悪役令嬢、力づくで運命を切り開く

丘野 優

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第4話 天使

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「……承知しましたわ。努力いたします」

 私が頷いてそう言うと、お父様はやはり何となく微妙な表情で、

「随分とあっさりしたものだな……」

 と言ったので私は説明する。

「そう言われましても、初耳というわけではないのですし、いずれ……とは思っておりました。少し急、と言う気は致しますけれど、それでどうこう言うほど物わかりが悪いわけではないつもりですわ」

 実際、お父様は私に対してノエル殿下との婚約の話を何度か出している。
 いずれそうなるかもしれない、というくらいのぼんやりとした会話だった記憶があるが、可能性がある、と言われていたのだから多少の覚悟くらいある。
 と言うか、ジゼルはこの話に大いに乗り気であり、第一王子殿下と結婚できる! わーい、くらいに考えていた節があり、その記憶からすれば、全く問題のない話なのだ。
 しかし、記憶の戻った私個人の考えからすると、これはあまり良い話ではない。
 なぜなら、私の未来における死の遠因が、まさにこの第一王子ノエルとの婚約にあるからだ。
 私は、この第一王子が将来心を奪われることになる女性をいじめ抜くことによって、最終的に死という運命にたどり着く予定なのである。
 であるからして、どうにかしてこの婚約はそれまでに破棄させたい。
 それも、穏便な手段でだ。
 あんまり下手な方法でやってしまうと、殺される可能性があるから。
 たとえば、王子殿下の親しい人を悪く扱う、なんていうのは最悪の悪手だろう。
 しかし、そうは言っても一体どうやって婚約破棄などさせるのか、それが問題だった。
 私の方からは、できない。
 フライムート公爵家と王家ではどう考えても王家の方が上である以上、一度決まったものを破棄するのはフライムート家側からは通常、できないのだ。
 まぁ、父がその権力でもってどうにかすることはおそらくは不可能ではないだろうが、そのために父に無理をさせるのも悪い。
 この婚約を父の力で破棄させてしまうと、父の宮廷での立場が悪くなる可能性が高いからだ。
 それを考えると、やはり父に頼むことはできないだろう。
 つまり、結局は、王子の方から自然に破棄してもらうしかないのである。
 困った。

 けれど、そんな心のうちなどおくびにも出さずに、私は続ける。

「それに、第一王子殿下は……ノエル様は、とても聡明な方だとお聞きしています。お話によると、私と同じ年齢でいながら、剣術なども学んでおられるそうで、大変勇ましいご様子だとか……」

 五歳に身につけられる剣術がどれほどのものだろう、という気がするが、これは事実だ。
 私、ジゼルは昨日まで結構な性格をしていたわけだが、それでもお友達というのはいて、母にくっついて他家のお茶会などに行ったときに、そこの令嬢たちとお話をさせてもらうことがあるからだ。
 あまりに年上のお姉さんだとかなり手加減されたお話をされてしまうが、年齢が近いと非常に話が盛り上がる。
 そして、五歳であっても、女は女のである。
 つまり、盛り上がるのは恋バナから始まって、結婚相手の条件やらと言う非常にシビアかつ現実的な話題であり、そういう話の中でノエル殿下のことはちらほら聞いていたのだ。
 その中で、ノエル殿下はまさに、王子様、という感じの扱いを受けていることが多く、容姿も相当に良いようである。
 今の私からすればお姉さま、としか言いようのない年齢の令嬢たちも、ノエル殿下の話題になると、あと十年若ければ、ねぇ……と悔しそうに話しているのだから、その有望さが分かろうと言うものだ。
 そもそも、それはある意味当然の話で、ノエル殿下……ノエル・アイン・ライエンは、乙女ゲームの攻略対象キャラクターの一人だ。
 その容姿が相当なイケメンであるのは当たり前の話で、プロフィールもそれに見合う魅力的なものであるのも当然なのだった。
 青年になってからの彼は、さらさらの金髪に宝石のような青い瞳を持つ正統派のイケメンであり、かつ剣術についてはその年齢では国で一、二を争うほどの腕前とまで言われて、学業も常にトップクラスであり、魔術の腕もそれを専門にやっている者に迫るという優秀ぶりだ。
 それだけではなく、性格の方も素敵で、男女問わず優しく振る舞い、王族としての誇りを忘れはしないが、それでも平民に対しても気さくに接したりする人物である。
 蛇足だが、好きなものは甘いもの、嫌いなものは鳥、だったような記憶があるが、まぁそれはどうでもいいか。
 つまり、なにがいいたいかと言えば、彼はこの国において、考えられないくらい条件の良い結婚相手であり、だからその婚約者の座というのは間違いなく幸せへの道へ一直線であると多くの貴族令嬢が考えている、ということだ。
 私なんかは王族の妻などになってしまうと自由が縛られるとかおかしな陰謀に巻き込まれるとか嫉妬の視線が恐ろしいとかそういうことばかり考えてしまうが、小さな頃から貴族の表も裏も知っている貴族令嬢からすれば、そういうものはすべてねじ伏せるくらいの覚悟と自信があった上での気持ちなのだろう。
 げにも恐ろしきは女の執念と強さであると思わずに入られない。
 そんなハイエナたちに狙われている獲物、それこそがノエル殿下なのだった。

