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嫉妬と薔薇と生徒会室 1

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  せんぱい…


  咲々羅は、せんぱいのために…

  薔薇のエッセンシャルオイルとミルクを入れたお風呂に二時間入りました!


『まるで満開の花が春風に遊んでいるようだ!』


  咲々羅の髪質にあわせて調合したシャンプーをイタリアから取り寄せたんです!見てくださいこの輝く天使の輪!!


『なんて柔らかな輝く絹織物だ!』


  身体も、ローズウォーターで肌を満たして…花びらのようにしっとりとした肌に…


『この花の毒牙にかかっても構わない!』


  咲々羅、ピンクが似合うでしょ?

  せんぱいに見てもらうために、買ったんです!見てください!!

『まるで今にも咲きそうなピンクの薔薇のようだ!』

  横の紐を引っ張ると、ほら…


  あと…

  ピンクの下着に映えるように、染めたんです!

  髪は校則違反だけど、こっちのは…ね…


『なんて可愛らしい草原なんだ!』


  全身は指の先までピカピカに洗ってあります…
  もちろん…あそこも…


『この固い蕾の、花開くところを見てみたい!』


  咲々羅の初摘みワイルドチェリー、口いっぱいに頬張ってください!


『なんて甘い蜜!溢れて止まらない!』


  あぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっっっっ!





  せんぱい!!
  咲々羅はいつでも、スタンバイokですぅぅぅぅぅぅ!


ーーーー


  こうして妄想を繰り返すこと、早○年…

  せんぱいと一つになることを夢見て、日々さまざまな妄想力を磨いている。


 初めてはもちろん、生徒会室のあのソファー!生徒会長であるせんぱいが仕事をしているのを横目に、まずは咲々羅のローズフェロモンでソファーに誘惑して、そして…!
  ブランケットに一緒に包まれて、せんぱいの腕の中で優しい朝を迎えるの…


  なのになのに!
  せんぱいは咲々羅のものなのに!
  あの泥棒猫…!


  今か今かと、せんぱいと咲々羅のめくるめく愛とピンクに溢れた薔薇色の日々を夢見ていたのに!
  せんぱいのあの冷たい目に、冷えきった心に薔薇を咲かせるのはぼくだったのに!



気がつくと二人はくっついていた。


  廊下でちちくり会っているのを見たときにはもう…!もう!もう!
  二人が交わるのも時間の問題…


  あんな乳臭いガキ…
  せんぱいに相応しくないんだから!


  おっと、いけないいけない、怒りはシワの元!
  斜め45度の上目遣い、思わず吸い付きたくなるような薔薇の唇、少し濡れたつぶらな瞳が今にも溢れそう!

  薔薇の妖精たちが、咲々羅も妖精かと思わず連れて帰っちゃう…


な!
の!
に!
  せんぱいを誑かしやがって、あの芋ちんちくりん…
  畑で芋でも干してろ!


  あああ、もう!
  バラ園カフェの特製ローズティーセットで癒されてこよう…

  はぁぁぁぁぁ…


  そういえば、さっき、二人で生徒会室に入っていくのが見えたっけ…
  嫌なもの思い出しちゃった…


  …あぁぁぁ!むふっふふふふふっ!!!
  咲々羅イイコト思いつーいたっと。


  あいつがキスしてるところを写真にとって、学校中にばら撒いちゃえ!
  あぁもちろん、愛しのせんぱいは映らないように。

  あの芋ガキ泥棒が淫乱ってこと、学校中に知らしめてやるんだから!

  そうと決まったら♪
  早速カメラを準備して♪
  生徒会室に潜入潜入♪



 薔薇の妖精、あなたの天使!この咲々羅が!!
  淫乱の魔の手から守りますからぁー!!
  せんぱい、待っててくださいねぇぇぇぇ!!
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