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第39話 報道(3)
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翌朝もまだ、俺は自宅にいるように言われたので、朝のルーティンをこなしながらテレビを眺めていた。
生放送ワイドショーでは、トップニュースとして俺の熱愛報道が紹介されている。
「……というように、波崎さんの事務所も、伊月ホールディングスも事実を認め、お二人は真剣に交際されているということがわかったわけですが……驚きですよね」
司会のベテラン女性アナウンサーが、スタジオの大きなモニターに映し出された俺と伊月さんのハグ写真を眺めた後、写真が切り替わる。
「しかもこちらの伊月社長。数年前から波崎さんのことを『推し』と公言されていて……こちら、ビジネス誌のインタビュー写真では、社長室に作られた波崎さんの祭壇が写り込んでいます」
祭壇……俺のブロマイドやアクリルスタンド、缶バッジ、ポスターなどのグッズを大量に並べたものだ。
アイドルや漫画キャラの祭壇を作る人は多いと思うけど、俺は俳優でグッズが少ない。写真集の特典のブロマイドが百枚、ファクラブ入会特典のアクスタが五十体なんていう狂気を感じる並びだ。
「極めつけはこの動画ですよね。伊月ホールディングスがランドを貸切った『社員感謝デー』の一環として、CMタレントも招待した日の動画ですが……ここで波崎さんと伊月社長が初めて会ったとのことです。こちら、フユキさん同席されていたんですよね?」
司会の女性アナウンサーが、三人並んだコメンテーターの真ん中に座るフユキさんに話をふった。
そう、この番組はフユキさんが毎週水曜日のレギュラーコメンテーターを務めている番組だ。
フユキさんが俺のことをどう言うか気になって……フユキさんだって伊月さんの会社のCMタレントだから悪くは言わないはず……!
少し緊張しながら画面を見つめていると、フユキさんは知的なキャラがウリなのに、珍しく興奮した様子で口を開いた。
「はい、動画でわかる通り、推しとの初対面で伊月社長のテンションがヤバかったですよ。俺もアイドルなので、俺のことを『推し』と言ってくれるファンと対面する機会はありますが……全く同じでしたね」
あ……
モニターにも、伊月ホールディングス公式動画チャンネルからの引用として、伊月さんがランドで「初めて推しに会えた喜びを爆発させている」動画が映し出される。
フユキさんのフォローもあって、どう見てもこれが初対面に見えるし、推しとファンの関係にしか見えない。
「確かに……しかも、フユキさんがお二人の恋のキューピットなんですよね?」
ん?
ここまでは予想の中でもありがたい方向の反応ばかりだったけど……恋のキューピット?
フユキさんが?
「そうなんです。最初は伊月社長が一方的に波崎くんに見とれているだけなんですけど……この先のシーン、六分三十八秒から……あぁ、ここです!」
モニターの中の動画が進んで、動画の中のフユキさんが声を上げた瞬間が写った。
これ……!
「ずっと仕事モードだった波崎くんが、俺が『アバターに似ている』って言った瞬間、目をキラキラさせたのわかります? 俺が指摘して気付いちゃったんですよね。伊月さんが理想の……ここでは『理想』の意味が違うんですけど、素敵な人だって気づいちゃった顔ですよね? 俺、恋に落ちる音が聞こえましたよ」
あ……あー……これは……
違うけど、違うんだけど……
そういうことにしておくほうがいいかもしれない。
だって、もっと前から付き合っているのがバレたら仕事を融通してもらっていたことがバレるし、「フユキさんが仲をとりもった」となるほうが、フユキさんたちのファンにも味方になってもらえそうだし、なんとなく……本当になんとなくだけど……
「確かに! ここで波崎さんの表情が少し柔らかくなりますね。あ~! 恋しちゃっている顔だ! かわいいですね!」
一目惚れ? 純愛? そういうロマンチックな方向にとってくれたのか、女性アナウンサーやスタジオの女性コメンテーターが「キュン」としているのがわかる。
これ、フユキさんの言い方が上手い。
「失礼しました。あまりにもかわいくて……ですが、この動画を観ると、伊月社長の努力がすごいですよね。今まで伊月ホールディングスに無かった飲料や高級ラインの自動車など、波崎さんの爽やかで品のいいイメージに合う商品を取り扱ったり子会社化したり……」
司会の女性アナウンサーの言葉に、コメンテーターの若い女性作家や大学教授の男性も続く。
「それこそ、推しの力ですよ。わかるわ~私も推しができたお陰で、五十キロ痩せてダイエット本出しましたし!」
「うちの息子も、推しの通っていた大学に行くんだって受験頑張って、昨年合格したよ。親が勉強しろって言うより効くんだから、推しはありがたいねぇ」
「近年多いですよね、推しと結婚。ここで最近の推しとファンのカップルを見てみましょう」
モニターは、俺たちの動画から別の「推しとファン」のカップルの写真に代わる。
どうやら俺たちについてはこれで終わりらしい。
「……ビックリするほど肯定的だ」
フユキさん、「友達」だから助けてくれた?