「お前の耳に入るほど噂になっているとは思わなんだが……確かにその話は事実だな。私も何度か殿下にはお会いしているが、あの年齢に似合わぬ聡明さを持っている方だったぞ。非常にお優しい心根を持つお方でもある。お前の婚約者に相応しい……とは思うのだが、嫌ではないのか?」

 私の言葉に、お父様がそう尋ねた。
 どういう意味なのか、私が首を傾げるとお父様は非常に言いにくそうな様子で、

「……いらぬ心配かも知れないが……お前くらいの年齢の娘に婚約の話をするとな、たまに嫌がる娘がいるのだ。まぁ、将来あの人と結婚するのだと言われても……いまいちピンとこないだろうし、理解できる話なのだがな。もっと悪い話をすると、本人同士が会ってもそりが合わず、やはり、嫌だとだだをこねる令嬢というのも少なくない。もちろん、大抵の令嬢は家長の命令だと、そういうものだと受け入れるのだが、そういう本音を隠して、結果うまくいかなかった、ということも良くある話なのだ。そういうことを考えるとな……お前は、どうかと急に気になった」

 それは、非常によく理解のできる話ではあった。
 いかに貴族令嬢として育ち、そういうものだ、と分かってはいたとしても、まだ子供である。
 やっぱり嫌だとなることもあるだろうし、実際に会わせてみたら喧嘩になってしまった、ということもあるだろう。
 それは、年齢を考えるとどうしようもない。
 しかし、貴族の結婚というのは家と家を結びつけるために行うものなので、そんなことをいっても基本的には撤回できないし、されないものなのだ。
 だから私は文句は言わず、とりあえずは粛々と受け入れようとしたわけだが、そのことが逆にお父様は心配だったようだ。
 あとで暴れたりするんじゃないのか、お前は。
 と、だいたいそういうことがいいたいらしいことはその視線と表情で理解できた。
 昨日まではそれをやりそうなタイプの人間だったのだ。
 そう思うのも理解できるが、今の私はそんなことはしない。
 しないけど、婚約破棄のために動こうとは思っている。
 もちろん、そんなことは言えないのだが。

「わたくしはお父様のご命令に従います。たとえ、どんなに好みでなくとも、婚約しろと言われたら、そうしますわ。そして、その方のために、また家のために必要なことをします」

「物わかりが良すぎる……これが本当に私の娘か……?」

 私の答えに、やはりお父様は不思議そうだったが、ここで考えても意味はないと思ったのか「……まぁ、それならいい。嫌なときはそう言え」と言って頷いた。
 それからしばらくの間、私は両親と雑談をした。
 ジゼルの記憶から、全く弾まないかも知れないと危惧していたが、思いの外、会話は盛り上がった。
 やはり、昨日まではジゼルの方が両親から遠ざかろうとしていたのだろう。
 だから、いつもジゼルは話を終わらせるような台詞を自分から言ってしまっていたのだ。
 今は、適度に相づちを打ち、たまに質問するなど、余計なことは言わないようにしているため、話は続いている。
 そんな中、コンコン、と部屋の扉が叩かれる音がした。
 
「……なんだ?」

 娘と妻との語らいを邪魔されたことが少しイラッとしたのか、お父様があまり機嫌のよくなさそうな声で扉の外に話しかける。
 すると、

「ご歓談中に申し訳ありません……ユーリ様がジゼル様のお顔がみたい、と……」

「なに? それなら早く入るといい」

「はい、失礼いたします」

 そう言って扉を開くと、そこにいたのは私の侍女であるアニエスだった。
 その後ろで、アニエスの体に隠れている、私の弟であるユーリがいた。
 少しおどおどとして、私を観察するようにちらちらとこちらを見ている彼もまた、私と同じく黒髪赤目であるが、髪質はまっすぐではなく癖っ毛であった。
 肌は白く、どこか不健康な空気が漂っているのは、彼が実際にあまり体の丈夫でない少年だからだろう。
 四歳という、本来なら外を走り回って遊びたい年頃だろうが、彼は基本的には自室でずっと本を読む生活をしている。
 それは、外に出たくないというわけではなく、病弱であり、あまり激しい運動をすると体を壊してしまうことが多いからだ。 
 そんな彼に対し、ジゼルが非常にいじわるなことをしていたのは、かわいい弟と一緒に遊びたいのに、いつもベッドで寝ていてつまらないから、というひねくれているにもほどがある感情からだった。
 もちろん、そんな気持ちを口に出して言ったことなどなく、端から見れば病弱な弟に蛙やミミズやケーキを投げつけていじめているだけである。
 本来なら、父や母にそのたびに怒られてしかるべきなのだが、意外と怒られることがないのは、両親は私がユーリにそういうことを頻繁にしている、となぜか知らないからだ。
 何度かは注意されているのだが、毎回ではない。
 その齟齬がどうして起こっているのか分からないが、しかし、あんまり怒られないからとジゼルの弟の扱いは余計にひどくなるばかりであったのだ。
 大変申し訳なかったと思わずにいられない。

