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本編3/ 「成長」の話
一週間、毎日しよう【18】七日目
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「ユキくん。俺、ユキくんのこと……本当に好きなんだ」
「……うん」
「ユキくんの喜ぶことを沢山してあげたい」
「……うん」
「ユキくんにいっぱい笑顔になって欲しい」
「……うん」
「エッチな顔も沢山見たい」
「……うん」
折角楽しんでくれていたのに、セックス中に面倒なことを言ってごめん。
こんな重い男、ユキくんに嫌われる。
自分が情けない。
でも……。
でも、ユキくんは優しく俺の頭を撫でながら頷いてくれた。
「ユキくん……俺………」
「セイジさん」
俺の頭にユキくんの頬が擦り寄ったなと思うと、耳元にユキくんの唇が近づき、優しく甘い声で囁かれた。
「大丈夫。今、俺たち恋人同士だよ」
「……!」
そうだが……。
そういう設定で始めたプレイだが……。
「俺……ちゃんと、セイジさんのこと好きだよ」
ユキくんがちゅっと耳たぶを食む。
「好き」
……!
「愛してる」
……ユキくん……。
「セイジさん、俺の好きな優しい顔見せて?」
ユキくんが俺の後頭部をポンポンと撫でる。
「それで、俺が好きでたまらないって……俺とのセックスが気持ち良くてたまらないって顔して? ほら」
両手で頭を掴まれて、促されるままに顔を上げた。
涙をぬぐえていないから、泣いていたのはバレバレだろうな。
でも、そんな情けない顔を見たユキくんは、嬉しそうに俺の唇を啄んだ。
「セイジさん、名前呼んで?」
「ユキくん……」
「うん」
満足そうに頷いてくれるユキくんは、セックス中なのにあまりエロくない笑顔で……。
それがまた泣きそうだった。
「ユキくん……好きだよ」
「俺も好き」
またユキくんが唇を啄んでくれて、一度離れたと思ったらまたすぐに重なり……何度も啄まれるうちに、深いキスになっていく。
「ん……ふっ……」
「っ……」
「セイジさん、はしたなくてごめんね」
「え?」
「セイジさんの泣き顔、興奮しちゃった♡」
「 ……っ!」
ユキくんが俺の腰に足を回すと、強引に体を起こす。
「んんっ!」
深く繋がったまま対面座位になって、少し抜けかけたペニスは再び深くユキくんの中に埋まった。
「はぁ……この体位、顔も見えるし、体くっつくし……」
ユキくんがぎゅっと肩に回した腕に力を込めて、上半身を密着させる。
「大好きな恋人とセックスする時に、一番良くない?」
「……っ!」
「あ♡ ふふっ♡ 嬉しい」
思わず、中で少し落ち着いていたペニスが硬く質量を増した。
「生だと、セイジさんが俺で興奮してくれているの、よく解る♡」
「うっ……それ……!」
「あ、んんっ♡ 気持ちいい♡」
ユキくんが内壁を意識的に締め付け、腰を前後に振る。
先端が……あぁ、根元も! 弱い部分がきゅうきゅう締まって……生の内壁が擦れて……。
「ユキくん!」
「あぁん♡ ふふっ♡ 嬉しい♡ セイジさんから、求めてくれるの、嬉しい♡」
もうたまらなくて、下から腰を突き上げる。
色々考えたいのに。言いたいのに。
目の前の子を求めることしかできなくなる。
だって、好きだから……あと、めちゃくちゃエロいから。
「あ、いい♡ セイジさん、いいよ♡」
「っ、ふ……ふ、く! ユキ、くん!」
俺が突きあげるとユキくんもそれに合わせて内壁を締めてくれて、縋りついている体を擦りつけてくれて、それに興奮してまた突き上げて……動きはどんどん激しくなる。
「あ、いいよ♡ イっちゃいそう♡」
「俺も……っもう……!」
「ん、セイジさ、ん。イくとき、一番深くに……」
「あぁ」
「奥、精液注いだ後、擦り付けるのしてね? ね?」
「っ、わ、わかった」
激しく腰を振りながら、ユキくんの体を再びベッドに押し倒す。
もう、遠慮なく。
長いストロークで、生の絡みつく粘膜を入り口から最奥まで思い切り擦りながら腰を振って、振って、あ、中も、すごく俺を締め付けてきて……コンドーム越しではない粘膜に締め付けられるのは最高に気持ちが良くて……。
「く、イく!」
「あっ……ん♡」
ユキくんの最奥を突き上げながら射精して……窮屈なゴムの中ではなく、直接アナルに注ぐ。解放感のある射精をしながら奥へ、奥へ、少し上からの角度で精液を注いで、擦り付けるように腰を押し付ける。
種付けプレス。生だから、中出しだから、本当に……精液をしっかりとユキくんに……。
「あ、出てる……中で……中……セイジさんのが……」
ユキくんもほぼ同時に射精したはずなのに、再び甘い声をあげながら体を震わせた。
「きもちいい……♡ 嬉しい♡」
悲鳴みたいな喘ぎ声でも、イキ狂っているわけでもない。
この一週間で一番穏やかなセックスだったかもしれない。
でも、俺もユキくんも一番満足そうな顔をしていた。
◆
「セイジさん、シャワー連れてって」
「あぁ」
セックス後、ユキくんにねだられるままに二人で風呂場へ行き、中に放ったものの処理も俺にさせてくれた。
色気のない作業に見えて、ユキくんが「あ♡ 出てる♡」とか「あーあ。折角注いでもらったのに全部出ちゃった」なんて煽るから……。
改めて中出しさせてもらったんだなという感慨深さと、シンプルにエロい姿に勃ちかけて……なんとか我慢した。
「ねぇ、セイジさん」
「ん?」
シャワーの後、着替えは寝室に置いたままなのでタオルでお互いの体を拭き合った後、バスタオルを巻いた半裸状態で廊下を進む。
これも色っぽくはないが、同棲カップルらしいなと思って、セックスの高揚感を引きずっていると、ユキくんが俺の指に自分の指を絡めた。
「……二人ともまだ服着てないから……まだセックスだよね?」
まだセックス?
……ユキくんの少し寂しそうな顔で、何が言いたいか理解した。
「あぁ、まだセックス中だよ」
俺が恋人らしくユキくんの指を握り返して頬にキスをすると、ユキくんは寂しそうな顔を一転、笑顔にして握った指の力を強くした。
そうだった。
今夜は、セックス中は恋人なんだった。
◆
「ユキくん、まだ、ちょっとイチャイチャしてるからセックス中だよね?」
「ん、うん。まだセックス……」
ベッドの上で、下着やスウェットを身に着けても、名残惜しく抱きしめあったり、特に性感帯でも何でもない太ももや背中を撫で合ったり……もちろんキスも時々したり。
イチャイチャとしか言えないじゃれ合いを続けているうちに、二時間も経った。
セックスを始めてからもう四時間ほど。
四時間ずっと恋人だった。
「ん……」
俺の腕の中で、ユキくんが目を擦る。
「眠い?いいよ、寝て」
もう日付は変わったし、いくらセックスが大好きなユキくんでも、七日連続で色々なセックスを楽しんだんだ。
疲れは出ているはずだし、明日は仕事。
ゆっくり休んで欲しい。
布団を引き寄せてユキくんと俺の体にかけると、ユキくんはあくびをかみ殺した。
「……眠いけど……寝たら、流石にセックス終わりだよね」
「……そうだね」
俺だって名残惜しい。
でも、ユキくんも名残惜しく思ってくれているようなら……俺は大丈夫。
「起きたら、ちゃんと話そう」
「うん」
大丈夫。
期待はしていたが、どんな結果になっても後悔はしないと心に決めたし、ユキくんの望むように……ユキくんが幸せになれるようにしよう。
「……うん」
「ユキくんの喜ぶことを沢山してあげたい」
「……うん」
「ユキくんにいっぱい笑顔になって欲しい」
「……うん」
「エッチな顔も沢山見たい」
「……うん」
折角楽しんでくれていたのに、セックス中に面倒なことを言ってごめん。
こんな重い男、ユキくんに嫌われる。
自分が情けない。
でも……。
でも、ユキくんは優しく俺の頭を撫でながら頷いてくれた。
「ユキくん……俺………」
「セイジさん」
俺の頭にユキくんの頬が擦り寄ったなと思うと、耳元にユキくんの唇が近づき、優しく甘い声で囁かれた。
「大丈夫。今、俺たち恋人同士だよ」
「……!」
そうだが……。
そういう設定で始めたプレイだが……。
「俺……ちゃんと、セイジさんのこと好きだよ」
ユキくんがちゅっと耳たぶを食む。
「好き」
……!
