252 / 356
第四章~新たな門出~
二百五十一話【SIDE:綾人】
しおりを挟む
「……はぁ」
流れてく景色を眺めながら、オレは遠い目をした。
あのとき――成己の検査が終わったと、医師が出てきてくれたから、助かったんだ。
――『先生。成は……!?』
廊下の惨状に驚愕する医師に、宏章さんはすぐに駆け寄った。あんなに怒ってたのに、朝匡をあっさり振り捨ててってさ。
窒息しそうなフェロモンが一瞬で霧散して、オレは必死に咳き込んだ。
――『成、成……可哀想に』
宏章さんは、ストレッチャーに乗せられ、運び出されてきた成己にぴったり寄り添っていた。
看護師さん達が、朝匡を手当するべく近づいていっても、気にも止めないほど。
成己以外は、目に入らないみたいだったんだ。
――オレ達は、成己に助けられたんだよな……
もし、あと少し……検査が終わるのが遅かったら。朝匡は、どうなっていたことか。まさに、九死に一生ってやつだったに違いない。
さっきだってさ。
宏章さん、成己の後ろでめちゃくちゃ厳しい顔してたし。やっぱり、物凄く怒ってるんだと思う。
――仕方ない。悪いのは……
オレは、反対側のドアに凭れるように座る朝匡を、盗み見た。
「……なんだ」
「いや。ひどい格好だなって」
「……ほっとけ」
ふいと横を向く。憎まれ口を叩く元気もないらしい。
「……」
誰も喋らないせいで、車内はシーンとしてる。
――気まずすぎる。
たしかに、和気あいあいと話すような気分でもないんだけどさ。運転席の佐藤さんも緊張してるらしく、ハンドルを握る肩が上がっちまってるもん。
仕方なく外を見ていれば、朝匡のマンションに向かう経路だって、気が付いた。
――流れで乗ってきちゃったけど。オレ、このまま一緒に帰っていいんかな。
「ついてくるな」とは言われなかったから、駄目ではないんだろうけど。
実はさ、宏章さんと成己の手前、仲直りした体で振舞ったんだけど。オレと朝匡は、まだぎこちないまま。っていうか――まだ話し合いも出来てなかったりする。
こいつがボコボコになってて、話せる状況じゃなかったってのもあるけど……ちょっと、気持ちの整理がつかなくてさ。
オレはいったい、何がしたいんだろって。
――『朝匡!』
朝匡が殴られてるとき――オレは、咄嗟に体が動いてしまった。
頭では、成己を殴った朝匡が悪いってわかってるのに。痛めつけられてるあいつを見たら、耐えられなかった。
血まみれでぐったりしてる朝匡を見ていたら――宏章さんに「酷い」とさえ思って……
ぶんぶんと頭を振る。
――酷いのは誰だよ。酷いのは……
朝匡のはずだと、念じるように思う。
……でも。
――『綾人……無事か?』
朝匡は手当てを受けながら、ずっとオレの心配をしていた。自分の方が、酷い有様だってのに。顔の手当てがしづらいからと、諫められても、ずっと。
……オレの安否意外に、なにも気にならないみたいに。
――『無事だよ。なんにもない……』
――『そうか、良かった……』
無事な片腕で、オレを引き寄せて。傷だらけの唇から漏れる息は、震えていた。
心から安堵しているのが伝わってきて、オレは。
「……っ」
シャツの胸を、ぎゅっと握りしめる。――布地がきりきり絞れる音が、痛みそのものみたいだった。
成己の優しい笑顔が浮かび、泣きたくなる。
――ごめん、成己。
あいつに束縛されるのが嫌で、成己に助けを求めた。そのせいで、ずっと親身でいてくれたお前が、酷い目にあった。友達として――朝匡を怒って、嫌うべきだって思うのに。
朝匡に想われているとわかって、嬉しかった、なんて。
「オレって、最悪だ……」
「……綾人?」
自己嫌悪で呟くと、朝匡が振り返る。
「なんのことだ」
「いや……宏章さんに、オレも殴られとくべきだったかも、と思って」
「……馬鹿言うな」
朝匡の声が一段低くなった。腕を掴まれて、胸に引き寄せられる。
「朝匡?」
「そんな事は許さん。もし、お前が殴られたら、俺は道理を忘れるぞ」
「……!」
「頼むから、もう無茶はするな」
弱り切った声に、目を見開く。
シャツの胸に、頬をつけていると……日なたの匂いに、きつい湿布の臭いが混じっている。それから、血と熱の匂いも。
ぎゅう、と胸が絞られるように痛くなった。
宏章さんに殴られた朝匡。
オレの友達を殴って、自業自得で……でも、オレのために痛めつけられたんだ。
そう――もとはと言えば、オレがまいた種だった。
「……ごめんなさい」
オレが悪かったんだ。
