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第二章 シルフェリアとの別れとイリスの覚悟
12話 「爆走!グリフォンロードのエリカちゃん」その1
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「どうじゃ?我の眷属にならぬか?」
前世で日本人の魂を持つグリフォンロードのエリカの事を世界に有用だと、とても気にいった天龍王アメデは自分の眷属にならないか?とエリカを誘った。
「うええ?!眷属ですか?・・・眷属って何ですか?」
魔法の勉強はしているエリカだが魔法学はやっていなかったエリカはこの手難しい事は分からないのだ。
この点はイリスも同じで世の中はまだまだ研究中の段階で、眷属についての研究は進んでいない。
「私も詳しく知りたいです!」イリスの研究熱に火が付いた様子だ。
「ふむ・・・秘匿主義が裏目に出てしもうたか・・・
分かり易く言うと「魂の祝福」じゃな、イリスもシル・・・フィーナと精霊契約を結んでおろう?
眷属が主より受ける効果はそれに近いと思って良い」
危うく「シルフェリア」と言いそうになった天龍王アメデ。
イリスもそれが分かったがニコリと笑い、「はい」と答えた。
「眷属とは、魂の繋がりを強化した物と思って良い。
魂が繋がるので転生したとしても眷属はずっと眷属のままになる。
エリカが転生してガイヤに戻り人間になろうとも、繋がるは消えぬ」
「えっと「隷属」とは違うんですか?」
地球のゲーム脳を持つエリカは理解が早い、主より何かを強制されたりしないか不安に思ったのだ。
「ふむ、良い質問じゃ。
「魂の祝福」の主導権は眷属が持つのじゃ、思念波での連絡の一つを取っても眷属が通信を遮断してしまえば主にはどうする事も出来ぬ。
主に強制権は無いが眷属には拒否権があるのじゃな」
「ええ?!じゃあアメデ様の大損じゃないですか?!
力だけは奪われて眷属が嫌だと言えばアメデ様には何の利点も無いって事ですよね?
そんなの酷いと思います!」
「あははははは!
そう言う考えのエリカだからお父様は眷属に誘ってるんだよ。
エリカならそんな酷い事はしないだろうってね」
真っ直ぐな魂を持つエリカを見て楽しそうに笑う天舞龍リール。
「つまり我の眷属の力を使ってエリカは、これからも思う様に面白い事をやれと言っておる。
我はそれが世界に有用だと感じたのじゃ、そうすれば世界が良い方向へと向かう気がするのじゃ」
「うえええ?!買い被り過ぎです!
アタシにそんな大それた能力なんて無いですよ?!」
自分に異常な程の高評価を持つアメデに慌てて両手をブンブン振るエリカ。
「それは未来が決める事じゃろうな。
その時になって良かったか悪かったが分かるじゃろうて。
「出来る事は何でもやる!」じゃったよな?エリカ」
「ひゃあああ?!何でアメデ様がそんな事知っているんですかぁ?!」
「うむ、ブリックリンから聞いた」
「!!!・・・あうううう」
バラシおったな?!ブリックリンよ!と内心で毒付いたエリカ。
「まぁ、お試しで受けて見たら?エリカ。
嫌だったら解約すれば良いだけなんだし、お得だよ?」
「そんな・・・スマホの契約見たいに・・・」リールの軽さにガックリするエリカ。
「む?スマホとは何じゃ?」また新しいガイヤの知識に興味津々のアメデ。
エリカがスマホについて説明すると・・・
「それはまた・・・戦の概念が変わる話しよのぉ」と驚くアメデ。
「地球でも皆んながそう思ってたんですけど・・・
実際に戦争に使って見たらそこまで有用でも無かったんです。
逆に情報が漏洩してしまい戦争には使い辛くて使用禁止になりましたねえ」
某国での戦争での出来事を話すエリカ。
「結局は100年前の戦術の方が戦に特化していた事が判明しちゃいましたね」
「ふむ・・・やはり戦をする事自体が愚かな事と言う訳じゃったか。
科学技術?じゃったな、ガイヤの技術はこの世界でも通用すると思うか?」
「戦に関して言えば全く通用しないと思います。
仮にアタシが知る強力な兵器を持って来て並べても天龍さんのブレスで一掃されて終わります。
うーん?長距離ミサイルくらいでしょうかね?唯一通用する物と言えば」
軍略家でもあるエリカは、日々暇な時間は知る限りの地球の現用兵器を使ってこの世界を征服するシュミレーションをしている。
様々なパターンを検証して出した結論は「絶対に龍種には勝てない」だ。
地龍の防衛行動が無い棒立ちの状態で距離500mで直接戦車での砲撃などをしても地龍の鱗を貫通出来るか怪しい上に地龍はめちゃくちゃスピードが早いし挙げ句の果ては強力な対物理防御魔法がある。
もはや当てるには全砲塔発射の飽和攻撃しか無いのだ。
しかも当たっても倒せる保証も皆無だし・・・
図上演習でアメリカ軍の全部の戦車を投入しても全然相手にもならないとの結果だ。
唯一地龍の撃破に成功したのは長距離ミサイルでの不意打ちが成功した時だけだ。
それでも次からは地龍も充分に警戒して来るので成功率はダダ下がりになる。
空中戦に関して言えば、もっと最悪で核攻撃くらいしか通用しないんじゃね?
くらいの散々な結果に終わった。
天龍と空中戦をやれば機体性能云々より操縦しているパイロットが加重に、まあーたく!耐えきれないのだ。
何せ超音速で180度ターンとか天龍は平気でやってくるし上昇力は成層圏に達するのだ、それに人間がついて行けば・・・お目目が飛び出しちゃいますぅ・・・だ。
現実的に言えば加重で目が飛び出して内臓破裂し吐血して死亡・・・
海に関しては海龍の情報が無さ過ぎて分からないが、海の上を時速300kmを超えて泳ぐと聞いているので図上演習をするまでも無く「詰み」だろう。
日々そんな事を頭で爆走させているグリフォンロードのエリカちゃんでしたとさ。
前世で日本人の魂を持つグリフォンロードのエリカの事を世界に有用だと、とても気にいった天龍王アメデは自分の眷属にならないか?とエリカを誘った。
「うええ?!眷属ですか?・・・眷属って何ですか?」
魔法の勉強はしているエリカだが魔法学はやっていなかったエリカはこの手難しい事は分からないのだ。
この点はイリスも同じで世の中はまだまだ研究中の段階で、眷属についての研究は進んでいない。
「私も詳しく知りたいです!」イリスの研究熱に火が付いた様子だ。
「ふむ・・・秘匿主義が裏目に出てしもうたか・・・
分かり易く言うと「魂の祝福」じゃな、イリスもシル・・・フィーナと精霊契約を結んでおろう?
眷属が主より受ける効果はそれに近いと思って良い」
危うく「シルフェリア」と言いそうになった天龍王アメデ。
イリスもそれが分かったがニコリと笑い、「はい」と答えた。
「眷属とは、魂の繋がりを強化した物と思って良い。
魂が繋がるので転生したとしても眷属はずっと眷属のままになる。
エリカが転生してガイヤに戻り人間になろうとも、繋がるは消えぬ」
「えっと「隷属」とは違うんですか?」
地球のゲーム脳を持つエリカは理解が早い、主より何かを強制されたりしないか不安に思ったのだ。
「ふむ、良い質問じゃ。
「魂の祝福」の主導権は眷属が持つのじゃ、思念波での連絡の一つを取っても眷属が通信を遮断してしまえば主にはどうする事も出来ぬ。
主に強制権は無いが眷属には拒否権があるのじゃな」
「ええ?!じゃあアメデ様の大損じゃないですか?!
力だけは奪われて眷属が嫌だと言えばアメデ様には何の利点も無いって事ですよね?
そんなの酷いと思います!」
「あははははは!
そう言う考えのエリカだからお父様は眷属に誘ってるんだよ。
エリカならそんな酷い事はしないだろうってね」
真っ直ぐな魂を持つエリカを見て楽しそうに笑う天舞龍リール。
「つまり我の眷属の力を使ってエリカは、これからも思う様に面白い事をやれと言っておる。
我はそれが世界に有用だと感じたのじゃ、そうすれば世界が良い方向へと向かう気がするのじゃ」
「うえええ?!買い被り過ぎです!
アタシにそんな大それた能力なんて無いですよ?!」
自分に異常な程の高評価を持つアメデに慌てて両手をブンブン振るエリカ。
「それは未来が決める事じゃろうな。
その時になって良かったか悪かったが分かるじゃろうて。
「出来る事は何でもやる!」じゃったよな?エリカ」
「ひゃあああ?!何でアメデ様がそんな事知っているんですかぁ?!」
「うむ、ブリックリンから聞いた」
「!!!・・・あうううう」
バラシおったな?!ブリックリンよ!と内心で毒付いたエリカ。
「まぁ、お試しで受けて見たら?エリカ。
嫌だったら解約すれば良いだけなんだし、お得だよ?」
「そんな・・・スマホの契約見たいに・・・」リールの軽さにガックリするエリカ。
「む?スマホとは何じゃ?」また新しいガイヤの知識に興味津々のアメデ。
エリカがスマホについて説明すると・・・
「それはまた・・・戦の概念が変わる話しよのぉ」と驚くアメデ。
「地球でも皆んながそう思ってたんですけど・・・
実際に戦争に使って見たらそこまで有用でも無かったんです。
逆に情報が漏洩してしまい戦争には使い辛くて使用禁止になりましたねえ」
某国での戦争での出来事を話すエリカ。
「結局は100年前の戦術の方が戦に特化していた事が判明しちゃいましたね」
「ふむ・・・やはり戦をする事自体が愚かな事と言う訳じゃったか。
科学技術?じゃったな、ガイヤの技術はこの世界でも通用すると思うか?」
「戦に関して言えば全く通用しないと思います。
仮にアタシが知る強力な兵器を持って来て並べても天龍さんのブレスで一掃されて終わります。
うーん?長距離ミサイルくらいでしょうかね?唯一通用する物と言えば」
軍略家でもあるエリカは、日々暇な時間は知る限りの地球の現用兵器を使ってこの世界を征服するシュミレーションをしている。
様々なパターンを検証して出した結論は「絶対に龍種には勝てない」だ。
地龍の防衛行動が無い棒立ちの状態で距離500mで直接戦車での砲撃などをしても地龍の鱗を貫通出来るか怪しい上に地龍はめちゃくちゃスピードが早いし挙げ句の果ては強力な対物理防御魔法がある。
もはや当てるには全砲塔発射の飽和攻撃しか無いのだ。
しかも当たっても倒せる保証も皆無だし・・・
図上演習でアメリカ軍の全部の戦車を投入しても全然相手にもならないとの結果だ。
唯一地龍の撃破に成功したのは長距離ミサイルでの不意打ちが成功した時だけだ。
それでも次からは地龍も充分に警戒して来るので成功率はダダ下がりになる。
空中戦に関して言えば、もっと最悪で核攻撃くらいしか通用しないんじゃね?
くらいの散々な結果に終わった。
天龍と空中戦をやれば機体性能云々より操縦しているパイロットが加重に、まあーたく!耐えきれないのだ。
何せ超音速で180度ターンとか天龍は平気でやってくるし上昇力は成層圏に達するのだ、それに人間がついて行けば・・・お目目が飛び出しちゃいますぅ・・・だ。
現実的に言えば加重で目が飛び出して内臓破裂し吐血して死亡・・・
海に関しては海龍の情報が無さ過ぎて分からないが、海の上を時速300kmを超えて泳ぐと聞いているので図上演習をするまでも無く「詰み」だろう。
日々そんな事を頭で爆走させているグリフォンロードのエリカちゃんでしたとさ。
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