54 / 75
第54話「魔女タク」
しおりを挟む
太陽が真上にさしかかろうとしていた。俺たちは装備を整えるために様々な店をまわった。服、武器、防具、薬品などを荷物にならない程度に買い込んだ。店員にフェリチタの絵が描かれた看板のある店を訊ねると、ここから然して離れていない場所にあるとわかり、二言三言話した後、突き板仕上げの扉を開き、再び喧騒の中を歩きはじめた。
腹が減ったことに気がつく。そこで、パンパカーナの希望で食べ歩きをすることにした。小麦粉を練った生地を鉄板に薄く広げ、その中にサイコロ状にカットされた野菜や肉類を焼き、仕上げに二種類のソースで味をつけた具材を包んだ、クレープのような料理を買った。パンパカーナはブリンチキに似ていると言っていたが、どうやらそれはロシアで日常的に食べられている料理らしい。
どれ、お味はどうかな。かぶりついてみる。すると、生地の中から熱々の具が飛び出し、火傷しないよう気をつけながら咀嚼すると、シャキシャキとした歯ごたえの野菜と肉汁をたっぷりと含んだミートキューブが溶け合い、それぞれの個性が互いを引き立てている。まろやかなバーベキューソースに後からやってくるピリ辛な味付けが食欲を増進させるので、食べる手が止まらなくなる。食べているのに腹が減る。俺たちは夢中でそれを食べた。
途中喉が渇いたので、これまた露店でジュースを買った。生絞りで果汁百パーセントだった。レモンのような爽やかな酸味が口直しにちょうどよい。パンパカーナは口をすぼめながら地団駄を踏んでいた。彼女曰く、酸っぱいものは得意ではないそうだ。
飲みながらゆるりと歩いていると、十一本の尾をもつ猫のようなシルエットが描かれた看板を見つけた。ここで間違えなさそうだ。素朴な木の扉にあるドアプレートには『魔女タク』と書かれている。既視感を覚えながら扉を開く。チリンと鈴の音がなった。奥から気の抜けた声が聞こえた。
「はい。いらっしゃ〜い」
長い茶髪を一本に束ねて、それを肩から流している落ち着いた雰囲気の女性が、カウンター越しに微笑んでいった。窓がたくさんあった。観葉植物がいたる所にあった。窓の縁、白いタイル調の床の上、カウンターなどにもある。俺たちはカウンターへ寄る。
「あの」
「は〜い。なんでしょ〜」
「ここへ来れば、他国へ行けると聞いてきたのですが」
「あ〜。ご希望の国はどこですか〜」
「希望、ですか」
どこでもよかった。勇者がいる国ならば、どこへでも。
「じゃあ。ここから一番近い国へ」
「う〜ん、そうですねぇ......。それなら『バジコーレ』ですかね〜」
「そこへお願いします」
「は〜い。ではでは、運転手を手配しますので、中庭でお待ちくださ〜い」
そういうと、カウンターを出て、すぐ左にある扉を開けた。「どうぞ〜」
「どうも」
入ると、青々とした芝生が敷いてある場所へ出た。八メートルくらいの外壁は白で統一されており、外からは見えない仕様だ。大きなフライングディスクが何枚か壁際に立てかけてあった。あれはいったいなんだろうか。もう少し近くで見てみようと一歩を踏み出した。その時、背後から声がしたので、立ち止まった。
「お待たせしました〜。ちょうど一人、空きの運転手がいましたので。よろしくお願いします〜」
振り返ると、七色の髪をしたおかっぱ頭の少女が無表情で立っていた。肩を出した涼しげな服にギンガムチェックのミニスカート。黒いマントを羽織っている。ガムを噛んでいるのか、口がもごもごと動き続けている。
おもむろに手を胸ポケットにやると、小さな円盤を取り出し、上へ放り投げると、指をパチンと鳴らした。すると、円盤はあの巨大なフライングディスクに変わった。
「......どうぞ」
少女は手で指し示した。あそこへ乗れという意味だろうか。言われた通り、俺たちは円盤の上へ乗った。パンパカーナは赤いフードを深くかぶり、顔を覆い隠していた。どうしたのだろう。こいつ、こんなに人見知りだっただろうか。
「......出発します。料金は、着払いなので」
そういうと、腹の中がふわっと持ち上がった。円盤が空高く上昇したのだ。下を見ると、受付の女性がハンカチを振っていた。
方向を定めるように回転すると、凄まじい速さで発進した。体がのけぞる。冷たい空気が身を突き刺す。酷い乗り心地だ。運転手は慣れているのか、全く動じていない様子だ。
「——スンマセン!」
「......え?」
「これ、平気なんですか」
「......え?」
「いつも! こんな感じなんですか!」
「......え?」
