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第1章 家族
準備
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「シルフィオーネ様っっっ!!!」
私を見た瞬間、涙を流しながらミーナは駆け寄ってきた。
私はマーサに連れられ、応接室という部屋に入室した。そこには、ミーナや後宮で私を支えてくれたり、お世話をしてくれた使用人達が私の事を待っていたみたいだ。
「ごめんね、心配かけて」
すがりつくミーナを始め、周りの使用人達も心配そうに眉を下げながら近づいてきた。
私も安心して、思わず涙が出る。
しばらくしてから、私も皆も落ち着きを取り戻した。
「シルフィオーネ様、何故王宮に?何があったのでしょうか?何処かお怪我は?」
「大丈夫よ」
さて、どこから話せば…と悩むと部屋にレオン様とまさかの陛下まで入室してきた。
使用人達も驚きを隠せないようでたじろぐ。だが、陛下と王子様の前だと必死に理解し、直ぐに頭を垂れた。
レオン様も陛下も黙って椅子にお座りになる。
レオン様は私に手招きをなさったので、私は近づき、隣の椅子に座った。
「頭を上げろ。」
開口一番で重たい声が響く。よく言えば威厳、悪く言えば威圧。誰でも、上に立つ人だと本能で理解のできる声だ。
使用人達も恐る恐るといったふうに顔を上げる。ミーナや他のメイド達は顔を青ざめており、まさに怖がっているようだ。
ピリッとした空気が漂う。
なにを話すんだろうか。
私は不安になる。陛下は何か怒ってる?使用人達に処罰?どうしよう…どうしよう……
不安はどんどん募っていき、呼吸が乱れ始める。あぁ、また呼吸が…と焦りが出てくると、レオン様が私の手を握った。
私の手をぐっと握り、指で優しくさすってくれる。それだけで少しは安堵し、呼吸は落ち着いた。
そのままレオン様の手を握り返す。
私が陛下に視線を戻すと、陛下は椅子から立ち上がった時だった。
何をするのか。
皆が陛下に注目をする中、陛下は少し身を屈め頭を下げたように見えた。
「すまなかった。」
一言。
誰も予想せず、まして陛下…国王陛下が使用人に謝るなんて…。
使用人達は驚き、呼吸を忘れてしまったようだった。
レオン様も私から手を離して、立ち上がり
頭を下げて謝る。
そして、私にも。
「ごめんね」
その後、陛下が直々に説明をしてくれた。
私にも、使用人達にも。
それは、私が今まで後宮にいた理由であり、それを陛下達が知らなかった、いや、理解出来なかった理由だ。
アリナ様のことも、私のお母様のことも。
前にレオン様から聞いてない事まで全てを聞いた。
使用人達の中には、涙が止まらない人もいれば私の事を心配そうにずっと見つめる人もいた。
陛下は話が終わると私の目を見て「すまなかった。」と言い残し、部屋を出た。
私は複雑な気持ちだった。
何故、生死をしっかり確認しなかったのかと思えば怒りも湧いてくる。でも、陛下達の立場に立ち、その事を思えば辛いのは私だけではなかった。と思えた。
陛下が出ていかれた後、数分置いて、ミーナが口を開いた。
「…シルフィオーネ様…ここは安心できる場所ですか?」
「…はい。レオン様も陛下もマーサもニクロスも。まだ出会って日は浅いですがとても優しいですよ。」
「不敬罪ですが、それでもお聞きします。シルフィオーネ様は陛下を信頼しますか?」
明らかに不敬罪だ。それでも、聞いてくるミーナはいつもの優しい顔ではなく、決意しているような顔だった。
私もそれに答えるように真面目に返す。
「…信頼します。確かにこの12年間は辛かった…。ですが、陛下は怖い方じゃないと感じる。優しい方だと思う。あの人とは違う」
「ならば…いいのです。」
ミーナはまた涙を流す。他の使用人達も安堵の息を吐き、微笑んだ。
皆が姿勢を正す。
「第1王子様、どうかシルフィオーネ様を宜しくお願い致します。そして、私たちに処罰を…」
思わず息を呑んだ。
処罰?え?ミーナ達に?え?どうして!?
「私たちはシルフィオーネ様がご存命の事を知りながらも、国王様や王子様にお伝え出来なかった…そしてドミニカ様からもシルフィオーネ様を助けることが出来ない役ただずです。そんな使用人にはどうか処罰を。」
「どうして…ミーナ達は私を助けてくれた。いつも部屋が綺麗で、危険とわかりながらもスープを持ってきてくれて…他にも沢山…いつも助けてくれたでしょう?」
処罰だなんて…何も悪くない!何も処罰されることなんてないでしょう?
ミーナは涙を溜めながらも私を諭す。
「シルフィオーネ様…これは罪なのです。私たちは、我身可愛く、貴方を助けることが出来なかった。ドミニカ様を恐れ、ラベンナ様を恐れ、何も出来なかった。
結局、貴方に守られていた私達は罰がいります。これは、シルフィオーネ様も変えられません。仕方が無いのです。」
そんな…そんなことって…
私はバッと振り向き、レオン様を見る。
レオン様は困ったように眉を下げていた。
「えっと……悪いけれど、その処罰はもう決まっているよ。あなた方がそう言う可能性があったから、もう陛下からの言伝を頂いている。」
そんな…いやだ、いやだ!!
私は涙が溢れ、思わずレオン様に抱きつく。
「……こんな時に喜ぶとか、馬鹿じゃないか私は。
………シルフィオーネ、大丈夫だよ。別に死ぬわけでも解雇でもない。」
「…え?」
…解雇じゃない?いつもドミニカ様をだと、クビだ!と言って直ぐに解雇にしてしまったり、鞭を打ったり、蹴飛ばしたり…
「あなた方には数日、休んでもらう。でも、休んでいる間も給料が出るから有給休暇というやつだ。…精神的にも身体的にも疲れているだろうってね、陛下なりの労りだと思うけれど……」
「…本当ですか?」
信じられないと言うように皆、驚いている。
処罰と言う言葉ではあるが、それは陛下の優しさだ。私は陛下に感謝を思いながらその意を汲んだ。
「…ミーナ、ご病気のお母様に会いに行ったらどうかしら?コックのウェイトも久しぶりにお家でゆっくりしたら?メイドのルーシーも恋人に会ったら?他にも…皆、休もう。
皆、疲れたでしょう?」
それぞれに、泣いたり、喜んだり、笑ったり…
私の事を心配に思った人もいたが、大丈夫だよ、と伝えた。
そうして、使用人達は処罰をうけた。
*陛下視点
「…わざわざ執政の時間をさいてまで、陛下がやる必要がありましたか?」
「あぁ。十中八九、俺が原因だと言えるだろう。だったら、俺が言うべきだったろう。」
「それもそうですが…国王陛下という立場上、使用人に頭を下げて謝罪というのは…あまり良くないでしょう。それに、こちらも致し方がない理由があった。」
「でも、それがシルフィオーネのキズの理由にはならない。あれは俺たちのせいだ。
それに…あれは国王としても、人としても、誤った判断だった。それにより犠牲になった者達への謝罪は当たり前のことだろう?」
「……それもそうですけど…はぁ、陛下は成長しましたね。」
「どういう意味だ。」
「いえ、こちらの話です。それはそうと、アスクエート帝国から言質取りました。
あの、女とその娘に何をしてもアスクエート帝国は関係がなく、引き続きカスティリア王国との貿易協定を続けると。」
「そうか…では、やっとだな。」
「はい。……あ、陛下。質問なのですが」
「なんだ」
「あそこの大量の箱はなんですか?」
ニクロスは部屋の隅に重ねて置いてある、箱を指さす。
「あぁ。あれはドレスやら宝石やら…色々だ。」
「へぇ~、ドレス?宝石?………誰の?」
「シルフィオーネ」
「え?嘘でしょ?あの数の全てがシルフィオーネ様の?」
「当たり前だろう」
「はぁ!?何言ってんの!?陛下!シルフィオーネ様は一人しかいないんだよ!?なのに、あの数の箱って何!?どーゆこと!?」
「あぁ、少しレオンの物も入っている」
「……いや、それでも多すぎでは…」
何を言っているんだコイツ。
多いか?そんなにあるか?
ドレスを片っ端から作ったら送れと言ったらこうなったのだが…わからん。
レオンも、そろそろ新しい剣や装備をやろうと揃えたのだが…
やはり、よくわからんな。父親というのは。
私を見た瞬間、涙を流しながらミーナは駆け寄ってきた。
私はマーサに連れられ、応接室という部屋に入室した。そこには、ミーナや後宮で私を支えてくれたり、お世話をしてくれた使用人達が私の事を待っていたみたいだ。
「ごめんね、心配かけて」
すがりつくミーナを始め、周りの使用人達も心配そうに眉を下げながら近づいてきた。
私も安心して、思わず涙が出る。
しばらくしてから、私も皆も落ち着きを取り戻した。
「シルフィオーネ様、何故王宮に?何があったのでしょうか?何処かお怪我は?」
「大丈夫よ」
さて、どこから話せば…と悩むと部屋にレオン様とまさかの陛下まで入室してきた。
使用人達も驚きを隠せないようでたじろぐ。だが、陛下と王子様の前だと必死に理解し、直ぐに頭を垂れた。
レオン様も陛下も黙って椅子にお座りになる。
レオン様は私に手招きをなさったので、私は近づき、隣の椅子に座った。
「頭を上げろ。」
開口一番で重たい声が響く。よく言えば威厳、悪く言えば威圧。誰でも、上に立つ人だと本能で理解のできる声だ。
使用人達も恐る恐るといったふうに顔を上げる。ミーナや他のメイド達は顔を青ざめており、まさに怖がっているようだ。
ピリッとした空気が漂う。
なにを話すんだろうか。
私は不安になる。陛下は何か怒ってる?使用人達に処罰?どうしよう…どうしよう……
不安はどんどん募っていき、呼吸が乱れ始める。あぁ、また呼吸が…と焦りが出てくると、レオン様が私の手を握った。
私の手をぐっと握り、指で優しくさすってくれる。それだけで少しは安堵し、呼吸は落ち着いた。
そのままレオン様の手を握り返す。
私が陛下に視線を戻すと、陛下は椅子から立ち上がった時だった。
何をするのか。
皆が陛下に注目をする中、陛下は少し身を屈め頭を下げたように見えた。
「すまなかった。」
一言。
誰も予想せず、まして陛下…国王陛下が使用人に謝るなんて…。
使用人達は驚き、呼吸を忘れてしまったようだった。
レオン様も私から手を離して、立ち上がり
頭を下げて謝る。
そして、私にも。
「ごめんね」
その後、陛下が直々に説明をしてくれた。
私にも、使用人達にも。
それは、私が今まで後宮にいた理由であり、それを陛下達が知らなかった、いや、理解出来なかった理由だ。
アリナ様のことも、私のお母様のことも。
前にレオン様から聞いてない事まで全てを聞いた。
使用人達の中には、涙が止まらない人もいれば私の事を心配そうにずっと見つめる人もいた。
陛下は話が終わると私の目を見て「すまなかった。」と言い残し、部屋を出た。
私は複雑な気持ちだった。
何故、生死をしっかり確認しなかったのかと思えば怒りも湧いてくる。でも、陛下達の立場に立ち、その事を思えば辛いのは私だけではなかった。と思えた。
陛下が出ていかれた後、数分置いて、ミーナが口を開いた。
「…シルフィオーネ様…ここは安心できる場所ですか?」
「…はい。レオン様も陛下もマーサもニクロスも。まだ出会って日は浅いですがとても優しいですよ。」
「不敬罪ですが、それでもお聞きします。シルフィオーネ様は陛下を信頼しますか?」
明らかに不敬罪だ。それでも、聞いてくるミーナはいつもの優しい顔ではなく、決意しているような顔だった。
私もそれに答えるように真面目に返す。
「…信頼します。確かにこの12年間は辛かった…。ですが、陛下は怖い方じゃないと感じる。優しい方だと思う。あの人とは違う」
「ならば…いいのです。」
ミーナはまた涙を流す。他の使用人達も安堵の息を吐き、微笑んだ。
皆が姿勢を正す。
「第1王子様、どうかシルフィオーネ様を宜しくお願い致します。そして、私たちに処罰を…」
思わず息を呑んだ。
処罰?え?ミーナ達に?え?どうして!?
「私たちはシルフィオーネ様がご存命の事を知りながらも、国王様や王子様にお伝え出来なかった…そしてドミニカ様からもシルフィオーネ様を助けることが出来ない役ただずです。そんな使用人にはどうか処罰を。」
「どうして…ミーナ達は私を助けてくれた。いつも部屋が綺麗で、危険とわかりながらもスープを持ってきてくれて…他にも沢山…いつも助けてくれたでしょう?」
処罰だなんて…何も悪くない!何も処罰されることなんてないでしょう?
ミーナは涙を溜めながらも私を諭す。
「シルフィオーネ様…これは罪なのです。私たちは、我身可愛く、貴方を助けることが出来なかった。ドミニカ様を恐れ、ラベンナ様を恐れ、何も出来なかった。
結局、貴方に守られていた私達は罰がいります。これは、シルフィオーネ様も変えられません。仕方が無いのです。」
そんな…そんなことって…
私はバッと振り向き、レオン様を見る。
レオン様は困ったように眉を下げていた。
「えっと……悪いけれど、その処罰はもう決まっているよ。あなた方がそう言う可能性があったから、もう陛下からの言伝を頂いている。」
そんな…いやだ、いやだ!!
私は涙が溢れ、思わずレオン様に抱きつく。
「……こんな時に喜ぶとか、馬鹿じゃないか私は。
………シルフィオーネ、大丈夫だよ。別に死ぬわけでも解雇でもない。」
「…え?」
…解雇じゃない?いつもドミニカ様をだと、クビだ!と言って直ぐに解雇にしてしまったり、鞭を打ったり、蹴飛ばしたり…
「あなた方には数日、休んでもらう。でも、休んでいる間も給料が出るから有給休暇というやつだ。…精神的にも身体的にも疲れているだろうってね、陛下なりの労りだと思うけれど……」
「…本当ですか?」
信じられないと言うように皆、驚いている。
処罰と言う言葉ではあるが、それは陛下の優しさだ。私は陛下に感謝を思いながらその意を汲んだ。
「…ミーナ、ご病気のお母様に会いに行ったらどうかしら?コックのウェイトも久しぶりにお家でゆっくりしたら?メイドのルーシーも恋人に会ったら?他にも…皆、休もう。
皆、疲れたでしょう?」
それぞれに、泣いたり、喜んだり、笑ったり…
私の事を心配に思った人もいたが、大丈夫だよ、と伝えた。
そうして、使用人達は処罰をうけた。
*陛下視点
「…わざわざ執政の時間をさいてまで、陛下がやる必要がありましたか?」
「あぁ。十中八九、俺が原因だと言えるだろう。だったら、俺が言うべきだったろう。」
「それもそうですが…国王陛下という立場上、使用人に頭を下げて謝罪というのは…あまり良くないでしょう。それに、こちらも致し方がない理由があった。」
「でも、それがシルフィオーネのキズの理由にはならない。あれは俺たちのせいだ。
それに…あれは国王としても、人としても、誤った判断だった。それにより犠牲になった者達への謝罪は当たり前のことだろう?」
「……それもそうですけど…はぁ、陛下は成長しましたね。」
「どういう意味だ。」
「いえ、こちらの話です。それはそうと、アスクエート帝国から言質取りました。
あの、女とその娘に何をしてもアスクエート帝国は関係がなく、引き続きカスティリア王国との貿易協定を続けると。」
「そうか…では、やっとだな。」
「はい。……あ、陛下。質問なのですが」
「なんだ」
「あそこの大量の箱はなんですか?」
ニクロスは部屋の隅に重ねて置いてある、箱を指さす。
「あぁ。あれはドレスやら宝石やら…色々だ。」
「へぇ~、ドレス?宝石?………誰の?」
「シルフィオーネ」
「え?嘘でしょ?あの数の全てがシルフィオーネ様の?」
「当たり前だろう」
「はぁ!?何言ってんの!?陛下!シルフィオーネ様は一人しかいないんだよ!?なのに、あの数の箱って何!?どーゆこと!?」
「あぁ、少しレオンの物も入っている」
「……いや、それでも多すぎでは…」
何を言っているんだコイツ。
多いか?そんなにあるか?
ドレスを片っ端から作ったら送れと言ったらこうなったのだが…わからん。
レオンも、そろそろ新しい剣や装備をやろうと揃えたのだが…
やはり、よくわからんな。父親というのは。
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