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☆親友にどうしてもって頼まれたから渋々貸したけどその後大変なことになった利幸の話
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☆親友にどうしてもって頼まれたから渋々貸したけどその後大変なことになった利幸の話☆
…!?
……っ!?
(っん…え、、、ぇぇえぇェえぇ!?)
放課後の空き教室。オレは、机の下に潜り、親友に貸したシャーペンを探していた。それだけだ。
なのに…
時は遡る。
「おーーーーぉい!」
「ん?」
昼休憩が始まって2分後。オレは、呼び止める声に振り返った。
そこには、パンとミルクティー片手に今にも走り出そうに足踏みをしている親友。そいつが言うには、今から空き教室で部活のミーティングがあるのを忘れてたとかで…
「とーしぃぃゆぅきぃぃぃぃ!利幸利幸とっしーとしちゃぁぁぁん!」
「なんだよ、正人うっさいな」
「大親友の利幸様一生のお願いですシャーペン貸してください!!」
「は?」
「今からミーティングなんだよぉはやく行かなきゃなんだよぉぉぉぉ」
一生のお願いがソレかよ…もう何度目かわからない一生のお願いに、呆れつつもオレはしぶしぶシャーペンに手を伸ばす。(胸元にいつも差してるやつだ。ここにあると結構便利。)
手渡した瞬間、さっきまで半泣きだった情けない顔がパッと笑顔に変わり、「ありがとう」の「と」辺りで正人は走り去っていった。
しかし。
午後イチの授業が始まっても、オレの元には帰ってこなかった。
ちなみに本人はすぐに返すつもりだったらしい。
ミーティングが長引いたらしく、正人が教室に帰ってきたのは授業が始まるギリギリ。
本日全ての授業が終わった放課後の現在は、職員室に呼び出し。また足踏みが止まる暇も無く飛び出して行った。その親友が数秒前に言い残していったのが「本当にごめん!ミーティングで使った教室にシャーペン忘れてきた!!」だ。
んっとに…忙しい奴だ。
半分呆れつつも、まぁいつものことだ、と、オレは廊下を走る親友の、既に米粒大の後ろ姿を見送る。≡Зのマークが見えそうだ。
オレが使うためであって、正人に貸すために差してるわけじゃ…
ってまぁ…
役に立ってよかった、ということにしよう。
今度昼飯奢ってもらおうかな。教頭激押し裏メニュー、1日5食限定ステーキトンカツエビタルタル盛セット1200円!!…迷惑料としては少々高いか。
「ふぅ、ついでだし取りに行くか」
小さめのため息をつきながらオレは立ち上がった。
空き教室は校舎から出るときに通る廊下から少し奥まった所にある。シャーペン1本、そのままにしたって…と思ったが、どうせ通り道だし、大した手間でもないし…
そんなことを考えながら、オレは鞄を手にした。
ガラッと扉を開ける。西日が差す誰もいない空き教室には、放課後特有の空気が漂っている。
真ん中にはミーティングをしてたっぽい机の並び。そして隅には机やその他が乱雑につまれている。
オレはざっと見回した。しかし、シャーペンは見つからない。
ふと、教室の隅の、机が積まれている場所に目が止まった。その瞬間、オレの頭にパっと浮かんだある光景。
滑り込みセーフ!!と言いたくなるような体勢で扉を開け→すみません遅れましたぁーって言いながら席に→パンを齧りながらプリントを急いで記入し→立ち上がり際にゴミとプリントに気を取られ→何かにつまづいて転び→その拍子にシャーペンはコロコロと教室の端の方へ…
…おそらくこうだろう。
親友の行動は簡単に想像できる。正人の制服の膝がホコリで汚れてたのをオレは見逃さなかったし。
「正人め…」
半分呆れ半分いつものことか、と親友の名前を口にした。
机がいくつも並べられているのをみると、小学生の頃にトンネルって言ってくぐって遊んだのを思い出す。正人と、どっちが早いか競争していたのだ。(後で先生にめちゃくちゃ怒られるからやめような)
正人、こういうのは得意だったんだよなあ…
親友の、あるはずのないあの日の後ろ姿が見えた気がした。
懐かしさに浸りながら、オレは当時と同じ様に机をくぐった。
あったあった…!
机の影に隠れたシャーペンを見て、自分の読みは間違ってなかった、そう確信した。
机のトンネル内で、見つけたシャーペンを手にしたそのとき。
教室の扉が開く音とともに、誰かが入ってきた。足音がいくつかあるから3人くらいだろう。
…!
びっくりした…でもまぁ、今からこの教室を使うんだな。よし、さっさと帰ろう。
シャーペン片手にバックしようとした瞬間、また扉が開く音がした。足音からするに今度は一人だろう。
やっぱりミーティングとかあるんだろうな。邪魔しちゃ悪いし、部外者はさっさと出ないと…
「…んぁっ、ぁ、んっ!あぁぁぁ!」
…?
「順…」
「んっ…せ、せんぱ…ん、ぁあぁぁん!」
!?!!!?!???
な?なんだ?!?????
何かを無理やり動かすギシギシ音、粘度のある水分の音、そして狭まった喉の奥から出るような高い声…
気になったオレは、四つん這いの姿勢のまま、首をぐっと音の方へ向けた。
この時…
机の隙間から見てしまったんだ。
っん…え、、、ぇぇえぇェえぇ!?