だめだ。暴風の所為で聞き取られない。仕方がないので、会話は諦めることにした。風に体温を奪われまいと、身を縮めて耐え凌ぐ。感覚を共有しているので、当然ラルエシミラも寒いと感じているはずだ。ごめん。少しだけ堪えてほしい。俺は心の中でそういった。
「......着く」
肩越しにこちらを見て言う運転手。
乾いた目で先を見ると、見慣れた建物が密集している地域があった。
馬鹿な。ありえない。どうしてこの世界にあんなものがあるのだ。
急ブレーキがかかり、前のめりになる。後ろにいたパンパカーナの頭が背中に当たったようだ。
この運転手、もしかしてアレなのでは。
「......着陸します」
円盤が下降していく。が、勢いが速すぎるためか、体が宙へ浮いた。
「いくらなんでも下手すぎる!」
「......酷いです。お客さん」
見ると、運転手も宙へ浮いていた。とんでもないハズレを引いてしまったようだ。と俺は悔しんだ。
少しして、円盤は地面へ衝突する寸前で停止すると、捨てられたように落ちた。
円盤はひっくり返り、俺たちは草地へ投げ出された。
「痛つつ」
鈍痛を腰あたりに感じながら起き上がると、向こうに大きな門が見え、そこから多くの人々が出入りしていることがわかる。その誰もが身に付けている服装。見覚えのある建物が目に入った瞬間、予見していたことだが、おそらく、これは勇者の仕業なのだろうと思った。確実にいえることだった。彼奴は変えてしまったのだ。ひとつの国のすべてを。
「動くな」
パンパカーナの声だ。久方ぶりに聞く、ピアノ線がピンと張り詰めたような緊迫感があった。
何かトラブルが起こったようだ。後ろを見ると、運転手に銃口を向けているパンパカーナがいた。
ただ事ではない剣呑な空気。運転手は顔色ひとつ変えず、醒めたような目で照準器を覗いているパンパカーナを眺めていた。
$$$
ボールドは手を前に組み、テーブルにある大量の料理を平らげつつある青髪の少女を、口角を上げて、三日月型の視界からその様子を見守っていた。
「すごいよ! この料理、最初はものすっごく美味しかったのに、食べてるうちにどんどん不味くなるんだよ。なんでよ」
少女は食べ物を口いっぱいに詰めて慮外なことをいった。
ボールドは「そう言っていただけたのは、お客様が初めてでございます」と殊更にいうと、頭を下げた。
「ふーん。そうなんだ」
咀嚼する少女は鼻白んだような顔で虚空を見つめると、思い出したように「あ、そうだ」といった。
「人を探してるんだけど」
「はい。どのような方でしょう」
「えっと。髪が黒くて、ボサボサで、目が腐ってて、与太者みたいで、普段はすっごく弱いんだけど、いざって時はやる男だよ。うん、きっと、たぶんそうだよ」
「ええ。それはそれは。残念ですが、ワタクシはそのように腑抜けた男は存じ上げません。しかしなぜ、そのような方をお探しに」
「えっとねえ......」
少女は動物の皮をなめして作られたリュックの中から、学ランを引っ張り出した。
「これ!」
「これはいったい......。どこかの国の正装でしょうか」
物珍しそうな目で食い入るように、顎に片手を添えて見るボールド。
「わかんないけど、これを放ったらかしてどこかへ消えたんだよ。それで、命の恩人だし、届けてあげようと思って」
「義理人情にお厚いのですね。ええ。たいへん素晴らしい矜持をお持ちで。ワタクシは今、人間としての本懐をお客様に見た気がしますよ。ええ」
「いいよ、いいよ。そんなに褒められることではないよ。当然なんだよ。仲間なら、当然のこと」
「左様でございますか。それで、その方のお名前は」
「名前? うーん。確かねえ......と」
「と?」
「と......とら、トム、閉じ、とぎ——。あ、思い出したよ! トガ! 戸賀勇希だよ!」
腹が減ったことに気がつく。そこで、パンパカーナの希望で食べ歩きをすることにした。小麦粉を練った生地を鉄板に薄く広げ、その中にサイコロ状にカットされた野菜や肉類を焼き、仕上げに二種類のソースで味をつけた具材を包んだ、クレープのような料理を買った。パンパカーナはブリンチキに似ていると言っていたが、どうやらそれはロシアで日常的に食べられている料理らしい。
どれ、お味はどうかな。かぶりついてみる。すると、生地の中から熱々の具が飛び出し、火傷しないよう気をつけながら咀嚼すると、シャキシャキとした歯ごたえの野菜と肉汁をたっぷりと含んだミートキューブが溶け合い、それぞれの個性が互いを引き立てている。まろやかなバーベキューソースに後からやってくるピリ辛な味付けが食欲を増進させるので、食べる手が止まらなくなる。食べているのに腹が減る。俺たちは夢中でそれを食べた。
途中喉が渇いたので、これまた露店でジュースを買った。生絞りで果汁百パーセントだった。レモンのような爽やかな酸味が口直しにちょうどよい。パンパカーナは口をすぼめながら地団駄を踏んでいた。彼女曰く、酸っぱいものは得意ではないそうだ。
飲みながらゆるりと歩いていると、十一本の尾をもつ猫のようなシルエットが描かれた看板を見つけた。ここで間違えなさそうだ。素朴な木の扉にあるドアプレートには『魔女タク』と書かれている。既視感を覚えながら扉を開く。チリンと鈴の音がなった。奥から気の抜けた声が聞こえた。
「はい。いらっしゃ〜い」
長い茶髪を一本に束ねて、それを肩から流している落ち着いた雰囲気の女性が、カウンター越しに微笑んでいった。窓がたくさんあった。観葉植物がいたる所にあった。窓の縁、白いタイル調の床の上、カウンターなどにもある。俺たちはカウンターへ寄る。
「あの」
「は〜い。なんでしょ〜」
「ここへ来れば、他国へ行けると聞いてきたのですが」
「あ〜。ご希望の国はどこですか〜」
「希望、ですか」
どこでもよかった。勇者がいる国ならば、どこへでも。
「じゃあ。ここから一番近い国へ」
「う〜ん、そうですねぇ......。それなら『バジコーレ』ですかね〜」
「そこへお願いします」
「は〜い。ではでは、運転手を手配しますので、中庭でお待ちくださ〜い」
そういうと、カウンターを出て、すぐ左にある扉を開けた。「どうぞ〜」
「どうも」
入ると、青々とした芝生が敷いてある場所へ出た。八メートルくらいの外壁は白で統一されており、外からは見えない仕様だ。大きなフライングディスクが何枚か壁際に立てかけてあった。あれはいったいなんだろうか。もう少し近くで見てみようと一歩を踏み出した。その時、背後から声がしたので、立ち止まった。
「お待たせしました〜。ちょうど一人、空きの運転手がいましたので。よろしくお願いします〜」
振り返ると、七色の髪をしたおかっぱ頭の少女が無表情で立っていた。肩を出した涼しげな服にギンガムチェックのミニスカート。黒いマントを羽織っている。ガムを噛んでいるのか、口がもごもごと動き続けている。
おもむろに手を胸ポケットにやると、小さな円盤を取り出し、上へ放り投げると、指をパチンと鳴らした。すると、円盤はあの巨大なフライングディスクに変わった。
「......どうぞ」
少女は手で指し示した。あそこへ乗れという意味だろうか。言われた通り、俺たちは円盤の上へ乗った。パンパカーナは赤いフードを深くかぶり、顔を覆い隠していた。どうしたのだろう。こいつ、こんなに人見知りだっただろうか。
「......出発します。料金は、着払いなので」
そういうと、腹の中がふわっと持ち上がった。円盤が空高く上昇したのだ。下を見ると、受付の女性がハンカチを振っていた。
方向を定めるように回転すると、凄まじい速さで発進した。体がのけぞる。冷たい空気が身を突き刺す。酷い乗り心地だ。運転手は慣れているのか、全く動じていない様子だ。
「——スンマセン!」
「......え?」
「これ、平気なんですか」
「......え?」
「いつも! こんな感じなんですか!」
「......え?」
だめだ。暴風の所為で聞き取られない。仕方がないので、会話は諦めることにした。風に体温を奪われまいと、身を縮めて耐え凌ぐ。感覚を共有しているので、当然ラルエシミラも寒いと感じているはずだ。ごめん。少しだけ堪えてほしい。俺は心の中でそういった。
「......着く」
肩越しにこちらを見て言う運転手。
乾いた目で先を見ると、見慣れた建物が密集している地域があった。
馬鹿な。ありえない。どうしてこの世界にあんなものがあるのだ。
急ブレーキがかかり、前のめりになる。後ろにいたパンパカーナの頭が背中に当たったようだ。
この運転手、もしかしてアレなのでは。
「......着陸します」
円盤が下降していく。が、勢いが速すぎるためか、体が宙へ浮いた。
「いくらなんでも下手すぎる!」
「......酷いです。お客さん」
見ると、運転手も宙へ浮いていた。とんでもないハズレを引いてしまったようだ。と俺は悔しんだ。
少しして、円盤は地面へ衝突する寸前で停止すると、捨てられたように落ちた。
円盤はひっくり返り、俺たちは草地へ投げ出された。
「痛つつ」
鈍痛を腰あたりに感じながら起き上がると、向こうに大きな門が見え、そこから多くの人々が出入りしていることがわかる。その誰もが身に付けている服装。見覚えのある建物が目に入った瞬間、予見していたことだが、おそらく、これは勇者の仕業なのだろうと思った。確実にいえることだった。彼奴は変えてしまったのだ。ひとつの国のすべてを。
「動くな」
