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第一章 エルフの少女
46話 「ドライアドの森の戦い」その5
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「今回はフィジー軍との共闘になる」
第三次ドライアドの森の戦い、今度は攻勢側になるエルフ達ラーデンブルク軍。
クレアが指揮官達に大まかな概要を説明する。
「いい加減に目障りじゃからな、そろそろ退場願う」
あれだけの連敗にも関わらずゴルド軍はドライアドの森攻略を諦めずに丘陵に陣を張りこちらの様子を伺っている。
ゴルド軍は手当たり次第に周辺の街に脅迫を行なっていたのでブチ切れた周辺の街が港街フィジーを中心にフィジー連合軍を結成してゴルド軍に対して反攻に転じてる様なのだ。
そこでクレアが「ウザいからゴルドを一緒に追い払わね?」と書簡を送ったら、
「いいよ」と返信があったので、連合を組む事になった。
「・・・ゴルドは馬鹿なんですか?四面楚歌じゃないですか」
「まぁ、馬鹿なのは間違いないが、作戦的には悪くは無かったな。
大軍で一斉に威圧をすれば幾らかの街は降伏するであろうしな」
かなり高圧的で支持を得難い手法ではあったが実際に8つの街はゴルド王国の軍門に下っているのだ。
「戦が始まるとその街の連中も寝返る手筈になっておる」
ついでにゴルド軍内からも部隊単位で寝返りの約束をつけていた。
元々、損得勘定で寄り集まった烏合の衆だエルフ側有利と見るや寝返りが続発している。
酷い話しではあるが当時は誰にでも国王になれるチャンスがあったので仕方ない価値観だったのかも知れない。
イリスは嫌がると思うがそこを上手く使いこなせ無いと国はまとめられないのだ。
クレアはイリスをラーデンブルク公国の後継者候補としても育てるつもりなので今回のイリスへの任務は・・・
クレアに呼ばれて新しい任務を与えられたイリスは・・・
ブッスーーーー
めっちゃ不貞腐れていた。
「まぁ!どうしましたの?可愛いお顔が台無しですわ」
イリスに湯水の如く魔力を使われてユグドラシルの森で1か月寝込んでいた風の大精霊のシルフィーナがやっと復活してドライアドの森に合流していた。
前々回の戦いでの隠れた大功労者にして1番報われなかった不幸気質がある彼女だ。
寝込むほど魔力を奪われたのに表向きには何の評価を受ける事が無かったのだ。
シルフィーナ自身は全く気にして無いのだが・・・気の毒な事だ。
「・・・新しく出来た「ピアツェンツェア王国」への使者に任命されました」
「ピアツェンツェア王国の使者?別に変な任務では無いのではなくて?」
そう別にそれ自体は変な任務では無い・・・
しかし裏任務があるのだ。
「使者として赴き、ピアツェンツェア王国軍と敵の後方を叩け」との事だ。
「?それも別に変な任務でありませんわね?イリスは何が不満なのですか?」
イリスが何に不貞腐れているのか分からないシルフィーナ。
「だって!人間の親父と一緒に居るなんて嫌です!」
「まあ!親父だなんて!はしたないですわイリス?!
シルフェリア様!これはどう言う事ですか?!イリスがこんな汚い言葉を使う原因はなんなのですか?!」
《え?!あの・・・ええと・・・実はですねぇ》
シルフェリアはイリスが人間の親父嫌いになった経緯を説明すると・・・
「それは仕方ありませんね、実際穢らわしいですから」
シルフィーナはアッサリと納得した?!
しかも汚らわしいじゃ無く穢らわしいとはイリス以上のもの凄い嫌悪感だ!
過去に何があった?!シルフィーナ。
「そうだよね?!人間の親父なんて嫌だよね?!シルフィーナ!」
「ええ!ええ!それはもう!チョン切ってやれば良いのです!」
《シルフィーナちゃーーーーーん??!!》
「チョン切って・・・何を?」
「何でもありませんわ」
こうして親父嫌いの仲間を得たイリスは気の重い任務にも少し気が軽くなった気がしたのだった。
人間の親父がシルフィーナに何をしたのかが気になる・・・
「あの親父!人の事を「ロリータ」などと笑って・・・」
どんな事かと思えばそんな事かよ?!
まあ、人の嫌がる事を言って笑うのは最低だがな!
《あ・・・あの2人共?それは愛嬌があるとかの意味もあったのでは?》
「「ボン・キュッ・ボンにだけは言われたくない!!」」
《ごめんさーーーーーい??!!》
2人のユニゾンに思わず謝るシルフェリア。
緑の大精霊シルフェリアは胸が大きなセクシーお姉様なのだ。
ちなみに樹精霊王ドライアドのシルヴァーナもボン・キュッ・ボンだ。
同じユグドラシルの眷属なのに自分だけ子供っぽいのがシルフィーナのコンプレックスなのだ。
相変わらず地雷を踏み抜くダメ精霊だった。
それはそれ、これはこれ、なので任務はこなすつもりのイリス。
嫌々渋々、ブリックリンとシルフィーナと共にピアツェンツェア王国の王都に向かう事にする。
久しぶりのフルメンバーだ。
黒龍ラザフォードは?彼女の話しは番外編で思い切りやります。
ピアツェンツェア王国が王都と定めた街まで2500km程だ、2日程で到着する。
人間を全く信頼も信用していないイリスは、
「街の手前10kmで降りて偵察をします」と慎重に行く様子だ。
飛び抜けのついでにゴルド軍の兵糧庫を見つけては破壊しながら進むえげつなさ。
よっぽど人間が嫌いなんだね!
