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かしわ(以下 か)「皆さん、こんにちはっ」
サキ(以下 サ)「こんにちは~、て、ちょっと元気?」
か「いや~、まあ、ちょっとだけね」
サ「えー、じゃあ、試験、上々だったの?」
か「それはどうかな?」
サ「え、ダメ過ぎて、ちょっとおかしくなってる?」
か「始まる前は緊張し過ぎて、マスクの下で笑ってたけどね。今は大丈夫」
サ「きも。───ダメだったの、試験?」
か「イケてない、全然。聞いたことない単語、結構出てきたし、問題のパターンが問題集とかと違ったし。時間内に出来るかも心配だった」
サ「問題多かったの?」
か「分かんないけど、問題の冊子を他の人が捲る音が気になった、最初」
サ「それ、余裕じゃない」
か「緊張し過ぎだよ。場慣れも大事だよなぁ」
サ「会場、てどんな感じだったの?」
か「大学の教室なんだけど、受験者多かったんだと思う。広いのに机カツカツだった。かしわはいい席だったけど」
サ「いい席?」
か「前から4番目の壁側。通路になってたけど、出入口すぐそこで、トイレの行列まで見えた」
サ「混んでた?」
か「混んでた。それでも男子トイレが女子専用になってて、男子は違うフロアまで行かなきゃいけなかった」
サ「こういう時、男子は割を食うのよね。女子、てズルい」
か「さすがにまだ日本では共用にはなってないからな」
サ「あんた、共用派?」
か「いや、そこについてはなんとも...」
サ「なによ、歯に衣着せて」
か「───机が斜めは困るよな。置いたペットボトルが下がって来るし、シャープペンも消しゴム噛まして転がらないようにしてたよ」
サ「飲み物オッケーだったの?」
か「休憩の時だけね。スマホ持って入るの忘れててさー」
サ「話飛ぶわね。───試験じゃ使えないでしょ?」
か「休憩時間に復習しようと思ってた。パートナーとも連絡つけられなかった」
サ「どうしたの?」
か「送ってもらった時に、終了時間の10分後にまたここで待ってる、て云ってたから、連絡必要なかった」
サ「なんだ」
か「でもゲームとか、『あじさいの城』とか...」
サ「それは試験終わってからでしょ?」
か「そう。だから教室では必要なかった。帰りは他の教室もフロアも一斉に終わったから出口混んじゃって、ちょっとひと押ししたらドミノ倒しになってたかも」
サ「物騒なこと云うわね。で、結果はいつ判るの?」
か「12/20に合否通知を送る、て云ってた。年末にもう一回ダメ出しされるんだな」
サ「いい知らせでいい年越しが出来るかもよ」
か「期待しないで待ってて。てか、待たなくていいや」
サ「え~。あたし、どうなっちゃうの?」
か「そもそも合格しなかったらこの会話自体がお蔵入りだからね」
サ「それじゃあ、これを他人が読んでたら、合格したって事?」
か「そこだよ」
サ「え、どこどこ?」
か「───コレ、34回やってきたけど、どうかな、と...」
サ「スルーしたわね。───勿体ないわよね。絶対」
か「サキがそう云うのは当たり前だよな」
サ「あんたがどうか、て事ね」
か「不合格でかっこ悪い、てのもあるけど、実際合格したかった訳じゃないのは事実。何が、てやっぱこの34回が全て無になるのが残念だよ」
サ「もう頑張れないもんね」
か「結構、時間も割いたよ」
サ「ねえ!」
か「っんだよ、いったいな」
サ「ご褒美、てのはどお?」
か「ご褒美、て、コレが?」
サ「そう! コレを公開して、読んでもらう事が、あんたへのご褒美。どお?」
か「...どうだろう」
サ「いーじゃない! このお喋りの楽しさは伝わるわよ」
か「楽しかったのはサキだけだろ。てか、楽しかった?」
サ「あたしは毎週お喋り出来て、そうね、あんた慰めるの大変だったけど、思い返せば楽しかった、かな。あ、慰める、て励ましの方ね」
か「当たり前だよっ! 他に何もあるもんかい!」
サ「照れない照れない」
か「また話、ちょっと飛ぶんだけど、添削テスト、返ってきたみたい」
サ「どうだった?」
か「う~ん。もう時間ないから、次回にしよかな?」
サ「え? え、次回、あるんですか?」
か「だって時間ないしさ...て、なんか、嬉しそう...?」
サ「だって、だって、まだあたし、出番あるんでしょ?」
か「あー、そっか。あとは合否通知だけだもんな。それまでサキには用事ないもんなぁ」
サ「用事ないとか、あからさまに云わないでよ」
か「あー、じゃあ、来週またやる?」
サ「やるやる! 来週ね! いつもの時間に、ココね!」
か「わ、分かった。───てか、その、後ろでブンブン回ってんの、まさか、...しっぽ?」
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