エンドロール〜BLゲームの悪役モブに設定された俺の好きな子の話〜

高穂もか

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第二章 淫紋をぼくめつしたい

お隣さんとの攻防⑫

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「晴海のすけべっ! 何言いだすねん!」
 
 むに、とほっぺを摘まむ。さっきまでのシリアスさはなんやったん?!
 晴海は真っ赤な顔で狼狽えながら、おれの手を掴んだ。
 
「ひょっ、待てっ。ちょっと聞いてくれ……これは、大事な治療でもあるんやて!」
「え」
 
 ……治療とな?
 その言葉に、思わずぴたりと動きをとめたおれに、晴海はホッと息を吐いた。
 
「考えてみ。シゲル、昨夜から腹が変なんやろ? それが薬の作用なんか、別の理由なんかわからへんやんか」
「……!」
「もし、薬の効果でゆるく発情が来とるんやったら、放置しとくんは不味い。早よ中出しして、発作を抑えやな。でも、もし別の理由として……お前の言う通り、イキそこなったせいなんやったら。お姉さんの治療がやり直しになってまう」
「あっ、たしかに……」
「やから、セックスしてみよう。いっぱいイって、それでも治らへんかったら発情や」
 
 真剣な顔と声音に、おれは息を飲む。晴海、ここまでおれのことを考えてくれてるんか……スケベなんて言うて、あかんかったな。
 おれはしゅんとして、晴海のほっぺに触れる。
 
「ごめんな、早とちりして」
「なあに。お前が恥ずかしがりなんは、わかっとるよ」
「あ、晴海……」
 
 優しく抱きしめられて、目が潤む。それだけやなくて――晴海の体温と匂いに包まれて、忘れかけてた熱が腰の奥で甘くざわめいた。晴海の熱い手のひらが、おれの体をさ迷うたびに、もどかしくて泣きそうになる。
 
 ――あ、また……うずうずしてるっ……
 
 くずれかけたおれの体を、晴海がガッチリと抱き留める。それだけで、はあはあって、呼吸が浅く早くなる。晴海に抱きしめられて、「もう我慢できひん」って、体が言ってるみたいやった。
 おれはたまらんくて、ぎゅって抱きついた。
 
「晴海、して……」
 
 



 
「あん……っ」
 
 ベッドに仰向けに寝たおれに、晴海が覆いかぶさっとった。すでに、二人ともすっぽんぽんや。まだ日が高いから、カーテンを引いてるけど、全部丸見えになってもてる。 
 晴海は、「ゆっくりしよう」って言うてん。
 おれの体全部にキスしとる。優しい唇の感触に、どんどん体が高まって、太腿がぬるぬるに濡れてく。乳首もじんじんして、胸の上で震えとる。
 
 ――うわあ、恥ずかしい……こんなん……
 
 ここんとこ、おけつに薬を塗ってもらうだけで、してなかったからやろか。ずっと触れて貰うのを待ってたみたいな姿に、ほっぺが赤らんだ。
 
「あっ!」
 
 尖った乳首に降ってきたキスに、大きな声が出る。慌てて口を覆うと、晴海に手を掴まれた。
 
「我慢せんでええ。今日はまだ、お隣も帰ってへんし」
「けどっ……ああっ」
 
 おれの目をじっと見つめたまま、くにくに、って乳首を舌で左右に倒される。気持ちよくて、晴海の望むとおり、いっぱい声を出してまう。
 恥ずかしい声やのに、晴海は嬉しそう。やから、どんどんおれもタガが外れてきて……
 
「ふあっ、んっ……だめえ」
「そうそう……かわいい声、もっと聞かして?」
 
 くねくねと身を捩ると、肩を押さえこまれて、無防備な胸をさんざんいじられる。晴海は口に含んだり、指でこねたり、いっぱいおれの乳首に触ってくれた。
 次第に、やらしい声が止まらんくなって、「もっと」としか考えられんくなってまう。
 
 ――すごい……おれ、こんな感じて……やっぱり、発情なん……?
 
 とろん、としながら、無意識に太腿をすり合わせる。
 すると――膝の裏を抱えて、大きくぱかっと割られた。晴海の目に、おれの恥ずかしい場所が全部さらされる。くたっとして濡れてるちんちんも、びしょぬれのおけつの穴も。
 羞恥で、かーっと目の前が真っ赤になる。
 
「嫌やあっ、恥ずかしい」
「シゲル、大丈夫や。かわいい……」
「な、なにを……ああっ」
 
 大きく開いた足の間を、晴海の指が優しく撫でてきた。穴の周りをくるくるって二本の指でマッサージされて、腰の力が抜ける。くちゅくちゅ……ってねばっこい音が響いた。
 
「あっあっ」
「ほら、力抜いて……」
「はああん」
 
 指先が僅かに入り口に潜ってきただけで、おなかの奥が溶けそうになる。どぷどぷって熱い汁が溢れだしてきて、晴海の手首まで濡らしてしもた。恥ずかしい、くじらみたいや……
 
「もう、そろそろええかな……?」
「あっ、は……あぁ~」
 
 掠れた声で呟いた晴海は、ローションと汁を絡めた指を一本、ナカに差し込んだ。きゅうっ、て吸いつくみたいに穴がすぼまって、全身が火になる。
 
「あぁ……あっ、あんん」
 
 晴海にゆっくりと指を動かされるたび、甘い疼きが酷くなる。――もっとほしい。もっと大きいのが……
 おなかの中に、久しぶりの体温を感じたせいか、もう完全に奥がとろけてしもたみたい。勝手にふりふりとおけつが揺れて、晴海の手の動きを追っかけた。
 
「気持ちいい……! はるみっ、はるみぃ……はやく……」
「シゲル……!」
 
 二本三本って、指が増えるたび、水音とやらしい声が部屋中に響く。
 もう、体が止まらへん。こんなん、発情に決まってるわ。だって、発情と違ったら、おれただのヘンタイやんか……泣きながら、晴海の愛撫に悶えた。
 
「はるみっ……欲しい……」
「ああ……!」
 
 もどかしさの限界で、晴海の腕を引く。
 晴海は熱い息を吐き、頷いてくれた。でも、最後の理性なんか、ちゃんとスキンを装着しとる。久々のちんちんに目を奪われとったら、晴海が照れたように目元を赤らめた。
 
「こら、見るな。恥ずかしいやろうが」
「えっ! み、みてへんもんっ」
「いーや、見てた」
「あっ」
 
 恥ずかしくなって顔を背けると、晴海がしたり顔でのしかかってくる。ほっぺを撫でられて、唇をかわいがるみたいにキスされた。
 
「んーっ」
 
 からかってきたくせに、こんな優しいキスするなんて。
 やわらかい唇にぽーっとしとったら、足の間に腰が入り込んできた。はっと息を飲む。
 
「さて……俺のに興味津々なシゲちゃんには悪いけど……」
「な、あほっ! そんなんちゃうもん!」
「ははは……いれてもええ?」
 
 ぐっと先っぽが穴を押してきて、目を見開く。晴海の――、考えるより先にこくりと頷く。
 
「あああ……っ」
 
 すぐにでっかいのに貫かれ、おれは甘えた声で叫んだ。
 
 
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