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第二章 シルフェリアとの別れとイリスの覚悟

外伝!「黒龍ラザフォードとマッドサイエンティスト」その8

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スパイさん改めドミニクはラザフォードのゲリラライブ計画を聞き驚愕する。

「ら・・・ラザフォード様は・・・」

「はい!ストップ。「様」は禁止です。
私と一緒に仕事をする以上は、ラザフォードと呼び捨てにして下さいね、
ロックの世界の基本は敬称無しの呼び捨てです。
私もこれからは「ドミニク」と呼び捨てにしますから」

「そ・・・そうなんですか?」

「そうなんです」

無論ロックの世界にそんな決まりは無いがラザフォードは前世の時からスタッフ達との一体化を目指してお互いに敬称無しで呼び合っていた。

まぁ、元々アメリカ人は日本人程、仕事仲間に対しての敬称にこだわってはいないが。
なにせ「先輩」にあたる単語が無いくらいだしね。

その代わり公共の場での目上の者に対しての不敬は日本の数倍は煩い。
「博士」一つでも何々の博士と呼ばないと不敬になるのだ。

たまにTVでけったいなコメンテーターが討論番組とかでテンションが上がったのか分からないが総理大臣とかを呼び捨てで呼ぶ時があるがアメリカだと一発退場の出禁になる。

話しを戻そう。

「わっ・・・分かりました。
では、ラザフォードは音楽をやる為だけにこの街へと来たのですか?」

「そうなんです」

「この街を滅ぼしたり支配したりする気は・・・」

「ありません」

「まっ・・・魔王なのに?」

「?!?!?!私は魔王じゃ無いですよ?
本当に!本当に不本意ながら私は「黒龍王」です」

「ここここここここ黒龍王ーーーー??!!
その辺の魔王よりタチが悪いじゃ無いですかーーー??!!
!!!ああーーーー!!無礼な物言い申し訳ありませんーーー!!」

思わず本音を大声でベラベラと話し自爆するドミニク・・・
うん!彼にスパイには絶対に向いて無いね!

「もう!少しは落ち着いて下さいよドミニク。
私はたまたま黒龍王を「倒した」せいで呪いを受けて黒龍王の継承者にされただけで黒龍王として行動する気は皆無です」

 「黒龍王を倒したーーーーー??!!
もっとヤバイじゃ無いですかぁーーーー!!ああー?!またまたすみません!!」

・・・・・・この人、喋れば喋っただけ自爆するタイプだな。
本音ベラベラのスパイに苦笑いのラザフォードだった。
話しが進まないので黒龍王云々の話しはシカトする事にする。

「さて、どうでもいい話しは置いておきましょう。
一番大事なのは「大通りでどうやってゲリラライブをやるか?」です。
ドミニクには何か良い案はありませんか?」

「ええーー?!
ラザフォードなら無理矢理やれば良いんじゃないですか?
貴女に文句を言う愚か者など居ませんよ?!」

「ふう・・・ダメですねぇドミニクは・・・
良いですか?人に無理矢理聞かせる音楽などに価値は全くありません。
演奏者や歌手は人々を素の状態から音を使い魅了出来てこそ価値があるのです」

「まっ魔法を使わずにそんな事が可能なのですか?」

「少なくとも私は、そうありたいと頑張ってます」

淀み無く確固たる自分の信念を語るラザフォード。
そんなラザフォードを見てドミニクは思わず考える、「自分にそんな信念なんてあるだろうか?」と。

その気になれば国の一つ二つ簡単に支配出来るだろう絶対的な力を持つラザフォードが歌1本で生きて行こうとしているのだ。

「この人の歌の行く末を見て見たい」そんな願望がドミニクに芽生える。
最初こそ絶大な力に屈服したが今はラザフォード本人に魅了されつつあるのだ。
この世界で初のラザフォードファンが誕生したのだった。

「そう言えば「ろっく」とは、如何なる音楽なのですか?」

「あっ!!そうか、先ずそこからね。
えっと、まだこっちの言葉に翻訳してなくて私が昔住んでた場所の言葉だけど、
ちょっと歌っても良いかな?」

「無論です!是非お聞かせください!」

「この歌の題名は「I will never come to the forest with you agai!」ね」

「おお!変わった言葉ですね!楽しみです!」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はああ??
気のせいかな?何か変な単語が聞こえたが?・・・気のせいだよね?

「歌い出しは静かに・・・んん!
One dey ,in the middle of the night, Iris&Erica were sneakily walking through forest. As for why you're doing such a strange thing...」

「おお!何かカッコいいですね!初めて聞く美しい感じの新しい歌です!
「ロック」とは、魔法詠唱や吟遊詩人の歌とは、全然違うんですね?」

ラザフォードはバラード調で一節を軽やかに歌った。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いやこれ、ツッコミ待ちなのか?

