間から忌み嫌われてエリカの人としての精神は崩壊・・・・・・・するのか?
それでは少し魔王エリカの現状を覗いて見よう。
《え?取り引き?私と?》
いきなりエリカの巣穴に10数名の人間とエルフの商人が押し寄せて来てエリカと取り引きをしたいと申し出て来たのだ
「はい!是非ともエリカ様と取り引きしたく思いまして」
《何で私と?えーと?あの・・・・
「首狩り丸飲み皆殺し」の話しは人族にも伝わっているので私は人族から嫌われていると思っていました》
敵性勢力への牽制の為に敢えて情報を流しているエリカ。
「とんでもない!あの悪辣非道なギリメカラ族を滅ぼして下さったのです。
感謝する事はあっても誰もエリカ様を嫌う事はありません。
奴等に我々の仲間がどれだけ殺された事か・・・」
《そ・・・そうなんですね?》
詳しく話しを聞くとギリメカラ族は「快楽的殺戮者」だったらしく、わざわざ他の大陸まで出張して強盗殺戮を繰り返していたとの事。
あのゴルド王国からも「討伐対象」に指定されていたので余程だろう。
《ほ・・・本当に碌でも無い連中だったのですねぇ》
話しを聞いたエリカは自分の皆殺しの判断は間違えて無かったと思った。
「それにギリメカラの支配領域を獲得したエリカ様は取り引き相手としても有益なので他の商人に先を越される前にいち早く顔合わせの為に馳せ参じた次第であります」
現在の魔王エリカの支配領域は、ラーデンブルグ公国にある旧ドワーフ王国首都、現在エリカダンジョンと呼ばれている地域にミノタウルスの支配領域、そして今回、ギリメカラ族が支配して地域と、飛び石ではあるが面積的には四国と同程度と結構広大な領地を持っている。
《でも、私が貴方達に危害を加えるとか思わなかったんですか?》
一応エリカは人の理から外れた魔王・・・何をされても文句は言えない。
「おや?冷たいですねぇエリカ准将?あれだけ鉄の購入の時に顔を合わせた私を忘れるなんて寂しいですねぇ」
《え?・・・ああーーーーー?!トールさん!なぁにしてんですかぁ?!》
エルフの商人を良く見れば龍騎士隊イリスお抱え商人のトールさんだった。
めっちゃ顔見知りの登場に驚いたエリカ。
こんな所に居る訳がないと思っていたので全然気が付かなかったエリカ。
「我々はトール氏よりエリカ様の人柄を良くお聞きしておりましたので不安とか全くありませんでした」
《ええ~?こんな事して良いんですか?トールさん?
国家商人なのに他の大陸と商売なんかして国から怒られないんですか?》
「バレなきゃ良いんですよ、こっちも商売ですからね。
それに・・・味噌類とか調味料とか枯渇して来ているんじゃないですか?
取り引きして頂けるならコッソリとラーデンブルグから横流・・・」
《ありがとうございます!よろしくお願いしますトールさん!!!》
食い気味に即答するエリカ。
最近、エリカの配下達は料理に目覚めて手持ちの調味料が見る見る消えていっているのだ、どっかから購入せんといかん!と頭を悩ましている最中だったのだ。
「では契約成立ですね」ニッコリと笑う商売人のトールさん。
エリカを良く知る人物から広がった人脈の輪はドンドン広がって魔王エリカの元には「ビジネスチャンスじゃああああ!」と目が¥になった商人達が押し寄せる様になってしまう。
それくらい魔王エリカの支配領域の鉱物資源には魅力があるのだ。
《ちょ・・・ちょっと待って下さい!現状この地域はまだ危険エリアなので人族の立ち入りを制限します!》
魔物統一戦争が勃発している地域にゾロゾロと来んな!危ない!と安全保障上の理由から新規営業を禁止した魔王エリカ。
《トールさんが言ってたのはこの事だったのね・・・》
押し寄せる商人達に対応を追われてグッタリとする魔王エリカ。
魔物達には《美味しいご飯を運んでくれる人達だから守る様に》と命令して商団の保護を行なっている。
商人達の来襲が落ち着いて来たと思ったら今度は別分野の連中が来襲して来た。
《どーして危ないからダメだって知っている貴方達まで来ちゃうんですか?!》
縄張りに不法侵入して来たエリカも良く知っているトレジャーハンターの一団を逮捕したエリカ。
「だって仕事だしなぁ・・・」
「報酬がバリ良いんすよぉ」
《もおおおお!それで?!依頼内容は?!》
「ギリメカラが隠したとされる財宝の発掘」
《あげます!財宝あげますから帰って下さい!
