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夏
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照り付ける太陽の陽射し。
外ではあちらこちらで蝉が鳴いていて、室内にも関わらず厭でも夏を実感させられる。
「今日もアツいね」
そう言いながら彼女は溶けかかったアイスに小さな口で齧りついた。
「まぁ、今日は猛暑日らしいしね。でも冷房効いてるから暑くはないんじゃない?」
「んー、アツい。心地良いけどね」
「・・・えっと。暑いの好きなんだっけ?」
「暑いのは嫌いだよ。汗かきたくないし。でもアツいのは好きかな」
彼は不思議そうに小首を傾げる。
「だって、あなたの温もりはいつだって心地良いもの」
その言葉に身体の奥が熱くなる。
彼女の背中から伝わる熱が彼の体温と溶け合って・・・終わらない夏を密かに願う。
外ではあちらこちらで蝉が鳴いていて、室内にも関わらず厭でも夏を実感させられる。
「今日もアツいね」
そう言いながら彼女は溶けかかったアイスに小さな口で齧りついた。
「まぁ、今日は猛暑日らしいしね。でも冷房効いてるから暑くはないんじゃない?」
「んー、アツい。心地良いけどね」
「・・・えっと。暑いの好きなんだっけ?」
「暑いのは嫌いだよ。汗かきたくないし。でもアツいのは好きかな」
彼は不思議そうに小首を傾げる。
「だって、あなたの温もりはいつだって心地良いもの」
その言葉に身体の奥が熱くなる。
彼女の背中から伝わる熱が彼の体温と溶け合って・・・終わらない夏を密かに願う。
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