LGBTへの配慮で「ゲイ」の部分はあえてスルー?
テレビ的には、伊月さんの会社が、色々な番組のスポンサーだから忖度で?
「……」
忖度よりももっと直接、伊月さんが圧をかけてくれたと思う方が自然か……
他の番組、スポーツ新聞、ネット記事……だいたい似たような報じ方だった。
都合がよすぎる。絶対に伊月さんだ。
最初の記事が炎上したからかもしれないけど。
「前は怖いと思っていたのにな……」
頼もしいな、なんて思ってしまった。
◆
その後も、数日は俺たちの話題がテレビやネットに上がった。
俺と伊月さんは、あのアミューズメントパークで会った日が初対面で、その後すぐに付き合いだしたという「関係者の話」も何社かが報じた。誰かわからないけど、俺たちに都合のいいことばかり言ってくれる「関係者」だから、伊月さんが用意してくれた人かもしれない。
そんな報じ方のお陰で、今までにしていた仕事をコネとは言われなかった。
むしろ「推しのために伊月社長が頑張ってすごいね」で済まされた。
多少は「公私混同!」という批判はあるけど、それは全部伊月さんに向いたし、批判の声はごくごく少数らしい。
会社の売り上げも株価も少し上がったと聞いた。
「よかった」
伊月さんに迷惑をかけなくて済んだ。
それに、俺の評判も……まぁ……ガチ恋ファンの人は離れていってしまったかもしれないけど、新しいファン層が獲得できた気がするし、事務所が管理している公式SNSのフォロワーも、ファンクラブの人数も減っていない。SNSのフォロワーは少し増えたくらいだ。
嶋北さんの件以降まじめな仕事が増えていたことや、大きな実績が増えていたことも一因かもしれない。「真面目に頑張っている子だから応援しよう」「実力があるんだから、私生活はどうでもいいじゃないか」そんな声も聞こえる。
この先どうなるかわからないけど、とりあえず「俳優 波崎アオ」は続けられそうだった。
「伊月さんとじゃなかったら、こんなに上手くいかなかったよね……」
伊月さんが守ってくれたから、伊月さんが努力して今の地位を築いていたから、伊月さんがくれた仕事の実績があるから、伊月さんのおかげで仲良くなれた友達がフォローしてくれたから。
人気俳優と男の恋人がいることって、両立できるんだ……伊月さんとなら。
伊月さんすごい。
伊月さんとなら俺、なんでも乗り越えられそう。
……ちょっと、上手くいきすぎのような気もするけど。
生放送ワイドショーでは、トップニュースとして俺の熱愛報道が紹介されている。
「……というように、波崎さんの事務所も、伊月ホールディングスも事実を認め、お二人は真剣に交際されているということがわかったわけですが……驚きですよね」
司会のベテラン女性アナウンサーが、スタジオの大きなモニターに映し出された俺と伊月さんのハグ写真を眺めた後、写真が切り替わる。
「しかもこちらの伊月社長。数年前から波崎さんのことを『推し』と公言されていて……こちら、ビジネス誌のインタビュー写真では、社長室に作られた波崎さんの祭壇が写り込んでいます」
祭壇……俺のブロマイドやアクリルスタンド、缶バッジ、ポスターなどのグッズを大量に並べたものだ。
アイドルや漫画キャラの祭壇を作る人は多いと思うけど、俺は俳優でグッズが少ない。写真集の特典のブロマイドが百枚、ファクラブ入会特典のアクスタが五十体なんていう狂気を感じる並びだ。
「極めつけはこの動画ですよね。伊月ホールディングスがランドを貸切った『社員感謝デー』の一環として、CMタレントも招待した日の動画ですが……ここで波崎さんと伊月社長が初めて会ったとのことです。こちら、フユキさん同席されていたんですよね?」
司会の女性アナウンサーが、三人並んだコメンテーターの真ん中に座るフユキさんに話をふった。
そう、この番組はフユキさんが毎週水曜日のレギュラーコメンテーターを務めている番組だ。
フユキさんが俺のことをどう言うか気になって……フユキさんだって伊月さんの会社のCMタレントだから悪くは言わないはず……!
少し緊張しながら画面を見つめていると、フユキさんは知的なキャラがウリなのに、珍しく興奮した様子で口を開いた。
「はい、動画でわかる通り、推しとの初対面で伊月社長のテンションがヤバかったですよ。俺もアイドルなので、俺のことを『推し』と言ってくれるファンと対面する機会はありますが……全く同じでしたね」
あ……
モニターにも、伊月ホールディングス公式動画チャンネルからの引用として、伊月さんがランドで「初めて推しに会えた喜びを爆発させている」動画が映し出される。
フユキさんのフォローもあって、どう見てもこれが初対面に見えるし、推しとファンの関係にしか見えない。
「確かに……しかも、フユキさんがお二人の恋のキューピットなんですよね?」
ん?
