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番外編2 ○○が好きなメイドと、誕生日祝いの話
約束(2)
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「ちょっと恥ずかしいんだけど……これ、見て? 元の世界から持ってきたもので……」
「レースの……ショートパンツ?」
全体が赤いレースで、少し透けてすごくかわいい!
異世界にはこんなに可愛い服があるんだ!
でも……ライト様は一七九センチと小柄だけど、それでもこのショートパンツはかなり小さい。
下着の上から履けるかな……?
あ、これが小さいから、大きいサイズが欲しいってことかも!?
形はシンプルだからそんなに難しくは……
「それ、その……パンツ……なんだ」
「ん?」
私がまじまじと見ていると、ライト様が少し恥ずかしそうに呟いた。
「ぱんつ?」
「そう。下着の、パンツ」
下着って、パンツって……え?
これが?
だって、下着って、局部を護る衛生用品だから包帯とかと同じ、白くて清潔で肌触りが良いもので……。
「この世界って白い下着しかないよね? 形は少しバリエーションがあるみたいだけど、無難と言うか……オシャレじゃなくて着心地とか体格に合わせてってだけだよね?」
「はい……そうです」
服の下に着るだけだし、別に……。
「俺のいた世界って、そうじゃないんだ。ほら、元の世界から持ってきたスーツの時、細いパンツ履いているのは知っているよね?」
「あ、はい。でもあれは、スーツのための形というだけですよね?」
スーツの上から下着のラインが出ないように、細い下着なのだと教えて頂いた。
すごいこだわりだなとは思ったけど、色も派手だったけど、すごく細いだけでかわいいわけでもないし、あまり気にしていなかった。
「そう。スーツに響かないための下着。そういうのもあるし、ただオシャレって理由だけで男性用も女性用も、色んな色や形、素材、柄、レースがついているものとか……服と同じくらい凝ったものが多かったんだ」
「服と、同じ……?」
まぁ……「身に着ける」というのは同じだけど……上に服を着て隠れてしまうものをオシャレにする意味、ある?
「俺はシンプルな下着が好きだったけど……」
あ、珍しい。
ライト様、魔王様の前でもないのに、すごくかわいらしく照れてる。
「特別かわいいデザインの下着だと……好きな人が俺の服を脱がせて、下着が見えた瞬間、すごく喜んでくれると思うんだよね」
「特別かわいいデザイン……」
「相手が好きそうなデザインね」
「相手のために、下着のデザインを選ぶ……」
想像した。
ライト様がすっごくかわいいこのパンツを履いていて……魔王様が服を脱がせて……「今日は魔王さんのために特別かわいいパンツだよ」ってライト様が言ったら……。
うっわ。
かっわいい。
え?
かわいい。
やばい。かわいい。かわいすぎ。かわいい。
すっごくすっごくすっごくかわいい!
「かっわいい!!!!!!!」
ペットがご主人様のために着飾るのはなんでもかわいいけど、なんだろうこれ……プライベートな場所だから? 異様にかわいくない?
えぇ……世の中にこんな「かわいい」がまだ残っていたなんて!
「すごく、すごくかわいいと思います! だって、特別で、かわいくて、すごく……えっと、かわいいです!」
もう、言語化できない。
未知のかわいさに頭を殴られたみたい。
はぁ……かわいいいいいいいいい。
「レースの……ショートパンツ?」
全体が赤いレースで、少し透けてすごくかわいい!
異世界にはこんなに可愛い服があるんだ!
でも……ライト様は一七九センチと小柄だけど、それでもこのショートパンツはかなり小さい。
下着の上から履けるかな……?
あ、これが小さいから、大きいサイズが欲しいってことかも!?
形はシンプルだからそんなに難しくは……
「それ、その……パンツ……なんだ」
「ん?」
私がまじまじと見ていると、ライト様が少し恥ずかしそうに呟いた。
「ぱんつ?」
「そう。下着の、パンツ」
下着って、パンツって……え?
これが?
だって、下着って、局部を護る衛生用品だから包帯とかと同じ、白くて清潔で肌触りが良いもので……。
「この世界って白い下着しかないよね? 形は少しバリエーションがあるみたいだけど、無難と言うか……オシャレじゃなくて着心地とか体格に合わせてってだけだよね?」
「はい……そうです」
服の下に着るだけだし、別に……。
「俺のいた世界って、そうじゃないんだ。ほら、元の世界から持ってきたスーツの時、細いパンツ履いているのは知っているよね?」
「あ、はい。でもあれは、スーツのための形というだけですよね?」
スーツの上から下着のラインが出ないように、細い下着なのだと教えて頂いた。
すごいこだわりだなとは思ったけど、色も派手だったけど、すごく細いだけでかわいいわけでもないし、あまり気にしていなかった。
「そう。スーツに響かないための下着。そういうのもあるし、ただオシャレって理由だけで男性用も女性用も、色んな色や形、素材、柄、レースがついているものとか……服と同じくらい凝ったものが多かったんだ」
「服と、同じ……?」
まぁ……「身に着ける」というのは同じだけど……上に服を着て隠れてしまうものをオシャレにする意味、ある?
「俺はシンプルな下着が好きだったけど……」
あ、珍しい。
ライト様、魔王様の前でもないのに、すごくかわいらしく照れてる。
「特別かわいいデザインの下着だと……好きな人が俺の服を脱がせて、下着が見えた瞬間、すごく喜んでくれると思うんだよね」
「特別かわいいデザイン……」
「相手が好きそうなデザインね」
「相手のために、下着のデザインを選ぶ……」
想像した。
ライト様がすっごくかわいいこのパンツを履いていて……魔王様が服を脱がせて……「今日は魔王さんのために特別かわいいパンツだよ」ってライト様が言ったら……。
うっわ。
かっわいい。
え?
かわいい。
やばい。かわいい。かわいすぎ。かわいい。
すっごくすっごくすっごくかわいい!
「かっわいい!!!!!!!」
ペットがご主人様のために着飾るのはなんでもかわいいけど、なんだろうこれ……プライベートな場所だから? 異様にかわいくない?
えぇ……世の中にこんな「かわいい」がまだ残っていたなんて!
「すごく、すごくかわいいと思います! だって、特別で、かわいくて、すごく……えっと、かわいいです!」
もう、言語化できない。
未知のかわいさに頭を殴られたみたい。
はぁ……かわいいいいいいいいい。
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