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第一章 エルフの少女
21話 「兎人族の集落へ」
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「集落はこっちよ」トトに促されて歩き出したイリス。
兎人族の集落へはこの鍾乳洞を抜けて行くらしい。
「山は魔物でいっぱいだから危ないのよ」
遠回りだがこの道の方が安全らしい、初めて魔物の怖さを体験したイリスは納得してトトに付いて行った。
鍾乳洞に居る魔物は1番強くてもDランクのジャイアントバットなのでトトでも対処出来るらしい。
「ジャイアントバットって確かDランクの魔物だよね・・・
じゃあトトって結構強いんだね」
Dランクの魔物に対処出来ると言う事は最低でもCランクの強さがあると言う事だ。
「う~ん、そのランクの事は知らないけど集落の中じゃ結構強いのよアタシ」
そう言ってニカッっと笑うトト、案外豪快な性格の様だ。
トトの職業は「薬剤師」で自分で薬草を集めて製薬してるそうだ。
その為に野外の薬草の採取も多く結構戦闘力が必要なので毎日鍛えているとの事だ。
それを聞いたイリスはゴソゴソとマジックバックを漁り、
「助けてくれたお礼にこれ全部トトにあげる」
ユグドラシルの森で採取した珍しい薬草をトトに渡す。
「へ~、いっぱいあるね~・・・!!ええっーー?!Sランクの素材ばっかり?!」
「私、ウッドエルフだから薬草の採取の才能だけはあるんだ。
採取だけね、調合とかはお料理の腕を察して貰えたら・・・」
薬草の調合は料理とも通じる所があるのでイリスは下手なのだ。
「へ~君はウッドエルフかぁ、珍しいねぇ」
「兎人族だって凄い珍しいよ?」
「あははは♪そうだねぇ」
ウッドエルフに兎人族・・・どちらも少数種族で珍しいのだ。
その少女と幼女、もし人攫いがこの場に居たら舌舐めずりして喜ぶ事だろう。
もし奴隷商人売れば半生は遊んで暮らせるだろうから。
しかしまぁ多分、天舞龍リールの逆鱗に触れて買った者共々跡形も無く吹き飛ばされるだろうけど。
「でも本当に良いの?売ったら結構な大金になるよ?」
「それくらい助かったので有り難く貰って下さい」
「そうかい?・・・じゃあ有り難く貰っておくね」
「はい!」
思わぬ謝礼にホクホクのトト、イリスが渡した薬草は市場に出る事が無い本当に貴重な物でSランク素材でなくSSS素材だったと知りトトが仰天する事になる。
そう笑いながら鍾乳洞の中を進むと早速ジャイアントバットが現れた!
しかしジャイアントバットはこちらが攻撃しない限り攻撃をして来る事は無い。
主食は木の実などの草食の魔物なので、戦いになるのは人間がジャイアントバットの素材が欲しくて攻撃するからだ。
イリス達に害意が無いと分かるとジャイアントバットは天井に逆さに止まり寝に入った。
「ジャイアントバットって結構可愛いお顔だね!」
「ただ、畑を荒らすから嫌われてるけどね」
その後は大型のタランチュラが現れたくらいで魔物に遭遇する事なく鍾乳洞を抜ける事に成功する。
え?タランチュラがヤバくね?と思われるかも知れないが脅威度的にはEランクでこちらも攻撃しない限り攻撃して来ないのでスルーした。
鍾乳洞を抜けた先はすぐに兎人族の集落だった。
正確には鍾乳洞を利用して集落を作って街を大きくしているのだ。
「うわ~、集落と言ってたけど立派な街だねぇ!」
牧歌的な集落を想像していたイリスだが、人口15000人程度の立派な街だった。
「え~、15000人だとド田舎だよ?」
「私の所は256人です!」
「おう?そっ・・・そうかい?」
さてさて街の見学をしたいけどシルフィーナが心配してるだろうから早速、思念波を送って見るイリス。
《こちらイリス、シルフィーナ聞こえますかぁ?》
《イリスーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!》
即座にシルフィーナの声が頭に響いてクワンクワンするイリス。
