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第三章~お披露目~
百六十八話【SIDE:晶】
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会場に戻り暫くすると、人波のなかに陽平の姿を見つけた。
俺は、これ幸いと俺に腕を貸す男を見上げ、言う。
「すみません。城山さんに、ひとこと伝えてきていいですか。何も言わずに、会場を出てしまったので」
「ああ、そうですね。では、私も共に……」
「いいえ。それくらい、一人で平気です」
俺はきっぱりと言い、一礼すると、陽平に向かって歩き出す。背に視線が刺さるのを感じ、唇がむずがゆくなった。――ガキじゃあるまいし、と足を速めた。
けれど、しばらく歩いてから振り返ると、もう他の客と話していた。
「……なんだよ」
結局、ポーズなんじゃん。
――……まあ、いいか。側にいると、気詰まりだったし。
あの人、しきりに「体調は」と「無理をするな」しか言わないから。
あまり過保護にされると、俺を一人の男として認めていないのが伝わって、苦しくなる。
アルファは、そういうことをわかってない。
「陽平!」
こちらに背を向ける弟分に、声をかけた。すると、陽平はぐるりと振り返り、足早に近づいて来た。
「晶! おまえ、どこに行ってたんだよ?!」
「うるせーな。どこ行こうが、俺の勝手だろ? ガキじゃないんだよ」
大声で詰め寄られ、辟易とする。呆れ顔で言えば、陽平は不機嫌に眉根を寄せた。
「バカ。だったら、ひと言かけろよ。急にいなくなるから、何かあったのかと思って。探したんだぞ」
「へぇ……どうだか」
「は?」
ぼそりと呟くと、聞き取れなかったのか陽平は、首をかしげてる。俺は、幾分鼻白んだ気持ちで、「なんでもねぇ」と肩を竦めた。
――よく言う。さっきまで、成己くんにボーッと気を取られて……俺のことなんか、見ても無かっただろーが。
陽平って、こういう奴だ。
気まぐれに構って、自分がどうでもいいときは、放ったらかし。それなのに、こいつの気遣いに百パー気づいて褒めてやんなきゃ、むくれんの。
お坊ちゃん育ちで、人を気遣い慣れてないんだろうけど……まあまあ面倒くさい。
――だいたい、今さら。俺が、危ない目に遭ってたことも知らねぇで……
そう思うと、なんか苛っとする。
「はぁ……わかったよ。手間かけてゴメンナサイ」
突き放すように言ってやると、陽平は傷ついた顔をした。
「んだよ……俺なりに、お前を心配して……」
悔し気に、唇を噛み締める。その情けない顔は、ガキの頃からちっとも変っていなくて……俺は「あーあ」と思う。
腕を伸ばして、肩をがしりと組んでやった。
「うわっ」
「仕方ねぇなあ、陽平ちゃんは……ごめんなー? 寂しい思いさせて」
「なっ、頭はやめろ! セット崩れるだろ?」
やわらかい髪をぐしゃぐしゃにしてやって、なんとか溜飲を下げる。
絶望的な表情の陽平を、またちょっとかわいく思えたところで……俺は、ハタと気付く。
「あれ? 今日の主役はどこ行ったわけ」
野江夫人の姿が見当たらない(人だかりになるからすぐわかる)。野江氏と、その息子の朝匡さんの姿はあるけれど……野江さんもいないみたいだった。
「ああ……もう、しばらく姿見てねえよ。まあ、あの人達のことだから、なんかイベントの準備とかじゃないのか」
陽平は、気のない声で言う。こいつ、見た目より根暗だから、派手なノリはあわないんだろうな。
でも、確かに野江夫人ならありえそうだ。パーティも半ばにさしかかってるし、その予想で合っている気がした。
――……成己くんも……いないみたいだな。
俺は会場をぐるりと見回して、確信した。
そう言えば……さっき、ショックで気が動転して、ワインをかけたような気がする。それで、ひょっとしたら帰ったのかもしれない。
「……はあ」
俺は、安堵の息を吐く。
さっきの今で、顔を会わせるのは辛かった。……それに、と陽平を窺う。
こいつにとっても、良かっただろう。これ以上、他の男に贈られた服を、得意げに見せびらかされずに済むんだ。
――『成己……』
焦がれる様な声で、呟いたこと。隣にいた俺には、聞こえちまった。
陽平は馬鹿だな、と思う。あんだけ不義理されて、成己くんをまだ想ってるなんて。
――まあ、俺も同じか……
乾いた笑いが漏れる。
どれだけ利用されても……俺に甘えてくる陽平を、放っておけない。
だって、こいつは「俺を守りたい」って、成己くんと別れることになったんだし。いつもの気まぐれなんだって、もうわかってるけど……可愛い弟分を突き放しきれないでいる。
「馬鹿だな、俺もお前も……」
「はぁ? 何だよ急に」
肩に頭を預けると、陽平は目を瞬いた。
ほんと、ニブい奴。
――野江夫人が、ステージに姿を現したのは、それからすぐだった。
側近に手を取られ、ステージの中央に歩み出た彼は、にこにこと客を見回した。
「えー、皆様。本日は、私のために駆けつけていただき、誠にありがとうございます!」
ぺこり、と頭を下げたのを皮切りに、スピーチが始まった。
流石に野江夫人は場慣れしており、時折、ジョークを交えたトークで客たちをどっと沸かしている。
とはいえ、ここに来てるのは彼の友達か、すり寄りたい奴らばかりなのだから、ウケて当然だろうけど。
俺は、オトモダチ内閣の茶番に、あくびを堪えていた。
「――と、言うわけで。ちょっとゲームなんか、始めたいと思うんですが。その前にね、最近あったおめでたいことを、お話しさせてください。次男の宏章がですね、やっと身を固めたんですよ」
野江夫人が明るい声で言ったことに、眠りそうだった意識が覚醒する。俺の周囲で「宏章さん、ご結婚か」「おめでたいね」とほのぼのと祝福のコメントが上がる。
「大切な友人である皆さまにも、新たな僕たちの家族をご紹介したいと思います! 宏章、成くん、入っておいで」
嬉し気に声を上げた野江夫人が、ステージの袖に手招きする。
わあっと歓声と拍手で、場内がどよめいて……俺は、隣で陽平の体が強張るのを感じていた。
――ほんッと、ウザい茶番だな……
でも、こうなると……意気揚々と登壇するだろう彼に、せめてミソをつけられて良かった。あれだけのスーツ、そう代わりはないだろうし。
そう思い、なんとか苛立ちを堪えていると……ステージの上に野江さんが姿を現した。にこやかに、客たちに頭を下げ……恥ずかしがっているらしい同伴者に、声をかけてやっている。
「成くん、早くおいで」
「は、はい……!」
野江夫人に手招かれ、ついに成己くんが姿を現した。
「……っ!」
その出で立ちに、息を飲む。
――嘘。なんで……!?
彼は、最上等の品と一目でわかる着物を纏っている。乳白色の地に白椿があしらわれた、涼し気で可憐な絽は……彼の儚げな容姿を際立てていた。
「なんと、初々しい……!」
「それに、あの着物……夫人のものだわ。とても仲がよろしいのね」
会場はざわめき、口々に褒め称えている。
陽平も、食い入るようにステージを見つめていた。
「宏章の妻の、成己くんです。皆さん、仲良くしてくださいね。さあ、成くん」
「成己と申します。皆様、よろしくお願いいたします」
そして、野江夫人に促され、マイクを手にした成己くんが、緊張ぎみに挨拶の言葉を述べると……歓声と拍手が上がる。
「おめでとう、宏章さん! 成己さん!」
祝福の声のなか、野江さんと成己くんは幸せそうに寄り添い、ほほ笑み合っている。
俺は、わなわなと体が震えた。
「……ありえねぇ」
憎まれっ子、世に憚るとでも言うのか。
――どうして、あいつばかり上手くいくんだよ!! 人に助けられて、簡単に甘えて……!
もう、見ていられなかった。
俺は、踵を返すとその場を逃げ出した。
俺は、これ幸いと俺に腕を貸す男を見上げ、言う。
「すみません。城山さんに、ひとこと伝えてきていいですか。何も言わずに、会場を出てしまったので」
「ああ、そうですね。では、私も共に……」
「いいえ。それくらい、一人で平気です」
俺はきっぱりと言い、一礼すると、陽平に向かって歩き出す。背に視線が刺さるのを感じ、唇がむずがゆくなった。――ガキじゃあるまいし、と足を速めた。
けれど、しばらく歩いてから振り返ると、もう他の客と話していた。
「……なんだよ」
結局、ポーズなんじゃん。
――……まあ、いいか。側にいると、気詰まりだったし。
あの人、しきりに「体調は」と「無理をするな」しか言わないから。
あまり過保護にされると、俺を一人の男として認めていないのが伝わって、苦しくなる。
アルファは、そういうことをわかってない。
「陽平!」
こちらに背を向ける弟分に、声をかけた。すると、陽平はぐるりと振り返り、足早に近づいて来た。
「晶! おまえ、どこに行ってたんだよ?!」
「うるせーな。どこ行こうが、俺の勝手だろ? ガキじゃないんだよ」
大声で詰め寄られ、辟易とする。呆れ顔で言えば、陽平は不機嫌に眉根を寄せた。
「バカ。だったら、ひと言かけろよ。急にいなくなるから、何かあったのかと思って。探したんだぞ」
「へぇ……どうだか」
「は?」
ぼそりと呟くと、聞き取れなかったのか陽平は、首をかしげてる。俺は、幾分鼻白んだ気持ちで、「なんでもねぇ」と肩を竦めた。
――よく言う。さっきまで、成己くんにボーッと気を取られて……俺のことなんか、見ても無かっただろーが。
陽平って、こういう奴だ。
気まぐれに構って、自分がどうでもいいときは、放ったらかし。それなのに、こいつの気遣いに百パー気づいて褒めてやんなきゃ、むくれんの。
お坊ちゃん育ちで、人を気遣い慣れてないんだろうけど……まあまあ面倒くさい。
――だいたい、今さら。俺が、危ない目に遭ってたことも知らねぇで……
そう思うと、なんか苛っとする。
「はぁ……わかったよ。手間かけてゴメンナサイ」
突き放すように言ってやると、陽平は傷ついた顔をした。
「んだよ……俺なりに、お前を心配して……」
悔し気に、唇を噛み締める。その情けない顔は、ガキの頃からちっとも変っていなくて……俺は「あーあ」と思う。
腕を伸ばして、肩をがしりと組んでやった。
「うわっ」
「仕方ねぇなあ、陽平ちゃんは……ごめんなー? 寂しい思いさせて」
「なっ、頭はやめろ! セット崩れるだろ?」
やわらかい髪をぐしゃぐしゃにしてやって、なんとか溜飲を下げる。
絶望的な表情の陽平を、またちょっとかわいく思えたところで……俺は、ハタと気付く。
「あれ? 今日の主役はどこ行ったわけ」
野江夫人の姿が見当たらない(人だかりになるからすぐわかる)。野江氏と、その息子の朝匡さんの姿はあるけれど……野江さんもいないみたいだった。
「ああ……もう、しばらく姿見てねえよ。まあ、あの人達のことだから、なんかイベントの準備とかじゃないのか」
陽平は、気のない声で言う。こいつ、見た目より根暗だから、派手なノリはあわないんだろうな。
でも、確かに野江夫人ならありえそうだ。パーティも半ばにさしかかってるし、その予想で合っている気がした。
――……成己くんも……いないみたいだな。
俺は会場をぐるりと見回して、確信した。
そう言えば……さっき、ショックで気が動転して、ワインをかけたような気がする。それで、ひょっとしたら帰ったのかもしれない。
「……はあ」
俺は、安堵の息を吐く。
さっきの今で、顔を会わせるのは辛かった。……それに、と陽平を窺う。
こいつにとっても、良かっただろう。これ以上、他の男に贈られた服を、得意げに見せびらかされずに済むんだ。
――『成己……』
焦がれる様な声で、呟いたこと。隣にいた俺には、聞こえちまった。
陽平は馬鹿だな、と思う。あんだけ不義理されて、成己くんをまだ想ってるなんて。
――まあ、俺も同じか……
乾いた笑いが漏れる。
どれだけ利用されても……俺に甘えてくる陽平を、放っておけない。
だって、こいつは「俺を守りたい」って、成己くんと別れることになったんだし。いつもの気まぐれなんだって、もうわかってるけど……可愛い弟分を突き放しきれないでいる。
「馬鹿だな、俺もお前も……」
「はぁ? 何だよ急に」
肩に頭を預けると、陽平は目を瞬いた。
ほんと、ニブい奴。
――野江夫人が、ステージに姿を現したのは、それからすぐだった。
側近に手を取られ、ステージの中央に歩み出た彼は、にこにこと客を見回した。
「えー、皆様。本日は、私のために駆けつけていただき、誠にありがとうございます!」
ぺこり、と頭を下げたのを皮切りに、スピーチが始まった。
流石に野江夫人は場慣れしており、時折、ジョークを交えたトークで客たちをどっと沸かしている。
とはいえ、ここに来てるのは彼の友達か、すり寄りたい奴らばかりなのだから、ウケて当然だろうけど。
俺は、オトモダチ内閣の茶番に、あくびを堪えていた。
「――と、言うわけで。ちょっとゲームなんか、始めたいと思うんですが。その前にね、最近あったおめでたいことを、お話しさせてください。次男の宏章がですね、やっと身を固めたんですよ」
野江夫人が明るい声で言ったことに、眠りそうだった意識が覚醒する。俺の周囲で「宏章さん、ご結婚か」「おめでたいね」とほのぼのと祝福のコメントが上がる。
「大切な友人である皆さまにも、新たな僕たちの家族をご紹介したいと思います! 宏章、成くん、入っておいで」
嬉し気に声を上げた野江夫人が、ステージの袖に手招きする。
わあっと歓声と拍手で、場内がどよめいて……俺は、隣で陽平の体が強張るのを感じていた。
――ほんッと、ウザい茶番だな……
でも、こうなると……意気揚々と登壇するだろう彼に、せめてミソをつけられて良かった。あれだけのスーツ、そう代わりはないだろうし。
そう思い、なんとか苛立ちを堪えていると……ステージの上に野江さんが姿を現した。にこやかに、客たちに頭を下げ……恥ずかしがっているらしい同伴者に、声をかけてやっている。
「成くん、早くおいで」
「は、はい……!」
野江夫人に手招かれ、ついに成己くんが姿を現した。
「……っ!」
その出で立ちに、息を飲む。
――嘘。なんで……!?
彼は、最上等の品と一目でわかる着物を纏っている。乳白色の地に白椿があしらわれた、涼し気で可憐な絽は……彼の儚げな容姿を際立てていた。
「なんと、初々しい……!」
「それに、あの着物……夫人のものだわ。とても仲がよろしいのね」
会場はざわめき、口々に褒め称えている。
陽平も、食い入るようにステージを見つめていた。
「宏章の妻の、成己くんです。皆さん、仲良くしてくださいね。さあ、成くん」
「成己と申します。皆様、よろしくお願いいたします」
そして、野江夫人に促され、マイクを手にした成己くんが、緊張ぎみに挨拶の言葉を述べると……歓声と拍手が上がる。
「おめでとう、宏章さん! 成己さん!」
祝福の声のなか、野江さんと成己くんは幸せそうに寄り添い、ほほ笑み合っている。
俺は、わなわなと体が震えた。
「……ありえねぇ」
憎まれっ子、世に憚るとでも言うのか。
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もう、見ていられなかった。
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