マフィアと幼女

第2章 生活

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「さてー飯でも食いに行くか」

アルフレッドさんの一言でレッティさんのお店から出る。
レッティさんはお店のドアまで私たちを送ってくれた。

「またいらっしゃいね、エレナちゃん」

ふわっとした笑顔を向けてくれる。

「あの、レッティさん…」

気恥ずかしいのでもじもじとしながらレッティさんを呼ぶ。すると、さっとしゃがんでくれた。レッティさんに近付き右頬にキスをする。

「ありがとうございました…」

まだ恥ずかしいのが拭えないがお礼はきちんとするべきだろう。
この方法も常識ならば慣れなくては。

キスされた頬に手を当ててレッティさんはほころぶような笑顔を向けてくれる。

「あらあらあら、まぁまぁまぁ！
本当に可愛いですわぁ！アルフレッド様！この子私にくださらない？」

レッティさんは私に勢いのままに抱きつき頭をスリスリしてくる。

が、突然後ろを引っ張られぐいっと引き寄せられた。アルフレッドさんの腕の中だ。

「だめだ。」

「そうですよ。」

なにやらアルフレッドさんとイヴァンさんから険悪な雰囲気が出ている。
すこし焦ったがクラウスさんが二人の背中を叩いてその雰囲気は拡散した。

｢ちょっと！アンタ達本気になりすぎ。レッティだって冗談でしょうが｣

｢え？私、冗談なんて申し上げてませんわ？｣

首を傾げながら真実のように言う。

このままでは一向に終わらない。
私はアルフレッドさんの袖を引っ張る。

｢アルフレッドさん………お腹が空きました……｣

話を変えようと思ったがいい言葉が見つからず切実に思ったことを言ってしまう。

すると、私を抱っこする腕が強まりキツいくらいにぎゅっとされる。

｢……かわいすぎだろ。

なぁ、今の見た？袖をつんつんして首をこてんって！こてんってしてお腹すいた…だよ！？可愛すぎだわ…｣

イヴァンさんもクラウスさんとレッティさんも顔を赤らめながらプルプルしている。

私もアルフレッドさんの解説を聞き恥ずかしたのあまりアルフレッドさんの身体に顔を埋めて羞恥が去るのをまった。

｢飯、何にしようか…｣

｢普通にレストランもいいですが、街の広場に出てる出店もいいかもしれません。美味しいものもあるしエレナにとっては新鮮でしょう。｣

｢よし、行くか！｣

イヴァンさんの提案に乗っかり、私たちはレッティさんとお別れして広場に行くことになった。

ただ、レッティさんは何度も私を呼んで

｢エレナちゃーん！また来てねー！待ってるからねー！可愛い服たくさん用意してるわー！！絶対よー！｣

っと、姿が見えなくなっても叫んでいた。