「そうでしょう?この世界には無いメロディーでしょう?
ここからテンポを早くして観客に訴え掛ける様に・・・
Roller coaster rails are best made of wood!
why?! lf you ask Bricklin to manufacture steel, it will be completed right away,right?!
Because iron doesn't taste good,right?
No,it's not a matter of blandness,bat isn't it a sefety issue?」

「おお!早くなった!何を言ってるか分からないが気分が高揚しますな!
「鼓舞」スキルも入っているのですか?!」

「ええ?・・・えー?どうだろう?
あー、でも魔力が多少籠もっているからそう言うのもある!かも?」

確かに検証の必要はあるが、その可能性はかなり高いと思われる。
元々、魔法詠唱とは「歌」と「踊り」がセットだからだ。

歌詞の内容はともかく、ロック特有の高揚感は何らかの「スキル」に該当する可能性が非常に高い、歌詞の内容はともかくとして。
大事な事だから「3回言っておこう」歌詞の内容はともかくとしてだ。

「よおし!もうちょっと歌って見ようか?
The magic stone propelled roller coaster body is completed and it's time!Rail!At that stage,Erika suddenly started begging.」

「おお!やはり高揚して力が湧いて来ます!」

興が乗ったラザフォードはサビの部分まで一気に歌い切った。

「But you say it's made of wood? what kind of wood are you planning on using?
Of course! Hinoki!
Oh other?! i'm going to die! Hinoki does not have the strength to support heavy objects!
By the wey,the weight of the roller coaster itself is about 2 tons...I wonder if it will hold up!
It's going to collapse! I'm scared!
Yeah?! Because in Japan, cypress is the highest quality construction material,right?!
That's because cypress is flexible! Flexibility and robusthness are completely different!
Will,you might be able to preserve it somewhat by bending it,bat l don't think normal cypress wood will work .
At least it must be a zelkova tree.」

「うおおお!!!素晴らしいです!ラザフォード!!」パチパチパチパチパチパチ
拍手喝采のドミニク、知らないとは幸せな事だ。

ドンドンと気持ち良く盛り上がって来たラザフォードは一曲目全てを歌い切ってしまった。

「We spent about an hour debating whether it should be made of steel or wood,bat Erika insisted on a wooden roller coaster and wouldun't break it.
Erica's enthusiasm succumbs to the decision that Irisu Dungeon's newt new affraction will be a wooden roller coaster.
So?What about the materials?There are no zelkova trees growing around here,right?
No?...What should I do? Iris?
Did you make a fuss about wooden wooden without thinking anything about it?!
Iris! find!
Find it yourself!
Iris! Please,Please,Please!!
Erika can't help but make a fuss,so Iris,defeated,uses magic to investigate and finds out that a zelkova tree grows to the southeast of the Iris dungeon.」

熱唱を終えて、
「ありがとうございましたーー!!」
片手を大きく天に突き出すラザフォード。

「おおーーー!!」

パチパチパチパチと手を叩いてそんなラザフォードを褒め称えるドミニク。
すると周囲からも散発的な拍手が起こる。

「ふえ?」
ラザフォードが周囲を見回すと子供達が5人ほどと子供達の親と思われる大人が3人ラザフォードに拍手を送っていた。

「すごーい、なんか、すご~い」

「変わった吟遊詩人さんですね~」

「でも、聞いていて元気が出る歌だよな~」

偶然居合わせた観客にも好評な様子だ。
戦争が近くピリピリしていた街でやはり気分が滅入っていたのだろう。

「えへへへへへ♪♪♪皆さんありがとうーーー♪♪♪」
再度、観客向かって手を突き出すラザフォード。
10人ほどしか居ない復活ライブだったが大成功に思えたラザフォード。

これから彼女は一気に世界に名前を広げる事になるのだ。












☆さて・・・「英文って文字数稼げて最高ー!!」とか思っている変態作者よ・・・
ちょっとツラを貸して貰おうか?

へい!なんざんしょ?!

「単刀直入に聞くぞ?何じゃ?このふざけた英文は?」

これにはちゃんとした理由があるんです!本当です!聞いて下さい!
実は私、youチューバの「AmaLee」さんのファンなんですよ!

「んん?んんんー?・・・まぁ良いわ、それで?」

それで今回、AmaLeeさんがカッコいいので私にも同じ事が出来ないかと英文の作詞にも挑戦してみたんですよぉ!
でも私・・・作詞の才能が皆無だと分かったんです!
ついでに小説の才能も無いですけど!いやぁ参ったねぇ!

「んん?んー?そいつは壊滅的じゃな・・・
と言うか作者が自分の作品を全否定すんな!まぁ・・・己を知る事は良い事じゃな?
それで出来上がった歌詞がこれか?これなのか?確かに酷い!」

へい!カッコイイでしょ?

「カッコイイと言うか何と言うか・・・」

ああ!ラザフォード編が終わったら作業用になりますが全文和訳を上げますのでご心配無く!

「誰も読みたいと思わんと思うが・・・そして誰も心配しとらん」

ラザフォード編・・・作者が楽しくなって来たので予定を大幅に超えて長くなりそうですがよろしくお願いします!

「以上お知らせでした」


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