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最終話 その後

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「アクア・ヤーパニー 『水聖』!」
「ジョン・ヤーパニー 『賢王』!」

「「おお!!!」」

 なんだかわからないが盛り上がっているな。

「水聖は水魔法のスペシャリストね。その上には水神っていうスキルもあるらしいけど授かった人は知らないわ」
「賢王はそのまま賢き王って才能ね。政治方面にうってつけのスキルね」

 ほうほう、二人とも詳しいんだな。

「じゃあ、ジョンにこの国を継いでもらおうかな? アクアは水魔法の神様にでもなるか?」
「うん!!」
「うち、神様になる~!!」

 ははっ! 可愛いなぁ。

「アウルム‥‥‥、本気なの?」
「あなたが言うと洒落にならないのよ?」

「本人達の望むようにしたらいいじゃないか。二人とも素晴らしい才能があるんだ。それを活かす道に進めばいい」

「「ありがとう」」

ーーーーーーーーーーーー

 その10年後、ジョンはヤーパニー王国の王として即位し、賢き王としてその後王国は隆盛を極める事になる。

 アクアは王族の身分を放棄、冒険者として各国を漫遊し、『水聖アクア』として有名になった。

 諸国漫遊中に世界樹とエルフの村を発見し、アウルムの死後未亡人となった母シルヴィアと共に訪れる。

 独り身になったシルヴィアの保護を世界樹の精霊「ユグドラシル」に依頼し、シルヴィアは世界樹の守人として残りの余生を過ごした。

 アクアはさらに研鑽を重ね、ユグドラシルの祝福を授かり水神となった。


 アクアが黒髪の少年に『水神の祝福』を与えることになるのは何千年も先の話である。


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