パンパカーナの声だ。久方ぶりに聞く、ピアノ線がピンと張り詰めたような緊迫感があった。
何かトラブルが起こったようだ。後ろを見ると、運転手に銃口を向けているパンパカーナがいた。
ただ事ではない剣呑な空気。運転手は顔色ひとつ変えず、醒めたような目で照準器を覗いているパンパカーナを眺めていた。
$$$
ボールドは手を前に組み、テーブルにある大量の料理を平らげつつある青髪の少女を、口角を上げて、三日月型の視界からその様子を見守っていた。
「すごいよ! この料理、最初はものすっごく美味しかったのに、食べてるうちにどんどん不味くなるんだよ。なんでよ」
少女は食べ物を口いっぱいに詰めて慮外なことをいった。
ボールドは「そう言っていただけたのは、お客様が初めてでございます」と殊更にいうと、頭を下げた。
「ふーん。そうなんだ」
咀嚼する少女は鼻白んだような顔で虚空を見つめると、思い出したように「あ、そうだ」といった。
「人を探してるんだけど」
「はい。どのような方でしょう」
「えっと。髪が黒くて、ボサボサで、目が腐ってて、与太者みたいで、普段はすっごく弱いんだけど、いざって時はやる男だよ。うん、きっと、たぶんそうだよ」
「ええ。それはそれは。残念ですが、ワタクシはそのように腑抜けた男は存じ上げません。しかしなぜ、そのような方をお探しに」
「えっとねえ......」
少女は動物の皮をなめして作られたリュックの中から、学ランを引っ張り出した。
「これ!」
「これはいったい......。どこかの国の正装でしょうか」
物珍しそうな目で食い入るように、顎に片手を添えて見るボールド。
「わかんないけど、これを放ったらかしてどこかへ消えたんだよ。それで、命の恩人だし、届けてあげようと思って」
「義理人情にお厚いのですね。ええ。たいへん素晴らしい矜持をお持ちで。ワタクシは今、人間としての本懐をお客様に見た気がしますよ。ええ」
「いいよ、いいよ。そんなに褒められることではないよ。当然なんだよ。仲間なら、当然のこと」
「左様でございますか。それで、その方のお名前は」
「名前? うーん。確かねえ......と」
「と?」
「と......とら、トム、閉じ、とぎ——。あ、思い出したよ! トガ! 戸賀勇希だよ!」
0
お気に入りに追加
42
あなたにおすすめの小説
[完結]異世界転生したら幼女になったが 速攻で村を追い出された件について ~そしていずれ最強になる幼女~
k33
ファンタジー
初めての小説です..!
ある日 主人公 マサヤがトラックに引かれ幼女で異世界転生するのだが その先には 転生者は嫌われていると知る そして別の転生者と出会い この世界はゲームの世界と知る そして、そこから 魔法専門学校に入り Aまで目指すが 果たして上がれるのか!? そして 魔王城には立ち寄った者は一人もいないと別の転生者は言うが 果たして マサヤは 魔王城に入り 魔王を倒し無事に日本に帰れるのか!?
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?
とまどいの花嫁は、夫から逃げられない
椎名さえら
恋愛
エラは、親が決めた婚約者からずっと冷淡に扱われ
初夜、夫は愛人の家へと行った。
戦争が起こり、夫は戦地へと赴いた。
「無事に戻ってきたら、お前とは離婚する」
と言い置いて。
やっと戦争が終わった後、エラのもとへ戻ってきた夫に
彼女は強い違和感を感じる。
夫はすっかり改心し、エラとは離婚しないと言い張り
突然彼女を溺愛し始めたからだ
______________________
✴︎舞台のイメージはイギリス近代(ゆるゆる設定)
✴︎誤字脱字は優しくスルーしていただけると幸いです
✴︎なろうさんにも投稿しています
私の勝手なBGMは、懐かしすぎるけど鬼束ちひろ『月光』←名曲すぎ


神々に見捨てられし者、自力で最強へ
九頭七尾
ファンタジー
三大貴族の一角、アルベール家の長子として生まれた少年、ライズ。だが「祝福の儀」で何の天職も授かることができなかった彼は、『神々に見捨てられた者』と蔑まれ、一族を追放されてしまう。
「天職なし。最高じゃないか」
しかし彼は逆にこの状況を喜んだ。というのも、実はこの世界は、前世で彼がやり込んでいたゲーム【グランドワールド】にそっくりだったのだ。
天職を取得せずにゲームを始める「超ハードモード」こそが最強になれる道だと知るライズは、前世の知識を活かして成り上がっていく。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる