上 下
82 / 171
冒険者 編

竜の剣 竜の槍

しおりを挟む


 武器が出来たようなので、ガンドルフさんの工房へ向かう。代金も王家持ちなのでせめて何か持って行こうと考えて、ドワーフなら酒だろうと酒屋に行って強くて美味い酒を購入した。ウィスキーなら喜ぶんじゃないかな?

 で、思いついたことが有って、ウィスキーから魔法で水分を減らしてみた。すごく濃くて強くなってしまったが、ドワーフなら喜ぶかもと、ニ本分のウィスキーから濃厚ウィスキーを一本作ってみた。

「どうだ?持って振ってみてくれ」

 工房の裏庭に出て、まずはシャルが振ってみる。

ヒュンヒュン!!!!

「すごいわ!さすがガンドルフさんね!」

火竜鱗剣 45   火属性

 なるほど、レッドドラゴンの鱗で作られた剣だから火属性になるだろうな。

 マリアも槍を振ってみる、みんな少し離れる。

ブン!!ブン!!

「こんなに手に馴染む槍は初めてです!」

竜牙槍 42   無属性 
固有技 ドラゴンダイブ

 牙は無属性になるのか、あと技が付いてる!
あとでやってもらおう。

「ふむ、問題無さそうだな」

 二人は夢中で剣と槍を振ってる。

「良かった。二人が気に入って貰えれば何よりだよ。ガンドルフさんありがとう」
「なに、お主こそドラゴン素材の仕事をくれてありがとよ」

「せめてものお礼にコレどうぞ」
「ん?酒か?やたら色が濃いが?」

「俺が作ってみたものなのでお試しください。あと普通のも有りますんで」

 濃厚ウィスキーと普通のウィスキー両方持ってきた。さすがドワーフ、早速開け始める。

「どれ、‥‥‥グホォッ!!!!ゲホゲホ‥‥‥なんじゃコレは?」
「大丈夫ですか?」

「美味い!!!!濃くて強い!どうやって作ったんじゃ?教えてくれい!」

 ドワーフの太い腕で両肩を揺すられる、ぐぇ、気持ち悪い。マリアが助けてくれた。

「ガンドルフさん、ネロが死んじゃう」
「あ、すまん。しかしこの酒は‥‥‥」


「ネロ、大丈夫?」
「うぅ~ん、なんとか‥‥」
「すまんのう、ネロとやら。しかしお主貧弱じゃの」

正に貧弱な男の見本です、ってやかましいわ!

「これでもマシになってますけどね」
「物理攻撃に弱いもんね、ネロ」

マリアぶっちゃけたな。

「魔力が有り余って強過ぎるからこれくらいは仕方ないわよ」

 シャルはフォローになってないぞ。

 濃厚ウィスキーの作り方は俺にしか出来ない話をしたら、ガンドルフさんがガックリ肩を落としていた。
 まぁ、たまに持ってくるから楽しみにしててよ。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

転生先は盲目幼女でした ~前世の記憶と魔法を頼りに生き延びます~

丹辺るん
ファンタジー
前世の記憶を持つ私、フィリス。思い出したのは五歳の誕生日の前日。 一応貴族……伯爵家の三女らしい……私は、なんと生まれつき目が見えなかった。 それでも、優しいお姉さんとメイドのおかげで、寂しくはなかった。 ところが、まともに話したこともなく、私を気に掛けることもない父親と兄からは、なぜか厄介者扱い。 ある日、不幸な事故に見せかけて、私は魔物の跋扈する場所で見捨てられてしまう。 もうダメだと思ったとき、私の前に現れたのは…… これは捨てられた盲目の私が、魔法と前世の記憶を頼りに生きる物語。

【本編完結】魔眼持ちの伯爵令嬢〜2度目のチャンスは好きにやる〜

ロシキ
ファンタジー
魔眼、それは人が魔法を使うために絶的に必要であるが、1万人の人間が居て1人か2人が得られれば良い方という貴重な物 そんな魔眼の最上級の強さの物を持った令嬢は、家族に魔眼を奪い取られ、挙句の果てに処刑台で処刑された 筈だった ※どこまで書ける分からないので、ひとまず長編予定ですが、区切りの良いところで終わる可能性あり ローニャの年齢を5歳から12 歳に引き上げます。 突然の変更になり、申し訳ありません。 ※1章(王国編)(1話〜47話) ※2章(対魔獣戦闘編)(48話〜82話) ※3章前編(『エンドシート学園』編)(83話〜111話)    ※3章後編(『終わり』編)(112話〜145話) ※番外編『王国学園』編(1話〜)

転生してしまったので服チートを駆使してこの世界で得た家族と一緒に旅をしようと思います

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
俺はクギミヤ タツミ。 今年で33歳の社畜でございます 俺はとても運がない人間だったがこの日をもって異世界に転生しました しかし、そこは牢屋で見事にくそまみれになってしまう 汚れた囚人服に嫌気がさして、母さんの服を思い出していたのだが、現実を受け止めて抗ってみた。 すると、ステータスウィンドウが開けることに気づく。 そして、チートに気付いて無事にこの世界を気ままに旅することとなる。楽しい旅にしなくちゃな

前世は不遇な人生でしたが、転生した今世もどうやら不遇のようです。

八神 凪
ファンタジー
久我和人、35歳。  彼は凶悪事件に巻き込まれた家族の復讐のために10年の月日をそれだけに費やし、目標が達成されるが同時に命を失うこととなる。  しかし、その生きざまに興味を持った別の世界の神が和人の魂を拾い上げて告げる。    ――君を僕の世界に送りたい。そしてその生きざまで僕を楽しませてくれないか、と。  その他色々な取引を経て、和人は二度目の生を異世界で受けることになるのだが……

前世は悪神でしたので今世は商人として慎ましく生きたいと思います

八神 凪
ファンタジー
 平凡な商人の息子として生まれたレオスは、無限収納できるカバンを持つという理由で、悪逆非道な大魔王を倒すべく旅をしている勇者パーティに半ば拉致されるように同行させられてしまう。  いよいよ大魔王との決戦。しかし大魔王の力は脅威で、勇者も苦戦しあわや全滅かというその時、レオスは前世が悪神であったことを思い出す――  そしてめでたく大魔王を倒したものの「商人が大魔王を倒したというのはちょっと……」という理由で、功績を与えられず、お金と骨董品をいくつか貰うことで決着する。だが、そのお金は勇者装備を押し付けられ巻き上げられる始末に……  「はあ……とりあえず家に帰ろう……この力がバレたらどうなるか分からないし、なるべく目立たず、ひっそりしないとね……」  悪神の力を取り戻した彼は無事、実家へ帰ることができるのか?  八神 凪、作家人生二周年記念作、始動!  ※表紙絵は「茜328」様からいただいたファンアートを使用させていただきました! 素敵なイラストをありがとうございます!

異世界転生~チート魔法でスローライフ

リョンコ
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。 43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。 その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」 大型連休を利用して、 穴場スポットへやってきた! テントを建て、BBQコンロに テーブル等用意して……。 近くの川まで散歩しに来たら、 何やら動物か?の気配が…… 木の影からこっそり覗くとそこには…… キラキラと光注ぐように発光した 「え!オオカミ!」 3メートルはありそうな巨大なオオカミが!! 急いでテントまで戻ってくると 「え!ここどこだ??」 都会の生活に疲れた主人公が、 異世界へ転生して 冒険者になって 魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。 恋愛は多分ありません。 基本スローライフを目指してます(笑) ※挿絵有りますが、自作です。 無断転載はしてません。 イラストは、あくまで私のイメージです ※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが 少し趣向を変えて、 若干ですが恋愛有りになります。 ※カクヨム、なろうでも公開しています

【完結】天下無敵の公爵令嬢は、おせっかいが大好きです

ノデミチ
ファンタジー
ある女医が、天寿を全うした。 女神に頼まれ、知識のみ持って転生。公爵令嬢として生を受ける。父は王国元帥、母は元宮廷魔術師。 前世の知識と父譲りの剣技体力、母譲りの魔法魔力。権力もあって、好き勝手生きられるのに、おせっかいが大好き。幼馴染の二人を巻き込んで、突っ走る! そんな変わった公爵令嬢の物語。 アルファポリスOnly 2019/4/21 完結しました。 沢山のお気に入り、本当に感謝します。 7月より連載中に戻し、拾異伝スタートします。 2021年9月。 ファンタジー小説大賞投票御礼として外伝スタート。主要キャラから見たリスティア達を描いてます。 10月、再び完結に戻します。 御声援御愛読ありがとうございました。

元ゲーマーのオタクが悪役令嬢? ごめん、そのゲーム全然知らない。とりま異世界ライフは普通に楽しめそうなので、設定無視して自分らしく生きます

みなみ抄花
ファンタジー
前世で死んだ自分は、どうやらやったこともないゲームの悪役令嬢に転生させられたようです。 女子力皆無の私が令嬢なんてそもそもが無理だから、設定無視して自分らしく生きますね。 勝手に転生させたどっかの神さま、ヒロインいじめとか勇者とか物語の盛り上げ役とかほんっと心底どうでも良いんで、そんなことよりチート能力もっとよこしてください。

処理中です...