朝匡は、行きすぎな所もあるけど……オレを心配してるだけだって、知っていたはずなのに。束縛されることに嫌気がさして、自分をないがしろにされていると、からに籠った。
本当は――逃げないで、ちゃんと話し合うべきだったんだよな。
そうすれば、成己が酷い目に遭う事も無かった。
ぎゅ、と唇を噛みしめる。自分が情けなくて、俯くと――目尻を拭われる。
「泣くなよ」
「……泣いてねえし」
オレに、そんな資格はない。
眉をしかめて涙をこらえていると、頭を引き寄せられた。暖かな日なたの匂いに包まれ、ハッとする。
「お前が悪いんじゃない。俺が馬鹿をやっただけだ」
「朝匡」
朝匡は、普段の傲慢さはどこへか……切羽詰まった声で言う。
「今回のことで……俺が独善的なのは、認める。成己さんと宏章には、また改めて謝罪に行く。これから、お前の言い分を聞くよう、努力もするから……」
「……うん」
後頭部を包まれて、仰向かされる。包帯の隙間から、黒曜石のような目が見つめている。
「帰ってきてくれ」
「……!」
返事はのどに詰まって、言葉にならなかった。何度も頷くと、朝匡は少し笑ったらしい。顔は見えないけれど、わかる。日なたと熱い砂の匂いが、たくさん溢れ出しているから。――胸が、喜びに痛くなる。
「朝匡」
少し伸びあがって、包帯越しに唇に触れる。朝匡は、いつものように応えようとして……包帯に邪魔され、焦れったそうに呻く。
「……すぐ治すから、待ってろ」
「あはは……何言ってんだか」
笑いながら、朝匡が好きだと思った。
こんなに、人に迷惑をかけて、結局はそれだ。
好きだから――相手にも、同じように好きでいて欲しいだけなんだ。
流れてく景色を眺めながら、オレは遠い目をした。
あのとき――成己の検査が終わったと、医師が出てきてくれたから、助かったんだ。
――『先生。成は……!?』
廊下の惨状に驚愕する医師に、宏章さんはすぐに駆け寄った。あんなに怒ってたのに、朝匡をあっさり振り捨ててってさ。
窒息しそうなフェロモンが一瞬で霧散して、オレは必死に咳き込んだ。
――『成、成……可哀想に』
宏章さんは、ストレッチャーに乗せられ、運び出されてきた成己にぴったり寄り添っていた。
看護師さん達が、朝匡を手当するべく近づいていっても、気にも止めないほど。
成己以外は、目に入らないみたいだったんだ。
――オレ達は、成己に助けられたんだよな……
もし、あと少し……検査が終わるのが遅かったら。朝匡は、どうなっていたことか。まさに、九死に一生ってやつだったに違いない。
さっきだってさ。
宏章さん、成己の後ろでめちゃくちゃ厳しい顔してたし。やっぱり、物凄く怒ってるんだと思う。
――仕方ない。悪いのは……
オレは、反対側のドアに凭れるように座る朝匡を、盗み見た。
「……なんだ」
「いや。ひどい格好だなって」
「……ほっとけ」
ふいと横を向く。憎まれ口を叩く元気もないらしい。
「……」
誰も喋らないせいで、車内はシーンとしてる。
――気まずすぎる。
たしかに、和気あいあいと話すような気分でもないんだけどさ。運転席の佐藤さんも緊張してるらしく、ハンドルを握る肩が上がっちまってるもん。
仕方なく外を見ていれば、朝匡のマンションに向かう経路だって、気が付いた。
――流れで乗ってきちゃったけど。オレ、このまま一緒に帰っていいんかな。
「ついてくるな」とは言われなかったから、駄目ではないんだろうけど。
実はさ、宏章さんと成己の手前、仲直りした体で振舞ったんだけど。オレと朝匡は、まだぎこちないまま。っていうか――まだ話し合いも出来てなかったりする。
こいつがボコボコになってて、話せる状況じゃなかったってのもあるけど……ちょっと、気持ちの整理がつかなくてさ。
オレはいったい、何がしたいんだろって。
――『朝匡!』
朝匡が殴られてるとき――オレは、咄嗟に体が動いてしまった。
頭では、成己を殴った朝匡が悪いってわかってるのに。痛めつけられてるあいつを見たら、耐えられなかった。
血まみれでぐったりしてる朝匡を見ていたら――宏章さんに「酷い」とさえ思って……
ぶんぶんと頭を振る。
――酷いのは誰だよ。酷いのは……
朝匡のはずだと、念じるように思う。
……でも。
――『綾人……無事か?』
朝匡は手当てを受けながら、ずっとオレの心配をしていた。自分の方が、酷い有様だってのに。顔の手当てがしづらいからと、諫められても、ずっと。
……オレの安否意外に、なにも気にならないみたいに。
――『無事だよ。なんにもない……』
――『そうか、良かった……』
無事な片腕で、オレを引き寄せて。傷だらけの唇から漏れる息は、震えていた。