そして危ないから私が良いと言うまでこの周辺には立ち入らないで下さい!
良いですね?!約束ですよ?!
後!アレは呪われている財宝だから取り扱いは「自己責任」だと周知して下さいね!》
「大丈夫、大丈夫、依頼主はムカつく奴だから丁度良くね?」
「おお!そのまま処理しないで渡してやろうぜ!」
《だから!その前に先ずは貴方達が呪われると言っているんですぅ!!》
顔見知りのトレジャーハンター達にギリメカラ族から接収した呪われた財宝を渡して追い返したりもしていた。
エリカには全然落ち込む暇なんてありゃせんかった。
余談だが魔王エリカは滅ぼしたギリメカラ族の資源の全てを接収している。
その中でギリメカラ族と長年に渡る強盗行為によって得た莫大な財宝が有ったのだが、これがもう見事に呪われている事・・・
ギリメカラ族に殺された者達の怨念に加えて魔王エリカに滅ぼされたギリメカラ族の怨念が集約されて「特級呪物」と化していたのだ。
《マジであっぶね~》とエリカは地下に聖なる祭壇を作って封印したのだ。
トレジャーハンター達には軽度に呪われた財宝を渡した。
《良いですか?アレはマジヤバです・・・くれぐれもトレジャーハントしようぜ!なんて思わない様に仲間にも徹底して下さいね。
・・・・・・・・・・・・・・楽に100回は死ねるブツですからね?》
「お・・・おう」鬼気迫る様子のエリカにビビるトレジャーハンター達でしたとさ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ロテールぅ!知り合いが怖いよぉ~」
連日の知り合いの来襲に疲れたエリカは彼氏のロテール君に甘えまくる。
「大変だったな、後でアイツら〆ておくからな」
抱きついて離れないエリカの背中をヨシヨシと撫でるロテール君。
エリカが精神的に全然壊れないのはロテール君の存在が相当に大きい。
負に感情に囚われそうになるとすぐにロテール君がヨシヨシしてくれるので気持ちが上向くのだ。
そして一晩中エリカは「人間として」徹底的にロテール君とイチャつき倒したのだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
しかしその後も人族・・・いや!最早ヒトカスだ!ヒトカス共の来襲は止まらない!
一応は冒険者ギルドや商業ギルドへも正式に通達を出したのだが、あんまり効果が無かった・・・
《だから危ねえから戦場に許可無く入って来んなっつてんだろうがぁ!!》
言う事を聞かないヒトカス共にエリカの言葉も荒くなるのも仕方がない事だろう。
「ひいいいい!!ごめんなさーーーい?!」
《本当に食べるわよ!》
仕方ないので・・・
《王様!気色悪いです!とっても、とぉーっても気色が悪いですぅ!》
《よし!ここまで気色悪いならイケる!!》
と、グリフォンの子供達に大不評だった「巨大ナマハゲ」に扮して驚かして見たりと色々な侵入者の対策をして見た。
しかし・・・・
「エリカよ?フェンリル王の説得も忘れるでないぞ?」
《・・・・・・・そう言うバルドルさんは何故エルフの学者さんをここに連れて来ているのですか?》
「「「「「「魔王エリカ様!!周辺の遺跡研究の為に滞在の許可を!!」」」」」」
どっかで見た事ある、真魔族領に300年間も居座ったエルフのマッドサイエンティスト共がバルドルと共に来襲して来た。
《まぁ・・・自己責任なら構わないですけど・・・
おい・・・私の所に厄介払いをしに来やがったな?おいコッチを向けバルドル》
こうして魔王エリカの元に愉快な仲間が増えたのだった・・・
☆
『どうですか?エリカは私の苦労が少しは分かりましたか?』
《うるせえ!パシリ女神!なんでメチャクチャ嬉しそうなんだ?!》
『だって同じ苦労をしている人って貴重なんですよ?』
《確かに・・・人の言う事を聞かない奴は滅びれば良いと思います》
『《滅びろ!人の話しを聞かないヒトカス共!!》』
「ねえねえ?エルフの商人さんや学者さん達が魔王エリカ軍団に参加して良いなら私も参加したい!」
『《イリスは絶対にダメ!》』
「なんでさ?!」
色々と設定的な事情があんだよ!
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