恋愛模様

華月雪兎-Yuto Hanatsuki-

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雨宿り

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 毎日まいにち雨が続いて、梅雨の時期は本当に気が滅入る。

 スマホで天気予報を確認してみても、来週までずっと雨マーク。

 分かってはいるけど溜め息が出る。


「はぁ、何で今日に限って・・・」


 どうやら傘を忘れたらしい。

 今朝は雨も止んでたし、急いでたから気付かなかった。

 なのに午後からこんなに降るとは。

 傘を忘れた自分が恨めしい。


「こんなとこで何やってんの?」

「えーと、傘を忘れちゃいまして」

「マジかよ。今日はもう止まないぞ?」

「ですよね・・・それは分かってる」


 困る私を見兼ねたあなたは、そっと傘を差し出した。


「だったら・・・入ってく?俺も傘ないと困るから・・・一緒で、良いなら」


 初めて思った。

 雨もなかなか悪くないって————
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