ここまでは予想の中でもありがたい方向の反応ばかりだったけど……恋のキューピット?
フユキさんが?
「そうなんです。最初は伊月社長が一方的に波崎くんに見とれているだけなんですけど……この先のシーン、六分三十八秒から……あぁ、ここです!」
モニターの中の動画が進んで、動画の中のフユキさんが声を上げた瞬間が写った。
これ……!
「ずっと仕事モードだった波崎くんが、俺が『アバターに似ている』って言った瞬間、目をキラキラさせたのわかります? 俺が指摘して気付いちゃったんですよね。伊月さんが理想の……ここでは『理想』の意味が違うんですけど、素敵な人だって気づいちゃった顔ですよね? 俺、恋に落ちる音が聞こえましたよ」
あ……あー……これは……
違うけど、違うんだけど……
そういうことにしておくほうがいいかもしれない。
だって、もっと前から付き合っているのがバレたら仕事を融通してもらっていたことがバレるし、「フユキさんが仲をとりもった」となるほうが、フユキさんたちのファンにも味方になってもらえそうだし、なんとなく……本当になんとなくだけど……
「確かに! ここで波崎さんの表情が少し柔らかくなりますね。あ~! 恋しちゃっている顔だ! かわいいですね!」
一目惚れ? 純愛? そういうロマンチックな方向にとってくれたのか、女性アナウンサーやスタジオの女性コメンテーターが「キュン」としているのがわかる。
これ、フユキさんの言い方が上手い。
「失礼しました。あまりにもかわいくて……ですが、この動画を観ると、伊月社長の努力がすごいですよね。今まで伊月ホールディングスに無かった飲料や高級ラインの自動車など、波崎さんの爽やかで品のいいイメージに合う商品を取り扱ったり子会社化したり……」
司会の女性アナウンサーの言葉に、コメンテーターの若い女性作家や大学教授の男性も続く。
「それこそ、推しの力ですよ。わかるわ~私も推しができたお陰で、五十キロ痩せてダイエット本出しましたし!」
「うちの息子も、推しの通っていた大学に行くんだって受験頑張って、昨年合格したよ。親が勉強しろって言うより効くんだから、推しはありがたいねぇ」
「近年多いですよね、推しと結婚。ここで最近の推しとファンのカップルを見てみましょう」
モニターは、俺たちの動画から別の「推しとファン」のカップルの写真に代わる。
どうやら俺たちについてはこれで終わりらしい。
「……ビックリするほど肯定的だ」
フユキさん、「友達」だから助けてくれた?
LGBTへの配慮で「ゲイ」の部分はあえてスルー?
テレビ的には、伊月さんの会社が、色々な番組のスポンサーだから忖度で?
「……」
忖度よりももっと直接、伊月さんが圧をかけてくれたと思う方が自然か……
他の番組、スポーツ新聞、ネット記事……だいたい似たような報じ方だった。
都合がよすぎる。絶対に伊月さんだ。
最初の記事が炎上したからかもしれないけど。
「前は怖いと思っていたのにな……」
頼もしいな、なんて思ってしまった。
◆
その後も、数日は俺たちの話題がテレビやネットに上がった。
俺と伊月さんは、あのアミューズメントパークで会った日が初対面で、その後すぐに付き合いだしたという「関係者の話」も何社かが報じた。誰かわからないけど、俺たちに都合のいいことばかり言ってくれる「関係者」だから、伊月さんが用意してくれた人かもしれない。
そんな報じ方のお陰で、今までにしていた仕事をコネとは言われなかった。
むしろ「推しのために伊月社長が頑張ってすごいね」で済まされた。
多少は「公私混同!」という批判はあるけど、それは全部伊月さんに向いたし、批判の声はごくごく少数らしい。
会社の売り上げも株価も少し上がったと聞いた。
「よかった」
伊月さんに迷惑をかけなくて済んだ。
それに、俺の評判も……まぁ……ガチ恋ファンの人は離れていってしまったかもしれないけど、新しいファン層が獲得できた気がするし、事務所が管理している公式SNSのフォロワーも、ファンクラブの人数も減っていない。SNSのフォロワーは少し増えたくらいだ。
嶋北さんの件以降まじめな仕事が増えていたことや、大きな実績が増えていたことも一因かもしれない。「真面目に頑張っている子だから応援しよう」「実力があるんだから、私生活はどうでもいいじゃないか」そんな声も聞こえる。
この先どうなるかわからないけど、とりあえず「俳優 波崎アオ」は続けられそうだった。
「伊月さんとじゃなかったら、こんなに上手くいかなかったよね……」
伊月さんが守ってくれたから、伊月さんが努力して今の地位を築いていたから、伊月さんがくれた仕事の実績があるから、伊月さんのおかげで仲良くなれた友達がフォローしてくれたから。
人気俳優と男の恋人がいることって、両立できるんだ……伊月さんとなら。
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