ゲイのエッチなお兄さん

回路メグル

文字の大きさ
上 下
184 / 190
本編4

甘やかしよしよしセックス【2】

しおりを挟む
 大きな仕事がダメになった日の夜。
 恋人の家で、いつも通りイチャイチャした。

 少しだけ、しつこく。

「ん、ふふっ、セイジさん、まだしてくれるの?」
「もう一回、だめ?」

 仕事の苛立ちを恋人にぶつけるのは間違っているが……大好きな恋人のユキくんと楽しくセックスしている間は、この世の嫌なことなんてすべて忘れてしまうほど幸せなので、ついついいつもより多く求めてしまった。
 六年片想いして付き合えることになったエッチな美人の大好きな恋人だから、仕方がないだろう?
 それに、俺が少しくらいしつこく求めても……

「平日なのに三回もしてもらえるの嬉しい♡」

 こんな返事が来るんだから。
 こういう所も大好きだ。

「体位変える? 正常位ばかりじゃ飽きるよね?」
「じゃあ、寝バックしたい。セイジさんのかっこいい体で思い切り抑え込んで、大きなペニス奥まで入れてぐりぐりして?」

 こうやって俺を求めてくれるところ、俺とのセックスを楽しんでくれるところ、本当にかわいい。大好きだ。

「こう?」
「ん! あ、ん、ふふっ♡ そう。これ、このまま……あぁん!」

 リクエスト通りにすれば、ユキくんはとてもご機嫌に楽しんでくれる。
 いいなぁ、寝バック。
 誰が見ても美形と答えるキレイな顔がエッチに蕩ける所が見えないのは残念だけど、艶やかな長めの黒髪が揺れて項がチラチラ見えるのがセクシーだし、更に深く繋がって俺の腕の中にすっぽり抱きしめれば、先ほどまでの正常位より密着して、俺とユキくんの境目が解らなくなるみたいで最高だ。

「ん、あ、あんッ、ん、んんッ!」

 しかもこうやって抱きしめると……抱きしめて密着しながら、回した手でユキくんの乳首やペニスを可愛がれるのもいい。

「ん、あ、あぁ、ん♡ セイジさん、きもち、あ、きもちいい♡」

 甘ったるく名前を呼ばれるのも、素直に気持ちいいと言ってくれるのも最高。
 アナルの反応もいいな。
 三回目でトロトロなのに、しっかり締め付けて、波打って、これ以上奥に行けないのに奥に誘うような動きは……射精を促されてしまう。

「ユキくん、俺も、いいよ。すごくいい。もう、イっていい? 気持ち良すぎて、我慢できない」
「セイジさんが我慢できないの? そんなにいいんだぁ」

 俺は持久力自慢で、普段は時間をかけてユキくんをトロトロにする。
 でも、今日は、いつもより早い。

「いいよ。俺が気持ちよくなっちゃうベッドに押し付ける鬼ピストンして、三回目の精液、出してぇ♡」
「くっ……あぁ。いくよ……く、っ、ふっ!」
「ん、んんん! 奥、あ、すご、あ、ベッドと、セイジさんに、挟まれて、すごい、あ、がんがん、くる、あ、いい、あ、い、いいい、あ、あぁ♡」

 リクエスト通りに、ユキくんの体をぎゅっと抱き寄せながら射精を目指す激しいピストンをすると、内壁が一層締まって……あぁ、これ、ユキくんももうイくな。これ、イくときの、アナル……最高だ。

「あ、もっ、う、あ、あぁ!」
「くっ……!」

 ほぼ同時に射精して、射精しても、コンドーム越しに精液を塗り込めるように腰を押し付ける。

「ん、あ、……ん……ふふっ、あ、セイジ、さん……ん♡」

 射精の余韻を楽しみながら、体を擦りつけあって、頬や首筋にキスもして、恋人らしいセックスを最後まで堪能してから、萎えたペニスを抜いた。

「はぁ……すごくよかったぁ……♡」

 俺が癒される最高セックスをさせてもらったと思うのに、ユキくんが先に満足そうに呟いた。
 まだセックスの余韻があって色気がすごい。
 三回射精したペニスがまた硬くなりそうだが……我慢だ。明日も仕事なんだから。

「俺もよかったよ」

 コンドームの処理をしてから、できるだけカッコイイ大人の彼氏らしい顔になって、ユキくんと向かい合いながらベッドに横になる。

「最近、寝バックお気に入りだね?」
「うん。セイジさんの弾力があるけど引き締まっている細マッチョの体が肩からつま先までピッタリ覆いかぶさって、重なって、密着して、セイジさんの一部になっちゃうみたいで好き」

 ユキくん……同じこと思ってくれてるんだ?