 そんな彼が、私の様子を見に、自ら私の部屋にやってくるなどあり得ないことだろう。
 おそらくだが、私の、ではなく、両親の様子を見に来たのではないだろうか。
 私が両親に何かひどいことをしないかと、子供心に心配をして。
 そう考えると余計に不憫な気持ちになってきて、私はユーリに声をかけた。

「ユーリ。こっちにいらっしゃい。お姉さまは大丈夫よ」

 すると、アニエスの後ろに隠れていたユーリは少し目を見開き、それからとてとてと近付いてきて、私を見つめた。
 じっとした視線が、私の瞳にに突き刺さる。
 ユーリの瞳は透き通っていて、私と同じ瞳の色をしているのだが、その性質はまるで違うような気がしてしまう。
 何か、非常に純粋なのだ。
 私の目は、おそらくひどく濁っていることだろう。
 この五年間の人生で構築されたジゼルという人格にしても、前世で生きてきた早乙女小雪という人格にしても、あんまり清純ではないのだから。
 そんな心の汚れきった私を、ユーリは憎しみの言葉一つかけずに見つめていたのだが、ふと、ベッドの上によじ登ってきて、私に近付いてから、ゆっくりと口を開いて、

「お姉さま、頭を……」

 と言って手を伸ばしてきた。
 どうやら、頭をぶん殴りたいらしい、と思った私は、痛いだろうなぁ、と思いつつも、ユーリにしてきた諸々を考えて、それでも仕方ないと、ゆっくりと頭を下げた。
 すると、

「……いたいのいたいのとんでいけー!」

 と言いながら、私の額をゆっくりとなでてくれた。
 それから、

「……痛いのが治るおまじないなんだって。本で読んだの」

 と言って、にへら、と笑ったものだから、私は急に胸が苦しくなり、なんだか愛おしいものを感じて、

「あぁ、ユーリっ!」

 と抱きしめてしまった。
 ユーリは私の行動に驚いて目を見開いたようだが、特に嫌がりもせず、そのままされるがままで無抵抗だった。
 その状態で私は、彼の耳元で言う。

「ユーリ……今まで、ごめんなさいね」

 今までの謝罪だった。
 もちろん、許してもらえるとは思っていない。
 しかし、しなければならない謝罪だった。
 そして、これから一生をかけて償っていかなくてはならないのだ。
 けれどユーリは、

「……なにが?」

 と不思議そうな顔で首を傾げる。

「なにがって……ミミズとか、蛙とか、ケーキとか……色々したじゃない?」

 そう言うと、ユーリは、

「……あぁ」

 とまるで今思い出した、と言いたげな顔でやっと納得したらしい。
 けれど、怒りなど全く感じられない。
 むしろ、お父様とお母様の方が先に、

「ジゼル……お前、ユーリになにをしていたんだ? ……蛙やミミズを投げた? ケーキを塗りたくった? なんてことを……」

「ジゼルちゃん……ユーリは、体が弱いのよ。そんなことをしてはだめよ」

 とお叱りの言葉をくれた位だ。
 それなのに、ユーリはまるで気にしてる様子はない。

「ユーリ……どうして怒っていないの?」

 そう訪ねてみれば、彼はやはりにへらと天使のように笑ったままで、

「だって、たのしかったから。お姉さま、僕があんまり外に出れないから、おもしろいものをたくさん持ってきてくれたんでしょう? いつも、お外のお話してくれて、たのしかったから……怒ることなの?」

 と反対に尋ねてきた。
 これで、ユーリがジゼルのことをどう思っていたのかが分かった。
 ジゼルがユーリにしてきたいじめだと思っていたことの数々は、ユーリにとっては自分ができないことをしてきて、それをお話ししてくれる楽しい時間だったのだ。
 蛙やミミズも、ケーキですらも、遊んでくれて楽しかった、と。
 確かに、ジゼルはどこそこでこんなことをしてきた、とユーリに自慢げに幾度となく話していて、それをユーリのように捉えることはできなくはない。
 しかし、あまりにも天使過ぎる解釈に、私は胸がちくちく痛んだ。
 お父様とお母様は、さすがにジゼルのしてきたことがいじめであると分かっているようで、今も責めるような視線を私に向けているが、しかしユーリのあまりにも善意で満たされた解釈に、この問題をどう扱っていいか困惑しているようだ。
 私も、どうしたものか、と思ったが、この天使のような少年を、傷つけるわけにも、また裏切るわけにもいかない。
 いずれ、分かるようになったときに真実を話すことにして、今は、ただ、この好意にすがろうと思った。

「ユーリ……ありがとう。貴方はとってもいい子なのね……お姉さま、これから先、ずっと貴方を大切にするって誓うわ……」

 そう言って強くユーリを抱きしめた。
 ユーリは、

「お姉さま、くるしいよ……」

 とくすぐったそうに微笑み、お父様とお母様も、それでとりあえずはいいだろう、と認めてくれたように笑ってくれたのだった。
 
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