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裁き

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 マッシュ一味は解散する事になった。

「薬を使ったのはオレたちだ! 借金はオレたちが払う!!」
「そうだそうだ!」
 こういうやり取りがあり、借金の配分は奴らに任せた。

 外に出たら陽が傾いていた。
「エドガー様、だいぶ時間が掛かってしまいました。辺境爵様の所へ戻りましょう」
「だな。おい、お前らも来い!」

「!? なんでオレたちも?」
「おいおい、忘れるな。お前たちは不法滞在している犯罪者なんだぞ?」

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

 辺境爵邸に戻ってきた。
 
「エドガー様、おかえりなさいませ。こちらの方々は?」
 セバスさんに呼び止められる。まぁ知らない人たちが居れば当然だ。

「この街に不法滞在している流刑者がいたので連行しました。閣下に裁きを頂こうと思いまして‥‥‥」

「なるほど‥‥‥、かしこまりました。ではそいつらはこちらで引き取ります」
「いや、俺も同行させてください。少し考えがありまして‥‥‥」

「‥‥‥かしこまりました。ではその様に」
 セバスさんは察してくれたみたいだ。

 程なくして辺境爵閣下がやってくる。
 俺は臣下の礼の姿勢、マッシュ一味は両膝をつき頭を下げる。

「エドガーおかえり、‥‥‥って、なんだコイツらは?」
「テオドール村の流刑者です。この街に不法滞在しておりましたので連行致しました」

「‥‥‥なるほどな。領都における不法滞在は隷属契約による2年間の強制労働だ。鉱山か工事現場か‥‥‥」
「それにつきましては少々ご提案がございます」

「ふむ、聞こうか?」
「先程こいつらは私に借金をしまして。さらにこちらのマッシュは先程スキルに目覚めました。強制労働とするならばこの男は【裁縫】関連がよろしいかと存じます。こちらの者たちもそれぞれ【金属加工】や【農業】などのスキルがあるようなのでそれぞれに準じた強制労働がよりよろしいかと」

「ふむ、隷属契約はするのでどこでも構わんのだが。エドガー、君がそう言うのならそうしてみようか?」
 隷属契約をすると契約者に危害を加えることが出来なくなる。

「ありがとうございます。そしてもう一点、こちらの四人は私の方で預からせていただきたく‥‥‥。これをテオドール防衛の褒賞としていただきたく存じます」

「ふむ、なにか思いついておるのだな? 良かろう、こき使うがいい。そんな事を褒賞として構わんのか? もっと価値のあるものを望むのかと思ったが」

「今の私には労働力ほど価値のあるものはございませんから」
「はははっ!! さすがはエドガーだ。ではそれで良い」

 という訳でこの四人、ガッシュ、ハッシュ、ミッシュ、メッシュは俺の預かりとなった。
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