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第二章 シルフェリアとの別れとイリスの覚悟
外伝!「龍騎士隊イリスVS魔王軍!」その1
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鬼族&エルフ族連合軍対魔族軍の戦いから2ヶ月経ちイリスの周辺はようやく落ち着きを取り戻しつつあった。
そんな中でイリスやエリカなどは、自分の力不足に悩んでいた・・・
「何とかしないと不味い・・・」
エリカは仕方ないがイリスは龍騎士隊イリスの総大将、弱いでは済まされないのだ。
修行時間を伸ばしてガストン、ロイ、ブリックリンとの実戦訓練を増やしているのだが急激に戦闘技術が伸びる訳も無い。
《うーん・・・私の元居た日本の物語だと勇者は魔王と戦って短期間で能力が成長したりしていたけど・・・物語の中の話しだもんね・・・》
「!!!!エリカちゃん!!それだぁ!」
エリカの与太話しにイリスが全力で乗っかって来た?!なんで?!
《イリスちゃん?!これは物語の話しだよ?!
それに魔王なんて何処にいるの?!・・・えっ?もしかして本当に居るの?》
この世界の魔王と魔王軍は自分達の領地の防衛維持に努めているので余程の事が無いと他の領域に姿を現す事は無いので人族の一般市民では知らない者も多いのだ。
当然、物語の様に魔王と勇者が戦った歴史も無い・・・
勇者と魔王が戦う宿命・・・いや!魔王の立場から言わせて貰うとそんな宿命はマジで迷惑千万の話しなのだ。
ハッキリ言って魔王は日常業務が忙しいのだ!そんなモンと戦ってる暇は無い。
しかし・・・この小娘はそんな魔王事情など知らず平気で無視してやって来るのだ。
「よし!魔王に喧嘩を売りに行こう!」
遂にそんな事を言い出したイリスを周囲の者は一応は全力で止めに入る。
1番反対したのは、真魔族の多少の真実を知る勇者のガストン・エスピナスだ。
「魔王バルドルと勇者は敵対してません。無駄に敵を作るのには反対です」
うむ、その通りだ!もっと言え!
魔王バルドルは「魔物達の王」なだけでガストン達、勇者と敵対している「魔族達の王」では無い・・・と言うか魔王バルドルと魔族は現在は敵対状態だ。
どちらかと言うと相互不干渉の魔王バルドルとエルフ族達との関係性の方が良いくらいだ。
これについては少し説明が必要だろう。
先ず、魔王バルドル&その直近の部下の者達と「魔族」は全然違う世界から、全然違う理由からこの世界に移住して来たので両者の関係性は全く無い。
そもそも魔王バルドルと仲間達は・・・便宜上「真魔族」と呼ぼう。
魔王バルドルと真魔族が住んで居た世界は宇宙的な磁場変動の影響で惑星に急激な気候変動が起こり生物の生存が非常に困難となった。
そこで救難の為にこの世界のユグドラシルから送られた異界門を渡りこの世界に保護された、言わば「難民」なのだ。
なので真魔族は命を救われて居場所を提供してくれたユグドラシルに、この世界に深く感謝しているので、移住以降20000年間この世界の為に日々働いている。
つまり龍種達同様に真魔族は「世界の守護者」なのだよ・・・エヘン!
なのでユグドラシルの眷属とも言えるイリスには好意的なのだ。
魔王バルドルも密かに影を使い暴走娘イリスの成長を見守っている。
しかし「魔族」は違う。
奴等は私的理由から元々の世界の資源を食い潰してこの世界の資源取得を目的とした侵略をしに来た奴等なのだ。
そんな、はた迷惑な連中は真魔族としても速攻で世界から追放したいのだが・・・
それもまた「生き方の一つ」としてユグドラシルが認めたので真魔族は渋々奴等の移住を黙認している状態なのだ。
つまりイリスは、そんな「自分の絶対的な味方」とも知らずに真魔族に盛大に喧嘩を売ろうとしているのだな。
しかも・・・
「しかし私も魔王バルドルがどの程度の強さなのか興味がありますね」
いつもはイリスの暴走を止める常識的なリザードマンのロイまでイリスの暴走に同調し始めよった?!
《魔王バルドルですかぁ・・・何か私のゲーム脳が疼きますよ!》
疼かんで良いわ!厨二病グリフォンめ!
しかしコイツ、だんだんと正体現して来よったな!
