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ロキソとの出会い(過去話あり)②
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ワシはドワーフのロキソ。
先週のスキル授与が終わったら来ると言ってた坊主がずっと来ない。
何かあったんじゃろか?
さらに数日経っても来ないからやつの家を調べ上げて直接行ってみた。
貴族街を歩くのは正直嫌じゃったが我慢して歩いた。
「‥‥‥そのような少年はこの家にはおりません」
ようやく辿り着いた家でそのように言われる。出て来たのは年配の使用人だ。
「はぁ!? 間違えてはおらんぞ! 確かにこの住所じゃぞ?」
「‥‥‥おりません。お察しください」
みると対応している使用人も辛そうな表情を浮かべていた。何かあってそう言うように強制されているのかとしれん。
「わかった‥‥‥これは失礼した」
「あー、これは独り言です。エドガー様はスキルが与えられなかったからってテオドール村に流刑者として送られたんだったなー」
テオドール村‥‥‥聞いた事あるな、最近の貴族の刑執行の流行りなのか、よく流刑になる者が多い気がする。
「ふむ、感謝致す」
それからワシらは出来うる限りの情報を集めた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
それから何日か経ち‥‥‥鍛冶屋に貴族が訪ねて来た。
「あー、ストライク家のものだが」
あの坊主、確かストライク家だったな。実家か。この風貌からするにコイツは坊主の兄貴か?
「こういった剣を作ってもらいたい! このヴィルヘルム・ストライクに相応しい剣を!」
「ワシは剣は打たんよ‥‥‥他の者にでも頼んでくれ」
「はぁ!? ドワーフのくせに剣を作らないだと? 鍛冶師が剣を打たないで何を作ると言うのだ!? いいからさっさと作れ!」
奥からイブが出てきた。
「‥‥‥さっきから聞いてりゃ貴族様とはいえ横暴が過ぎないかい? 頼み事をする態度じゃない。ロキソは剣が打てない鍛冶師なんだよ! さっきから言ってるように他所をあたりな!!」
「なっ!! 貴族に向かってなんと言う口の聞き方を‥‥‥! 女はすっこんでろ!!」
貴族が腕を振り払った。袖のボタンが当たったのか近くにいたイブの顔に傷が‥‥‥。
「‥‥‥おい、この貴族」
「あぁ!? 誰がバカだっ‥‥‥ ぐはっ!!」
振り向いたところを思い切りぶん殴ってやった。貴族は店先から道の真ん中まで飛んで行った。
「フン! そんな強さじゃ剣なんか持ってもムダじゃろ‥‥‥」
「ロキソ‥‥‥まったくあんたってやつは」
その後、もちろん罰を受ける事になったのだが貴族としての言動を鑑みて減刑され、テオドール村に流刑となった。
王国ではドワーフは保護を推奨されている。ドワーフは優秀な職人が多いからだ。
世界には『戦争はドワーフの多い国が勝つ』なんて言葉があるくらいだからな。
「‥‥‥まぁなんにせよ王都で出来る事なんぞもう何もない。向こうに行けば坊主に会えるぞい」
「はぁ‥‥‥、仕方ないねぇ。アタイ達もついていくよ」
「うんうん」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「わかったよ‥‥‥ロキソも王都に来い。どうせ頼みたい事が山のように出てくるだろうからな」
「うむ、恩にきるぞい」
「言っておくが入学出来るかはわからんからな」
「それならここで火酒を飲みながら過ごすだけじゃわい」
こうして合格した場合に王都に住むのは俺とティナ、フルルとロキソに決まった。
「‥‥‥勉強に戻るわ。あとはよろしく、ティナ」
「かしこまりました」
先週のスキル授与が終わったら来ると言ってた坊主がずっと来ない。
何かあったんじゃろか?
さらに数日経っても来ないからやつの家を調べ上げて直接行ってみた。
貴族街を歩くのは正直嫌じゃったが我慢して歩いた。
「‥‥‥そのような少年はこの家にはおりません」
ようやく辿り着いた家でそのように言われる。出て来たのは年配の使用人だ。
「はぁ!? 間違えてはおらんぞ! 確かにこの住所じゃぞ?」
「‥‥‥おりません。お察しください」
みると対応している使用人も辛そうな表情を浮かべていた。何かあってそう言うように強制されているのかとしれん。
「わかった‥‥‥これは失礼した」
「あー、これは独り言です。エドガー様はスキルが与えられなかったからってテオドール村に流刑者として送られたんだったなー」
テオドール村‥‥‥聞いた事あるな、最近の貴族の刑執行の流行りなのか、よく流刑になる者が多い気がする。
「ふむ、感謝致す」
それからワシらは出来うる限りの情報を集めた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
それから何日か経ち‥‥‥鍛冶屋に貴族が訪ねて来た。
「あー、ストライク家のものだが」
あの坊主、確かストライク家だったな。実家か。この風貌からするにコイツは坊主の兄貴か?
「こういった剣を作ってもらいたい! このヴィルヘルム・ストライクに相応しい剣を!」
「ワシは剣は打たんよ‥‥‥他の者にでも頼んでくれ」
「はぁ!? ドワーフのくせに剣を作らないだと? 鍛冶師が剣を打たないで何を作ると言うのだ!? いいからさっさと作れ!」
奥からイブが出てきた。
「‥‥‥さっきから聞いてりゃ貴族様とはいえ横暴が過ぎないかい? 頼み事をする態度じゃない。ロキソは剣が打てない鍛冶師なんだよ! さっきから言ってるように他所をあたりな!!」
「なっ!! 貴族に向かってなんと言う口の聞き方を‥‥‥! 女はすっこんでろ!!」
貴族が腕を振り払った。袖のボタンが当たったのか近くにいたイブの顔に傷が‥‥‥。
「‥‥‥おい、この貴族」
「あぁ!? 誰がバカだっ‥‥‥ ぐはっ!!」
振り向いたところを思い切りぶん殴ってやった。貴族は店先から道の真ん中まで飛んで行った。
「フン! そんな強さじゃ剣なんか持ってもムダじゃろ‥‥‥」
「ロキソ‥‥‥まったくあんたってやつは」
その後、もちろん罰を受ける事になったのだが貴族としての言動を鑑みて減刑され、テオドール村に流刑となった。
王国ではドワーフは保護を推奨されている。ドワーフは優秀な職人が多いからだ。
世界には『戦争はドワーフの多い国が勝つ』なんて言葉があるくらいだからな。
「‥‥‥まぁなんにせよ王都で出来る事なんぞもう何もない。向こうに行けば坊主に会えるぞい」
「はぁ‥‥‥、仕方ないねぇ。アタイ達もついていくよ」
「うんうん」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「わかったよ‥‥‥ロキソも王都に来い。どうせ頼みたい事が山のように出てくるだろうからな」
「うむ、恩にきるぞい」
「言っておくが入学出来るかはわからんからな」
「それならここで火酒を飲みながら過ごすだけじゃわい」
こうして合格した場合に王都に住むのは俺とティナ、フルルとロキソに決まった。
「‥‥‥勉強に戻るわ。あとはよろしく、ティナ」
「かしこまりました」
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