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金属支配スキル発動
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「よう、母ちゃんとの別れは済んだか?」
盗賊が二人ニヤニヤしながら近づいてきた。
「ほら、行くぞ! 大人しくし‥‥‥ぐっ!! ぎゃあーーーーーー!!」
「なん‥‥‥、ぐっ!!‥‥‥‥‥‥」
怒りのあまり無意識のうちにスキルが発動したようだ。一人は兜ごと頭を潰した。もう一人は首に付けてた鎖のような飾りを締め上げ、宙に浮かせた。空中でジタバタしながら鎖を外そうとしてたが、そいつもやがて動かなくなった。
俺も意識が遠くなって倒れてしまった。
ーーーーーーーーーーーー
前世の俺は鉄工所で働いていたおっさんだったようだ。高校を出て就職。結婚もせず、ラノベだのゲームだのに夢中になっていたようだ。
しかし金属支配ってなんだろうな?
言葉からすると「金属を意のままに操れる」って事なのか?
アメコミの超能力集団の悪役のボスみたいだな。磁石みたいな名前の。好きだったけど。
そうか、ああいう風に能力を使えれば戦えたり生き残ったり出来るかも‥‥‥
ーーーーーーーーーーーー
「おらっ! 起きろ! 手間を掛けさせやがって!!」
「‥‥‥‥‥‥」
ロープで後ろ手にされて縛られていた。
「こいつらはまさかお前がやったのか?」
「気味の悪いガキだな‥‥‥」
野盗の頭みたいなやつが出てきた。コイツも金の腕輪を付けてる。とりあえず外されないようにきつめに食い込ませておこう。
「ぐっ、このガキ! 何を‥‥‥」
頭の腕はもう俺が操れる。持っていた剣を隣のやつに突き刺す。
「ぐはっ! お頭‥‥‥なんで‥‥‥?」
「違う! 俺じゃねぇ!」
頭目が狼狽えて剣を手放した。その隙にその剣を操って頭目の両腕両足を切り付ける。これで追ってはこれまい。そのまま剣を操作して俺の手を縛ってたロープを切る。よし!
「ぐっ!! このガキ! おい! お前ら、このガキを仕留めろ!」
「お頭! コイツ、怪しげな術を‥‥‥」
頭目の剣でもう一人切り付ける。と折れてしまった。
「ハハッ! どうだ、折れたぞ!! ぐわっ!」
折れた切っ先の方を操作する、俺の使い方なら鍔や柄が無い方が速いし扱いやすい。
ヒュン!! バタッ!
野盗の首を切ると、そいつは操り人形の糸が切れたかのように倒れた。
ヒュン!! ヒュン!! ヒュン!!
ヒュン!! ヒュン!! ヒュン!!
バタバタバタバタン!!
薄暗くなってきたところで大きくない剣の切っ先なんて見えないだろう。とりあえず野盗の頭目以外は倒せた。
フラッと眩暈がして片膝をつく。どうやら力を使いすぎたようだ。さっきのように気絶してしまうよりはマシだが‥‥‥。
頭目は完全に怯えていた。
「な‥‥‥なんなんだ。お前は‥‥‥?」
「‥‥‥‥‥‥答える理由は無い」
手を翳して母さんに刺さっていた矢を抜き、イモムシのように転がっている頭目の眉間目掛けてゆっくりと飛ばす。
「いやだ! 助けてくれ!!」
「お前たちはそう言ってきた人たちを助けたことがあるのか‥‥‥?」
スローモーションのようにゆっくりと頭目の眉間に刺さって行く。
「ーーーーーーーーーーーー!!!!」
「! しまった‥‥‥」
暗くなり始めた森に頭目の断末魔が響き渡る。
「喉を潰しておけば良かった‥‥‥」
くそっ! 耳が痛ぇ‥‥‥
盗賊が二人ニヤニヤしながら近づいてきた。
「ほら、行くぞ! 大人しくし‥‥‥ぐっ!! ぎゃあーーーーーー!!」
「なん‥‥‥、ぐっ!!‥‥‥‥‥‥」
怒りのあまり無意識のうちにスキルが発動したようだ。一人は兜ごと頭を潰した。もう一人は首に付けてた鎖のような飾りを締め上げ、宙に浮かせた。空中でジタバタしながら鎖を外そうとしてたが、そいつもやがて動かなくなった。
俺も意識が遠くなって倒れてしまった。
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前世の俺は鉄工所で働いていたおっさんだったようだ。高校を出て就職。結婚もせず、ラノベだのゲームだのに夢中になっていたようだ。
しかし金属支配ってなんだろうな?
言葉からすると「金属を意のままに操れる」って事なのか?
アメコミの超能力集団の悪役のボスみたいだな。磁石みたいな名前の。好きだったけど。
そうか、ああいう風に能力を使えれば戦えたり生き残ったり出来るかも‥‥‥
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「おらっ! 起きろ! 手間を掛けさせやがって!!」
「‥‥‥‥‥‥」
ロープで後ろ手にされて縛られていた。
「こいつらはまさかお前がやったのか?」
「気味の悪いガキだな‥‥‥」
野盗の頭みたいなやつが出てきた。コイツも金の腕輪を付けてる。とりあえず外されないようにきつめに食い込ませておこう。
「ぐっ、このガキ! 何を‥‥‥」
頭の腕はもう俺が操れる。持っていた剣を隣のやつに突き刺す。
「ぐはっ! お頭‥‥‥なんで‥‥‥?」
「違う! 俺じゃねぇ!」
頭目が狼狽えて剣を手放した。その隙にその剣を操って頭目の両腕両足を切り付ける。これで追ってはこれまい。そのまま剣を操作して俺の手を縛ってたロープを切る。よし!
「ぐっ!! このガキ! おい! お前ら、このガキを仕留めろ!」
「お頭! コイツ、怪しげな術を‥‥‥」
頭目の剣でもう一人切り付ける。と折れてしまった。
「ハハッ! どうだ、折れたぞ!! ぐわっ!」
折れた切っ先の方を操作する、俺の使い方なら鍔や柄が無い方が速いし扱いやすい。
ヒュン!! バタッ!
野盗の首を切ると、そいつは操り人形の糸が切れたかのように倒れた。
ヒュン!! ヒュン!! ヒュン!!
ヒュン!! ヒュン!! ヒュン!!
バタバタバタバタン!!
薄暗くなってきたところで大きくない剣の切っ先なんて見えないだろう。とりあえず野盗の頭目以外は倒せた。
フラッと眩暈がして片膝をつく。どうやら力を使いすぎたようだ。さっきのように気絶してしまうよりはマシだが‥‥‥。
頭目は完全に怯えていた。
「な‥‥‥なんなんだ。お前は‥‥‥?」
「‥‥‥‥‥‥答える理由は無い」
手を翳して母さんに刺さっていた矢を抜き、イモムシのように転がっている頭目の眉間目掛けてゆっくりと飛ばす。
「いやだ! 助けてくれ!!」
「お前たちはそう言ってきた人たちを助けたことがあるのか‥‥‥?」
スローモーションのようにゆっくりと頭目の眉間に刺さって行く。
「ーーーーーーーーーーーー!!!!」
「! しまった‥‥‥」
暗くなり始めた森に頭目の断末魔が響き渡る。
「喉を潰しておけば良かった‥‥‥」
くそっ! 耳が痛ぇ‥‥‥
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