「わかる。俺もそう思ってた。俺とユキくんの境目が曖昧になって好き。あと、抱きしめながら愛撫できるのも良いなと思ってる」
「うん。そこも好き! でも、顔が見えないのがなぁ……これで顔が見えたらもっと最高なのに」
「そうだね。俺もユキくんの顔みたい。寝バックみたいにくっつけて顔も見られる体位、探していこう」
「うん」

 ……でも、ユキくんとしたことが無い体位ってまだあったかな? 恋人になる前は年に一回しかできなかったセックスは、恋人になって三ヶ月ほどでもう五〇回……なんてきっちり数えているのは女々しいかもしれないが、飽きっぽいユキくんとこんなに短期間で何回もできるなんて夢のようなんだ。
 それに、定番のセックスから少し特殊なプレイまで色々しているけど、ユキくんが飽きる様子が無くてほっとしている。

「あ、そうだ。次に会えるのは週末だよね? その日は俺、早く帰れるし翌日は休みだから……」

 デートか外食のお誘いかな? 
 ……いや、ユキくんだぞ?
 きっと「最近AVで観た特殊なプレイを試したいな」だな。
 かなり自信のある予想だったが、半分正解、半分間違いだった。

「セイジさんのしたいセックス、何でも付き合っちゃうよ」
「え? 俺の……?」
「うん。コスプレでも緊縛でもおもちゃでもアクロバティックな体位でもカーセックスでも射精管理でも、なんでも」
「なんでも、か……」

 ユキくんはすごくエッチな子だから、普段はユキくんが「この体位したい」「こんなプレイしたい」「メスイキしやすいようにコックリング買っちゃった」と、プレイの方針を決めて、俺がそれに合わせて可愛がってあげることが多い。
 だからと言って、不満は無いし、「今日はキスハメしたいな」とかやりたいことは言うし、させてくれるし、改めて希望を聞かれなくてもセックスには満足しているんだが……。

「セイジさんがいつも俺を楽しませようとしてくれている所、大好きだけど……今度の週末は俺のことよりも、セイジさんの希望を優先して。セイジさんが俺とやりたくて仕方がない、喜んじゃうセックス、しよ?」

 エッチでかわいい……でも、小悪魔的と言うよりは、恋人らしい優しい笑顔のユキくん。
 これは……もしかして、態度に出ていたか?
 仕事で苛立って、恋人に癒しを求めてしまっていることが、バレた?
 ユキくんなりの、心配? 元気づけようとしてくれている?

 やばい。
 嬉しくて泣きそうだ。

「じゃ、じゃあ……」

 今日のセックスでも充分に癒されたが……折角の申し出なら……。

「俺、いつもはユキくんのことを甘やかしたいんだけど、甘やかすのが楽しいんだけど……たまには、甘やかしよしよしセックス……してもらいたいな……とか」

 自分で言い始めた癖に、ユキくんは俺に甘やかされるのが好きだろうから、こんなことを言うと幻滅されないか、情けなく見えないか、不安になってしまったが……。

「甘やかしよしよしセックスか……」

 ユキくんは少し考えるそぶりをした後……

「いいね! 俺がセイジさんをいっぱいよしよししてとろとろにしちゃうの、楽しそう♡」

 本当に楽しそうに、満面の笑みを向けてくれた。
 あぁ、俺の言葉でそうやって笑ってくれるだけで、どんなことでも楽しそうにしてくれるだけで、心の底から癒される。

「ユキくん……」

 大好きとか愛しているとかも言いたいけど、ユキくんが今一番言われたい言葉は違うだろう。

「週末のエッチ、楽しもうね」
「うん!」

 すごくエッチで妖艶なのに、子どもみたいに嬉しそうにするから……たまらない。
 もう、これだけで俺の苛立ちやモヤモヤはかなり癒された。

しおりを挟む
感想 75

あなたにおすすめの小説

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

男子寮のベットの軋む音

なる
BL
ある大学に男子寮が存在した。 そこでは、思春期の男達が住んでおり先輩と後輩からなる相部屋制度。 ある一室からは夜な夜なベットの軋む音が聞こえる。 女子禁制の禁断の場所。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

処理中です...