ゲイのエッチなお兄さん

回路メグル

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本編3/ 「成長」の話

一週間、毎日しよう【6】二日目

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 仕事から帰ってきたユキくんと、俺が作った夕食を食べて、ゆっくり風呂に入って、寝室のベッドに二人並んで腰かけたのはまだ夜の九時過ぎ。
 折角の同棲生活を味わいたい気持ちもあったが、風呂に入る時点からユキくんが少しそわそわしていて、俺を求めてくれているんだと思うと嬉しくてベッドに誘ってしまった。

「昨日がっついたから、今日はゆっくりユキくんを堪能させて?」
「うん♡ 俺も、セイジさんをゆっくり味わいたい」

 今日のプレイ内容を予告するのは情緒が無いかもしれないが、昨日のセックスとの違いを明確に感じてもらいたくてあえて宣言すると、ユキくんも嬉しそうに俺に凭れかかってくれた。

「ユキくん……」
「ん……」

 セックスの基本のように、軽いキスから始まって、何度も何度も唇を啄みあいながら、ユキくんに借りているお揃いのスウェットを脱がせあう。
 
「ちょっと痩せた?」
「バレた? 一ヶ月くらい前にちょっと食欲落ちちゃった時期があって……まだ二~三キロ戻ってないかも。ごめん。抱き心地良くないよね?」

 俺以外なら気付かないレベルだと思うが、全体の細さは変わらず、腰回りや胸元の肉が少し薄い。
 確かに一年前のユキくんのほうが抱き心地はいいかもしれないが……誤差程度だ。
 
「もう少し肉があっても良いとは思うけど……」
「わっ♡」

 全裸になったユキくんの体を、両手でしっかりと抱きしめながらベッドに押し倒す。

「すっぽり収まる感じも好きだよ」

 たったこれだけの誤差を気にする、セックスに対しての意識が高いところも好きだなと思うが、それを言うのは野暮な気がしてやめた。

「んん♡」

 全身でユキくんを味わうように体を摺り寄せると、ユキくんからも俺の背中に手を回してくれる。

「セイジさんのこの体の厚み、好き……♡ 向こうでもトレーニングしっかり頑張ってたんだ?」
「日本にいる時よりもジムにいる時間は長かったよ。フランスは俺の好物が多くて、体形維持が大変だった」
「ワインとパンとコーヒー?」

 あぁ、ちゃんと俺の好物を覚えていてくれているんだ。

「そう。今の俺の体、ほとんどワインとパンとコーヒー、あとチーズでできてる」

 フランスにいる間、折角だからと街のパン屋全店全メニュー制覇なんて調子に乗ったからな……まだセックスの序盤で、色気のない世間話だと思っていたのに、急にユキくんが俺の鎖骨を舐めた。

「っ!」
「ふふっ、でも、いつものセイジさんの味♡」

 俺の腕の中のユキくんは、顔を上げて、俺の肌を舐めた舌で自分の唇を舐める。
 相変わらずエロい。

「香水も……いつもの。おちつく♡」

 少し振っている香水の香りを確かめるように、ユキくんが首筋に顔を近づける。

「向こうでも同じ香水が売っていたから。あぁでも、これは?」
「指?」

 人差し指をユキくんの唇に近づけると、ユキくんは躊躇なく指先を唇で食んでくれる。

「んー……? 良い匂いする。ハンドクリームが違う?」
「向こうの同僚のおすすめで、いつものハンドクリームに加えて、ネイルオイルも塗るようにしたんだ。天然成分だから口に入れても大丈夫だよ」
「柑橘? 匂いだけで味はしないけど……爪の舌触り、いい♡」

 たっぷり丁寧に人差し指と中指を口に含んで、丁寧に舐めて、食んで、ちゅっと音を立ててキスをして……時折わざと舌を出して絡めるのを見せつけるように、俺の指をねっとり愛撫してくれる。
 指先って意外と神経が通っていて気持ちいい……それに、エロい……。
 
「俺も、ユキくんを味わいたい」
「うん。味わって♡」

 ユキくんが指から唇を離して、俺の髪を梳き……俺の頭を胸の方へと促す。
 ここからか。

「あ♡ あ、いい♡」

 左の乳首。
 ユキくんの特に弱いところだ。
 相変わらずエロい色で、少し触れただけでぷっくり立ち上がるそこを口に含んで味わうように食んで、舐めて、軽く吸うと、ユキくんは気持ちよさそうに俺の髪をかき混ぜる。

「あ、ん……あ♡」
「弱いところ、変わってない?」

 胸から皮膚の薄い鎖骨、脇に近い二の腕、指先……ユキくんの弱いところを中心に、全身、余すところなく唇を寄せていく。

「あ、あ……ん、あ、そこ……そこも♡」

 自信をもってユキくんを味わいながら、ユキくんを高めて、一年ぶりのユキくんの体をしっかり堪能する。
 一年前と変わらない。
 全身どこに触れても嬉しそうだが、俺が特に喘がせたいと思った場所で喘いでくれる。
 嬉しい……記憶通りのユキくんだ。
 あとは……

「……ここは?」

 太ももの内側。
 ここだけ、少し慎重に唇を寄せると、ユキくんは嬉しそうに体を跳ねさせた。

「んんっ♡」

 ちゃんと感じてくれた?

