18 / 40
第2章 生活
18
しおりを挟む
「そうね~、こっちも似合うけどこっちも捨てがたいわぁ」
「いや、それならこの白に金が縁取ったワンピースも似合うだろう」
「もう全部買えばいいだろうが。エレナなら何を着ても似合う」
絶賛、着せ替え人形中です。
レッティさんが持ってきた大量のドレスやワンピースなどを片っ端から着たり合わせたり。
クラウスさんはそれはもう水を得た魚のように目を輝かしながら服を選びアルフレッドさんとイヴァンさんも似合う小物やアクセサリーを見る。
それをレッティさんは微笑ましそうに眺めている。
だいぶ疲れた私は選んでる皆さんを横目にレッティさんの隣のイスへ移動。
するとレッティさんが飲み物をくれる。
「エレナちゃんは何色がお好きなの?」
「好きな色…黄色でしょうか。」
あまり好きな色ともなかったが、いま着ている服も、街の建造物もアズーロのお屋敷も黄色だ。暖かく太陽と同じ色。
私の返事を聞き3人共がバッと振り返る。
「聞いたか?エレナの好きな色は黄色。アズーロの色だぞ?」
「いやっだもぉ~!かわいいんだから!
ほら、さっさと黄色の服選ぶわよ!」
「んん"っ……可愛いですね」
余計に拍車がかかったらしい。
2時間に渡る服選びは終わり、買った服やドレスはアルフレッドさんに呼び出されたリックさんによって全て屋敷に運ばれた。
「えっと、本当にありがとうございます。」
深々とアルフレッドさん達にお礼をする。たくさん買ってもらって嬉しいような申し訳なさすぎなような…
「いいのよぉ、これもあんたの仕事なんだから!たくさん着飾ってちょうだいね。」
クラウスさんに頭を撫でられる。
「あ!そうだ」
アルフレッドさんは私を軽々と顔の正面まで持ち上げると空いている方の手で自分の頬をしめす。
「いいかー?エレナ、お礼はお辞儀じゃなくて頬にキスするんだぞ。これは常識だ。」
「え…常識…そうなんですか?」
「うんうん、エレナは知らなかったんだよ。これはごくごく普通のことだぞ。みんながやってることなんだ。ほら、やってみろ」
…全然知らなかった!
ということは、今まで私は非常識に感謝をお辞儀で済ませていたのか…
「…そうですか。では、服を選んで買ってくださってありがとうございます。」
アルフレッドさんの右頬にそっと触れるようなキスをする。本人はとても満足そうだ。
「いや、それは…」
「うーん…」
イヴァンさんやクラウスさんも何か言いたげだが、頭に手を当てて考え込んでいる。
「いいぞ別に。お前らはやって貰わなくても。な?」
ニヤッとした挑発的な態度にクラウスさんが反応する。
「何よそれ!アンタだけずるいでしょ!私も選んだんだからっ……エレナちゃんこっちおいで!」
クラウスさんはさんにぐいっと引っ張られ気づいたら抱っこされていた。
案外、オネェさんだが筋肉がついてる…
「ほらっ」
催促され、クラウスさんの右頬にも触れるようなキスをする。クラウスさんも満足そうだ。
「あーあー、エレナが汚れたー!」
「ちょっとどういうことよ!」
さっとクラウスさんは私を下ろしてアルフレッドさんに掴みかかる。また、2人の言い合いが始まった。
イヴァンさんは私に目線を合わせしゃがみこむ。目を見つめ何かを訴えるように…
お礼だろうか?
イヴァンさんに近づきぐっと背伸びをして右頬にキスをする。
「服、ありがとうございます」
すると、イヴァンさんは手で口を覆い顔を赤らめながら動かなくなった。
あれ?
そんな4人を見ながら紅茶を飲むレッティ。
今日の紅茶はいつもより甘くておいしい。
○いつも読んで下さりありがとうございます。個人的にイヴァンが好きです…
「いや、それならこの白に金が縁取ったワンピースも似合うだろう」
「もう全部買えばいいだろうが。エレナなら何を着ても似合う」
絶賛、着せ替え人形中です。
レッティさんが持ってきた大量のドレスやワンピースなどを片っ端から着たり合わせたり。
クラウスさんはそれはもう水を得た魚のように目を輝かしながら服を選びアルフレッドさんとイヴァンさんも似合う小物やアクセサリーを見る。
それをレッティさんは微笑ましそうに眺めている。
だいぶ疲れた私は選んでる皆さんを横目にレッティさんの隣のイスへ移動。
するとレッティさんが飲み物をくれる。
「エレナちゃんは何色がお好きなの?」
「好きな色…黄色でしょうか。」
あまり好きな色ともなかったが、いま着ている服も、街の建造物もアズーロのお屋敷も黄色だ。暖かく太陽と同じ色。
私の返事を聞き3人共がバッと振り返る。
「聞いたか?エレナの好きな色は黄色。アズーロの色だぞ?」
「いやっだもぉ~!かわいいんだから!
ほら、さっさと黄色の服選ぶわよ!」
「んん"っ……可愛いですね」
余計に拍車がかかったらしい。
2時間に渡る服選びは終わり、買った服やドレスはアルフレッドさんに呼び出されたリックさんによって全て屋敷に運ばれた。
「えっと、本当にありがとうございます。」
深々とアルフレッドさん達にお礼をする。たくさん買ってもらって嬉しいような申し訳なさすぎなような…
「いいのよぉ、これもあんたの仕事なんだから!たくさん着飾ってちょうだいね。」
クラウスさんに頭を撫でられる。
「あ!そうだ」
アルフレッドさんは私を軽々と顔の正面まで持ち上げると空いている方の手で自分の頬をしめす。
「いいかー?エレナ、お礼はお辞儀じゃなくて頬にキスするんだぞ。これは常識だ。」
「え…常識…そうなんですか?」
「うんうん、エレナは知らなかったんだよ。これはごくごく普通のことだぞ。みんながやってることなんだ。ほら、やってみろ」
…全然知らなかった!
ということは、今まで私は非常識に感謝をお辞儀で済ませていたのか…
「…そうですか。では、服を選んで買ってくださってありがとうございます。」
アルフレッドさんの右頬にそっと触れるようなキスをする。本人はとても満足そうだ。
「いや、それは…」
「うーん…」
イヴァンさんやクラウスさんも何か言いたげだが、頭に手を当てて考え込んでいる。
「いいぞ別に。お前らはやって貰わなくても。な?」
ニヤッとした挑発的な態度にクラウスさんが反応する。
「何よそれ!アンタだけずるいでしょ!私も選んだんだからっ……エレナちゃんこっちおいで!」
クラウスさんはさんにぐいっと引っ張られ気づいたら抱っこされていた。
案外、オネェさんだが筋肉がついてる…
「ほらっ」
催促され、クラウスさんの右頬にも触れるようなキスをする。クラウスさんも満足そうだ。
「あーあー、エレナが汚れたー!」
「ちょっとどういうことよ!」
さっとクラウスさんは私を下ろしてアルフレッドさんに掴みかかる。また、2人の言い合いが始まった。
イヴァンさんは私に目線を合わせしゃがみこむ。目を見つめ何かを訴えるように…
お礼だろうか?
イヴァンさんに近づきぐっと背伸びをして右頬にキスをする。
「服、ありがとうございます」
すると、イヴァンさんは手で口を覆い顔を赤らめながら動かなくなった。
あれ?
そんな4人を見ながら紅茶を飲むレッティ。
今日の紅茶はいつもより甘くておいしい。
○いつも読んで下さりありがとうございます。個人的にイヴァンが好きです…
20
お気に入りに追加
2,057
あなたにおすすめの小説

死にたがり幼女とマフィア
狐鳳
恋愛
その屋敷に住まう幼女は産まれてすぐブランドン伯爵家の屋敷の前に捨てられていた。
少し大きくなってからはそこに住まうブランドン伯爵家一家や使用人達に虐げられる毎日…。
そんなある日屋敷を訪れたとても美しい青年に救われた幼女は何も知らなかった世界を知り、そして色んな人達から溺愛される毎日を過ごして幸せとは何かを知り始める、そんな物語。
※ブランドン伯爵家の方は結構雑に扱ってます。溺愛のほうを中心にしていきます。
もしかしたら、番外編とかでブランドン伯爵家とかの話を出すかも…?
あまり期待しないでください。気分で変わるかも…
※後々国の詳細やマフィアの仕組みの詳細、キャラクターの詳細などを載せて行きます!
※長編…のつもり!!
※※HOT22入りありがとうございます!!
※作者が学生なのでスローペースになると思います!!
※初めて作ったので何か言葉がおかしくなっていたり、誤字脱字があったりとあると思いますが、ご了承ください!
逃げて、追われて、捕まって
あみにあ
恋愛
平民に生まれた私には、なぜか生まれる前の記憶があった。
この世界で王妃として生きてきた記憶。
過去の私は貴族社会の頂点に立ち、さながら悪役令嬢のような存在だった。
人を蹴落とし、気に食わない女を断罪し、今思えばひどい令嬢だったと思うわ。
だから今度は平民としての幸せをつかみたい、そう願っていたはずなのに、一体全体どうしてこんな事になってしまたのかしら……。
2020年1月5日より 番外編:続編随時アップ
2020年1月28日より 続編となります第二章スタートです。
**********お知らせ***********
2020年 1月末 レジーナブックス 様より書籍化します。
それに伴い短編で掲載している以外の話をレンタルと致します。
ご理解ご了承の程、宜しくお願い致します。