心から安堵しているのが伝わってきて、オレは。
「……っ」
シャツの胸を、ぎゅっと握りしめる。――布地がきりきり絞れる音が、痛みそのものみたいだった。
成己の優しい笑顔が浮かび、泣きたくなる。
――ごめん、成己。
あいつに束縛されるのが嫌で、成己に助けを求めた。そのせいで、ずっと親身でいてくれたお前が、酷い目にあった。友達として――朝匡を怒って、嫌うべきだって思うのに。
朝匡に想われているとわかって、嬉しかった、なんて。
「オレって、最悪だ……」
「……綾人?」
自己嫌悪で呟くと、朝匡が振り返る。
「なんのことだ」
「いや……宏章さんに、オレも殴られとくべきだったかも、と思って」
「……馬鹿言うな」
朝匡の声が一段低くなった。腕を掴まれて、胸に引き寄せられる。
「朝匡?」
「そんな事は許さん。もし、お前が殴られたら、俺は道理を忘れるぞ」
「……!」
「頼むから、もう無茶はするな」
弱り切った声に、目を見開く。
シャツの胸に、頬をつけていると……日なたの匂いに、きつい湿布の臭いが混じっている。それから、血と熱の匂いも。
ぎゅう、と胸が絞られるように痛くなった。
宏章さんに殴られた朝匡。
オレの友達を殴って、自業自得で……でも、オレのために痛めつけられたんだ。
そう――もとはと言えば、オレがまいた種だった。
「……ごめんなさい」
オレが悪かったんだ。
朝匡は、行きすぎな所もあるけど……オレを心配してるだけだって、知っていたはずなのに。束縛されることに嫌気がさして、自分をないがしろにされていると、からに籠った。
本当は――逃げないで、ちゃんと話し合うべきだったんだよな。
そうすれば、成己が酷い目に遭う事も無かった。
ぎゅ、と唇を噛みしめる。自分が情けなくて、俯くと――目尻を拭われる。
「泣くなよ」
「……泣いてねえし」
オレに、そんな資格はない。
眉をしかめて涙をこらえていると、頭を引き寄せられた。暖かな日なたの匂いに包まれ、ハッとする。
「お前が悪いんじゃない。俺が馬鹿をやっただけだ」
「朝匡」
朝匡は、普段の傲慢さはどこへか……切羽詰まった声で言う。
「今回のことで……俺が独善的なのは、認める。成己さんと宏章には、また改めて謝罪に行く。これから、お前の言い分を聞くよう、努力もするから……」
「……うん」
後頭部を包まれて、仰向かされる。包帯の隙間から、黒曜石のような目が見つめている。
「帰ってきてくれ」
「……!」
返事はのどに詰まって、言葉にならなかった。何度も頷くと、朝匡は少し笑ったらしい。顔は見えないけれど、わかる。日なたと熱い砂の匂いが、たくさん溢れ出しているから。――胸が、喜びに痛くなる。
「朝匡」
少し伸びあがって、包帯越しに唇に触れる。朝匡は、いつものように応えようとして……包帯に邪魔され、焦れったそうに呻く。
「……すぐ治すから、待ってろ」
「あはは……何言ってんだか」
笑いながら、朝匡が好きだと思った。
こんなに、人に迷惑をかけて、結局はそれだ。
好きだから――相手にも、同じように好きでいて欲しいだけなんだ。
585
お気に入りに追加
1,422
あなたにおすすめの小説
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
『別れても好きな人』
設樂理沙
ライト文芸
大好きな夫から好きな女性ができたから別れて欲しいと言われ、離婚した。
夫の想い人はとても美しく、自分など到底敵わないと思ったから。
ほんとうは別れたくなどなかった。
この先もずっと夫と一緒にいたかった……だけど世の中には
どうしようもないことがあるのだ。
自分で選択できないことがある。
悲しいけれど……。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
登場人物紹介
戸田貴理子 40才
戸田正義 44才
青木誠二 28才
嘉島優子 33才
小田聖也 35才
2024.4.11 ―― プロット作成日
💛イラストはAI生成自作画像
彼を追いかける事に疲れたので、諦める事にしました
Karamimi
恋愛
貴族学院2年、伯爵令嬢のアンリには、大好きな人がいる。それは1学年上の侯爵令息、エディソン様だ。そんな彼に振り向いて欲しくて、必死に努力してきたけれど、一向に振り向いてくれない。
どれどころか、最近では迷惑そうにあしらわれる始末。さらに同じ侯爵令嬢、ネリア様との婚約も、近々結ぶとの噂も…
これはもうダメね、ここらが潮時なのかもしれない…
そんな思いから彼を諦める事を決意したのだが…
5万文字ちょっとの短めのお話で、テンポも早めです。
よろしくお願いしますm(__)m
あなたなんて大嫌い
みおな
恋愛
私の婚約者の侯爵子息は、義妹のことばかり優先して、私はいつも我慢ばかり強いられていました。
そんなある日、彼が幼馴染だと言い張る伯爵令嬢を抱きしめて愛を囁いているのを聞いてしまいます。
そうですか。
私の婚約者は、私以外の人ばかりが大切なのですね。
私はあなたのお財布ではありません。
あなたなんて大嫌い。
そばにいてほしい。
15
BL
僕の恋人には、幼馴染がいる。
そんな幼馴染が彼はよっぽど大切らしい。
──だけど、今日だけは僕のそばにいて欲しかった。
幼馴染を優先する攻め×口に出せない受け
安心してください、ハピエンです。
【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
運命なんて要らない
あこ
BL
幼い頃から愛を育む姿に「微笑ましい二人」とか「可愛らしい二人」と言われていた第二王子アーロンとその婚約者ノア。
彼らはお互いがお互いを思い合って、特にアーロンはノアを大切に大切にして過ごしていた。
自分のせいで大変な思いをして、難しく厳しい人生を歩むだろうノア。アーロンはノアに自分の気持ちを素直にいい愛をまっすぐに伝えてきていた。
その二人とは対照的に第一王子とその婚約者にあった溝は年々膨らむ。
そしてアーロンは兄から驚くべきことを聞くのであった。
🔺 本編は完結済
🔺 10/29『ぼくたちも、運命なんて要らない(と思う)』完結しました。
🔺 その他の番外編は時々更新
✔︎ 第二王子×婚約者
✔︎ 第二王子は優男(優美)容姿、婚約者大好き。頼られる男になりたい。
✔︎ 婚約者は公爵家長男ふんわり美人。精霊に祝福されてる。
✔︎ あえてタグで触れてない要素、あります。
✔︎ 脇でGL要素があります。
✔︎ 同性婚可能で同性でも妊娠可能な設定(作中で妊娠した描写は一切ありません)
▶︎ 作品や章タイトルの頭に『★』があるものは、個人サイトでリクエストしていただいたものです。こちらではリクエスト内容やお礼などの後書きを省略させていただいています。
【 『セーリオ様の祝福シリーズ』とのクロスオーバーについて 】
『セーリオ様の祝福』及び『セーリオ様の祝福:カムヴィ様の言う通り』のキャラクターが登場する(名前だけでも)話に関しては、『セーリオ様の祝福』『セーリオ様の祝福:カムヴィ様の言う通り』のどちらの設定でも存在する共通の話として書いております。
どちらの設定かによって立場の変わるマチアスについては基本的に『王子殿下』もしくは『第一王子殿下』として書いておりますが、それでも両方の設定共通の話であると考え読んでいただけたら助かります。
また、クロスオーバー先の話を未読でも問題ないように書いております。
🔺でも一応、簡単な説明🔺
➡︎『セーリオ様の祝福シリーズ』とは、「真面目な第一王子殿下マチアス」と「外見は超美人なのに中身は超普通の婚約者カナメ」のお話です。
➡︎『セーリオ様の祝福』はマチアスが王太子ならない設定で、短編連作の形で書いています。
➡︎『セーリオ様の祝福:カムヴィ様の言う通り』はマチアスが王太子になる設定で、長編連載として書いています。
➡︎マチアスはアーロンの友人として、出会ってからずっといわゆる文通をしています。ノアとカナメも出会ったあとは友人関係になります。
婚約者が他の女性に興味がある様なので旅に出たら彼が豹変しました
Karamimi
恋愛
9歳の時お互いの両親が仲良しという理由から、幼馴染で同じ年の侯爵令息、オスカーと婚約した伯爵令嬢のアメリア。容姿端麗、強くて優しいオスカーが大好きなアメリアは、この婚約を心から喜んだ。
順風満帆に見えた2人だったが、婚約から5年後、貴族学院に入学してから状況は少しずつ変化する。元々容姿端麗、騎士団でも一目置かれ勉学にも優れたオスカーを他の令嬢たちが放っておく訳もなく、毎日たくさんの令嬢に囲まれるオスカー。
特に最近は、侯爵令嬢のミアと一緒に居る事も多くなった。自分より身分が高く美しいミアと幸せそうに微笑むオスカーの姿を見たアメリアは、ある決意をする。
そんなアメリアに対し、オスカーは…
とても残念なヒーローと、行動派だが周りに流されやすいヒロインのお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる