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まず、初めに向かったのは学生寮だった。
「ようこそ、バルティーヌへ。そしてバルティーヌ王立学園への編入学おめでとうございます。私は女性学生寮に務めております、マルガーテと申します。慣れるまでの数日間、私が全ての対応をさせていただきますのでどうか、よろしくお願いいたしますね。」
寮の前で立っていた老婦人は、深々とカーテシーをとった。
「初めまして、フォーレ公国から来ました。セレシア・ウェルナーといいます。よろしくお願い致しますね。」
「はい、セレシア様。ではご案内致しますね」
ユナが荷物を運んでくれて、案内された2階にある部屋の説明を受ける。部屋には寝具とタンス、お風呂とトイレ、勉強用の机が置かれていた。部屋の続きにはメイド用の部屋もあり、そこは主人部屋とは違って簡易キッチンも置いてあったため、部屋が少し狭く感じた。
「やった…!キッチンがある!!これで、お嬢様にお弁当が作れるし、お菓子も渡せられるわ!」
ユナは気に入ったみたい。
食堂は1階にあり、時間内に行けば朝と夜はそこで食べられるそうだ。メイド達には別の食堂があるそうだ。
「あと、こちらがセレシア様の制服になります。」
渡されたのは、白のワンピース型の制服。
シンプルだけれど、ウエストは絞ってあって可愛らしい。だが、白だと汚れが目立つし実用性はないのでは…と感じてしまうあたり、私の女子力は少ないのだろう。
「ひゃぁ~!この制服ぜぇったいお嬢様にお似合いですよ!!お嬢様は綺麗な銀色の髪で深い青の瞳なので、白い制服だとさながら水の妖精ですね!!」
…全く理解できない。何を言ってるのだろうこの子は。
「休日に出かけるときは、許可申請が必要になります。事前に出しておくとスムーズです。門限は夕の刻の鐘がなる頃には戻ってきてください。もし、何かの都合で間に合わない場合は、人を使って下さい。寮の説明は以上になります。」
「分かりました、ありがとう。」
マルガーテは優しく微笑むと、簡単な礼をとった。
「この後ですが、お疲れであればお休みを。もし、お元気であれば学園の案内を手配しますが、如何なさいますか?」
ん~、慣れない馬車に3日も揺られて、正直疲れては居るのだけど、学園を見てみたい気持ちもあるのよね…。
でも、持ってきた荷物の整理もあるし….
「セレシアお嬢様、是非お元気であれば行ってきて下さい!お部屋の整理整頓は私がやっておきますから!」
「え、でも悪いじゃない?」
「いいのです!!物の場所の把握も私の仕事ですし、部屋の使い勝手も知りたいので!!」
そんなにキラキラとした目で見られたら、行くしかないわね。
「…ありがとう。じゃあ、行ってくるわね。」
それから、少し休憩として暖かい紅茶を飲んでから、楽な服に着替えて早速学園に向かった。
学生寮から学園まで徒歩で行ける距離で、時間は5分ほどだった。
しかも、レンガが引かれている道を真っ直ぐのため迷子にもならない。
マルガーテが、学園を案内してくれる生徒は門の前に立っていると言っていたけれど…
「ようこそ、バルティーヌへ。そしてバルティーヌ王立学園への編入学おめでとうございます。私は女性学生寮に務めております、マルガーテと申します。慣れるまでの数日間、私が全ての対応をさせていただきますのでどうか、よろしくお願いいたしますね。」
寮の前で立っていた老婦人は、深々とカーテシーをとった。
「初めまして、フォーレ公国から来ました。セレシア・ウェルナーといいます。よろしくお願い致しますね。」
「はい、セレシア様。ではご案内致しますね」
ユナが荷物を運んでくれて、案内された2階にある部屋の説明を受ける。部屋には寝具とタンス、お風呂とトイレ、勉強用の机が置かれていた。部屋の続きにはメイド用の部屋もあり、そこは主人部屋とは違って簡易キッチンも置いてあったため、部屋が少し狭く感じた。
「やった…!キッチンがある!!これで、お嬢様にお弁当が作れるし、お菓子も渡せられるわ!」
ユナは気に入ったみたい。
食堂は1階にあり、時間内に行けば朝と夜はそこで食べられるそうだ。メイド達には別の食堂があるそうだ。
「あと、こちらがセレシア様の制服になります。」
渡されたのは、白のワンピース型の制服。
シンプルだけれど、ウエストは絞ってあって可愛らしい。だが、白だと汚れが目立つし実用性はないのでは…と感じてしまうあたり、私の女子力は少ないのだろう。
「ひゃぁ~!この制服ぜぇったいお嬢様にお似合いですよ!!お嬢様は綺麗な銀色の髪で深い青の瞳なので、白い制服だとさながら水の妖精ですね!!」
…全く理解できない。何を言ってるのだろうこの子は。
「休日に出かけるときは、許可申請が必要になります。事前に出しておくとスムーズです。門限は夕の刻の鐘がなる頃には戻ってきてください。もし、何かの都合で間に合わない場合は、人を使って下さい。寮の説明は以上になります。」
「分かりました、ありがとう。」
マルガーテは優しく微笑むと、簡単な礼をとった。
「この後ですが、お疲れであればお休みを。もし、お元気であれば学園の案内を手配しますが、如何なさいますか?」
ん~、慣れない馬車に3日も揺られて、正直疲れては居るのだけど、学園を見てみたい気持ちもあるのよね…。
でも、持ってきた荷物の整理もあるし….
「セレシアお嬢様、是非お元気であれば行ってきて下さい!お部屋の整理整頓は私がやっておきますから!」
「え、でも悪いじゃない?」
「いいのです!!物の場所の把握も私の仕事ですし、部屋の使い勝手も知りたいので!!」
そんなにキラキラとした目で見られたら、行くしかないわね。
「…ありがとう。じゃあ、行ってくるわね。」
それから、少し休憩として暖かい紅茶を飲んでから、楽な服に着替えて早速学園に向かった。
学生寮から学園まで徒歩で行ける距離で、時間は5分ほどだった。
しかも、レンガが引かれている道を真っ直ぐのため迷子にもならない。
マルガーテが、学園を案内してくれる生徒は門の前に立っていると言っていたけれど…
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