予定通りにピアツェンツェア王都に到着した龍騎士イリス、先ずは様子を伺う。
第三次ドライアドの森の戦い、今度は攻勢側になるエルフ達ラーデンブルク軍。
クレアが指揮官達に大まかな概要を説明する。
「いい加減に目障りじゃからな、そろそろ退場願う」
あれだけの連敗にも関わらずゴルド軍はドライアドの森攻略を諦めずに丘陵に陣を張りこちらの様子を伺っている。
ゴルド軍は手当たり次第に周辺の街に脅迫を行なっていたのでブチ切れた周辺の街が港街フィジーを中心にフィジー連合軍を結成してゴルド軍に対して反攻に転じてる様なのだ。
そこでクレアが「ウザいからゴルドを一緒に追い払わね?」と書簡を送ったら、
「いいよ」と返信があったので、連合を組む事になった。
「・・・ゴルドは馬鹿なんですか?四面楚歌じゃないですか」
「まぁ、馬鹿なのは間違いないが、作戦的には悪くは無かったな。
大軍で一斉に威圧をすれば幾らかの街は降伏するであろうしな」
かなり高圧的で支持を得難い手法ではあったが実際に8つの街はゴルド王国の軍門に下っているのだ。
「戦が始まるとその街の連中も寝返る手筈になっておる」
ついでにゴルド軍内からも部隊単位で寝返りの約束をつけていた。
元々、損得勘定で寄り集まった烏合の衆だエルフ側有利と見るや寝返りが続発している。
酷い話しではあるが当時は誰にでも国王になれるチャンスがあったので仕方ない価値観だったのかも知れない。
イリスは嫌がると思うがそこを上手く使いこなせ無いと国はまとめられないのだ。
クレアはイリスをラーデンブルク公国の後継者候補としても育てるつもりなので今回のイリスへの任務は・・・
クレアに呼ばれて新しい任務を与えられたイリスは・・・
ブッスーーーー
めっちゃ不貞腐れていた。
「まぁ!どうしましたの?可愛いお顔が台無しですわ」
イリスに湯水の如く魔力を使われてユグドラシルの森で1か月寝込んでいた風の大精霊のシルフィーナがやっと復活してドライアドの森に合流していた。
前々回の戦いでの隠れた大功労者にして1番報われなかった不幸気質がある彼女だ。
寝込むほど魔力を奪われたのに表向きには何の評価を受ける事が無かったのだ。
シルフィーナ自身は全く気にして無いのだが・・・気の毒な事だ。
「・・・新しく出来た「ピアツェンツェア王国」への使者に任命されました」
「ピアツェンツェア王国の使者?別に変な任務では無いのではなくて?」
そう別にそれ自体は変な任務では無い・・・
しかし裏任務があるのだ。
「使者として赴き、ピアツェンツェア王国軍と敵の後方を叩け」との事だ。
「?それも別に変な任務でありませんわね?イリスは何が不満なのですか?」
イリスが何に不貞腐れているのか分からないシルフィーナ。
「だって!人間の親父と一緒に居るなんて嫌です!」
「まあ!親父だなんて!はしたないですわイリス?!
シルフェリア様!これはどう言う事ですか?!イリスがこんな汚い言葉を使う原因はなんなのですか?!」
《え?!あの・・・ええと・・・実はですねぇ》
シルフェリアはイリスが人間の親父嫌いになった経緯を説明すると・・・
「それは仕方ありませんね、実際穢らわしいですから」
シルフィーナはアッサリと納得した?!
しかも汚らわしいじゃ無く穢らわしいとはイリス以上のもの凄い嫌悪感だ!
過去に何があった?!シルフィーナ。
「そうだよね?!人間の親父なんて嫌だよね?!シルフィーナ!」
「ええ!ええ!それはもう!チョン切ってやれば良いのです!」
《シルフィーナちゃーーーーーん??!!》
「チョン切って・・・何を?」
「何でもありませんわ」
こうして親父嫌いの仲間を得たイリスは気の重い任務にも少し気が軽くなった気がしたのだった。
人間の親父がシルフィーナに何をしたのかが気になる・・・
「あの親父!人の事を「ロリータ」などと笑って・・・」
どんな事かと思えばそんな事かよ?!
まあ、人の嫌がる事を言って笑うのは最低だがな!
《あ・・・あの2人共?それは愛嬌があるとかの意味もあったのでは?》
「「ボン・キュッ・ボンにだけは言われたくない!!」」
《ごめんさーーーーーい??!!》
2人のユニゾンに思わず謝るシルフェリア。
緑の大精霊シルフェリアは胸が大きなセクシーお姉様なのだ。
ちなみに樹精霊王ドライアドのシルヴァーナもボン・キュッ・ボンだ。
同じユグドラシルの眷属なのに自分だけ子供っぽいのがシルフィーナのコンプレックスなのだ。
相変わらず地雷を踏み抜くダメ精霊だった。
それはそれ、これはこれ、なので任務はこなすつもりのイリス。
嫌々渋々、ブリックリンとシルフィーナと共にピアツェンツェア王国の王都に向かう事にする。
久しぶりのフルメンバーだ。
黒龍ラザフォードは?彼女の話しは番外編で思い切りやります。
ピアツェンツェア王国が王都と定めた街まで2500km程だ、2日程で到着する。
人間を全く信頼も信用していないイリスは、
「街の手前10kmで降りて偵察をします」と慎重に行く様子だ。
飛び抜けのついでにゴルド軍の兵糧庫を見つけては破壊しながら進むえげつなさ。
よっぽど人間が嫌いなんだね!
予定通りにピアツェンツェア王都に到着した龍騎士イリス、先ずは様子を伺う。
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