親友がどーしてもって言うから、しぶしぶシャーペンを貸しただけなのに…
なんでこんな目にあうんだよ!!
…!?
……っ!?
(っん…え、、、ぇぇえぇェえぇ!?)
放課後の空き教室。オレは、机の下に潜り、親友に貸したシャーペンを探していた。それだけだ。
なのに…
時は遡る。
「おーーーーぉい!」
「ん?」
昼休憩が始まって2分後。オレは、呼び止める声に振り返った。
そこには、パンとミルクティー片手に今にも走り出そうに足踏みをしている親友。そいつが言うには、今から空き教室で部活のミーティングがあるのを忘れてたとかで…
「とーしぃぃゆぅきぃぃぃぃ!利幸利幸とっしーとしちゃぁぁぁん!」
「なんだよ、正人うっさいな」
「大親友の利幸様一生のお願いですシャーペン貸してください!!」
「は?」
「今からミーティングなんだよぉはやく行かなきゃなんだよぉぉぉぉ」
一生のお願いがソレかよ…もう何度目かわからない一生のお願いに、呆れつつもオレはしぶしぶシャーペンに手を伸ばす。(胸元にいつも差してるやつだ。ここにあると結構便利。)
手渡した瞬間、さっきまで半泣きだった情けない顔がパッと笑顔に変わり、「ありがとう」の「と」辺りで正人は走り去っていった。
しかし。
午後イチの授業が始まっても、オレの元には帰ってこなかった。
ちなみに本人はすぐに返すつもりだったらしい。
ミーティングが長引いたらしく、正人が教室に帰ってきたのは授業が始まるギリギリ。
本日全ての授業が終わった放課後の現在は、職員室に呼び出し。また足踏みが止まる暇も無く飛び出して行った。その親友が数秒前に言い残していったのが「本当にごめん!ミーティングで使った教室にシャーペン忘れてきた!!」だ。
んっとに…忙しい奴だ。
半分呆れつつも、まぁいつものことだ、と、オレは廊下を走る親友の、既に米粒大の後ろ姿を見送る。≡Зのマークが見えそうだ。
オレが使うためであって、正人に貸すために差してるわけじゃ…
ってまぁ…
役に立ってよかった、ということにしよう。
今度昼飯奢ってもらおうかな。教頭激押し裏メニュー、1日5食限定ステーキトンカツエビタルタル盛セット1200円!!…迷惑料としては少々高いか。
「ふぅ、ついでだし取りに行くか」
小さめのため息をつきながらオレは立ち上がった。
空き教室は校舎から出るときに通る廊下から少し奥まった所にある。シャーペン1本、そのままにしたって…と思ったが、どうせ通り道だし、大した手間でもないし…
そんなことを考えながら、オレは鞄を手にした。
ガラッと扉を開ける。西日が差す誰もいない空き教室には、放課後特有の空気が漂っている。
真ん中にはミーティングをしてたっぽい机の並び。そして隅には机やその他が乱雑につまれている。
オレはざっと見回した。しかし、シャーペンは見つからない。
ふと、教室の隅の、机が積まれている場所に目が止まった。その瞬間、オレの頭にパっと浮かんだある光景。
滑り込みセーフ!!と言いたくなるような体勢で扉を開け→すみません遅れましたぁーって言いながら席に→パンを齧りながらプリントを急いで記入し→立ち上がり際にゴミとプリントに気を取られ→何かにつまづいて転び→その拍子にシャーペンはコロコロと教室の端の方へ…
…おそらくこうだろう。
親友の行動は簡単に想像できる。正人の制服の膝がホコリで汚れてたのをオレは見逃さなかったし。
「正人め…」
半分呆れ半分いつものことか、と親友の名前を口にした。
机がいくつも並べられているのをみると、小学生の頃にトンネルって言ってくぐって遊んだのを思い出す。正人と、どっちが早いか競争していたのだ。(後で先生にめちゃくちゃ怒られるからやめような)
正人、こういうのは得意だったんだよなあ…
親友の、あるはずのないあの日の後ろ姿が見えた気がした。
懐かしさに浸りながら、オレは当時と同じ様に机をくぐった。
あったあった…!
机の影に隠れたシャーペンを見て、自分の読みは間違ってなかった、そう確信した。
机のトンネル内で、見つけたシャーペンを手にしたそのとき。
教室の扉が開く音とともに、誰かが入ってきた。足音がいくつかあるから3人くらいだろう。
…!
びっくりした…でもまぁ、今からこの教室を使うんだな。よし、さっさと帰ろう。
シャーペン片手にバックしようとした瞬間、また扉が開く音がした。足音からするに今度は一人だろう。
やっぱりミーティングとかあるんだろうな。邪魔しちゃ悪いし、部外者はさっさと出ないと…
「…んぁっ、ぁ、んっ!あぁぁぁ!」
…?
「順…」
「んっ…せ、せんぱ…ん、ぁあぁぁん!」
!?!!!?!???
な?なんだ?!?????
何かを無理やり動かすギシギシ音、粘度のある水分の音、そして狭まった喉の奥から出るような高い声…
気になったオレは、四つん這いの姿勢のまま、首をぐっと音の方へ向けた。
この時…
机の隙間から見てしまったんだ。
っん…え、、、ぇぇえぇェえぇ!?
親友がどーしてもって言うから、しぶしぶシャーペンを貸しただけなのに…
なんでこんな目にあうんだよ!!
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