ああ・・・ドンドンと何か良くない方向に話しが進んで行きよっておる・・・
「ああ!異世界の魔王がどれだけ強いのか?は、確かに私も興味ありますね」
ガストン?!・・・あかん・・・そう言えばコイツも基本は脳筋じゃったな。
「だよね?!魔王バルドルに喧嘩売りに行くの決定で良い?!」
来るな!来ないで下さい!お願いします!今の農繁時期は内政が忙しいんです!
《賛成!待ってろよバルドル!》
「ガストン殿、一撃離脱すれば大丈夫でしょう?」
「うーん?大丈夫?なのかな?やるだけやって見ますか?」
「ふふふふ・・・・俺も構わないよ」
真魔族の正体を知っている地龍ブリックリンは半笑いで賛成しおった・・・
我等がイリスを傷つける事は無いと分かっているからだ。
覚えておけよ!速攻で地龍王クライルスハイムにチクってやるからな!
「お願いします!来ないで下さい!!」・・・そんな儂の切なる願いもイリスには通じずに龍騎士隊イリスは魔王バルドル討伐に動き出してしまいましたとさ・・・
仕方ない・・・魔王軍の緊急作戦会議をするか・・・この忙しいのに。
「・・・・・・・・と言う訳で龍騎士隊イリスが攻めて来る・・・」
超絶ブルーな魔王バルドルがゲンド○スタイルで部下の四天王とイリスの対策会議を行なっている。
「元気ですねぇ」
おい・・・四天王筆頭、感想はそれだけか?
コイツは滅茶苦茶強いのだが、かなりの天然なので普段はホゲーとしているのだ。
「私は忙しいので迎撃に出るのは無理ですよ?」
四天王の二番手は「農政大臣」でもあるので、農繁期の時期でもあるこの戦いに元々参加させるつもりは無い。
「ええ~?ユグドラシル様の眷属と戦うんですかぁ?」
ユグドラシル大好きな四天王の三番手は、ユグドラシルの眷属と戦うのは、あからさまに嫌そうだ。
「私がとりあえず負けて「奴が負けたか・・・ふふふ・・・しかし奴は四天王の中でも最弱」の流れに持って行けば良いのですか?」
いや・・・四天王の四番手よ・・・お主は魔王軍での武力第一位だろ?!
お主が負けたら魔王軍に後なんてねぇよ!
この様にやる気に満ち溢れた龍騎士隊イリスと違い、やる気0の魔王軍だった・・・
そんな中でイリスやエリカなどは、自分の力不足に悩んでいた・・・
「何とかしないと不味い・・・」
エリカは仕方ないがイリスは龍騎士隊イリスの総大将、弱いでは済まされないのだ。
修行時間を伸ばしてガストン、ロイ、ブリックリンとの実戦訓練を増やしているのだが急激に戦闘技術が伸びる訳も無い。
《うーん・・・私の元居た日本の物語だと勇者は魔王と戦って短期間で能力が成長したりしていたけど・・・物語の中の話しだもんね・・・》
「!!!!エリカちゃん!!それだぁ!」
エリカの与太話しにイリスが全力で乗っかって来た?!なんで?!
《イリスちゃん?!これは物語の話しだよ?!
それに魔王なんて何処にいるの?!・・・えっ?もしかして本当に居るの?》
この世界の魔王と魔王軍は自分達の領地の防衛維持に努めているので余程の事が無いと他の領域に姿を現す事は無いので人族の一般市民では知らない者も多いのだ。
当然、物語の様に魔王と勇者が戦った歴史も無い・・・
勇者と魔王が戦う宿命・・・いや!魔王の立場から言わせて貰うとそんな宿命はマジで迷惑千万の話しなのだ。
ハッキリ言って魔王は日常業務が忙しいのだ!そんなモンと戦ってる暇は無い。
しかし・・・この小娘はそんな魔王事情など知らず平気で無視してやって来るのだ。
「よし!魔王に喧嘩を売りに行こう!」
遂にそんな事を言い出したイリスを周囲の者は一応は全力で止めに入る。
1番反対したのは、真魔族の多少の真実を知る勇者のガストン・エスピナスだ。
「魔王バルドルと勇者は敵対してません。無駄に敵を作るのには反対です」
うむ、その通りだ!もっと言え!
魔王バルドルは「魔物達の王」なだけでガストン達、勇者と敵対している「魔族達の王」では無い・・・と言うか魔王バルドルと魔族は現在は敵対状態だ。
どちらかと言うと相互不干渉の魔王バルドルとエルフ族達との関係性の方が良いくらいだ。
これについては少し説明が必要だろう。
先ず、魔王バルドル&その直近の部下の者達と「魔族」は全然違う世界から、全然違う理由からこの世界に移住して来たので両者の関係性は全く無い。
そもそも魔王バルドルと仲間達は・・・便宜上「真魔族」と呼ぼう。
魔王バルドルと真魔族が住んで居た世界は宇宙的な磁場変動の影響で惑星に急激な気候変動が起こり生物の生存が非常に困難となった。
そこで救難の為にこの世界のユグドラシルから送られた異界門を渡りこの世界に保護された、言わば「難民」なのだ。
なので真魔族は命を救われて居場所を提供してくれたユグドラシルに、この世界に深く感謝しているので、移住以降20000年間この世界の為に日々働いている。
つまり龍種達同様に真魔族は「世界の守護者」なのだよ・・・エヘン!
なのでユグドラシルの眷属とも言えるイリスには好意的なのだ。
魔王バルドルも密かに影を使い暴走娘イリスの成長を見守っている。
しかし「魔族」は違う。
奴等は私的理由から元々の世界の資源を食い潰してこの世界の資源取得を目的とした侵略をしに来た奴等なのだ。
そんな、はた迷惑な連中は真魔族としても速攻で世界から追放したいのだが・・・
それもまた「生き方の一つ」としてユグドラシルが認めたので真魔族は渋々奴等の移住を黙認している状態なのだ。
つまりイリスは、そんな「自分の絶対的な味方」とも知らずに真魔族に盛大に喧嘩を売ろうとしているのだな。
しかも・・・
「しかし私も魔王バルドルがどの程度の強さなのか興味がありますね」
いつもはイリスの暴走を止める常識的なリザードマンのロイまでイリスの暴走に同調し始めよった?!
《魔王バルドルですかぁ・・・何か私のゲーム脳が疼きますよ!》
疼かんで良いわ!厨二病グリフォンめ!
しかしコイツ、だんだんと正体現して来よったな!
ああ・・・ドンドンと何か良くない方向に話しが進んで行きよっておる・・・
「ああ!異世界の魔王がどれだけ強いのか?は、確かに私も興味ありますね」
ガストン?!・・・あかん・・・そう言えばコイツも基本は脳筋じゃったな。
「だよね?!魔王バルドルに喧嘩売りに行くの決定で良い?!」
来るな!来ないで下さい!お願いします!今の農繁時期は内政が忙しいんです!
《賛成!待ってろよバルドル!》
「ガストン殿、一撃離脱すれば大丈夫でしょう?」
「うーん?大丈夫?なのかな?やるだけやって見ますか?」
「ふふふふ・・・・俺も構わないよ」
真魔族の正体を知っている地龍ブリックリンは半笑いで賛成しおった・・・
我等がイリスを傷つける事は無いと分かっているからだ。
覚えておけよ!速攻で地龍王クライルスハイムにチクってやるからな!
「お願いします!来ないで下さい!!」・・・そんな儂の切なる願いもイリスには通じずに龍騎士隊イリスは魔王バルドル討伐に動き出してしまいましたとさ・・・
仕方ない・・・魔王軍の緊急作戦会議をするか・・・この忙しいのに。
「・・・・・・・・と言う訳で龍騎士隊イリスが攻めて来る・・・」
超絶ブルーな魔王バルドルがゲンド○スタイルで部下の四天王とイリスの対策会議を行なっている。
「元気ですねぇ」
おい・・・四天王筆頭、感想はそれだけか?
コイツは滅茶苦茶強いのだが、かなりの天然なので普段はホゲーとしているのだ。
「私は忙しいので迎撃に出るのは無理ですよ?」
四天王の二番手は「農政大臣」でもあるので、農繁期の時期でもあるこの戦いに元々参加させるつもりは無い。
「ええ~?ユグドラシル様の眷属と戦うんですかぁ?」
ユグドラシル大好きな四天王の三番手は、ユグドラシルの眷属と戦うのは、あからさまに嫌そうだ。
「私がとりあえず負けて「奴が負けたか・・・ふふふ・・・しかし奴は四天王の中でも最弱」の流れに持って行けば良いのですか?」
いや・・・四天王の四番手よ・・・お主は魔王軍での武力第一位だろ?!
お主が負けたら魔王軍に後なんてねぇよ!
この様にやる気に満ち溢れた龍騎士隊イリスと違い、やる気0の魔王軍だった・・・
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