《イリスーー!今どこですのぉ?!うわあああんんん!!》
よっぽど心配だったのか大泣きしているシルフィーナ。
《落ち着いてぇ、私は兎人族の集落に居ます》
《ふえ?兎人族の集落?なぜ衝突地点から反対方向に居るのです??》
シルフィーナも兎人族の集落は認識していたが全くの反対方向だったので捜索対象から外していたのだ。
《川に流されてしまって反対方向に行ってしまったのです!》
《・・・・・・・》
《シルフィーナ!!!ショックで墜落しないでぇ!起きろーーーー!!!》
《はっ?!危なく墜落する所でしたわ!》
見えて無いがシルフィーナの行動パターンを把握しつつあるイリスだった。
《とりあえず私は無事です。
兎人族のお姉さんに助けて頂きましたので危険もありません》
《分かりましたわ!・・・でもラザフォードと逸れたので少し時間が掛かりますわ》
捜索範囲を広げたので二次災害が発生していたのだ。
《了解しました!あっ、兎人族の人達が驚くので街に入る時は人化して下さい》
《分かりましたわ、2時間くらいで到着しますわ》
《はーい♪それまで街の見学してます!》
やっとシルフィーナと連絡が取れてホッとするイリス。
「イリス?仲間と連絡取れた?」
「はい!2時間くらいで来るそうです」
「そうかい!良かったねぇ、それまで家に来る?」
「はい!是非行きたいです!」
心配事が無くなって、やっと落ち着いたイリス。
ここからはやっと待望の街の見学タイムだ!と思ったら幼児の体力の限界だったのかフラフラしてトトに寄りかかる。
「イリス?!大丈夫?」
「えへへへ、ちょっと眠たいです」照れ笑いのイリス。
「そっか、あ~アタシも眠たいねぇ、お昼寝してから街の見学だね」
「はい!」
こうして、トトのお店に向かう2人だった。
兎人族の集落へはこの鍾乳洞を抜けて行くらしい。
「山は魔物でいっぱいだから危ないのよ」
遠回りだがこの道の方が安全らしい、初めて魔物の怖さを体験したイリスは納得してトトに付いて行った。
鍾乳洞に居る魔物は1番強くてもDランクのジャイアントバットなのでトトでも対処出来るらしい。
「ジャイアントバットって確かDランクの魔物だよね・・・
じゃあトトって結構強いんだね」
Dランクの魔物に対処出来ると言う事は最低でもCランクの強さがあると言う事だ。
「う~ん、そのランクの事は知らないけど集落の中じゃ結構強いのよアタシ」
そう言ってニカッっと笑うトト、案外豪快な性格の様だ。
トトの職業は「薬剤師」で自分で薬草を集めて製薬してるそうだ。
その為に野外の薬草の採取も多く結構戦闘力が必要なので毎日鍛えているとの事だ。
それを聞いたイリスはゴソゴソとマジックバックを漁り、
「助けてくれたお礼にこれ全部トトにあげる」
ユグドラシルの森で採取した珍しい薬草をトトに渡す。
「へ~、いっぱいあるね~・・・!!ええっーー?!Sランクの素材ばっかり?!」
「私、ウッドエルフだから薬草の採取の才能だけはあるんだ。
採取だけね、調合とかはお料理の腕を察して貰えたら・・・」
薬草の調合は料理とも通じる所があるのでイリスは下手なのだ。
「へ~君はウッドエルフかぁ、珍しいねぇ」
「兎人族だって凄い珍しいよ?」
「あははは♪そうだねぇ」
ウッドエルフに兎人族・・・どちらも少数種族で珍しいのだ。
その少女と幼女、もし人攫いがこの場に居たら舌舐めずりして喜ぶ事だろう。
もし奴隷商人売れば半生は遊んで暮らせるだろうから。
しかしまぁ多分、天舞龍リールの逆鱗に触れて買った者共々跡形も無く吹き飛ばされるだろうけど。
「でも本当に良いの?売ったら結構な大金になるよ?」
「それくらい助かったので有り難く貰って下さい」
「そうかい?・・・じゃあ有り難く貰っておくね」
「はい!」
思わぬ謝礼にホクホクのトト、イリスが渡した薬草は市場に出る事が無い本当に貴重な物でSランク素材でなくSSS素材だったと知りトトが仰天する事になる。
そう笑いながら鍾乳洞の中を進むと早速ジャイアントバットが現れた!