転生したら、6人の最強旦那様に溺愛されてます!?~6人の愛が重すぎて困ってます!~
月
恋愛
ある日、女子高生だった白川凛(しらかわりん)
は学校の帰り道、バイトに遅刻しそうになったのでスピードを上げすぎ、そのまま階段から落ちて死亡した。
しかし、目が覚めるとそこは異世界だった!?
(もしかして、私、転生してる!!?)
そして、なんと凛が転生した世界は女性が少なく、一妻多夫制だった!!!
そんな世界に転生した凛と、将来の旦那様は一体誰!?

愛人をつくればと夫に言われたので。
まめまめ
恋愛
"氷の宝石”と呼ばれる美しい侯爵家嫡男シルヴェスターに嫁いだメルヴィーナは3年間夫と寝室が別なことに悩んでいる。
初夜で彼女の背中の傷跡に触れた夫は、それ以降別室で寝ているのだ。
仮面夫婦として過ごす中、ついには夫の愛人が選んだ宝石を誕生日プレゼントに渡される始末。
傷つきながらも何とか気丈に振る舞う彼女に、シルヴェスターはとどめの一言を突き刺す。
「君も愛人をつくればいい。」
…ええ!もう分かりました!私だって愛人の一人や二人!
あなたのことなんてちっとも愛しておりません!
横暴で冷たい夫と結婚して以降散々な目に遭うメルヴィーナは素敵な愛人をゲットできるのか!?それとも…?なすれ違い恋愛小説です。
※感想欄では読者様がせっかく気を遣ってネタバレ抑えてくれているのに、作者がネタバレ返信しているので閲覧注意でお願いします…


キャンプに行ったら異世界転移しましたが、最速で保護されました。
新条 カイ
恋愛
週末の休みを利用してキャンプ場に来た。一歩振り返ったら、周りの環境がガラッと変わって山の中に。車もキャンプ場の施設もないってなに!?クマ出現するし!?と、どうなることかと思いきや、最速でイケメンに保護されました、

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】

美幼女に転生したら地獄のような逆ハーレム状態になりました
市森 唯
恋愛
極々普通の学生だった私は……目が覚めたら美幼女になっていました。
私は侯爵令嬢らしく多分異世界転生してるし、そして何故か婚約者が2人?!
しかも婚約者達との関係も最悪で……
まぁ転生しちゃったのでなんとか上手く生きていけるよう頑張ります!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる