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5巻
5-3
しおりを挟む第4話 必要な力
黒焦げた森から煙がぶすぶすと上がっている。
竜の吐息による影響であり、それは一直線に黒色の道のようなものを森に刻むほどの威力だった。
だからこそ、竜は恐れられる。
そして、それは確かにエリスとユスタにも命中していた。
――けれど。
「あれは……魔道具か……?」
ケルケイロが空中を見上げながらそう言った。
ユスタとエリスは未だ健在で、竜の眼前に浮かんでいた。
ユスタの四本の足元には魔力で作られたと思しき足場が見え、背中にはエリスが乗っている状態である。
エリスは小さな物体を目の前に掲げており、そこから竜の方に向かって壁のようなものが放射されているのが見えた。
それを指して、ケルケイロは「魔道具」と言ったのだ。
おそらくその推測は当たっているだろう。効果は、以前俺が竜の吐息を防ぐのに使用したナコルル式魔法の一つ、無属性魔法〝結界〟と似たもののようだ。
竜の吐息を防ぎきるほどのものだから、相当強力な魔道具で、かなり高価なものだと推測されるが、それを使っているのはエリスである。
彼女なら自分の足で迷宮に潜り、そこの宝物を持って帰ることも当然できるだろう。きっと、あの魔道具もそういった品の一つに違いない。
竜の吐息が収まると、エリスは魔道具の展開をやめ、そしてユスタが再度動き始める。
しかし、よく見るとユスタの動きが少し鈍っているように思えた。
「無傷……とはいかなかったみたいだな」
「そうなのか?」
俺が呟くと、ケルケイロがそう尋ねてきた。
俺は頷いて答える。
「あぁ……よく見てみろ、エリスとユスタの身体が少し煤けているのが分かるだろう? ダメージはそれほどでもなさそうだが、それでも多少は通ってしまったみたいだ」
「……確かに煙が……おい、大丈夫なのか」
「分からないが……」
それこそ信じるしかない。あの一人と一匹なら、絶対に大丈夫だと。
それくらいしか今の俺たちにはできなさそうだ……と思っていると、竜の目がぎらりと光り、恐ろしいことにその焦点を俺たちに合わせた。
「まずいな……」
竜の視線の意味に気づいた俺がそう呟くと、ケルケイロが「え?」と呆けたような顔をしたので、はっきりと言ってやる。
「こっちに来るぞ!!」
「ま、マジかよ……!!」
ケルケイロはそう言いつつ、身構えて竜の動きを見つめた。
案の定、竜は少し動きの鈍ったユスタとエリスの隙を突くような形で、こちらに向かってきた。
敵の弱点を正確に嗅ぎつけ、狙ってくる竜の性根の悪さには本当に反吐が出るが、文句を言っても仕方がない。
「ケルケイロ、いけるか?」
俺の問いに、ケルケイロは力強く答える。
「あぁ……ニコ!」
黙って浮かんでいた少女――ニコは、ケルケイロの呼びかけに応じる。
「……強化」
ぼそり、とニコが言うと同時に、ケルケイロの身体からふわりと光が湧き出た。
先ほどまでよりもずっと強い光のように感じて、俺は少し不安になり、ニコに尋ねる。
「……ニコ、これは……大丈夫なのか?」
「ここが正念場、な、はず……魂を多めに、使った。仕方、ない……」
「おいおい……」
ずいぶんとやばいことをしてくれたじゃないかと俺は声を上げるが、ニコは首を振った。
「大した副作用は、ない……寿命が縮んだりも、しない……ただ、明日一日は、起き、あがれない……身体中、痛すぎて。これくらいなら、いい?」
思いのほか軽い代償を述べたので、ひとまずは安心する。
「……それくらいならいいか。ケルケイロ、明日は辛い日だってよ」
「ニコ……お前、俺に何か恨みでもあるのか……」
冗談交じりにそんなことを言うも、ニコが「もう、来た……」と言って警戒を求めたので、俺たちは竜のいる方に向き直った。
ユスタたちと戦っていた場所はかなり離れていたはずだが、竜にとっては一瞬で移動できる距離らしい。
ユスタたちも竜を追いかけてきているが、やはり少し動きが鈍い。
「くそ……」
竜はこちらに突っ込んできた勢いそのままに、体当たりをしてきた。