「愛してる」
……ユキくん……。
「セイジさん、俺の好きな優しい顔見せて?」
ユキくんが俺の後頭部をポンポンと撫でる。
「それで、俺が好きでたまらないって……俺とのセックスが気持ち良くてたまらないって顔して? ほら」
両手で頭を掴まれて、促されるままに顔を上げた。
涙をぬぐえていないから、泣いていたのはバレバレだろうな。
でも、そんな情けない顔を見たユキくんは、嬉しそうに俺の唇を啄んだ。
「セイジさん、名前呼んで?」
「ユキくん……」
「うん」
満足そうに頷いてくれるユキくんは、セックス中なのにあまりエロくない笑顔で……。
それがまた泣きそうだった。
「ユキくん……好きだよ」
「俺も好き」
またユキくんが唇を啄んでくれて、一度離れたと思ったらまたすぐに重なり……何度も啄まれるうちに、深いキスになっていく。
「ん……ふっ……」
「っ……」
「セイジさん、はしたなくてごめんね」
「え?」
「セイジさんの泣き顔、興奮しちゃった♡」
「 ……っ!」
ユキくんが俺の腰に足を回すと、強引に体を起こす。
「んんっ!」
深く繋がったまま対面座位になって、少し抜けかけたペニスは再び深くユキくんの中に埋まった。
「はぁ……この体位、顔も見えるし、体くっつくし……」
ユキくんがぎゅっと肩に回した腕に力を込めて、上半身を密着させる。
「大好きな恋人とセックスする時に、一番良くない?」
「……っ!」
「あ♡ ふふっ♡ 嬉しい」
思わず、中で少し落ち着いていたペニスが硬く質量を増した。
「生だと、セイジさんが俺で興奮してくれているの、よく解る♡」
「うっ……それ……!」
「あ、んんっ♡ 気持ちいい♡」
ユキくんが内壁を意識的に締め付け、腰を前後に振る。
先端が……あぁ、根元も! 弱い部分がきゅうきゅう締まって……生の内壁が擦れて……。
「ユキくん!」
「あぁん♡ ふふっ♡ 嬉しい♡ セイジさんから、求めてくれるの、嬉しい♡」
もうたまらなくて、下から腰を突き上げる。
色々考えたいのに。言いたいのに。
目の前の子を求めることしかできなくなる。
だって、好きだから……あと、めちゃくちゃエロいから。
「あ、いい♡ セイジさん、いいよ♡」
「っ、ふ……ふ、く! ユキ、くん!」
俺が突きあげるとユキくんもそれに合わせて内壁を締めてくれて、縋りついている体を擦りつけてくれて、それに興奮してまた突き上げて……動きはどんどん激しくなる。
「あ、いいよ♡ イっちゃいそう♡」
「俺も……っもう……!」
「ん、セイジさ、ん。イくとき、一番深くに……」
「あぁ」
「奥、精液注いだ後、擦り付けるのしてね? ね?」
「っ、わ、わかった」
激しく腰を振りながら、ユキくんの体を再びベッドに押し倒す。
もう、遠慮なく。
長いストロークで、生の絡みつく粘膜を入り口から最奥まで思い切り擦りながら腰を振って、振って、あ、中も、すごく俺を締め付けてきて……コンドーム越しではない粘膜に締め付けられるのは最高に気持ちが良くて……。
「く、イく!」
「あっ……ん♡」
ユキくんの最奥を突き上げながら射精して……窮屈なゴムの中ではなく、直接アナルに注ぐ。解放感のある射精をしながら奥へ、奥へ、少し上からの角度で精液を注いで、擦り付けるように腰を押し付ける。
種付けプレス。生だから、中出しだから、本当に……精液をしっかりとユキくんに……。
「あ、出てる……中で……中……セイジさんのが……」
ユキくんもほぼ同時に射精したはずなのに、再び甘い声をあげながら体を震わせた。
「きもちいい……♡ 嬉しい♡」
悲鳴みたいな喘ぎ声でも、イキ狂っているわけでもない。
この一週間で一番穏やかなセックスだったかもしれない。
でも、俺もユキくんも一番満足そうな顔をしていた。
◆
「セイジさん、シャワー連れてって」
「あぁ」
セックス後、ユキくんにねだられるままに二人で風呂場へ行き、中に放ったものの処理も俺にさせてくれた。
色気のない作業に見えて、ユキくんが「あ♡ 出てる♡」とか「あーあ。折角注いでもらったのに全部出ちゃった」なんて煽るから……。
改めて中出しさせてもらったんだなという感慨深さと、シンプルにエロい姿に勃ちかけて……なんとか我慢した。
「ねぇ、セイジさん」
「ん?」
シャワーの後、着替えは寝室に置いたままなのでタオルでお互いの体を拭き合った後、バスタオルを巻いた半裸状態で廊下を進む。
これも色っぽくはないが、同棲カップルらしいなと思って、セックスの高揚感を引きずっていると、ユキくんが俺の指に自分の指を絡めた。
「……二人ともまだ服着てないから……まだセックスだよね?」
まだセックス?
……ユキくんの少し寂しそうな顔で、何が言いたいか理解した。
「あぁ、まだセックス中だよ」
俺が恋人らしくユキくんの指を握り返して頬にキスをすると、ユキくんは寂しそうな顔を一転、笑顔にして握った指の力を強くした。
そうだった。
今夜は、セックス中は恋人なんだった。
◆
「ユキくん、まだ、ちょっとイチャイチャしてるからセックス中だよね?」
「ん、うん。まだセックス……」
ベッドの上で、下着やスウェットを身に着けても、名残惜しく抱きしめあったり、特に性感帯でも何でもない太ももや背中を撫で合ったり……もちろんキスも時々したり。
イチャイチャとしか言えないじゃれ合いを続けているうちに、二時間も経った。
セックスを始めてからもう四時間ほど。
四時間ずっと恋人だった。
「ん……」
俺の腕の中で、ユキくんが目を擦る。
「眠い?いいよ、寝て」
もう日付は変わったし、いくらセックスが大好きなユキくんでも、七日連続で色々なセックスを楽しんだんだ。
疲れは出ているはずだし、明日は仕事。
ゆっくり休んで欲しい。
布団を引き寄せてユキくんと俺の体にかけると、ユキくんはあくびをかみ殺した。
「……眠いけど……寝たら、流石にセックス終わりだよね」
「……そうだね」
俺だって名残惜しい。
でも、ユキくんも名残惜しく思ってくれているようなら……俺は大丈夫。
「起きたら、ちゃんと話そう」
「うん」
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