「あ、そこ……♡」
「覚えてる?」
「うん。覚えてる」

 ここは、昔からの感じる場所ではない。
 昨年のポリネシアンセックスでユキくんにしては珍しく「キスマークを付けさせてくれた場所」で、俺が付けたキスマークが付いているということが嬉しくて、ずっとずっと触れていたら感じるようになった……俺が作った性感帯だ。

「……セイジさん、今年も」
「いいの?」
「うん……んっ、あ♡」

 ユキくんが頷くのと同時に太ももの内側にキスマークを濃い目に付ける。

「付けてもらうの、一年ぶり……ね、セイジさん、もっと」
「こことか?」

 二の腕。

「もっと♡」

 胸の下。
 これで去年つけた場所は全てだ。

「ねぇ、もっと……鏡で、俺が自分で見えるとこにも」
「っ……いいの?」
「いいから……して?」

 ユキくんが「ここに」とでも言うように首を右に倒して、白い首筋を見せつける。

「……んっ」

 シャツの襟で隠れるかどうか際どい場所にキスマークを付ける。
 やばいな……こんなの……

 ユキくんが俺のだって大声で叫んでいるみたいだ。

「ついた?」
「ついた」
「……似合う?」
「っ……!」

 キスマークの位置を指で撫でながら、ユキくんが嬉しそうに……エッチに笑った。
 勃つ。
 こんなの、勃つ。

「ふふっ、勃起しちゃうくらい似合うんだ♡」

 密着した状態で勃起したんだ。
 当然バレた。

「セイジさん、一年ぶりの勃起ペニス、見せて」

 ユキくんが俺の体を押すので、されるがままにユキくんから離れ……え?

「あと、俺のも見て?」

 ユキくんに押し倒されたと思ったが、次の瞬間にはユキくんは俺の顔を足で跨いで、自分の顔は俺の股間に近づけていた。
 いわゆるシックスナイン。
 ……そういえば初めてだ。

「元気で嬉しい」

 ユキくんが楽しそうにペニスにキスをしてくれた。
 フェラチオだけなら何度かしてもらった覚えがある。ユキくんが小さい口で頑張って高めてくれるの最高なんだよな……っ、ほら!

「はぁ、あ……ユキくん……!」
「ん、セイジさんの……大きくてずっしり質量あるペニス、久しぶり……」

 大事そうに両手で包みながら、的確に、俺が好きなところを舐めて、吸って、扱いてくれる。
 ユキくんも俺の弱いところを覚えていてくれたんだな……。嬉しい。嬉しい……!
 俺も頑張らないと……!

「はぁ……ユキくん」
「ん! はぁ……あ、そっちじゃなくてぇ」

 ユキくんの大きくて色がキレイなペニスも好きなのに、おねだりされたら仕方がない。
 ユキくんの一番好きな場所……アナルに唇を寄せる。

「あ♡ あ、舌♡ セイジさんの、分厚い舌、好き♡」

 皺の一本一本まで広げるように舐めて、舐めて、舌を抜き差しする。
 全身に触れてきたが、アナルでの反応はけた違いで、本当に気持ち良さそうに、嬉しそうに、腰が揺れ、特別に甘い喘ぎ声が上がる。
 ……そのユキくんの喘ぎ声は、荒い息は、全部俺のペニスにかかる。

 ……たまらない。

「ふふ♡ セイジさんの勃起すごい。だめ。こんなの我慢できない。ねぇ。もうこれ入れて、舌じゃ届かない場所も確かめて」

 もっとここを愛してあげたかったのに。
 昨日だってセックスしたのに。
 だめだな。
 俺ももう、入れたくて仕方がない。

「あぁ。奥までじっくり愛してあげるよ」

 体を起こして、ユキくんが用意してくれていたコンドームを被せる。
 恥ずかしいぐらいに勃起しているが、ユキくんが嬉しそうに、愛おしそうに、熱っぽいため息をつきながら蕩けた視線で凝視してくれるから……いいか。

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