ゲイのエッチなお兄さん

回路メグル

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番外編3(全13話)

【番外編3】若頭(改造巨根)と舎弟と「怪我」の話【4】

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 俺はタカさんが大好きで、尊敬していて、恩義もあって、タカさんのためなら何でもしたい。
 なんでもするつもりだ。
 でも……タカさんほどの人物に対して、同じことを思う人間はいくらでもいる。


「アニキ、荷物持ちます!」
「若頭、運転は俺が!」
「若頭、飯、スプーンでも食いやすいように作りました!」
「電話は俺がとります!」
「書類はこっちで処理するので!」
「ドアあけます!」
「エレベーターのボタンは俺が!」
「俺、集金行きます!」
「俺、カチコミ行きます!」

 事務所に行けば、タカさんの怪我を聞きつけた舎弟たちが、タカさんが一歩歩くごとに世話を焼く。
 
「お前らなぁ……」

 タカさんは呆れながらも、みんなの気が済むように世話を焼かせていた。
 ……俺が全部してあげたいのにと思わなくもないが、みんなタカさんが大好きなのもよくわかるので事務所では俺は自分の仕事に集中することにした。
 その分……




「ん……タカさん、今日はどこで出します?」
「はぁ……口で、いいか?」
「飲んでいいなら、出していいですよ」
「はっ、言うようになったな。一滴もこぼすなよ」

 オナニーがしにくい分、俺が毎日タカさんのチンポの世話をする。
 そのために、週の半分くらいだったタカさんの家へのお泊りも、ほぼ毎日になった。
 着替えや体を洗う手伝いもあるからだけど……本気を出せば、この辺りはタカさん一人でできそうな気もする。
 器用なんだよなぁ、タカさん。
 かっこいいなと思う反面、もっともっと俺がお世話できることがあればいいのにとも思ってしまう。

「毎日お前に抜いてもらえるなら、怪我も悪くないな」
「これのために怪我されたらたまんねぇッスよ」

 タカさんの逞しい太ももに頬を乗せ、頑張ったけど少し口の端に垂れてしまったタカさんの精液を指先で拭ってもらい……その指に促されるように顔を上げる。

「なぁリョウ。明日は、できる日だよな?」
「はい。ちゃんと準備してます」

 できる日。
 タカさんの改造巨根が入るように、俺のアナルを一週間かけて拡張して、準備ができた日、ということだ。
 毎日慣らしていたって良いんだけど、そうするとケツの締まりが悪くなって、俺の健康に良くないし、タカさんが楽しめなくなると俺のアナルセックスの先生のような人にアドバイスをもらったためだ。

「タカさんに負担をかけないように、俺がいっぱい腰振りますね!」
「……無理はするなよ? 手と口でもいいからな」
「は? 何言ってるんッスか!? 俺、処女だったころとは違うんですよ? 俺のテクでタカさんを最高に気持ちよくしますからね!」
「そうか……楽しみだな」

 タカさんはまだ少し心配しているような顔だ。
 みくびられたもんだな。
 タカさんとアナルセックスをするようになってほぼ一年半。
 自分で言うのもなんだけど、かなりエロくなった。セックスが楽しくて、上手くなった。
 だから明日は、俺がタカさんに思い切り気持ちよくなってもらえるように頑張るんだ。
 頑張ればタカさんの喘ぎ声とかも聞けるかもな。
 ……タカさんが怪我しているのに不謹慎だけど、ちょっと楽しみだ。


      ◆


 翌日の夜。
 バスルームでケツの準備をして、手持ちの一番太いプラグを挿入しなおして、下着だけ身に着けて寝室で待つタカさんのもとに向かう。
 ここまではいつもと同じ。
 もう何度もしてきた。

「タカさん、お待たせしました」
「あぁ」

 俺と同じ下着姿でベッドに腰掛けてスマートフォンを見ていたタカさんは、俺が寝室に入るとすぐにスマホの画面を伏せてサイドボードに置く。
 スマホ、最初は左手だけだと操作がし難そうだったのに、一週間ちょっとでもう不自由なく使っているからな……この辺りも俺の手伝えることは少ない。
 でも、セックスは……タカさんの改造巨根を咥え込むセックスだけは、俺が一番役に立てる。

「今日は俺がすげぇ頑張りますね」

 俺がベッドに上がると、タカさんも右手を吊ったままベッドに上がった。

「何度も言うが、無理するなよ」
「大丈夫です! だって、タカさん少し前に言ってくれたじゃないですか」
「あ?」

 数ヶ月前のピロ―トークを思い出す。
 あの日、なんとなく「今日でちょうど三〇回目のセックスですね」って言ってしまって……回数を数えているなんて女々しい奴と思われてしまいそうで言ってから後悔したのに、タカさんはすごく喜んでくれたんだ。

「ほら、『俺と三回以上セックスしたやつなんてお前だけだ』って」
「……そういえば、言ったな」
「俺、誰よりもたくさんタカさんとセックスしていて、誰よりもタカさんのチンポのこと解っているんスよ? だから……」

 ベッドの上で胡坐をかいたタカさんの股間に、ためらうことなく唇を寄せた。

「タカさん、今日はマグロでいいですよ」
「……そこまで言うなら任せた。楽しみだな」

 タカさんとはもう三十五回セックスをしている。
 毎回気持ちよくなれているし、タカさんも気持ちよさそうだし、大丈夫。

 タカさんの役に立てるという高揚感のせいで、リードしたことなんて一度も無いのに、根拠のない自信で満ち溢れていた。


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