7 / 14
7
しおりを挟む凛が床に膝をつけた。
楽しそうに、目の前にある下着のゴムを伸ばす。熱く上向くオレ自身の先に引っ掛け、スッと下に引っ張った。まるで大好きなおもちゃで遊ぶように。
「んんっ!!なっなに、すん、だ!」
腹まで弾かれ、何度か空を切る。
「元気だねぇ。そんなに兄さんの裸が良かったのかなー?」
まるで話しかけるように指先でツンツンと小さく弾いた。
オレが前に集中しているその間も、凛の逆の手は侵入を繰り返している。
「ん!?」
オレで遊んでいた指が離れたかと思うと、グッと引き寄せられた。同時に、股間がねっとりと生暖かさで包まれる。
「凛っ!!」
絡まる下着が、逃げようと暴れる足を邪魔する。ならばと凛の肩を強く押すも、しゃがんでいる凛には無駄だ。
後ろの指が入り口を広げるような動きをする違和感と、生暖かく絡み付く舌に、もうどうしていいかわからない。
…!……!
ふと、執拗に筋を嘗め回していた凛の口が止まった。
「ねぇ、陸。お兄ちゃんからひとつ提案なんだけど」
普段、自身のことをお兄ちゃんなどとは呼ばない凛。
こういうときは大概良くない提案だ。
「な、に…」
初めての行為に身も心も翻弄され頭がうまく回らないが、前後を人質に取られているため答えない訳にはいかない。
「ここを舐めてるのは兄さんの口、ここに入ってるのが兄さんの…」
凛が、ここを知らせるように指をピクピクさせる。
「は?」
兄という単語に反応するも、何を意味するかわからない。
…?
「僕を、兄さんだと思って、さ」
「っ…!」
言われた瞬間、兄貴そっくりな凛の横顔に、兄貴が重なる。
この指、この口が、兄貴の…
「兄貴って呼んでも構わないから…」
「い、いや、だっ!」
なんで、そんな、こ…と…
「いいの?そんなこと言っても」
凛の止まらない指に、身体は快楽を追いかけるが、心では必死に抵抗する。
「んんっ!」
その抵抗に、凛は軽く歯を立てる。
「たまには、お兄ちゃんの言うことも聞けよ」
「り、ん…ん、や、ああんっ!」
さっきよりも一際強く吸われ、陸の声は甘くなる。
「ばかで一途でかわいい陸。昔から変わらないね」
「へ!?なに?」
「なんでもない」
「んぁぁあぁぁぁっ!」
陸の言葉をさえぎるように、凛はもっと深く強く咥えこんだ。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
寮生活のイジメ【社会人版】
ポコたん
BL
田舎から出てきた真面目な社会人が先輩社員に性的イジメされそのあと仕返しをする創作BL小説
【この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。】
全四話
毎週日曜日の正午に一話ずつ公開
鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
ヤンデレだらけの短編集
八
BL
ヤンデレだらけの1話(+おまけ)読切短編集です。
全8話。1日1話更新(20時)。
□ホオズキ:寡黙執着年上とノンケ平凡
□ゲッケイジュ:真面目サイコパスとただ可哀想な同級生
□アジサイ:不良の頭と臆病泣き虫
□ラベンダー:希死念慮不良とおバカ
□デルフィニウム:執着傲慢幼馴染と地味ぼっち
ムーンライトノベル様に別名義で投稿しています。
かなり昔に書いたもので、最近の作品と書き方やテーマが違うと思いますが、楽しんでいただければ嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる