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第一章 おけつの危機を回避したい
五十四話
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「竹っち!」
部屋に飛び込むと、竹っちはベッドに突っ伏しとった。制服を着たまんまで、床には鞄が放り出されとる。帰ってきてから、ずっとああしとる……どうも、そんな感じやった。
おれは、ベッドの脇に滑り込むように座る。
「竹っち、大丈夫か!?」
「……ずびっ、今井~」
こっちを向いた竹っちは、滂沱の涙を流しとった。伸ばされた手をギュッと握ると、ぽつぽつと仔細を喋ってくれる。
夕方に、S・Yさんのお部屋を訪ねたら、ちょうど会えたんやって。それで竹っちは、「花火、誰かと見る予定はありますか?」って、勇気出して聞いてみたんやそうや。そしたら――
「S・Y、「ある」って言ったんだよ~! もう駄目だ! 告る前からフラれたよーっ」
竹っちは枕に突っ伏して、「うわーん」と泣き声をあげる。おれは、オロオロと背中を擦った。
そ、そんなことって! 竹っち、「告白する」ってあんなに張り切ってたのに……。あんまり可哀そうで、なんと言うて慰めたらええかわからへん。
「竹っち、辛かったな。だ、大丈夫やよ」
「うおおん、今井ー!」
竹っちは、夜通し泣き続けてた。
おれは、アホの一つ覚えみたいに、背中を擦るしか出来んかったんや……
翌日――竹っちは、まるで空気が抜けたみたいやった。
無理もない。だって、おれも知る限り初めての恋や。失恋の傷がどんだけ痛いか、想像もつかへん。
それでも、竹っち自身はいつも通りに振舞おうとしとった。元気にご飯食べて、授業受けて、休み時間は友達とふざけて。――けど、無理してるんよ。みそ汁にお茶注いだり、数学の問題に英語で答えてしもたり……。さっきも、上杉と笑ってたかと思ったら、急に泣き出してしもてん。
「ごめん、泣くつもりじゃ……」
「大丈夫やよ。竹っち、皆わかってるよ」
本人もびっくりしたみたいな顔で、竹っちはしくしく泣いとった。ビショビショのほっぺにタオルを当てながら、おれは思った。
――これは、あかん。
そんで、そう思ったんは勿論、おれだけやなかったんよ。
「なあ、竹っちヤバくね?」
竹っちが鈴木と一緒にトイレに立った間に、こそっと話しかけてきた。晴海と山田も、神妙な顔で俯く。
「竹っち自身も、気づいてないみたいやけど……あれは、相当参ってるなあ」
「だな。もしかして、理科棟の君にフラれでもしたか……」
「理科棟の君?」
フラれる、という言葉にどきっとして山田を振り返る。でも、答えたのは上杉やった。
「竹っちの好きなやつ。竹っち、よく「理科棟行って来る」て言うだろ? で、どーもその時の様子が、ウキウキして変だなあって思ってたんだけど」
「変つーか恋だよ。ありゃ好きな奴に会いに行くそれだって」
山田がロマンチックな念押しをする。「みんな、知ってたんや」って驚いて、晴海を見ると苦笑しとった。うそん。
「竹中、久々に全然スマホ触ってねえもん。たぶん、何かあったんだぜ」
山田の声は確信に満ちとった。小等部から恋愛事情をずっと見てきたからか、めっちゃ鋭い。竹っちと秘密の約束してる手前、「そうやねん」とは口が裂けても言えへんけど――みんなが一緒に心配してくれるんは、心強さしかなかった。
「学祭の前に、失恋はきちーな。なんとか励ましてやりてえけど」
「そうやんね。どうしよう……」
「なあ、竹中って落ち込んだとき、どうして欲しい? いっそパーって騒ぎたいとか、静かに見守って欲しいとか」
「中間くらいちゃう? あいつ、気ぃ遣いやから。見守りつつ、暗くなりすぎひんようにがベストかもな」
首を傾げて言う晴海に、山田は「よし」と指を二本建てた。
「じゃあ、そう言う感じで。あ、それとさ、有村と今井。お前らには悪いけど、当分イチャイチャすんのは止してやってな」
「あ……! うん、わかった」
おれと晴海が慌てて頷くと、山田は申し訳なさそうに眉を下げた。上杉も手を合わせる。
「すまん。お前らは、マジいいカップルだぜ。その分、失恋中にはきちーかなって……」
「わかっとるよ。言うてくれてありがとうな」
申し訳なさそうな二人に、晴海は鷹揚に笑って首を振った。おれも、「そうやで」って頷いた。真っすぐ言うてくれる仲間がおって、どんだけ有難いか。
二人が帰って来たので、話はお開きになった。喋ったことは、上杉が鈴木にラインしといてくれるそうや。
「!」
竹っちの側に行こうとしたとき、ポケットでスマホが震えた。
『シゲル。みんなも一緒やから、思いつめたらあかんで』
晴海からのラインや。
昨夜、おれが飛び出していったから、何か察してくれたらしい。
じわ、と涙腺が緩むのを堪えて、「ありがとう!」てスタンプを送った。
「ごめんな、今井」
「えっ」
放課後、裏庭の掃除しとったら、竹っちがポツリと呟いた。
「ずっと、ついてて励まして貰ってよ。なのに、すぐ元気になれなくて……」
「何を言うてんねん! 当たり前やんかっ」
おれは、竹っちの手を握った。
「辛いときくらい、どんと頼ってや。友達なんやから」
「ありがと……たすかる」
「竹っち……」
竹っちは目を潤ませて――「はくしょん」とクシャミをした。
顔色が悪い。昨夜から、ずっと落ち込んで気疲れしたのかもしれへん。
「あっこで、なんか温かいものでも飲まん? おれ、おごったろ!」
おれは、正面玄関の来客用ソファを指差した。暖房が効いてるし、職員室近いから人寄り付かんし、話すにはええ場所やと思う。
「今井。でも……」
「ええねん! これ返してくるから、校舎入ってて」
戸惑う竹っちに否やを言わせんと、掃除用具をまとめて駆け出した。大急ぎで用具を片し、校舎に入って――おれは目をまん丸にした。
「あれ、竹っち?」
ソファの所に、竹っちがおらん。
きょろきょろと見渡しても、影さえ見えへん。どこに行ってしもたんやろう?
「竹っちー?」
うろうろと辺りを探すと、開きっぱなしの勝手口から、風がびゅうびゅう吹き込んでくる。
何気なく外を見て、ハッと息を呑む。
勝手口から出てすぐの校舎は、理科棟やった。
「もしかして……竹っち、S・Yさんに会いに行ったん?」
やや緊張しながら、おれも外へでて理科棟にそろそろと近づいた……そのとき。
――放っといてください!
でっかい怒鳴り声がして、ぴゃっと飛び上がる。
竹っちの声やった。勢いよく振り返ると、ガラス窓越しに揉めてるらしい人影が見えた。
「え……?!」
竹っちと榊原や。
しかも、竹っちは榊原に抱きしめられとるみたいやった。
「ちょ、なん……?!」
呆然としている間に、竹っちが榊原を突き飛ばし走り去る。「――竹中くん!」榊原の声が、その背に大声で呼ばうんが聞こえた。
ちょうど植木が死角になったんか、竹っちはおれに気づかず走り去っていく。
その目には涙が光っとった。
「……竹っち……!」
どういうこと? なんで、榊原なんかと――混乱しかけたとき、上杉の声が頭によぎる。
――理科棟の君。
嫌な予感に、冷や汗が滲む。
ちょっと待って。
竹っちの好きな人は、年上で美型で慕われてて、眼鏡で……
どんどん合う符牒に、緊張で息が早くなる。まさか、まさか……
「え、S・Y……榊原、由紀彦……? 竹っちの好きな人って、まさか……榊原?」
行き着いた答えに、ゾッと怖気が走った。
部屋に飛び込むと、竹っちはベッドに突っ伏しとった。制服を着たまんまで、床には鞄が放り出されとる。帰ってきてから、ずっとああしとる……どうも、そんな感じやった。
おれは、ベッドの脇に滑り込むように座る。
「竹っち、大丈夫か!?」
「……ずびっ、今井~」
こっちを向いた竹っちは、滂沱の涙を流しとった。伸ばされた手をギュッと握ると、ぽつぽつと仔細を喋ってくれる。
夕方に、S・Yさんのお部屋を訪ねたら、ちょうど会えたんやって。それで竹っちは、「花火、誰かと見る予定はありますか?」って、勇気出して聞いてみたんやそうや。そしたら――
「S・Y、「ある」って言ったんだよ~! もう駄目だ! 告る前からフラれたよーっ」
竹っちは枕に突っ伏して、「うわーん」と泣き声をあげる。おれは、オロオロと背中を擦った。
そ、そんなことって! 竹っち、「告白する」ってあんなに張り切ってたのに……。あんまり可哀そうで、なんと言うて慰めたらええかわからへん。
「竹っち、辛かったな。だ、大丈夫やよ」
「うおおん、今井ー!」
竹っちは、夜通し泣き続けてた。
おれは、アホの一つ覚えみたいに、背中を擦るしか出来んかったんや……
翌日――竹っちは、まるで空気が抜けたみたいやった。
無理もない。だって、おれも知る限り初めての恋や。失恋の傷がどんだけ痛いか、想像もつかへん。
それでも、竹っち自身はいつも通りに振舞おうとしとった。元気にご飯食べて、授業受けて、休み時間は友達とふざけて。――けど、無理してるんよ。みそ汁にお茶注いだり、数学の問題に英語で答えてしもたり……。さっきも、上杉と笑ってたかと思ったら、急に泣き出してしもてん。
「ごめん、泣くつもりじゃ……」
「大丈夫やよ。竹っち、皆わかってるよ」
本人もびっくりしたみたいな顔で、竹っちはしくしく泣いとった。ビショビショのほっぺにタオルを当てながら、おれは思った。
――これは、あかん。
そんで、そう思ったんは勿論、おれだけやなかったんよ。
「なあ、竹っちヤバくね?」
竹っちが鈴木と一緒にトイレに立った間に、こそっと話しかけてきた。晴海と山田も、神妙な顔で俯く。
「竹っち自身も、気づいてないみたいやけど……あれは、相当参ってるなあ」
「だな。もしかして、理科棟の君にフラれでもしたか……」
「理科棟の君?」
フラれる、という言葉にどきっとして山田を振り返る。でも、答えたのは上杉やった。
「竹っちの好きなやつ。竹っち、よく「理科棟行って来る」て言うだろ? で、どーもその時の様子が、ウキウキして変だなあって思ってたんだけど」
「変つーか恋だよ。ありゃ好きな奴に会いに行くそれだって」
山田がロマンチックな念押しをする。「みんな、知ってたんや」って驚いて、晴海を見ると苦笑しとった。うそん。
「竹中、久々に全然スマホ触ってねえもん。たぶん、何かあったんだぜ」
山田の声は確信に満ちとった。小等部から恋愛事情をずっと見てきたからか、めっちゃ鋭い。竹っちと秘密の約束してる手前、「そうやねん」とは口が裂けても言えへんけど――みんなが一緒に心配してくれるんは、心強さしかなかった。
「学祭の前に、失恋はきちーな。なんとか励ましてやりてえけど」
「そうやんね。どうしよう……」
「なあ、竹中って落ち込んだとき、どうして欲しい? いっそパーって騒ぎたいとか、静かに見守って欲しいとか」
「中間くらいちゃう? あいつ、気ぃ遣いやから。見守りつつ、暗くなりすぎひんようにがベストかもな」
首を傾げて言う晴海に、山田は「よし」と指を二本建てた。
「じゃあ、そう言う感じで。あ、それとさ、有村と今井。お前らには悪いけど、当分イチャイチャすんのは止してやってな」
「あ……! うん、わかった」
おれと晴海が慌てて頷くと、山田は申し訳なさそうに眉を下げた。上杉も手を合わせる。
「すまん。お前らは、マジいいカップルだぜ。その分、失恋中にはきちーかなって……」
「わかっとるよ。言うてくれてありがとうな」
申し訳なさそうな二人に、晴海は鷹揚に笑って首を振った。おれも、「そうやで」って頷いた。真っすぐ言うてくれる仲間がおって、どんだけ有難いか。
二人が帰って来たので、話はお開きになった。喋ったことは、上杉が鈴木にラインしといてくれるそうや。
「!」
竹っちの側に行こうとしたとき、ポケットでスマホが震えた。
『シゲル。みんなも一緒やから、思いつめたらあかんで』
晴海からのラインや。
昨夜、おれが飛び出していったから、何か察してくれたらしい。
じわ、と涙腺が緩むのを堪えて、「ありがとう!」てスタンプを送った。
「ごめんな、今井」
「えっ」
放課後、裏庭の掃除しとったら、竹っちがポツリと呟いた。
「ずっと、ついてて励まして貰ってよ。なのに、すぐ元気になれなくて……」
「何を言うてんねん! 当たり前やんかっ」
おれは、竹っちの手を握った。
「辛いときくらい、どんと頼ってや。友達なんやから」
「ありがと……たすかる」
「竹っち……」
竹っちは目を潤ませて――「はくしょん」とクシャミをした。
顔色が悪い。昨夜から、ずっと落ち込んで気疲れしたのかもしれへん。
「あっこで、なんか温かいものでも飲まん? おれ、おごったろ!」
おれは、正面玄関の来客用ソファを指差した。暖房が効いてるし、職員室近いから人寄り付かんし、話すにはええ場所やと思う。
「今井。でも……」
「ええねん! これ返してくるから、校舎入ってて」
戸惑う竹っちに否やを言わせんと、掃除用具をまとめて駆け出した。大急ぎで用具を片し、校舎に入って――おれは目をまん丸にした。
「あれ、竹っち?」
ソファの所に、竹っちがおらん。
きょろきょろと見渡しても、影さえ見えへん。どこに行ってしもたんやろう?
「竹っちー?」
うろうろと辺りを探すと、開きっぱなしの勝手口から、風がびゅうびゅう吹き込んでくる。
何気なく外を見て、ハッと息を呑む。
勝手口から出てすぐの校舎は、理科棟やった。
「もしかして……竹っち、S・Yさんに会いに行ったん?」
やや緊張しながら、おれも外へでて理科棟にそろそろと近づいた……そのとき。
――放っといてください!
でっかい怒鳴り声がして、ぴゃっと飛び上がる。
竹っちの声やった。勢いよく振り返ると、ガラス窓越しに揉めてるらしい人影が見えた。
「え……?!」
竹っちと榊原や。
しかも、竹っちは榊原に抱きしめられとるみたいやった。
「ちょ、なん……?!」
呆然としている間に、竹っちが榊原を突き飛ばし走り去る。「――竹中くん!」榊原の声が、その背に大声で呼ばうんが聞こえた。
ちょうど植木が死角になったんか、竹っちはおれに気づかず走り去っていく。
その目には涙が光っとった。
「……竹っち……!」
どういうこと? なんで、榊原なんかと――混乱しかけたとき、上杉の声が頭によぎる。
――理科棟の君。
嫌な予感に、冷や汗が滲む。
ちょっと待って。
竹っちの好きな人は、年上で美型で慕われてて、眼鏡で……
どんどん合う符牒に、緊張で息が早くなる。まさか、まさか……
「え、S・Y……榊原、由紀彦……? 竹っちの好きな人って、まさか……榊原?」
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