恋愛模様

華月雪兎-Yuto Hanatsuki-

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好きなんだって

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「あんたの事、好きな人いるらしいよ」

「何だよ急に。・・・マジで言ってんの?」

 突然の事に彼は目を丸くする。

「うん。あんた彼女いなかったでしょ?」

「いない・・・けど。困ったなぁ」

「何で?好きな人いるんだっけ?」

「いや、まぁ・・・一応」

 歯切れの悪い返事で彼は言葉を濁した。

「そうなんだ・・・全然知らなかった。好きな人ってどんな人?」

「えっ、と。その・・・・・・お前」

 想定していなかった答えに今度は私が目を丸くした。

 でも、彼を見ると顔を背けてても分かるくらいに耳まで真っ赤で、それを見て思わず笑みがこぼれる。

「て、てか!そんな事より俺を好きな奴って誰なんだよ⁉︎」

 あぁ、それはね————熱くなった頬を夕暮れの陽射しが染め上げていく。
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