マフィアと幼女

ててて

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第2章 生活

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出迎えてくれたお二人に連れられ屋敷に入り、応接間と呼ばれるような机と椅子が並ぶ部屋に入った。

先程の青い髪に青い目をした少年と黒髪に妖艶な笑を浮かべる男性が右側の椅子に。アルフレッドさん、クラウスさん、イヴァンさんは左側の席に座りアランさんはアルフレッドさんの後ろに立つ。

私?アルフレッドさんのお膝の上ですよ。当たり前のように膝に乗せられましたよ。はい。

「悪かったなこっちまで来てもらって」

「いいや、ちょうどエレナにフィルス地区を見せようと思ってたから気にすんな。」

「ふーん…」

整った顔に切りそろえられた髪。白のシャツに茶色のサスペンダーを着たその人は少しばかり幼い印象を受ける。

「その子がエレナ?バルドで拾ったっていう?」

「まぁ、そうだな。はっきり言えば貰っただが。
エレナ、こいつはカルロス。フィルス・ファミリーのボスだ。その後ろにいるのが相談役のキース。」

カルロスさんは未だにじっと私を見ている。その後ろにいるキースさんは窘めるようにジロジロと見てくる。あまりいい心地はしない。

少し身を怖ばせ、緊張した面持ちでアルフレッドさんから降りる。

「…エレナです。以後、お見知り置き下さい。」

できる限りは頑張れたと思う。伝えたあとは礼をし、そそくさとアルフレッドさんの膝の上に戻る。

自己紹介がうまく行ったのか、アルフレッドさんは笑顔で私の頭を撫でてくれた。

「へぇー…俺はカルロス。でもカロって呼んで?よろしく。」

「はい、カロさん」

手を差し出されたので握手する。するとグイッと手を引っ張られ机を飛び越えてカロさんの膝の上に着地した。

「おいっ!!」

アルフレッドさんが声を荒らげる。

「そんなにキレんなよ。変なことはしないって」

アルフレッドさんに続きクラウスさんもイヴァンさんも椅子から腰を浮かし立ち上がる寸前だった。

そんな緊縛した空気の中、カロさんは私の手をにぎにぎと握る。

「ちっせぇ…」

小さく呟くと次は頭を撫で髪を弄ぶ。目を覗かれ見つめられる。

そんな不審な行動は止まった。
キースさんの言葉によって

「まさか、ボスに少女愛好趣味があったとは。驚きました。」

「はぁっ!?」

「だってそうでしょう?女性に対しても子どもに対してもそこまで興味を持たられるのは初めて見ましたが」

「ち、ちっげーよ!!あのバルドのとこで育ったんだ!しっかり育ってんのか心配になっただけだっつーの!」

キースさんとカロさんで言い合いが始まる。そんな間、ツカツカとアルフレッドさんが近づいてきてカロさんから奪うように私を抱きしめた。

「カルロス。うちのエレナにそれ以上触んな。ぶっ殺されてぇのか?」

「はいはい、悪かったって。ったく、体重あんのかとか体調が悪くねぇか心配だっただけだっつーの!実際に、バルドの所で売られたチビたちが栄養失調で倒れたりしてんだよっ」

「ああ''ん?なんだそれ」

アルフレッドさんの問に後ろに控えていたキースさんが答える。

「フィルスの人間がバルドの闇オークションでたくさん金を落としたのは知っていらっしゃると思うのですが、その中の売られていた子どもを回収し、子どもを親の元か孤児院へ送る。かつ、子どもを買った奴らを処罰する。…その上で見つかった問題ですよ。
何人かが栄養失調で体調を崩したのです。ボスはそれを心配したんでしょう。どうか許してやってください。」

「なんだよ、そういうことかよ。」

「納得するのかよ!ていうかキース!!もとはお前が俺に少女愛好趣味とか余計なこと言ったのが悪いんだろうが。俺で遊んでじゃねぇよ!」

「ふふ、無理です」

また、カロさんとキースさんの言い合いが始まる。まるでアルフレッドさんとクラウスさんを見ているようだった。

どこも変わらないな…

「ちょっと!早く本題に入りなさいよ!」

「いや、入りたいけどそっちがまだ1人揃ってないんだろ?待ってるんだけど」

そうして、走ってきたリックさんも無事お屋敷に到着し本題に入ることとなった。




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