しかしジャイアントバットはこちらが攻撃しない限り攻撃をして来る事は無い。
主食は木の実などの草食の魔物なので、戦いになるのは人間がジャイアントバットの素材が欲しくて攻撃するからだ。
イリス達に害意が無いと分かるとジャイアントバットは天井に逆さに止まり寝に入った。
「ジャイアントバットって結構可愛いお顔だね!」
「ただ、畑を荒らすから嫌われてるけどね」
その後は大型のタランチュラが現れたくらいで魔物に遭遇する事なく鍾乳洞を抜ける事に成功する。
え?タランチュラがヤバくね?と思われるかも知れないが脅威度的にはEランクでこちらも攻撃しない限り攻撃して来ないのでスルーした。
鍾乳洞を抜けた先はすぐに兎人族の集落だった。
正確には鍾乳洞を利用して集落を作って街を大きくしているのだ。
「うわ~、集落と言ってたけど立派な街だねぇ!」
牧歌的な集落を想像していたイリスだが、人口15000人程度の立派な街だった。
「え~、15000人だとド田舎だよ?」
「私の所は256人です!」
「おう?そっ・・・そうかい?」
さてさて街の見学をしたいけどシルフィーナが心配してるだろうから早速、思念波を送って見るイリス。
《こちらイリス、シルフィーナ聞こえますかぁ?》
《イリスーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!》
即座にシルフィーナの声が頭に響いてクワンクワンするイリス。
《イリスーー!今どこですのぉ?!うわあああんんん!!》
よっぽど心配だったのか大泣きしているシルフィーナ。
《落ち着いてぇ、私は兎人族の集落に居ます》
《ふえ?兎人族の集落?なぜ衝突地点から反対方向に居るのです??》
シルフィーナも兎人族の集落は認識していたが全くの反対方向だったので捜索対象から外していたのだ。
《川に流されてしまって反対方向に行ってしまったのです!》
《・・・・・・・》
《シルフィーナ!!!ショックで墜落しないでぇ!起きろーーーー!!!》
《はっ?!危なく墜落する所でしたわ!》
見えて無いがシルフィーナの行動パターンを把握しつつあるイリスだった。
《とりあえず私は無事です。
兎人族のお姉さんに助けて頂きましたので危険もありません》
《分かりましたわ!・・・でもラザフォードと逸れたので少し時間が掛かりますわ》
捜索範囲を広げたので二次災害が発生していたのだ。
《了解しました!あっ、兎人族の人達が驚くので街に入る時は人化して下さい》
《分かりましたわ、2時間くらいで到着しますわ》
《はーい♪それまで街の見学してます!》
やっとシルフィーナと連絡が取れてホッとするイリス。
「イリス?仲間と連絡取れた?」
「はい!2時間くらいで来るそうです」
「そうかい!良かったねぇ、それまで家に来る?」
「はい!是非行きたいです!」
心配事が無くなって、やっと落ち着いたイリス。
ここからはやっと待望の街の見学タイムだ!と思ったら幼児の体力の限界だったのかフラフラしてトトに寄りかかる。
「イリス?!大丈夫?」
「えへへへ、ちょっと眠たいです」照れ笑いのイリス。
「そっか、あ~アタシも眠たいねぇ、お昼寝してから街の見学だね」
「はい!」
こうして、トトのお店に向かう2人だった。
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