一切躊躇のないその巨大な質量攻撃は、強大な衝撃を与えるも、しかし狙いがあまりにも大雑把すぎて、俺たちに直接命中はしなかった。
ただ、周囲の木々がなぎ倒され、また地面がえぐられて、弾かれた岩や木々の破片が俺たちに向かって飛んできた。
その一つ一つが小さいながらも直撃すれば致命傷になりかねないもので、俺たちは慌てて剣や服で遮りつつ、避ける。
だが、いくつかは命中してしまい、せっかくポーションのおかげである程度回復しかけていたのに、再び足手まといに戻りそうになっていた。
しかし、竜の攻撃はそれだけでは終わらない。
竜はさらに翻って飛んできて、今度は俺一人に向かって突っ込んできた。ケルケイロのことは無視しているらしいと、その目の光の向いている方向で理解できる。
「危機」とはまさにこのような事態のことを言うのだろう。
けれど、ケルケイロを狙われるよりは、ずっとマシだ。
それに、攻撃を防ぎきれなくても死ななければいい。
それくらいなら、多少体力の回復している今なら不可能ではないかもしれない。
俺は突っ込んで来る竜に真正面から相対し、その攻撃を受けるべく足に力を込めた。
おそらく、避けようとしてもあの竜はしっかりと狙い定めて方向転換してくるだろう。
俺とケルケイロだけで戦っていたときのような舐めきった態度は、もうあの竜には見られない。
また一方で、身体能力を十全に使って向かってくる竜の攻撃を避けきる力は、今の俺にはない。だったらまだ、防御に徹したほうが命を保てる可能性がある。
竜は暴風を纏ってやってきた。
鋭くとがった爪がまっすぐに俺に向かって突き出され、俺はそれを受けるべく、身体強化と結界を限界まで魔力を込めて使った。
純粋な真っ向勝負、という奴である。
ある意味ロマンがあるが、ことこの場面においては、身体の何倍もある大岩を身一つで止めようとするような無謀な行為に分類される。
しかし逃げ場がないのだ。こうするしかない。
竜の爪が、結界にぶつかった。
バリバリと音を立てて、数瞬の間は拮抗するも、やはり防ぎきることなどできないようである。
魔力も多少は回復したとはいえ、枯渇寸前だ。
そんな状態で作った結界の強度など、高が知れている。
すぐに、パリンと音を立ててそれは破壊されてしまった。
そして、次に竜の爪がぶつかったのは俺の構える剣だ。
特殊な魔剣を除けば、これ以上ない強度を誇るはずのミスリル銀製の剣。
しかし極めて残念なことに、竜の爪の前ではそれすらも大した硬さではないらしい。
驚くべきことに、刀身に罅が入り、根元から思い切り折れ飛んでしまった。
そうなると、もはや竜の爪を受け止めるものは俺の身体しかない。
チェインメイルを纏ってはいるが、それくらいで防御し切れるような攻撃でないことは、結界と剣の破壊で明らかだ。
案の定、竜の爪は俺の身体に深々と突き刺さり、そして勢いそのままに俺を吹き飛ばす。
ほんの数秒の間にこれだけのことが起こったのだが、不思議なことに俺の目には全てゆっくりに見えた。
死の間際、人の感覚はひどく引き伸ばされるというが、これがそれか、と思わずにはいられないような体験。
こんなところで、俺は死ぬのか?
まだ、やるべきことはたくさんあるのに。
俺はまだ、何一つとして成し遂げていない。
何も変えることができていないんだ。
それなのに――こんなところで、俺は死ぬのだろうか……?
同じ質問が胸に二度目に過ったそのとき、懐かしい気配とともに、声が聞こえてきた。
◆◇◆◇◆
あきらめるの?
それこそ、こんなところで。
ぼくはやだな。
だいたい、きみはぼくのおねがいを、まだなにもきいていないじゃないか。
ジョン。
ぼくは、しっかりときみからとりたてなきゃ、きがすまないよ。
ねぇ。
だから、おきるんだ。
こんなところで、きみがしぬことを、ぼくは――
そう。
ぼくは、ぜったいに、ゆるさない。
◆◇◆◇◆
柔らかなものに包まれたような、不思議な感覚がした。
温かい何かが俺の身体に流れ、皮膚から浮き出て身体全体を包んでいく。
――これは、何だ?
声は出なかったが、そう疑問が浮かんできた。
感覚を研ぎ澄ましてみると、その温かさは身体のあちこちにある傷から湧き出しているようだった。
何が起こっているのか。
不思議に思って周囲を観察してみれば、驚くべきことに景色が灰色に染まり、全てのものが動きを止めていた。
目の前に、竜の顔が見えた。
少し離れたところに、こちらに向かって来ようとするエリスとユスタの姿も。
近くに、泣きそうな顔のケルケイロも見える。
しかし、そのどれもが完全に静止しているのだ。
ただ、俺の身体からぼんやりとした闇色の光が放たれていて、しかもそれが傷を徐々に塞いでいっているのだけが見えた。
こいつは……
どこかで、見たことのある現象だなと思い、そして前世の出来事に思い至った。
これは、明らかにあいつだ――そう確信する。
「やぁ、ジョン。ひどい、かおだね」
何の感情も宿っていないような瞳で微笑むファレーナが、中空に突然出現した。
お前、どうした。
そう尋ねたかったが、やはり声は出ない。
しかし、それでもファレーナには通じたようだ。
「どうしたもこうしたも、きみがしにそうだから、しかたなくでてきたんじゃないか」
口をとがらせてそう言ってきた。
理解できる理由だが、竜の魂を食うまで、もう出てこられないはずじゃなかったのか?
「でてきたら、しょうもうするから、せつやくしてただけだよ。りゅうをめのまえにしているんだもの。でてきてもいいかなっておもってさ」
あっけらかんと言うファレーナ。
確かに、絶対に出てこられないとか、出てきたら完全に消滅するとか、そこまでは言ってなかったかもしれない。
こいつは嘘は言わないが、勘違いさせるような発言は昔からよくする。
それを怒ると、嘘は言っていないよと開き直るのだ。言い分としては正しいから、何も言い返せないのが余計に腹立たしい。
しかし今回に限っては、そんなこいつの思わせぶりな言動も怒る気になれなかった。
俺を、助けてくれるのか。
「もちろん、そうさ。きずも、もうすぐふさがる。きみは、たたかえる。ぼくにりゅうのたましいをみついでくれるっていったじゃないか。いまが、そのときだよ、ジョン」
確かに言ったかもしれないが……
本当に、いいタイミングで出てくる奴だ。
俺に、竜が倒せると思うか。
「たおせなかったら、いっしょにしぬだけさ。それもわるくはないのかもしれない」
俺と一緒にこの世から消えるって?
馬鹿な。
なんでそこまで俺に肩入れする。
そもそも、俺との契約なんて、その気になればいつでも切れるはずだ。
そういうものだと、いつかお前はぽろっと漏らしただろう。
「そのきになれば、ね。でもそのきになることはないのさ。ぼくのあいぼうは、きみだけ。ジョン」
なぜだ。
どうして。
「さぁ。いつか、わかるひがくるかもしれないね。けれど、そんなことはどうでもいい。いま、きみがしなければならないのは、なんだい?」
竜を倒すことだ。
「そうさ。そのために、なにがひつようなのかな?」
お前の力だ。
「だれのちからだって?」
お前の力だ。
お前の――お前の!
◆◇◆◇◆
身体中に力がみなぎる気がした。
かっと瞼を開き、その瞬間、俺は叫んだ。
「ファレーナ!!」
第5話 魂を懸けて
「よんだかな?」
その声が聞こえるとともに、中空が黒く染まり、穴が口を開いた。
そこから煙のようなものが瞬間的に立ち昇ると、漆黒の衣を身にまとった、狂気じみた瞳を持つ少女が現れる。
俺の眼前に迫るのは、とどめを刺すべく振り上げられた鋭い竜の爪。
少女は竜に目を合わせつつ、手をかざす。
すると、ファレーナの手のひらの先から紫がかった黒い靄が噴き出て、壁のようなものを形作った。
黒い靄は、とてもではないが、竜の一撃をどうにかできるような力を持つようには見えなかった。しかし、靄を散らそうとした竜の爪が命中すると同時に――
がきぃん!
まるで金属と金属がぶつかったかのような高い音を立て、確かに竜の爪を防いだのだ。
黒い靄は、俺の形成した〝結界〟のように消滅することもなくその場に存在し続け、竜の動きを抑えて、その場に縫い付ける働きまでした。
竜はまっすぐ飛ぶつもりだったようだが、ファレーナの作り出した靄に足が引っかかったせいでバランスを崩し、地面に向かって思い切り身体をたたきつける。
「ジョン、だっしゅつ!」
俺もファレーナも、そのまま留まっていたら竜の頭突きをくらうことになっただろうが、ファレーナが俺の首根っこを掴んで引っ張ってくれたおかげで、その場から離脱することができた。
近くにはケルケイロもいたが、彼のほうはニコが引っ張って行った。
そうして俺たちが離脱するのと反対に、ものすごい速度で俺たちの横を駆け抜けていった物体――ユスタとその背に乗ったエリスである。
彼女たちは俺とケルケイロにちらりと目を向けて、無事を確認して安心したのか、にこりと笑ってそのまま竜の方へ突っ込んでいった。
大きな魔力の込められたエリスの剣とユスタの角がバリバリと音を立てながら輝いていて、これからあれを竜に叩き込むのだろうと一瞬で理解できる。
エリスたちが通り過ぎた直後、竜が地面に倒れた地点から轟音と竜のうめき声が聞こえ、さらに数瞬後、砂煙の中からユスタとエリスが離脱してきた。
そんな彼女たちに向かって、竜の左前足と思しきものが追いすがるように突き出されたが、そんなものが命中する彼女たちではない。
しっかりと避け、距離を取るように空中に上った。
「……やったんですか?」
流石にもう首根っこは掴まれておらず、ファレーナの力で空中に浮かんでいる俺が、ちょうど近くにやってきたエリスとユスタに尋ねる。
「いいや……足が突き出されるのを見ただろう? まだだね。ただ、腕一本は落とし……」
『来るぞ!』
エリスが言い終わる前にユスタの声が響き、竜が砂煙の中から猛烈な速度で飛び出してきた。
まっすぐに俺たちの方へと飛んでくる。
その目は先ほどまでとは異なり血走っており、明らかに怒り狂っていた。
観察してみれば、エリスの言った通り竜の足の片方が根元から切り落とされ、血液と思しき液体がだらだらと流れ落ちている。
なるほど、あんな風にされれば当然怒るだろう。
そして、その傷を刻み込んだ張本人を、何が何でも殺そうと行動するはずだ。
事実、竜は俺やケルケイロではなく、エリスとユスタを狙い始めた。
怪我をしているはずなのに、むしろどんどん速度が上がっているようで、竜という生き物の底知れなさを痛感させられる。
「……大丈夫なのか?」
ケルケイロが呟く。
その質問の答えは俺にも分からないが、若干、竜よりも一人と一匹の方が分が悪そうに思えた。
確かに竜にダメージを与えているのだが、一方で、先ほどまでほとんど避けていた竜の攻撃がユスタとエリスに命中し始めている。
竜の油断を誘うためにわざと……というわけでもなさそうで、エリスが厳しそうな顔で竜に対応しているのが見て取れた。
「やばそうだな……ケルケイロ、剣を貸してくれ」
「え? あ、ああ……」
何か言いたそうなケルケイロを横目に、俺はその場から少し離れてファレーナに目配せする。
この状況に至って、もはや俺がすべきことは一つしかない。
それは、前世から長い付き合いの彼女にも分かっているようだ。
「さきにいっておくけど、ながくはもたない。そっこうで、けっちゃくをつけてね――」
そう言ってファレーナは微笑み、俺の方に手のひらを差し出しながら、呟く。
「だいいちのせいげんかいじょ……だいにのせいげんかいじょ……」
身体に力が満ちていく。
初めに身体能力が――身体強化魔法を使ったときとは異なる形で――引き出された感覚がし、次に、身体に宿る魔力が、奥底にある魔力の泉から突然湧き出たように溢れてくるのを感じた。
さらに、ファレーナは続ける。
「かんのうのうりょくふよ……ちゆのうりょくふよ……ひしょうのうりょくふよ……」
感応能力が高められたおかげで、周囲に対する五感がひどく鋭くなる。
また、自分の身体の動きも完全に掌握できるような、そんな感覚もした。
身体中にあった細かい傷も全てふさがっていき、時間の流れも遅くなったように思える。
「さぁ、ジョン。ひさしぶりに、やろうか」
俺は頷いて、地面を蹴り、ファレーナと共に空中に飛び出した。
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