猫は恋したので、カフェに行く(仮)

月詠世理

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目と目で語り合っている??(37話)

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 奇声に似た叫び声を上げ、向かって来たのはゴブリンの大群だった。
 鎖に繋がられた鎌を片手に振り回した、緑色のノーマルなゴブリン。
 黄色の両眼は明らかに怒りを露わにしている。

「キャァキャァキャァ」

 弱い癖に鬱陶しいぐらいに吠えるな。
 ルルにゴブリンの言語解釈をしてもらう。

「ドラグニエールは我々ゴブリン文明の偉大な功労者。その偉大なドラゴンを殺すとは何という悪の所業か。許せんからお前を殺すと言ってます」

「つくずく……愉快な仲間達だ。クックックックッ。わざわざ俺に殺されるに来るとはな」

 魔王は右手をゴブリンの大群に向け、対象範囲を拡大だけ、破壊の弾丸を放とうとする。
 しかし、目の前に両手を伸ばし、正義のアカリが立ちはだかった。

「何の真似だ?」

「私はお前を許さない。街に火を放ち、人を殺し、何の罪も無いドラゴンを殺した。許してはならない」

「本当に鬱陶しい性格だな。勝手に一生恨んでろ? あとな俺は貴様が嫌いだ……ハハハハハハハ」

 魔王は馬鹿馬鹿らしくなり、腹を抱えて笑う。
 アカリは紫色のリングを煌めかせ、凛々しい眦をし、剣を魔王に向けた。

「私もあなたが嫌い」

 魔王は笑いを一瞬で止め、上半身を上げ、不敵な青眼で、

「初めて意見が合いそうだな」

 その瞬間、アカリは恐るべき速度で魔王に襲いかかってきた。


「妖精の光」

 光の粉が横に一閃投じるが、魔王は瞬時に回避する。

「終わりか」

 アカリは天衣を揺らめかせ、分身したかのように移動し、

「光の高速」

 鋭い軌道を描く光の剣を魔王に投じるも、また回避されるが、連続で突き出し、追い掛けて、また横一閃、縦の一閃と乱舞を繰り返すが、全て魔王の掌の上。

「フフハハハハハハ」

「はぁはぁはぁ。強い」

「さて、こちらから行かせてもらう。ん?」

 すると、突如、頭上から数十体のゴブリンが襲いかかってきた。
 そういえば、忘れていたな。
 次の瞬間、魔王は右手に上に掲げ、瞬時に破壊の弾丸を構築し、凄まじき速度で、ゴブリンと衝突させ、刹那、弾丸から炎を発生させ、周囲にゴブリンの残骸を散らした。
 その脅威の力に恐れを為した、次の攻撃開始しようとする残りのゴブリンは、後退る。

「弱過ぎるな」
 
 
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